逆ハーENDは封じられました

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本編

終わりの会

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今日はカリーナ様に呼ばれて二回目のお茶会を実施中です。

あの恐怖の圧の強いお茶会から、そんなに経っていないのに、もう遠い昔のように思う。

あの、わけわからん断罪のあと、私達はお互いの思い違いについて、話していた。

この世界はゲームの中で、そこの認識は合っていたのだけど、カリーナ様含めた全員がこれまで逆ハーエンドしかやったことがなく、話を終わらせるには、断罪をやるのが通過儀礼と勘違いしていたらしい。

だからこその、あの悪いことした人達の断罪だったわけで。

私はあのあと、元の話に戻そうと一人頑張ってみた。まあ、戻らなかったけれど。

アーヴィンルートでは、断罪なんてしない。ただただ、ひたすらに悔しくて睨みつける彼女達の前でイチャイチャ するだけのエンディング。

だから、公開羞恥プレイ?頑張りましたよ!

おかげで、羞恥耐性は上がったはず。

断罪シーンを張り切っていた方々は呆然としていましたが……。

でもそのおかげで、ちゃんと、ゲームは終了して、皆解放されましたので、めでたしめでたし、ですが。


アーヴィンルートが完成した今、この世界には逆ハーENDは、存在しなくなるらしいのです。

カリーナ様含め悪役令嬢の方々は自分の婚約者に集中できるので、良いとおっしゃっています。

「アリシア、貴方も結婚するまでは、悪役令嬢を体感できるわよ?」

不穏なことをヴァイオレット様はおっしゃって、楽しそうに笑いました。

「では、それっぽい笑い方を練習しなくちゃいけないですね。」


「そう言えば、お聞きになりました?」
伯爵令嬢のソフィア様が可愛らしく笑っています。

「新しいヒロインが来たみたいですよ?」
この世界はゲームの世界。

常にヒロイン役が前世の知識を引っ提げてのりこんでくる。私も前はあちら側。

せっかく幸せになったのに、愛する人を奪われるわけには行かない。

私は初めてのアーヴィンルートの悪役令嬢として、幸せになる!

バグだとか言われるんだろうなぁ、とか思ってませんよ?

アーヴィンルートを制覇した唯一のヒロインは私です。

ヒロインらしき女の子はすぐに見つかりました。可愛らしい赤毛の女の子です。誰を狙おうとも、誰かを陥れることなく幸せになってほしいなあ、と思います。

「売られた喧嘩は買いますわ。」
完璧な笑顔で笑うカリーナ様が怖いです。けれど、あの怖い笑顔を習得しなければ真の悪役令嬢にはなれません。

てか、私卒業したら結婚するので、実質今度のヒロインしか、関われないのでは?

と言うか、結婚できるんでしょうね?
あれ、フラグ立てないでよ?

いや、絶対する。してみせるから?!

それで、アーヴィンルート制覇!と叫んでやる!!
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