お久しぶりです、元旦那様

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男 ユーゴ(過去)

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ああ、お久しぶりですね、旦那。

とうとう話す気になったのかい?え?

まだそんなことを言っているのかい。ジョセフ爺さんからの預かり物をアンタが知らない訳がないだろう。

ライラを殺したのはアンタだろうって、ああそうさ。一人殺すも二人殺すも変わらんさ。

平民風情が貴族を殺すと極刑?知ってるさ。当たり前だろう。だけどさ、それには条件があるんだよ。見つかれば、の話。

アンタは知ってる?なら口封じすれば良い。あははは。今お前が爺さんからの預かり物なんて知らないと、白状したんだぜ。そんな奴にこれ以上利用価値なんてないだろう。アンタが伯爵家の当主だっていうなら奥さんに教えて貰えば良いだけさ。何、ちゃんと丁寧にお願いするさ。大丈夫、こう見えて俺は紳士なんだ。

美人の伯爵夫人を手に入れられるなら、爺さんの形見より数倍も価値があるさ。

妻に手を出すな?お前に妻の所有権なんざもうないぜ。お前、伯爵家から追い出されたんだろうが。

大丈夫、大丈夫。奥さんも中途半端なロクデナシよりは振り切っている男の方が好きだろうよ。

お前を処理した後に、あの女は俺の愛人に加えてやるさ。久しぶりの特上の女に、興奮して震えるよ。ああ、彼女が恐怖に染まる顔は美しいだろうな。

大丈夫、ちゃんと彼女を悦ばせてやるさ。女の悦びをお前に代わって俺がちゃんと教えてやる。

だから安心して土に帰りな。



ああ?今頃思い出したのか?便利な頭してんな。

庭の木の下だと?爺さんとタイムカプセルねぇ。お前にもそんな可愛らしい子供時代があったんだな。今では見る影もないが。

よし、わかった。一旦それで、探して来よう。良く思い出したな。これにて、アンタは見事用済みだ。最後に言い残したことはあるか?

助けてくれるんじゃ無いのかって?何故?

それはそれ、これはこれ。物事には鮮度という物があってだな、お前の価値には賞味期限があった。とっくの昔、最初に爺さんの預かり物を聞いた時にアンタがすぐに思い出してくれたら、アンタの命は救われたかもしれない。そうなれば、少なくともあの女も生きてたさ。だけど、もうアンタよりアンタの元妻に価値があるような状況下で、今更命乞いをされても、どうにもならねーんだわ。

伯爵家の内部のことなら、アンタの元妻の方が詳しいのだし、ガキを一人産んでるなら、生娘じゃないんだろう。ならば、アンタが与えられない女の悦びを与えてやりたいという俺の慈悲深い心がアンタを切り捨てても、しゃあねえわな。

俺はこれまでたくさんの女を手籠にしてきたけどよ。貴族の女ってのはそこら辺の女より上等な場合が多いんだ。

締まりも比較にならんほど良いし、恥じらいもある。抵抗なんて、可愛いもんよ。

ライラ?アレは貴族じゃなくて、ただの阿婆擦れだ。わざわざあんなの選ばなくとも妻を可愛がってやればよかったのにな。アンタは女の趣味がなっちゃいねぇ。

悔いはあの世でするんだな。そこから、指咥えて見てな。アンタの元妻が俺の手で女になるのをな。
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