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11.同室の新人 2 sideサミュエル
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大きい風呂が楽しみなのかご機嫌なクラウスを連れて大浴場とシャワー室の説明をしながら向かった。
脱衣所で服を脱いでクラウスの方を見ると、タオルを肩に掛けて小さい尻を丸出しにしたまま止める間もなく浴室へと入って行く。
「あ、ヨシュア先輩」
オレが腰にタオル巻いているとヨシュアの名前が聞こえ、同時にうるさい笑い声も聞こえた。
「ブハッ! おっ、お前色々小さいとはいえ前くらい隠して入ってこいよ!」
ゲラゲラと笑うヨシュアと一触即発状態のクラウス、既に注目を集めているのにこれ以上目立ってどうする。
二人の気を逸らす為にも間に座る。
「何を馬鹿笑いしてるんだ、うるさいぞ」
とりあえず食堂での仕返しをしようと、腰のタオルを解いてお湯で濡らし軽く絞ってから濡れタオルを振りかぶってヨシュアの背中を多少手加減して叩いた。
濡れタオルって手軽な武器なんだよな。
悶絶するヨシュアを尻目に洗髪を始める。
「何すんだよ!」
プルプルしながら涙目で文字通り吠える、褐色の肌でもすぐにわかるくらい赤くなってなかなか痛そうだ、ざまぁみろ。
「さっきの仕返しだ、仕返しに対しての仕返しをしたら更に倍返しだぞ?」
ニヤリと意地悪く笑ってやった、コイツはこんな扱いをしても翌日にはケロっとしてるから気を遣わなくて楽だ。
背骨に沿った窪みがタオルだけだとしっかり洗えた気がしないのでいつもの様に尻尾を使って洗っていると、クラウスの目が尻尾に釘付けになっている事に気付いて思わず笑ってしまった。
「尻尾の長い獣人の特権だ、羨ましいか?」
頬を紅潮させコクコクと頷く様子が小さな子供に見えて一度くらい体験させてやろうとクラウスの方へ尻尾を向けた。
「ほら、背中洗ってやる「ありがとうございます!」
「洗ってやるから向こうを向け」そう言おうとしたら食い気味にお礼を言い背中を向けられた、どれだけ洗って欲しかったんだ。
「ふっ、ふふっ、くすぐったいです」
洗ってやってると笑いだして身をよじってこちらをみた。
そんな反応されたらもっと擽ってやりたくなるのが人情というものだろう、思わずニヤリと笑う。
スルリと尻尾で脇腹を撫で、擽ってやる。
「ふはっ、や、やめて下さい…! あはははは!」
コショコショと泡の付いた尻尾で擽っていると、脇の下にギュッと尻尾を挟まれた。
「うぁ…ッ! 悪かった! もうしないから離してくれ!!」
不意を突かれた痛みに悲鳴の様な声が出てしまった、クラウスもそんなオレの声に驚いた様ですぐに離してくれた。
笑い過ぎて乱れた呼吸を整えながらオレを涙目で見ながら滲んだ涙を指で拭う。
そんなクラウスの姿に浴槽の方からゴクリと生唾を飲む音が聞こえ、発情のニオイがした。
こんな子供に発情する奴がいるのかと警戒していると、クラウスからとんでもない言葉が飛び出してきた。
「挟んじゃってごめんなさい、尻尾とか耳ってせいかんたい?って言うやつなんですか? 掴んだら痛いんですね…?」
しょんぼりと俯き上目遣いで様子を伺ってくる。
「いや、オレも悪かった…尻尾の付け根はそうだが…あ、いや、尻尾や耳には神経が多いから身体の他の部位より敏感だから獣人の耳や尻尾は許可なく触らない方がいい」
見た目が幼い分そういう知識があまりあるとは思えなかったので少々ボカして教えておいた。
「わかりました、今後気をつけますね」
どうやら納得してくれた様で素直な返事が返ってきた。
「そうしてくれ」
安堵してつい苦笑いしてしまったのは仕方ない事だと思う。
風呂を出て部屋に戻るとクラウスは睡魔に襲われた様だ、もうすぐ点呼だが報告しておく旨を伝えて寝かせてやった。
点呼に来たフロア長のマックス先輩が一応確認すると言ってベッドを覗いた。
「天使の寝顔ってああいうのを言うんだろうな、まだあどけなくて可愛いな」
クスクスと笑いながら廊下に出る、その言葉が聞こえた部屋の近くの奴らがわらわらとクラウスの寝顔を見に集まって来た。
「起こすんじゃないぞ」
マックス先輩はそう一言注意だけして他の奴らの点呼へ向かった、皆クラウスの寝顔を見てほっこりした顔で部屋へと戻って行った。
この事は本人には言わない方がいいだろうな…。
そう思っていたのに朝食の時にヨシュアの馬鹿が全部バラしやがった。
そんなヨシュアに対して何やら難しい事を言い、ヨシュアを畳み掛ける様に見事に言い負かしていた。
そのやりとりを見て思わずポカンとしてしまい、食堂もシンと静まりかえってしまった。
「サミュエル先輩、早く朝食を食べましょう! 時間が無くなっちゃいますよ?」
クラウスに袖を引っ張られ、ハッとなって食事を取りに向かった。
食事中に凄い知識だと褒めると
「俺は兄姉と歳が離れているので、早く兄様達みたいに大きくなれる様に勉強したんですよ」
気恥ずかしそうにそう答えた。
前に近くで次男のカール様を見た事があるが恐らく百九十センチくらいあったと思う。
コイツはオレの胸あたりだから百三十センチくらいか?
「確かにカール様は大きいからな」
クラウスの目標にはまだまだ遠そうだ。
脱衣所で服を脱いでクラウスの方を見ると、タオルを肩に掛けて小さい尻を丸出しにしたまま止める間もなく浴室へと入って行く。
「あ、ヨシュア先輩」
オレが腰にタオル巻いているとヨシュアの名前が聞こえ、同時にうるさい笑い声も聞こえた。
「ブハッ! おっ、お前色々小さいとはいえ前くらい隠して入ってこいよ!」
ゲラゲラと笑うヨシュアと一触即発状態のクラウス、既に注目を集めているのにこれ以上目立ってどうする。
二人の気を逸らす為にも間に座る。
「何を馬鹿笑いしてるんだ、うるさいぞ」
とりあえず食堂での仕返しをしようと、腰のタオルを解いてお湯で濡らし軽く絞ってから濡れタオルを振りかぶってヨシュアの背中を多少手加減して叩いた。
濡れタオルって手軽な武器なんだよな。
悶絶するヨシュアを尻目に洗髪を始める。
「何すんだよ!」
プルプルしながら涙目で文字通り吠える、褐色の肌でもすぐにわかるくらい赤くなってなかなか痛そうだ、ざまぁみろ。
「さっきの仕返しだ、仕返しに対しての仕返しをしたら更に倍返しだぞ?」
ニヤリと意地悪く笑ってやった、コイツはこんな扱いをしても翌日にはケロっとしてるから気を遣わなくて楽だ。
背骨に沿った窪みがタオルだけだとしっかり洗えた気がしないのでいつもの様に尻尾を使って洗っていると、クラウスの目が尻尾に釘付けになっている事に気付いて思わず笑ってしまった。
「尻尾の長い獣人の特権だ、羨ましいか?」
頬を紅潮させコクコクと頷く様子が小さな子供に見えて一度くらい体験させてやろうとクラウスの方へ尻尾を向けた。
「ほら、背中洗ってやる「ありがとうございます!」
「洗ってやるから向こうを向け」そう言おうとしたら食い気味にお礼を言い背中を向けられた、どれだけ洗って欲しかったんだ。
「ふっ、ふふっ、くすぐったいです」
洗ってやってると笑いだして身をよじってこちらをみた。
そんな反応されたらもっと擽ってやりたくなるのが人情というものだろう、思わずニヤリと笑う。
スルリと尻尾で脇腹を撫で、擽ってやる。
「ふはっ、や、やめて下さい…! あはははは!」
コショコショと泡の付いた尻尾で擽っていると、脇の下にギュッと尻尾を挟まれた。
「うぁ…ッ! 悪かった! もうしないから離してくれ!!」
不意を突かれた痛みに悲鳴の様な声が出てしまった、クラウスもそんなオレの声に驚いた様ですぐに離してくれた。
笑い過ぎて乱れた呼吸を整えながらオレを涙目で見ながら滲んだ涙を指で拭う。
そんなクラウスの姿に浴槽の方からゴクリと生唾を飲む音が聞こえ、発情のニオイがした。
こんな子供に発情する奴がいるのかと警戒していると、クラウスからとんでもない言葉が飛び出してきた。
「挟んじゃってごめんなさい、尻尾とか耳ってせいかんたい?って言うやつなんですか? 掴んだら痛いんですね…?」
しょんぼりと俯き上目遣いで様子を伺ってくる。
「いや、オレも悪かった…尻尾の付け根はそうだが…あ、いや、尻尾や耳には神経が多いから身体の他の部位より敏感だから獣人の耳や尻尾は許可なく触らない方がいい」
見た目が幼い分そういう知識があまりあるとは思えなかったので少々ボカして教えておいた。
「わかりました、今後気をつけますね」
どうやら納得してくれた様で素直な返事が返ってきた。
「そうしてくれ」
安堵してつい苦笑いしてしまったのは仕方ない事だと思う。
風呂を出て部屋に戻るとクラウスは睡魔に襲われた様だ、もうすぐ点呼だが報告しておく旨を伝えて寝かせてやった。
点呼に来たフロア長のマックス先輩が一応確認すると言ってベッドを覗いた。
「天使の寝顔ってああいうのを言うんだろうな、まだあどけなくて可愛いな」
クスクスと笑いながら廊下に出る、その言葉が聞こえた部屋の近くの奴らがわらわらとクラウスの寝顔を見に集まって来た。
「起こすんじゃないぞ」
マックス先輩はそう一言注意だけして他の奴らの点呼へ向かった、皆クラウスの寝顔を見てほっこりした顔で部屋へと戻って行った。
この事は本人には言わない方がいいだろうな…。
そう思っていたのに朝食の時にヨシュアの馬鹿が全部バラしやがった。
そんなヨシュアに対して何やら難しい事を言い、ヨシュアを畳み掛ける様に見事に言い負かしていた。
そのやりとりを見て思わずポカンとしてしまい、食堂もシンと静まりかえってしまった。
「サミュエル先輩、早く朝食を食べましょう! 時間が無くなっちゃいますよ?」
クラウスに袖を引っ張られ、ハッとなって食事を取りに向かった。
食事中に凄い知識だと褒めると
「俺は兄姉と歳が離れているので、早く兄様達みたいに大きくなれる様に勉強したんですよ」
気恥ずかしそうにそう答えた。
前に近くで次男のカール様を見た事があるが恐らく百九十センチくらいあったと思う。
コイツはオレの胸あたりだから百三十センチくらいか?
「確かにカール様は大きいからな」
クラウスの目標にはまだまだ遠そうだ。
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