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第一章
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とりあえず、人も防犯カメラもない場所に飛んで様子見中。すぐそこに両親のお墓があるの。
お父さんのはないけどね、
私の力は神と同類?浅葱や他の神様達には「桜純の方が強い」って言われたから、気をつければ大丈夫。
お金はあいつらから返してもらうとして、住む所が必要ね。
服と靴もこちらのものに変えて、私は立ち上がりお母さんの元へと歩いて行った。
お墓には花が飾られていて、綺麗に掃除もしてあった。
誰がしてくれたんだろうと悩んでいた時、「サーヤ!」と声をかけられて振り返ったらあの子達がいた。
「百合と茉莉姉さん?」
「サーヤあ!」
百合が駆け出して私を抱きしめてくれた時、ここにも私の居場所があったんだ、忘れないでいてくれる人他がいるんだと実感して、百合と抱き合いながら泣いていたら、茉莉姉さんも抱きしめてくれたからもっともっと泣いたの。
落ち着いてからお母さんのお墓に3人で手を合わせた。
お母さん、ずっと来れなくてごめんなさい。
家族は全員元気すぎる位に元気だよ。
伯母様と伯父様が私の居場所親になってくれて、お兄ちゃんと弟もできたの。
あの家族はよく笑い、よく泣いて、毎日が本当に楽しかったわ。
これからはここに住むからまた来るね。
お父さんはいないのは分かってるけど、忘れてごめんなさい。私は元気です。
「さて。妹達よ、家に帰ろうか」
「ほら、妹!帰るわよ」
2人してなにを言っているの?妹って誰が誰の?
状況を把握できない私に2人はケラケラと笑って、家へと引きずられながら話をしてくれたの。
「サーヤのご両親とうちの両親が話しててさ、自分達には係累がいないから不安だって言うから、何かあればうちで引き取るって約束したんだって。手続きしてる間にあいつらに奪われたんだけどね。サーヤが消えた後、大変だったんだよ。あいつらは児童ポルノや公文書偽造とかやらかしてる上にサーヤにひどい事をしてたから捕まったのよ。でも、サーヤの行方は分からなくてさ。でもうちの父さんの夢枕におじさんが立ってさ。3年したら母親の墓参りに来るからその時はよろしくって。父さんはあの方は神様だったんだとか言ってるよ」
歩きながらも私の目からは涙が溢れて止まらなくて、忘れられたんじゃなかった。お父さんは私の事を考えてくれてたんだって思うと、忘れると決めた自分を責めて・・・。
『大丈夫だ、桜純』
『お、お父さん・・・?』
『そうだよ。血の繋がりはなくとも縁は強く結ばれているからね。僕も君の父親の1人だ』
『忘れるなんて言ってごめんなさい、考えないようにしてごめんなさい』
『それは僕も悪いからいいんだ。桜純はこれから大変だけど、諦めずに頑張るんだよ』
『また話せるの?』
『薄紅が焼くだろうけどね』
『ありがとう、お父さん。パパと3人でも話せるといいな』
『そうだね、僕もその日を楽しみにしているよ。・・・桜純。そう遠くない未来にキミは辛い選択をしなければならないけど、自分の心に従いなさい』
『辛い選択?』
『では、僕はそろそろ。仕事が溜まっていてね。またね』
『う、うん。またね』
辛い選択・・・私はそれに耐えられるのかしら。
お父さんのはないけどね、
私の力は神と同類?浅葱や他の神様達には「桜純の方が強い」って言われたから、気をつければ大丈夫。
お金はあいつらから返してもらうとして、住む所が必要ね。
服と靴もこちらのものに変えて、私は立ち上がりお母さんの元へと歩いて行った。
お墓には花が飾られていて、綺麗に掃除もしてあった。
誰がしてくれたんだろうと悩んでいた時、「サーヤ!」と声をかけられて振り返ったらあの子達がいた。
「百合と茉莉姉さん?」
「サーヤあ!」
百合が駆け出して私を抱きしめてくれた時、ここにも私の居場所があったんだ、忘れないでいてくれる人他がいるんだと実感して、百合と抱き合いながら泣いていたら、茉莉姉さんも抱きしめてくれたからもっともっと泣いたの。
落ち着いてからお母さんのお墓に3人で手を合わせた。
お母さん、ずっと来れなくてごめんなさい。
家族は全員元気すぎる位に元気だよ。
伯母様と伯父様が私の居場所親になってくれて、お兄ちゃんと弟もできたの。
あの家族はよく笑い、よく泣いて、毎日が本当に楽しかったわ。
これからはここに住むからまた来るね。
お父さんはいないのは分かってるけど、忘れてごめんなさい。私は元気です。
「さて。妹達よ、家に帰ろうか」
「ほら、妹!帰るわよ」
2人してなにを言っているの?妹って誰が誰の?
状況を把握できない私に2人はケラケラと笑って、家へと引きずられながら話をしてくれたの。
「サーヤのご両親とうちの両親が話しててさ、自分達には係累がいないから不安だって言うから、何かあればうちで引き取るって約束したんだって。手続きしてる間にあいつらに奪われたんだけどね。サーヤが消えた後、大変だったんだよ。あいつらは児童ポルノや公文書偽造とかやらかしてる上にサーヤにひどい事をしてたから捕まったのよ。でも、サーヤの行方は分からなくてさ。でもうちの父さんの夢枕におじさんが立ってさ。3年したら母親の墓参りに来るからその時はよろしくって。父さんはあの方は神様だったんだとか言ってるよ」
歩きながらも私の目からは涙が溢れて止まらなくて、忘れられたんじゃなかった。お父さんは私の事を考えてくれてたんだって思うと、忘れると決めた自分を責めて・・・。
『大丈夫だ、桜純』
『お、お父さん・・・?』
『そうだよ。血の繋がりはなくとも縁は強く結ばれているからね。僕も君の父親の1人だ』
『忘れるなんて言ってごめんなさい、考えないようにしてごめんなさい』
『それは僕も悪いからいいんだ。桜純はこれから大変だけど、諦めずに頑張るんだよ』
『また話せるの?』
『薄紅が焼くだろうけどね』
『ありがとう、お父さん。パパと3人でも話せるといいな』
『そうだね、僕もその日を楽しみにしているよ。・・・桜純。そう遠くない未来にキミは辛い選択をしなければならないけど、自分の心に従いなさい』
『辛い選択?』
『では、僕はそろそろ。仕事が溜まっていてね。またね』
『う、うん。またね』
辛い選択・・・私はそれに耐えられるのかしら。
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