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本編
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王子攻略のカギとなるのは、ズバリ悪役令嬢だ。彼女をまず攻略したのち、王子に紹介して貰わなければならない。暗殺エンドは物騒だが、信じていた友人に婚約者を奪われるのだから、気持ちはわかる。彼女は公爵令嬢で通常お茶会には伯爵以上でないと参加できないのだが。無理を言って、入れてもらう為に、彼女の目に留まり、役に立つアピールをしなくてはならない。
しくじると暗殺が待っている。こわすぎる。
「お茶会は難しいが、夜会で俺がエスコートしたら、いいんじゃないか?」
「夜会っていつの?」
「来月あるだろ、あれだよ。」
来月、建国記念の宴があり、多くの貴族が参加する。いつもなら、兄にエスコートされ参加するが、今回はアーヴィンがしてくれるという。
アーヴィンは侯爵令息だ。なるほど、それなら、不自然にならず、名前を売り込むことができ、アーヴィンを狙う女性に牽制することができる。
ロビンには会えなくとも、サイラスにもまた会うことができるし、もしかして、新しいフラグが立つかもしれない。
「本当に、一緒に行ってくれるの?」
前のめりに、アーヴィンの手を握りしめると、少し照れた顔をして、頷いた。
「俺でよければ、いつでもエスコートするよ。」
「ありがとう。」
ギュッとアーヴィンに抱きついて、感謝すると、アーヴィンが、固まる。
「ご令嬢がはしたない。」
怒ったような表情だが、多分これは照れているだけだ。
「ごめんなさい。あまりにも嬉しくて。」
体を離そうとするが、アーヴィンの力が強くて、離してもらえない。
「アーヴィン、あの、離してくださる?」
さすがにこの状態を誰かに見られると、立場が不味くなる。アーヴィンとは仲の良い友人でしかないのだから。
「あ、ああ、すまない。」
そう言いながら、離してくれない。
「あの……?」
離してもらえないから、無理矢理離れようとするがまあ、無理だよね。私如きの力ではビクともしない。
私は諦めて、アーヴィンが動き始めるのを待つ。
少しの間、抱きしめられるままになっているとようやく、アーヴィンが離してくれた。
一体何だったの?
アーヴィンは上機嫌で、ニコニコしている。
「俺に任せて。」
「うん。ありがとう。」
アーヴィンから、夜会のドレスが届いた時、驚いたことと言えば、ドレスのデザインが、私の好みであったことよりも、サイズが測ってもいないのに、ぴったりだったことだ。
まさか抱きしめて、サイズ測ったわけではないよね。
それなら、めちゃくちゃ怖いのだけど。
しくじると暗殺が待っている。こわすぎる。
「お茶会は難しいが、夜会で俺がエスコートしたら、いいんじゃないか?」
「夜会っていつの?」
「来月あるだろ、あれだよ。」
来月、建国記念の宴があり、多くの貴族が参加する。いつもなら、兄にエスコートされ参加するが、今回はアーヴィンがしてくれるという。
アーヴィンは侯爵令息だ。なるほど、それなら、不自然にならず、名前を売り込むことができ、アーヴィンを狙う女性に牽制することができる。
ロビンには会えなくとも、サイラスにもまた会うことができるし、もしかして、新しいフラグが立つかもしれない。
「本当に、一緒に行ってくれるの?」
前のめりに、アーヴィンの手を握りしめると、少し照れた顔をして、頷いた。
「俺でよければ、いつでもエスコートするよ。」
「ありがとう。」
ギュッとアーヴィンに抱きついて、感謝すると、アーヴィンが、固まる。
「ご令嬢がはしたない。」
怒ったような表情だが、多分これは照れているだけだ。
「ごめんなさい。あまりにも嬉しくて。」
体を離そうとするが、アーヴィンの力が強くて、離してもらえない。
「アーヴィン、あの、離してくださる?」
さすがにこの状態を誰かに見られると、立場が不味くなる。アーヴィンとは仲の良い友人でしかないのだから。
「あ、ああ、すまない。」
そう言いながら、離してくれない。
「あの……?」
離してもらえないから、無理矢理離れようとするがまあ、無理だよね。私如きの力ではビクともしない。
私は諦めて、アーヴィンが動き始めるのを待つ。
少しの間、抱きしめられるままになっているとようやく、アーヴィンが離してくれた。
一体何だったの?
アーヴィンは上機嫌で、ニコニコしている。
「俺に任せて。」
「うん。ありがとう。」
アーヴィンから、夜会のドレスが届いた時、驚いたことと言えば、ドレスのデザインが、私の好みであったことよりも、サイズが測ってもいないのに、ぴったりだったことだ。
まさか抱きしめて、サイズ測ったわけではないよね。
それなら、めちゃくちゃ怖いのだけど。
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