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第一章
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「桜純様、鷹司様、とてもお似合いです!」
「桜純さん、一緒に写真撮りませんか!」
「誰が撮らせるか!」
「うるせぇ、お前に言ってねえよ」
この会話は何度目?と思いながら、私達は寄り道をしたり文化祭を楽しみながら楽しく呼び込みをしたの。
「鷹司君、御剣さん。ベストカップルで今一位よ!」
知らない先輩から声をかけられて、私達はパネルがあるという場所へと急いだの。そんな話は聞いていないからびっくり!
「変な顔で写ってたらどうしよう」
「心配するのはそこか?それとも僕とベストカップルでいいとか?」
「それはまだ考え中!」
やっぱりなと苦笑する蒼を見ていると、このまま蒼に恋をして結婚してと夢を見たくなってくる。
でも、まだその決断には早すぎるからもう少しだけ待ってね。
パネルの前に着くと、私達とパネルを見比べて歓声をあげる人達でいっぱいで、前に進めなくなったわ。
蒼に引っ張られてやっと着いて、誰が撮ったのか問い詰めたい写真が飾ってあったの。
「誰がこんなの撮ったんだ」
「君達は嫌がるだろうから写真部に依頼したのよ」
「「生徒会長!」」
私達の前に出てきたのは、文武両道で名高い真行寺すみれ様、あやめ様のお姉様なの。
蒼が私の読んでいた本を覗き込んで、それに気付いた私が蒼を見上げるという写真は、どう見てもカップルで・・・。
「これ撤去してもいいですか?」
「却下する」
「知ってました!桜純、逃げるぞ。ここは危険地帯だ」
蒼が私の手を取って走り出し、後ろからはまた歓声が聞こえて来たものだから私の顔は真っ赤になっていたと思うわ。
だから・・・この生活が楽しすぎて、もう少し、もう少しと先延ばしにしていたから、私がこの生活を手放さなかったから罰が当たったのかもしれない。
「今、何か聞こえた?」
「これだけうるさかったら色んな音がするだろ」
「そうね」
「少し休憩するか?」
「そうしましょうか、お客様もかなり入ってるようだし大丈夫ね」
学園の関係者以外立ち入り禁止の中庭で、私達は休憩をとる事にしてベンチに腰かけた瞬間、私の体から光が出てきた。
黒銀が呼んでいると感じた私は、驚きで目を見開いている蒼に向き直った。
「蒼、ごめんね。私は行かないといけないみたい」
「どこへ行くんだ!」
「遠い、遠い所なの」
「俺も行く!桜純を1人にはしない!」
蒼が私の腕を掴んだ瞬間、私達は今の世界から向こうの世界へと飛んだの。
知られたくなかった事実を、私が決断できなかった理由を、蒼に伝えなければならない。
私の心は、嫌われたらどうしよう不安でいっぱいになっていたの。
「桜純さん、一緒に写真撮りませんか!」
「誰が撮らせるか!」
「うるせぇ、お前に言ってねえよ」
この会話は何度目?と思いながら、私達は寄り道をしたり文化祭を楽しみながら楽しく呼び込みをしたの。
「鷹司君、御剣さん。ベストカップルで今一位よ!」
知らない先輩から声をかけられて、私達はパネルがあるという場所へと急いだの。そんな話は聞いていないからびっくり!
「変な顔で写ってたらどうしよう」
「心配するのはそこか?それとも僕とベストカップルでいいとか?」
「それはまだ考え中!」
やっぱりなと苦笑する蒼を見ていると、このまま蒼に恋をして結婚してと夢を見たくなってくる。
でも、まだその決断には早すぎるからもう少しだけ待ってね。
パネルの前に着くと、私達とパネルを見比べて歓声をあげる人達でいっぱいで、前に進めなくなったわ。
蒼に引っ張られてやっと着いて、誰が撮ったのか問い詰めたい写真が飾ってあったの。
「誰がこんなの撮ったんだ」
「君達は嫌がるだろうから写真部に依頼したのよ」
「「生徒会長!」」
私達の前に出てきたのは、文武両道で名高い真行寺すみれ様、あやめ様のお姉様なの。
蒼が私の読んでいた本を覗き込んで、それに気付いた私が蒼を見上げるという写真は、どう見てもカップルで・・・。
「これ撤去してもいいですか?」
「却下する」
「知ってました!桜純、逃げるぞ。ここは危険地帯だ」
蒼が私の手を取って走り出し、後ろからはまた歓声が聞こえて来たものだから私の顔は真っ赤になっていたと思うわ。
だから・・・この生活が楽しすぎて、もう少し、もう少しと先延ばしにしていたから、私がこの生活を手放さなかったから罰が当たったのかもしれない。
「今、何か聞こえた?」
「これだけうるさかったら色んな音がするだろ」
「そうね」
「少し休憩するか?」
「そうしましょうか、お客様もかなり入ってるようだし大丈夫ね」
学園の関係者以外立ち入り禁止の中庭で、私達は休憩をとる事にしてベンチに腰かけた瞬間、私の体から光が出てきた。
黒銀が呼んでいると感じた私は、驚きで目を見開いている蒼に向き直った。
「蒼、ごめんね。私は行かないといけないみたい」
「どこへ行くんだ!」
「遠い、遠い所なの」
「俺も行く!桜純を1人にはしない!」
蒼が私の腕を掴んだ瞬間、私達は今の世界から向こうの世界へと飛んだの。
知られたくなかった事実を、私が決断できなかった理由を、蒼に伝えなければならない。
私の心は、嫌われたらどうしよう不安でいっぱいになっていたの。
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