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56.成長過程
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年が明けて一月が過ぎた、この世界には当然節分もバレンタインも無い。
前世では甥や歴代彼氏(歴代って言う程多くないけど)を楽しませる為に市販のチョコを使った工作をしてバレンタイン作品を作り上げていたのはいい思い出だ。
甥っ子は特に板チョコと枝を模したチョコで牢屋を作り、その中にキャラクター型のチョコを溶かしたチョコで立たせた物をとても気に入ってくれていた。
正義の味方の形をしたチョコだったけど、作品タイトルが「囚人」。
タイトルには不思議顔されたけど、作品自体は気に入って破壊しながら食べてくれてた。
作るのに結構時間掛けたけど一瞬でな。
よくラノベで異世界でバレンタインを教えて再現、なんてネタがあったけど、俺はそんな事はしない。
決して今が男だからとかじゃなくて、そんな暇あるならルードルフの顔を見に行くからだ。
カール兄様も俺程じゃないけど良く顔を出すらしい。
ただ、抱っこすると泣かれるので眠ってる時に頬を触ったり眺めているだけらしいが。
ルードルフは俺の紅い髪が見やすいのか、よく目で追いかけたり手を伸ばそうとしてくる。
寝返りも自分で元の仰向けに戻れる様になり、うつ伏せから戻れなくて泣いてるなんて事も無くなった。
会う度に成長を見せてくれる。
成長を見せてくれるといえば、アルフレートが大浴場の方にも入りに来る様になった。
勿論それは確認しました、やっぱり生えてたので納得。
幸いというべきか、ライナーは武器のサイズ変更の為に時間をとられてまだ大浴場には来ていないのでアルフレートが安心するように話をしておく事にした。
とりあえず本人にはヨシュア先輩から聞かされたお子様卒業の事には触れず声を掛ける。
「アル、俺に毛が生えてないからって気を使ってくれたんだろうけど、俺の方が年下なんだから僻んだり羨んだりしないから大丈夫だぞ? 冬にシャワーだと寒かっただろう」
と言っておいた。
何か言いたそうな呆れた様な眼差しを向けてきたが、肩を落としてポツリと一言だけ返事した。
「……そうだな」
ちょっと気になってるのは、先にアルフレートが身体を洗ってる時は俺が隣に行く事はあっても、俺が先に居る時は同じ並びに座る事がなくなった。
まだちょっと恥ずかしいのかもしれない。
浴槽に浸かりポツリポツリ話をした。
その中に今年の新入団員の話が出た、どうやら見習い合格者は全員学校に入る歳以上らしい。
「俺…、春から一年は一人ぼっちなのか…」
ガクリと肩を肩を落として落ち込むとアルフレートがフォローしてくれた。
「その代わりクラウスだけに合わせた訓練をしてもらえるだろうから、早く腕も上がるかもしれないじゃないか! それに食事なんかは朝食と夕食は一緒に食べようと思えばいつでも食べられるし!」
「うん…、そうだけど昼はアルバン訓練官と食べるんだろうな…。 別に嫌じゃないけど、二人が居ないと寂しいよ」
まだ二ヶ月程先の事だがボッチ訓練やボッチ飯の事を考えるとため息が漏れる。
「逆に変な奴が入ってくるより、一人の方がまだ安心できるってものだろう。 俺やライナーが居ないならお前を守れないからな」
アルフレートが優しい微笑みを向けてくれたが、俺的にはちょっと納得できていない。
「守るって…、俺だってアル達と同じ様に鍛えてるんだからな? むしろ俺が街の人を守る立場なんだけど!」
口を尖らせブーブーと不服を申し立てる。
その唇を口が開かない様に摘まれた。
「!? んむー! んむむむむ!(アルー! 何すんだ!)」
アルフレートの手首を掴んで引き剥がそうとしながら抗議の声を上げるが言葉も出ないし唇も摘まれたままだ。
少し呆れた目で俺を見ながら口を開く。
「何が守る立場だ、一歳しか違わない俺の手も外せないくせに。 もし今年、十一歳以下の見習いが居て、それが獣人だったらどうするんだ? 身体は十歳で成人と同じ大きさに育ってるんだぞ? そいつがヨシュア先輩みたいに絡んで来たらクラウスじゃ逃げられないだろう」
正論を言われて手首を掴んでいた手から力を抜いてアルフレートの目を見る。
本気で心配してくれてる顔をしていたので表情で反省の意を表すと伝わったらしく、唇から指を離してくれた。
「心配してくれてありがとう、アル」
「わかれば良いんだ、まぁ今回この件で一番安心しているのはカール様だろうがな」
普段のカール兄様の俺への溺愛ぶりを知っているアルフレートはクスッと笑いを零した。
その時脱衣所の方から何人かの気配がした、学校組が帰って来たのだろう。
「俺はもう出るよ、アルは?」
「俺はもう少し温まってからにする、人が増えてきたら出るさ」
「分かった、じゃあお先に~」
絞ったタオルで軽く水気を拭き取り、もう一度洗って絞ったタオルを腰に巻いて浴室を出ると、ヨシュア先輩とサミュエル先輩が居た。
「なんだよ~、折角急いだのにもうクラウス出ちまったのか~! もう一回入らねぇ?」
「入りませんよ、これ以上入ってたらのぼせるじゃないですか」
ツーンとそっぽ向いてタオルで身体を拭く、横には服を脱いでいるサミュエル先輩。
「あ、サミュエル先輩おかえりなさい」
脱衣所で言うのも変な感じがしたが、部屋に戻ってから改めて言うのもおかしいだろう。
「ただいま、ヨシュアは相手しなくていいからな」
「ふふ、わかりました」
優しく笑いながらもヨシュア先輩に対して辛辣なサミュエル先輩に思わず笑ってしまう。
当のヨシュア先輩は浴室に居たアルフレートに絡んでいるらしい事がドア越しにもわかった。
まぁ、サミュエル先輩も入って行くしすぐに出て逃げる事も可能だろうと思い、着替えるとそのまま部屋に戻った。
その日からアルフレートはヨシュア先輩とサミュエル先輩まで心なしか避けてる様に見えた。
※ 次回はアルフレート視点です。
書いてて楽しかったので過去最大の文字数となってしまいました…。
前世では甥や歴代彼氏(歴代って言う程多くないけど)を楽しませる為に市販のチョコを使った工作をしてバレンタイン作品を作り上げていたのはいい思い出だ。
甥っ子は特に板チョコと枝を模したチョコで牢屋を作り、その中にキャラクター型のチョコを溶かしたチョコで立たせた物をとても気に入ってくれていた。
正義の味方の形をしたチョコだったけど、作品タイトルが「囚人」。
タイトルには不思議顔されたけど、作品自体は気に入って破壊しながら食べてくれてた。
作るのに結構時間掛けたけど一瞬でな。
よくラノベで異世界でバレンタインを教えて再現、なんてネタがあったけど、俺はそんな事はしない。
決して今が男だからとかじゃなくて、そんな暇あるならルードルフの顔を見に行くからだ。
カール兄様も俺程じゃないけど良く顔を出すらしい。
ただ、抱っこすると泣かれるので眠ってる時に頬を触ったり眺めているだけらしいが。
ルードルフは俺の紅い髪が見やすいのか、よく目で追いかけたり手を伸ばそうとしてくる。
寝返りも自分で元の仰向けに戻れる様になり、うつ伏せから戻れなくて泣いてるなんて事も無くなった。
会う度に成長を見せてくれる。
成長を見せてくれるといえば、アルフレートが大浴場の方にも入りに来る様になった。
勿論それは確認しました、やっぱり生えてたので納得。
幸いというべきか、ライナーは武器のサイズ変更の為に時間をとられてまだ大浴場には来ていないのでアルフレートが安心するように話をしておく事にした。
とりあえず本人にはヨシュア先輩から聞かされたお子様卒業の事には触れず声を掛ける。
「アル、俺に毛が生えてないからって気を使ってくれたんだろうけど、俺の方が年下なんだから僻んだり羨んだりしないから大丈夫だぞ? 冬にシャワーだと寒かっただろう」
と言っておいた。
何か言いたそうな呆れた様な眼差しを向けてきたが、肩を落としてポツリと一言だけ返事した。
「……そうだな」
ちょっと気になってるのは、先にアルフレートが身体を洗ってる時は俺が隣に行く事はあっても、俺が先に居る時は同じ並びに座る事がなくなった。
まだちょっと恥ずかしいのかもしれない。
浴槽に浸かりポツリポツリ話をした。
その中に今年の新入団員の話が出た、どうやら見習い合格者は全員学校に入る歳以上らしい。
「俺…、春から一年は一人ぼっちなのか…」
ガクリと肩を肩を落として落ち込むとアルフレートがフォローしてくれた。
「その代わりクラウスだけに合わせた訓練をしてもらえるだろうから、早く腕も上がるかもしれないじゃないか! それに食事なんかは朝食と夕食は一緒に食べようと思えばいつでも食べられるし!」
「うん…、そうだけど昼はアルバン訓練官と食べるんだろうな…。 別に嫌じゃないけど、二人が居ないと寂しいよ」
まだ二ヶ月程先の事だがボッチ訓練やボッチ飯の事を考えるとため息が漏れる。
「逆に変な奴が入ってくるより、一人の方がまだ安心できるってものだろう。 俺やライナーが居ないならお前を守れないからな」
アルフレートが優しい微笑みを向けてくれたが、俺的にはちょっと納得できていない。
「守るって…、俺だってアル達と同じ様に鍛えてるんだからな? むしろ俺が街の人を守る立場なんだけど!」
口を尖らせブーブーと不服を申し立てる。
その唇を口が開かない様に摘まれた。
「!? んむー! んむむむむ!(アルー! 何すんだ!)」
アルフレートの手首を掴んで引き剥がそうとしながら抗議の声を上げるが言葉も出ないし唇も摘まれたままだ。
少し呆れた目で俺を見ながら口を開く。
「何が守る立場だ、一歳しか違わない俺の手も外せないくせに。 もし今年、十一歳以下の見習いが居て、それが獣人だったらどうするんだ? 身体は十歳で成人と同じ大きさに育ってるんだぞ? そいつがヨシュア先輩みたいに絡んで来たらクラウスじゃ逃げられないだろう」
正論を言われて手首を掴んでいた手から力を抜いてアルフレートの目を見る。
本気で心配してくれてる顔をしていたので表情で反省の意を表すと伝わったらしく、唇から指を離してくれた。
「心配してくれてありがとう、アル」
「わかれば良いんだ、まぁ今回この件で一番安心しているのはカール様だろうがな」
普段のカール兄様の俺への溺愛ぶりを知っているアルフレートはクスッと笑いを零した。
その時脱衣所の方から何人かの気配がした、学校組が帰って来たのだろう。
「俺はもう出るよ、アルは?」
「俺はもう少し温まってからにする、人が増えてきたら出るさ」
「分かった、じゃあお先に~」
絞ったタオルで軽く水気を拭き取り、もう一度洗って絞ったタオルを腰に巻いて浴室を出ると、ヨシュア先輩とサミュエル先輩が居た。
「なんだよ~、折角急いだのにもうクラウス出ちまったのか~! もう一回入らねぇ?」
「入りませんよ、これ以上入ってたらのぼせるじゃないですか」
ツーンとそっぽ向いてタオルで身体を拭く、横には服を脱いでいるサミュエル先輩。
「あ、サミュエル先輩おかえりなさい」
脱衣所で言うのも変な感じがしたが、部屋に戻ってから改めて言うのもおかしいだろう。
「ただいま、ヨシュアは相手しなくていいからな」
「ふふ、わかりました」
優しく笑いながらもヨシュア先輩に対して辛辣なサミュエル先輩に思わず笑ってしまう。
当のヨシュア先輩は浴室に居たアルフレートに絡んでいるらしい事がドア越しにもわかった。
まぁ、サミュエル先輩も入って行くしすぐに出て逃げる事も可能だろうと思い、着替えるとそのまま部屋に戻った。
その日からアルフレートはヨシュア先輩とサミュエル先輩まで心なしか避けてる様に見えた。
※ 次回はアルフレート視点です。
書いてて楽しかったので過去最大の文字数となってしまいました…。
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