14 / 59
14.初めての休日
しおりを挟む
「おはようございます」
「ああ、おはよう」
今日は休日という事もあってか、いつもより機嫌の良さそうなサミュエル先輩と挨拶を交わす。
この三日間は点呼時に睡魔に襲われる事も無かったから食堂で生温かい視線に晒される事もなく平和だった…。
「準備できたら食事してそのまま出掛けるぞ」
サミュエル先輩が制服でも訓練服でもない爽やかな私服姿に着替えていて、水色のシャツが凄く似合っている。
「はい! 楽しみです」
ついニコニコ顔が止まらない、今日は来週から交流を兼ねた野営訓練があるとかで、最低限の物は支給されるが、あった方がいい物を買いに連れて行ってくれる事になったのだ。
残念ながらフロア長のマックス先輩は正騎士の従騎士見習いとして残るので参加できない。
学校の騎士科の最高学年は正騎士の従騎士の補佐として従騎士見習い研修を経験する、その後は指名されて承諾すれば従騎士として扱われる事になる。
戦闘経験者の正騎士達は戦闘未経験の騎士達や三年生を従騎士として侍らせるらしい。
という事は一番早く起きて一番遅く寝るのはマックス先輩達という事になる…。
皆が通る道という事で心の中で応援しておく。
「準備出来ました!」
俺もブリジット姉様に準備してもらった衣類の中からシンプルな白いシャツと黒のパンツを着た。
ヒラヒラ断固拒否と伝えたのに準備されたシャツの中に妙にフリルが付いている服が見えた気がしたが、見なかった事にした。
買い食いを考慮して朝食を軽く済ませて街へと繰り出した。
サミュエル先輩があったら便利な物リストを取り出す。
「そういやクラウスはマジックバッグは持ってるのか?」
「はい、あまり容量はありませんが持ってきました」
去年の春に、男家族だけで来年騎士見習いになる俺の野営の体験の為、領地の森で二泊三日のキャンプをした。
その時に魔獣の素材を持ち帰るのに便利だからと父にプレゼントしてもらった物だ。
ポーチサイズで馬車二台分くらい入る魔導具で重宝している。
「じゃあ多少荷物が増えても問題ないな、冒険者御用達の店から覗くか」
迷いなく街中をスタスタ歩いて行く先輩の背中を追いかける。
「ここだ」
扉を開けるとカラン、とカウベルの様な音が鳴る。
店内にはまるでスポーツ用品店のキャンプコーナーの様な品が並んでいた。
きっと半分以上魔導具と思われる。嵌められている魔石の魔力を感じる。
「とりあえずは防水のシートはあった方がいいな。野営地がぬかるんでいた時に敷いたり雨の時に被ったりできる。濡れると体温も体力も奪われるからな」
家族とのキャンプでは荷物の準備は兄達がしてくれていたので、用途などを教えてもらいながら選べるのはありがたい。
「あとナイフは予備があって損はない。マジックバッグがあるなら鉈もあるといいかもな。剣やナイフを使って枝を払うと刃こぼれしやすいし」
他にもランタン的な魔導具や食器類の予備、採取した物を仕分けして入れられる袋などいくつか購入した。
幸い俺は水も火も自分で出せるから着火用品や水筒は必要無いと思っていたが、魔力節約の為に買っておく様に言われた。
ひと通り買い揃えて店を出ると、通りから美味しそうな匂いが漂って来た。
「ちょっと早いが混む前に食事を済ませるか」
朝食を軽めに済ませたせいで既にお腹は準備万端だ。
「はい!」
思った以上に元気な返事になってしまい、サミュエル先輩に笑われてしまった。
「おや、サミュエル久しぶりじゃないか」
店に入ると恰幅の良いザ・女将といった見た目の女性が先輩に声を掛けた。
「久しぶり、今日は同室になった新人のクラウスを連れて来たから美味い物食わせてやってくれ」
「初めまして、クラウスと言います」
紹介されたので会釈をすると満足気にウンウンと頷いた。
「あたしゃここの女将のエマってんだ。奥にいる料理人は旦那のハンスさ。苦手な食べ物はあるかい?」
席に案内しながら好みをリサーチする、そういう気遣いが出来る店は案外少ないので味に期待が持てる。
「あまり濃い味付けは苦手ですが、好き嫌いはありません」
にっこり愛想笑いをして答える。
「あっはっは、騎士団だと不味くはないが味付けが濃い目らしいね。あんた!子供向けの薄味で作っとくれ!」
笑いながら厨房のハンスへ注文を伝えに行った女将の「子供向け」の一言が気になったが、夜には酒場になる食堂だとツマミになる様に基本的に味は濃い目だろうから任せておこう。
「サミュエル先輩はよくここに来るんですか?」
さっきのやりとりで常連ぽかったので聞いてみる。
「俺の親父は冒険者だったんだが、当時ここで働いていたお袋に惚れ込んでお袋目当ての常連だったライバル達を蹴落として結婚したんだと。だからお袋の腹にいる時からの常連だ。そんなわけで」
クイ、と親指でエマを指差し声を潜めた。
「エマが細くて綺麗なお姉さんだった時代も知ってるぞ」
ククッと密やかに笑う。
「過去の栄光で悪かったねぇ!」
ドン!ドン!と乱暴に食事が置かれる。
口元をひくつかせて笑顔を作っているが目が笑ってないエマがサミュエル先輩を見下ろしていた。
「あ、いや、見た目は変わってもイイ女なのは変わらないってのは知ってるから! なぁ? ハンス!」
厨房のハンスに助けを求める様に話を振る。
ハンスはカウンターに出来上がった料理を置きながらこちらを見る。
「エマは今も美人でイイ女だ」
そう言って厨房の奥へと向かった。
「あんた…」
そんなハンスを恋する乙女の様な目で背中を見つめるエマ。
上機嫌になったエマが最後の注文品をテーブルに置いてにこやかに厨房へと向かった。
「いつもこんな感じだから気にするな、ハンスの飯は美味いぞ」
「はい、いただきます」
「美味しい…!」
思わず口を突いて出た。
本当に絶妙な味付けなのだ、味噌で例えると騎士団寮の味付けが赤味噌だとするとこの店は合わせ味噌だ。
食事はサミュエル先輩にご馳走して貰ったのでお礼を言い、エマにまた来ると約束して店を出た。
帰りながら野営時に食事が物足りなかったり、夜の見張りで起きてる時に小腹が空いた時の為の非常食と普段のおやつを買って寮へと戻った。
「あんまり長く外出してたら、また点呼まで起きていられなくなるかもしれないからな、帰ったら買った物の整理しとけよ」
ニヤッと笑ってクシャクシャと頭を撫でられた。
なんだかこのネタをしばらく引っ張られそうでガックリと肩を落とした。
「ああ、おはよう」
今日は休日という事もあってか、いつもより機嫌の良さそうなサミュエル先輩と挨拶を交わす。
この三日間は点呼時に睡魔に襲われる事も無かったから食堂で生温かい視線に晒される事もなく平和だった…。
「準備できたら食事してそのまま出掛けるぞ」
サミュエル先輩が制服でも訓練服でもない爽やかな私服姿に着替えていて、水色のシャツが凄く似合っている。
「はい! 楽しみです」
ついニコニコ顔が止まらない、今日は来週から交流を兼ねた野営訓練があるとかで、最低限の物は支給されるが、あった方がいい物を買いに連れて行ってくれる事になったのだ。
残念ながらフロア長のマックス先輩は正騎士の従騎士見習いとして残るので参加できない。
学校の騎士科の最高学年は正騎士の従騎士の補佐として従騎士見習い研修を経験する、その後は指名されて承諾すれば従騎士として扱われる事になる。
戦闘経験者の正騎士達は戦闘未経験の騎士達や三年生を従騎士として侍らせるらしい。
という事は一番早く起きて一番遅く寝るのはマックス先輩達という事になる…。
皆が通る道という事で心の中で応援しておく。
「準備出来ました!」
俺もブリジット姉様に準備してもらった衣類の中からシンプルな白いシャツと黒のパンツを着た。
ヒラヒラ断固拒否と伝えたのに準備されたシャツの中に妙にフリルが付いている服が見えた気がしたが、見なかった事にした。
買い食いを考慮して朝食を軽く済ませて街へと繰り出した。
サミュエル先輩があったら便利な物リストを取り出す。
「そういやクラウスはマジックバッグは持ってるのか?」
「はい、あまり容量はありませんが持ってきました」
去年の春に、男家族だけで来年騎士見習いになる俺の野営の体験の為、領地の森で二泊三日のキャンプをした。
その時に魔獣の素材を持ち帰るのに便利だからと父にプレゼントしてもらった物だ。
ポーチサイズで馬車二台分くらい入る魔導具で重宝している。
「じゃあ多少荷物が増えても問題ないな、冒険者御用達の店から覗くか」
迷いなく街中をスタスタ歩いて行く先輩の背中を追いかける。
「ここだ」
扉を開けるとカラン、とカウベルの様な音が鳴る。
店内にはまるでスポーツ用品店のキャンプコーナーの様な品が並んでいた。
きっと半分以上魔導具と思われる。嵌められている魔石の魔力を感じる。
「とりあえずは防水のシートはあった方がいいな。野営地がぬかるんでいた時に敷いたり雨の時に被ったりできる。濡れると体温も体力も奪われるからな」
家族とのキャンプでは荷物の準備は兄達がしてくれていたので、用途などを教えてもらいながら選べるのはありがたい。
「あとナイフは予備があって損はない。マジックバッグがあるなら鉈もあるといいかもな。剣やナイフを使って枝を払うと刃こぼれしやすいし」
他にもランタン的な魔導具や食器類の予備、採取した物を仕分けして入れられる袋などいくつか購入した。
幸い俺は水も火も自分で出せるから着火用品や水筒は必要無いと思っていたが、魔力節約の為に買っておく様に言われた。
ひと通り買い揃えて店を出ると、通りから美味しそうな匂いが漂って来た。
「ちょっと早いが混む前に食事を済ませるか」
朝食を軽めに済ませたせいで既にお腹は準備万端だ。
「はい!」
思った以上に元気な返事になってしまい、サミュエル先輩に笑われてしまった。
「おや、サミュエル久しぶりじゃないか」
店に入ると恰幅の良いザ・女将といった見た目の女性が先輩に声を掛けた。
「久しぶり、今日は同室になった新人のクラウスを連れて来たから美味い物食わせてやってくれ」
「初めまして、クラウスと言います」
紹介されたので会釈をすると満足気にウンウンと頷いた。
「あたしゃここの女将のエマってんだ。奥にいる料理人は旦那のハンスさ。苦手な食べ物はあるかい?」
席に案内しながら好みをリサーチする、そういう気遣いが出来る店は案外少ないので味に期待が持てる。
「あまり濃い味付けは苦手ですが、好き嫌いはありません」
にっこり愛想笑いをして答える。
「あっはっは、騎士団だと不味くはないが味付けが濃い目らしいね。あんた!子供向けの薄味で作っとくれ!」
笑いながら厨房のハンスへ注文を伝えに行った女将の「子供向け」の一言が気になったが、夜には酒場になる食堂だとツマミになる様に基本的に味は濃い目だろうから任せておこう。
「サミュエル先輩はよくここに来るんですか?」
さっきのやりとりで常連ぽかったので聞いてみる。
「俺の親父は冒険者だったんだが、当時ここで働いていたお袋に惚れ込んでお袋目当ての常連だったライバル達を蹴落として結婚したんだと。だからお袋の腹にいる時からの常連だ。そんなわけで」
クイ、と親指でエマを指差し声を潜めた。
「エマが細くて綺麗なお姉さんだった時代も知ってるぞ」
ククッと密やかに笑う。
「過去の栄光で悪かったねぇ!」
ドン!ドン!と乱暴に食事が置かれる。
口元をひくつかせて笑顔を作っているが目が笑ってないエマがサミュエル先輩を見下ろしていた。
「あ、いや、見た目は変わってもイイ女なのは変わらないってのは知ってるから! なぁ? ハンス!」
厨房のハンスに助けを求める様に話を振る。
ハンスはカウンターに出来上がった料理を置きながらこちらを見る。
「エマは今も美人でイイ女だ」
そう言って厨房の奥へと向かった。
「あんた…」
そんなハンスを恋する乙女の様な目で背中を見つめるエマ。
上機嫌になったエマが最後の注文品をテーブルに置いてにこやかに厨房へと向かった。
「いつもこんな感じだから気にするな、ハンスの飯は美味いぞ」
「はい、いただきます」
「美味しい…!」
思わず口を突いて出た。
本当に絶妙な味付けなのだ、味噌で例えると騎士団寮の味付けが赤味噌だとするとこの店は合わせ味噌だ。
食事はサミュエル先輩にご馳走して貰ったのでお礼を言い、エマにまた来ると約束して店を出た。
帰りながら野営時に食事が物足りなかったり、夜の見張りで起きてる時に小腹が空いた時の為の非常食と普段のおやつを買って寮へと戻った。
「あんまり長く外出してたら、また点呼まで起きていられなくなるかもしれないからな、帰ったら買った物の整理しとけよ」
ニヤッと笑ってクシャクシャと頭を撫でられた。
なんだかこのネタをしばらく引っ張られそうでガックリと肩を落とした。
50
お気に入りに追加
293
あなたにおすすめの小説

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載中しております。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。

冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる