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第二章: 天使殺し
第一話
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「情報を教えてくれ」
俺たちは天使が殺されたというのを聞き、会議室に向かっていた。
「殺害されたのはテン・ペンと言う名の天使で、軍の者です。殺害現場はノース地方の中心部です」
「ノース地方?あそこは繁華街で軍の者が行くような所ではないと思うが」
「ええ、詳しい情報はまだ分かっておりません。現在カンナ様が現場検証に向かっているとのことです」
カンナ?随分と日本人らしい名前の天使だな。
「着いたぞ、ハジメ。すまないが、訓練は後でだ。それと君にも協力して貰うことになるかもしれん」
協力って俺に何が出来るんだよ。つい最近死んだばかりだぞ?
会議室の中には、会議室にありがちな大きな楕円形のテーブルがあった。そして、俺たち以外に複数人がその場にいた。
「皆んな集まってもらってすまない。こんな事例は初めてなもんでな」
「御託はいい。さっさと要件を言え、アルバッド」
誰だこの感じの悪い爺さんは。
ハゲ頭に白い髭とか、老師かよ。
「すまない、ゼン。皆んなも聞いていると思うが、我々の軍の者が何者かによって殺された」
ゼンって言うのか、この爺さん。名前まで東洋の老師っぽいな。
「それも繁華街でって話じゃないか」
「ああ、だから私も困惑しているんだ」
今度は誰だよ。見た感じ強戦士って感じだけど、こう言うヤツに限ってバカだったりするんだよな。
そう考えていたら、そいつが俺の方を睨んできた。やめろよ、急に睨まれたらビックリするじゃねえか。もしかして、俺の考えてたことバレてる?
「誰だコイツ?」
やっぱり。話し方からしてアホだ。
「良い機会だ。皆んな、彼はカンダ・ハジメだ。我々ノース軍の救世主になる男だ」
おいおい、そんな大げさな紹介して大丈夫かよ。まだ何も出来ないぞ俺は。
「ほおおおお?」
近づくな!アホが移るだろ!
「確かに光エレメントの力は凄いな」
「バカは黙っとくんだな、カイル」
ほうほう、アホの名前はカイルっと。
名前まではアホそうではなかったか。
で、コイツは誰だ?合計で7人もいるとか、全員覚えられないぞ。
コイツもアジア人っぽいな。天使にも色んな人種がいるんだな。
「すまない、バカが失礼をした。僕はスイだ。リ・スイだ」
やっぱりアジア人だったか。というか天使は神に名前を付けられるんだっけな。じゃあ神の趣味なのか、コイツらの名前は。
「一人ずつ自己紹介をしていたら、長くなる。ハジメ、後でちゃんと紹介する。今は手っ取り早く済まそう。ここにいるのは全員ノース軍のトップ、大天使だ」
大天使?また凄いヤツらに会っちゃったな。死んですぐに軍に入れられて、国王に会って、で今は軍のトップ集団に会ってるのか。マジで勇者っぽいじゃねえか。
「カンナとアーロンは不在だが、合計で10人いる。君にも入って貰うからな」
「彼が強いのは分かった。だが、今はもっと重要なことがあるだろう」
ゼンってヤツはきっと友達がいないんだろうな。凄く嫌な性格をしてやがる。
「そうだったな。現在カンナが現場に向かっているらしいが、正直行って彼女一人では少し不安だ。誰かサポートしに行ってくれないか?」
カンナってのはドジっ子か何かか?
「そうね、最近大天使になったばかりなのは心配よね」
おー、面倒見のいいお姉さんって感じの天使だな。いい匂いとかしそうだな。
「マーガレット、行ってくれるか?」
名前まで綺麗だな。マーガレット、マーガレット。うん、いい響きだ。
「行きたいんだけど、私は戦場に出ないといけないの」
「僕が行きますよ」
手を挙げたのはリ・スイだった。
「助かる、スイ。よしハジメ、帰って来たら訓練の続きだ」
「ああ」
えっ?帰って来たらってどういうこと?
「帰って来たらって?」
「君はスイに付いて行ってくれ。色々と勉強になると思うし、いいだろう?」
適当な理由だと思ったが、流石は軍のトップ。人の育て方を分かってらっしゃる。
「ってことでいいか、スイ?」
「ええ、僕は構いませんよ」
「じゃあ、決まりだ。解散!」
えええええええーーーー。
知らない人と二人きりとか、死んで間もない人にはハードル高すぎだろ!
いや、生きてても俺にはハードル高すぎだわ!
俺が頭を抱えていると、スイが近寄ってきた。
「仲良くしましょう、ハジメくん」
凄く良い笑顔で言われてもなあ......
俺たちは天使が殺されたというのを聞き、会議室に向かっていた。
「殺害されたのはテン・ペンと言う名の天使で、軍の者です。殺害現場はノース地方の中心部です」
「ノース地方?あそこは繁華街で軍の者が行くような所ではないと思うが」
「ええ、詳しい情報はまだ分かっておりません。現在カンナ様が現場検証に向かっているとのことです」
カンナ?随分と日本人らしい名前の天使だな。
「着いたぞ、ハジメ。すまないが、訓練は後でだ。それと君にも協力して貰うことになるかもしれん」
協力って俺に何が出来るんだよ。つい最近死んだばかりだぞ?
会議室の中には、会議室にありがちな大きな楕円形のテーブルがあった。そして、俺たち以外に複数人がその場にいた。
「皆んな集まってもらってすまない。こんな事例は初めてなもんでな」
「御託はいい。さっさと要件を言え、アルバッド」
誰だこの感じの悪い爺さんは。
ハゲ頭に白い髭とか、老師かよ。
「すまない、ゼン。皆んなも聞いていると思うが、我々の軍の者が何者かによって殺された」
ゼンって言うのか、この爺さん。名前まで東洋の老師っぽいな。
「それも繁華街でって話じゃないか」
「ああ、だから私も困惑しているんだ」
今度は誰だよ。見た感じ強戦士って感じだけど、こう言うヤツに限ってバカだったりするんだよな。
そう考えていたら、そいつが俺の方を睨んできた。やめろよ、急に睨まれたらビックリするじゃねえか。もしかして、俺の考えてたことバレてる?
「誰だコイツ?」
やっぱり。話し方からしてアホだ。
「良い機会だ。皆んな、彼はカンダ・ハジメだ。我々ノース軍の救世主になる男だ」
おいおい、そんな大げさな紹介して大丈夫かよ。まだ何も出来ないぞ俺は。
「ほおおおお?」
近づくな!アホが移るだろ!
「確かに光エレメントの力は凄いな」
「バカは黙っとくんだな、カイル」
ほうほう、アホの名前はカイルっと。
名前まではアホそうではなかったか。
で、コイツは誰だ?合計で7人もいるとか、全員覚えられないぞ。
コイツもアジア人っぽいな。天使にも色んな人種がいるんだな。
「すまない、バカが失礼をした。僕はスイだ。リ・スイだ」
やっぱりアジア人だったか。というか天使は神に名前を付けられるんだっけな。じゃあ神の趣味なのか、コイツらの名前は。
「一人ずつ自己紹介をしていたら、長くなる。ハジメ、後でちゃんと紹介する。今は手っ取り早く済まそう。ここにいるのは全員ノース軍のトップ、大天使だ」
大天使?また凄いヤツらに会っちゃったな。死んですぐに軍に入れられて、国王に会って、で今は軍のトップ集団に会ってるのか。マジで勇者っぽいじゃねえか。
「カンナとアーロンは不在だが、合計で10人いる。君にも入って貰うからな」
「彼が強いのは分かった。だが、今はもっと重要なことがあるだろう」
ゼンってヤツはきっと友達がいないんだろうな。凄く嫌な性格をしてやがる。
「そうだったな。現在カンナが現場に向かっているらしいが、正直行って彼女一人では少し不安だ。誰かサポートしに行ってくれないか?」
カンナってのはドジっ子か何かか?
「そうね、最近大天使になったばかりなのは心配よね」
おー、面倒見のいいお姉さんって感じの天使だな。いい匂いとかしそうだな。
「マーガレット、行ってくれるか?」
名前まで綺麗だな。マーガレット、マーガレット。うん、いい響きだ。
「行きたいんだけど、私は戦場に出ないといけないの」
「僕が行きますよ」
手を挙げたのはリ・スイだった。
「助かる、スイ。よしハジメ、帰って来たら訓練の続きだ」
「ああ」
えっ?帰って来たらってどういうこと?
「帰って来たらって?」
「君はスイに付いて行ってくれ。色々と勉強になると思うし、いいだろう?」
適当な理由だと思ったが、流石は軍のトップ。人の育て方を分かってらっしゃる。
「ってことでいいか、スイ?」
「ええ、僕は構いませんよ」
「じゃあ、決まりだ。解散!」
えええええええーーーー。
知らない人と二人きりとか、死んで間もない人にはハードル高すぎだろ!
いや、生きてても俺にはハードル高すぎだわ!
俺が頭を抱えていると、スイが近寄ってきた。
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凄く良い笑顔で言われてもなあ......
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