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第四章 予期せぬ宿敵(1)
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墓参が終わると、隆夫の生家で精進落としの酒宴となった。
地元に住んでいる同級生はむろんのこと、洋平と同様、都会に出ていて三月の葬儀に参列できなかった者たちも数多く出席していた。
洋平の目に律子の姿が留まった。永楽寺では見掛けなかったが、配膳の準備を手伝っていたのだろう。
旧姓森崎、今は結婚して高岡姓となっているはずだ。
「久しぶりだわね。いつ以来かしら……」
律子は洋平の姿を見とめると、ビールを手にして彼の横に座った。
シースルーのような夏物の喪服は、彼女の豊満な身体の線を容易に想像させた。
「さあて、いつだったか」
洋平は視線を逸らして、記憶を手繰る仕草をした。
「高校を卒業して以来よ」
言い聞かせるような口調だった。
「そがいになるかな」
「小学校の廃校が決まったときの同窓会はともかく、隆夫君のお葬式にも顔を出さないし……隆夫君には悪いけど私、洋平君に会えるのを楽しみにしていたのよ」
律子は、グラスにビールを注ぎながら耳元で囁いた。
洋平は戸惑わずにはおれなかった。律子は見た目には二十代、ともすれば二十歳そこそこと言っても通用する若さを誇っていた。洋平の目には、その瑞々しい美貌が眩し過ぎた。たしかに、夫の高岡卓也は四歳年下だが、それだけではないように思われた。
「卓也は元気か?」
洋平は、手渡したグラスにビールを注ぎ返しながら訊いた。
「三年前に離婚したわ。たった二年しかもたなかった」
律子はあっけらかんと言った。
「離婚? 理由はなんや……」
洋平は思わずそう言葉に出して、すぐに思い止まった。
「いや、余計なことを訊いたな」
独身の身には夫婦間の機微などわかるはずもない、と思い直したのである。
「気にしないで。元々、結婚したこと自体が間違いだったの」
洋平には意外な答えだった。
「でも、愛し合って結婚したんやろう」
「どうかしらね。彼の愛を感じたことはなかったし、私も何となく、って感じかしら」
「せやったら、なんで結婚を?」
したのか、と訊いた。
「世間体を気にした親に、しつこく勧められたからよ」
「……」
洋平の脳には響かなかった。
「わからない? 私は三十手前だったし、いつまでも実家に住み着いていたら、兄夫婦の厄介者じゃない」
「家を出ればええやんか。仕事はしてたんやろう」
ええ、と頷いた律子が胸を張った。
「松江で塾の講師をしていたわ。これでも、大学の教育学部を卒業したから、教師の免状を取得しているのよ」
「それなら、良い給料を貰っていたやろう」
「馬鹿ね。あの父が一人暮らしを許す訳がないじゃない。いつまでも箱入り娘にしたかったの。いいえ、違うわね、箱入りおばさんかしら」
律子は自嘲の笑みを浮かべる。
「なるほど、あの親父さんなら、わかる気がするな。君も親に逆らってまで家を出たくなかったということか」
「私には、洋平君のように実家と絶縁になる覚悟なんてできやしなかったわ」
「君はそうだとしても、卓也はなんでや」
「彼は彼で、その、悪い噂が立っていたからじゃないかしら……」
律子は慎重に言葉を選んだ。
悪い噂という言葉に不吉なものを感じた洋平は、
「卓也の悪い噂ってなんや」
と恐る恐る核心を訊ねた。
「大きな声では言えないけど、女性には、あまり興味がないみたいなの」
律子は、顔を洋平の耳元に近づけて言った。
瞬間、洋平の背中に悪寒が奔った。
――ま、まさか、あのことが原因か……。
洋平は、顔面から血の気が引いてゆくを感じながら、美鈴と出逢う少し前の早春の季節を想起した。
洋平は高岡卓也をよく知っていた。四歳年下だが、子供の頃に親交があった。当時は、一年生から六年生までが一緒になって遊んだり、村行事を行ったりと、交流する機会が多かったのである。
たとえば、秋になると各々グループを作り、一緒に山々に分け入り、栗やあけび、桑、山葡萄、柿の穴場を上級生が下級生に伝えたりしたものだった。
恵比寿家の総領の立場にあるうえに、小遣いに不自由のなかった洋平は、よく下級生にお菓子を振舞ったので、彼のグループが最大数を誇っていた。
その中に卓也もいたのである。洋平は、彼を一番に気に入っていた。頭が良く、素直で粗暴なところがなかったからだが、中でも洋平が最も惹かれたのは、クリーム色のさらさらの髪、少女のような白い肌、優しい顔立ち、華奢な身体つきだった。
そうなのだ。卓也は、中性的な雰囲気を纏う孌童(れんどう)だったのである。
ある夜のことだった。性的な目覚めを目前にしていた洋平は、禁断の行動に出てしまった。
小学生の務めである、『火の番』で、村中を周回した後、洋平は皆を帰すと、卓也一人を残し、物陰に引き込んだ。
洋平は息を呑んで言った。
「卓也、目を瞑れ」
「えっ」
卓也は、一瞬怪訝な表情を浮かべたが、何かを悟ったように素直に目を瞑った。
洋平はしゃがむようにして高さを合わせ、卓也の唇に視線を注いだ。彼の吐く息の熱が伝わってきた。
洋平はそっと近づき、かすかに唇を合わせた。その瞬間だった。卓也が目を開けた。洋平は、暗闇の中に妖光を帯びた卓也の眼球をはっきりと見た。
転瞬、言い知れぬ恐怖に襲われた洋平は、咄嗟に頭を上げた。強張った表情の洋平を見て、卓也は妖艶な微笑を浮かべた。ほんの興味本位の行為だったが、洋平は何か踏み入れてはいけない聖域を侵したような戦慄を覚えた。
以来、洋平が愚かな行為をすることはなかったが、一方で卓也の中性的色彩が濃くなって行ったことを記憶している。
後年になって、洋平はこのときの出来事が、卓也の心の片隅に封印されていた同性愛を覚醒させたのでないかと後悔し、彼の風聞を気にするようになった。だから、律子と結婚するという話を耳にして、大いに安堵したのを覚えている。
「洋平君、顔色悪いわよ。どうかしたの」
律子の声で、洋平は悪夢から覚めた。
「い、いや。何でもない……それで、いまはどうしとるんや」
洋平は、慌てて取り繕った。
「境港で塾の講師をしているわ。松江に残ろうと思ったんだけど、父がしつこく美保浦に戻れって、うるさかったの」
「それで美保浦に近い境港って訳か」
「いい加減、父には子離れして欲しいわ」
律子はうんざりとした表情で言った。
「子供は?」
「いないわ。夜の方はさっぱりでね。俗に言う、仮面夫婦だったの」
「噂は本当だったということか」
「そういうことになるわね。でも、結果的には子供がいなくて良かったわ」
律子はグラスを一気に飲み干すと、ふーと生暖かい息を洋平に吹き掛けた。
三十路本来の熟した色気が伝わって来た。
洋平は、すっかり気圧されてしまい、
「君もいろいろあったんやな」
とありきたりなことしか言えなかった。
「別にたいしたことじゃないわ」
律子はケラケラと笑った。都会人とは異なり、田舎者が離婚するというのは、大きなハンディを負うことになる。田舎に住んでいれば何かに付けて噂の対象にされ、外に出ていても、冠婚葬祭などで帰省すれば中傷の的にされる。それは三十歳を過ぎて結婚しないことも同様の扱いだと、洋平は身をもって知っているが、その割に律子は明るかった。
洋平は、それが中年に差し掛かった女性の逞しさなのだろうかと思いながら、
「お前にも、きっと口にできんことがあったんやろうなあ」
と遺影に向って呟いた。
そうね、と律子は頷いた。
「でも、隆夫君は海に帰れたから良かったのかもしれないわ」
しんみりと言った律子の言葉が心に引っ掛かった。
「海に帰れたって、どういうことや」
「ほら、隆夫君って子供の頃、海の申し子って呼ばれていたでしょう」
「ああ、そういうことか」
『海の申し子』という律子の一言が、彼の脳裏に過ぎ去りし日の隆夫の面影を甦らせた。
地元に住んでいる同級生はむろんのこと、洋平と同様、都会に出ていて三月の葬儀に参列できなかった者たちも数多く出席していた。
洋平の目に律子の姿が留まった。永楽寺では見掛けなかったが、配膳の準備を手伝っていたのだろう。
旧姓森崎、今は結婚して高岡姓となっているはずだ。
「久しぶりだわね。いつ以来かしら……」
律子は洋平の姿を見とめると、ビールを手にして彼の横に座った。
シースルーのような夏物の喪服は、彼女の豊満な身体の線を容易に想像させた。
「さあて、いつだったか」
洋平は視線を逸らして、記憶を手繰る仕草をした。
「高校を卒業して以来よ」
言い聞かせるような口調だった。
「そがいになるかな」
「小学校の廃校が決まったときの同窓会はともかく、隆夫君のお葬式にも顔を出さないし……隆夫君には悪いけど私、洋平君に会えるのを楽しみにしていたのよ」
律子は、グラスにビールを注ぎながら耳元で囁いた。
洋平は戸惑わずにはおれなかった。律子は見た目には二十代、ともすれば二十歳そこそこと言っても通用する若さを誇っていた。洋平の目には、その瑞々しい美貌が眩し過ぎた。たしかに、夫の高岡卓也は四歳年下だが、それだけではないように思われた。
「卓也は元気か?」
洋平は、手渡したグラスにビールを注ぎ返しながら訊いた。
「三年前に離婚したわ。たった二年しかもたなかった」
律子はあっけらかんと言った。
「離婚? 理由はなんや……」
洋平は思わずそう言葉に出して、すぐに思い止まった。
「いや、余計なことを訊いたな」
独身の身には夫婦間の機微などわかるはずもない、と思い直したのである。
「気にしないで。元々、結婚したこと自体が間違いだったの」
洋平には意外な答えだった。
「でも、愛し合って結婚したんやろう」
「どうかしらね。彼の愛を感じたことはなかったし、私も何となく、って感じかしら」
「せやったら、なんで結婚を?」
したのか、と訊いた。
「世間体を気にした親に、しつこく勧められたからよ」
「……」
洋平の脳には響かなかった。
「わからない? 私は三十手前だったし、いつまでも実家に住み着いていたら、兄夫婦の厄介者じゃない」
「家を出ればええやんか。仕事はしてたんやろう」
ええ、と頷いた律子が胸を張った。
「松江で塾の講師をしていたわ。これでも、大学の教育学部を卒業したから、教師の免状を取得しているのよ」
「それなら、良い給料を貰っていたやろう」
「馬鹿ね。あの父が一人暮らしを許す訳がないじゃない。いつまでも箱入り娘にしたかったの。いいえ、違うわね、箱入りおばさんかしら」
律子は自嘲の笑みを浮かべる。
「なるほど、あの親父さんなら、わかる気がするな。君も親に逆らってまで家を出たくなかったということか」
「私には、洋平君のように実家と絶縁になる覚悟なんてできやしなかったわ」
「君はそうだとしても、卓也はなんでや」
「彼は彼で、その、悪い噂が立っていたからじゃないかしら……」
律子は慎重に言葉を選んだ。
悪い噂という言葉に不吉なものを感じた洋平は、
「卓也の悪い噂ってなんや」
と恐る恐る核心を訊ねた。
「大きな声では言えないけど、女性には、あまり興味がないみたいなの」
律子は、顔を洋平の耳元に近づけて言った。
瞬間、洋平の背中に悪寒が奔った。
――ま、まさか、あのことが原因か……。
洋平は、顔面から血の気が引いてゆくを感じながら、美鈴と出逢う少し前の早春の季節を想起した。
洋平は高岡卓也をよく知っていた。四歳年下だが、子供の頃に親交があった。当時は、一年生から六年生までが一緒になって遊んだり、村行事を行ったりと、交流する機会が多かったのである。
たとえば、秋になると各々グループを作り、一緒に山々に分け入り、栗やあけび、桑、山葡萄、柿の穴場を上級生が下級生に伝えたりしたものだった。
恵比寿家の総領の立場にあるうえに、小遣いに不自由のなかった洋平は、よく下級生にお菓子を振舞ったので、彼のグループが最大数を誇っていた。
その中に卓也もいたのである。洋平は、彼を一番に気に入っていた。頭が良く、素直で粗暴なところがなかったからだが、中でも洋平が最も惹かれたのは、クリーム色のさらさらの髪、少女のような白い肌、優しい顔立ち、華奢な身体つきだった。
そうなのだ。卓也は、中性的な雰囲気を纏う孌童(れんどう)だったのである。
ある夜のことだった。性的な目覚めを目前にしていた洋平は、禁断の行動に出てしまった。
小学生の務めである、『火の番』で、村中を周回した後、洋平は皆を帰すと、卓也一人を残し、物陰に引き込んだ。
洋平は息を呑んで言った。
「卓也、目を瞑れ」
「えっ」
卓也は、一瞬怪訝な表情を浮かべたが、何かを悟ったように素直に目を瞑った。
洋平はしゃがむようにして高さを合わせ、卓也の唇に視線を注いだ。彼の吐く息の熱が伝わってきた。
洋平はそっと近づき、かすかに唇を合わせた。その瞬間だった。卓也が目を開けた。洋平は、暗闇の中に妖光を帯びた卓也の眼球をはっきりと見た。
転瞬、言い知れぬ恐怖に襲われた洋平は、咄嗟に頭を上げた。強張った表情の洋平を見て、卓也は妖艶な微笑を浮かべた。ほんの興味本位の行為だったが、洋平は何か踏み入れてはいけない聖域を侵したような戦慄を覚えた。
以来、洋平が愚かな行為をすることはなかったが、一方で卓也の中性的色彩が濃くなって行ったことを記憶している。
後年になって、洋平はこのときの出来事が、卓也の心の片隅に封印されていた同性愛を覚醒させたのでないかと後悔し、彼の風聞を気にするようになった。だから、律子と結婚するという話を耳にして、大いに安堵したのを覚えている。
「洋平君、顔色悪いわよ。どうかしたの」
律子の声で、洋平は悪夢から覚めた。
「い、いや。何でもない……それで、いまはどうしとるんや」
洋平は、慌てて取り繕った。
「境港で塾の講師をしているわ。松江に残ろうと思ったんだけど、父がしつこく美保浦に戻れって、うるさかったの」
「それで美保浦に近い境港って訳か」
「いい加減、父には子離れして欲しいわ」
律子はうんざりとした表情で言った。
「子供は?」
「いないわ。夜の方はさっぱりでね。俗に言う、仮面夫婦だったの」
「噂は本当だったということか」
「そういうことになるわね。でも、結果的には子供がいなくて良かったわ」
律子はグラスを一気に飲み干すと、ふーと生暖かい息を洋平に吹き掛けた。
三十路本来の熟した色気が伝わって来た。
洋平は、すっかり気圧されてしまい、
「君もいろいろあったんやな」
とありきたりなことしか言えなかった。
「別にたいしたことじゃないわ」
律子はケラケラと笑った。都会人とは異なり、田舎者が離婚するというのは、大きなハンディを負うことになる。田舎に住んでいれば何かに付けて噂の対象にされ、外に出ていても、冠婚葬祭などで帰省すれば中傷の的にされる。それは三十歳を過ぎて結婚しないことも同様の扱いだと、洋平は身をもって知っているが、その割に律子は明るかった。
洋平は、それが中年に差し掛かった女性の逞しさなのだろうかと思いながら、
「お前にも、きっと口にできんことがあったんやろうなあ」
と遺影に向って呟いた。
そうね、と律子は頷いた。
「でも、隆夫君は海に帰れたから良かったのかもしれないわ」
しんみりと言った律子の言葉が心に引っ掛かった。
「海に帰れたって、どういうことや」
「ほら、隆夫君って子供の頃、海の申し子って呼ばれていたでしょう」
「ああ、そういうことか」
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