上 下
43 / 51

旅立ち①夫は妻を誘い出す

しおりを挟む
監禁明け初日は、照りつける日差しが眩しくて、目を細める。どこかの夫婦は今日から監禁生活らしいが、僕たちは平和に終わることができた。朝起きたら、早速湯浴みへ、妻を侍女へ引き渡し、いつもの素晴らしい妻へ変身してもらう。最終日にたくさんつけ直した所有印を見せつけたことで、今日着る衣装の幅は狭められたそうだが、どのドレスも妻の美しさを最大限に引き立てるものだから、問題はない。

侍女たちの、僕を見る目に非難が混じるのはある意味仕方ないことかもしれない。

妻が全身が痛いというほど、激しくしてしまったのは反省しています。でも、君たちならわかるだろう。妻が可愛すぎて仕方ないんだ。

今日は移動が主になるだろうから、ずっと妻を抱き上げて、僕の膝の上にいれば良い。馬車の中でだって愛し合うことは可能だし。多分妻は恥ずかしがるけれど、僕は恥ずかしがる妻を見るのが大好き。キラキラした妻が、僕の所有印を隠すドレスで、現れた時は、みえている肌の全てに新たなくちづけをしたい衝動に襲われた。

ああ、美しい妻が他の男の目に晒されるのは耐えられない。今すぐにでも、噛み付いて僕のものだと主張しなければ。

きっと使用人には呆れられ、白い目で見られるのだろう。すでに、朝はそうだったし。今更だ。

妻をエスコートして、馬車に乗せると、そのまま抱っこして膝の上に置く。妻はギョッとして、辞退しようとしたが、僕の手を振り解けず、観念したようだった。

重いから下ろしてください、とか何とか言っていたけれど、監禁中妻を持ち上げて愛を注いだりしてたし、今更だよね。

妻の訴えを無視して、首筋にキスをすると、妻は涙目になって、色気が増したようだ。

監禁生活をして見てわかったのは、妻には色気スイッチがあって、そのスイッチを上手く押すことができると、それはもう甘い甘い妻を楽しめるようになることだ。妻を抱きしめてキスをする。

まだ馬車に乗り込んだばかりで、少しも動いていないというのに、イチャイチャ し始めた夫婦をもし使用人が見ていたら深いため息をついただろう。

今日泊まる宿に着くまでまだ時間はかかるが、二人が愛し合う時間はまだまだ足りない。一生一緒にいても足りないかもしれない。

長いキスを経て、妻のスイッチはまだ押されたまま、まだまだめくるめく、甘い時間は始まったばかりで、きっと僕の顔も幸せすぎて、蕩けていることだろう。

お風呂に入ったからか、薔薇のような香りが妻から香りたち、はやる気持ちを後押しする。

妻の全てを味わい尽くすことをこの旅の目標にしようと、ようやく馬車を走らせることにした。






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?

ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。 しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。 しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

今、夫と私の浮気相手の二人に侵されている

ヘロディア
恋愛
浮気がバレた主人公。 夫の提案で、主人公、夫、浮気相手の三人で面会することとなる。 そこで主人公は男同士の自分の取り合いを目の当たりにし、最後に男たちが選んだのは、先に主人公を絶頂に導いたものの勝ち、という道だった。 主人公は絶望的な状況で喘ぎ始め…

彼女は処女じゃなかった

かめのこたろう
現代文学
ああああ

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

初めてなら、本気で喘がせてあげる

ヘロディア
恋愛
美しい彼女の初めてを奪うことになった主人公。 初めての体験に喘いでいく彼女をみて興奮が抑えられず…

処理中です...