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本編第二章
化粧品技術者と調香師が出会ってしまいました1
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2024年1月、この話から久々の再開となりましたため、これより以前にあったやりとりや内容についても、細かく説明しています。流れで読まれている方にはくどいと思われる場面があるかもしれません。
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冬の社交シーズン直前。借り上げた王都のタウンハウス(今年は小金持ちだからお屋敷を借りたんだ、えへん)に全員集合した我が家。父に継母、スーパー執事兼植物研究者のロイ、その奥さんでメイドのサリーと娘のリーリア、メイド長のクレバー夫人、新人医師シュミット先生、そして化粧品技術者のオネエことマリウム。
貴族にとっての社交シーズンは仕事のシーズンでもある。父は男爵として、継母は男爵夫人として、やらなければならない仕事や面会が目白押しだ。
そんな中、一足早く私と一緒に王都に来ていた継母が、おずおずとそれらを差し出した。
「今あなたが取り組んでいる香りの新ビジネスで、サシェの袋を探しているって聞いたのだけど、こんなのはどうかしら」
目の前に広げられたのは、繊細なレースや刺繍を施した、小さな袋の数々だった。
「あら、素敵じゃない」
美にはうるさいマリウムがずいっと乗り出してきて袋を手に取る。
「おかあさま、これって……!」
私もひとつ受け取りながら、継母を見上げると、彼女は照れ臭そうに笑った。
「あなたがずいぶん頑張っているから、私も何かお手伝いできないかと思って。袋はひとまず既製品を購入するって言っていたから、必要ないかしらとも思ったのだけど。こんな素人の作品なんて、トゥキルスの王族の方が扱う商品には相応しくないでしょうし」
そう思ってなかなか言い出せず、でも何もしないのは気が引けて、夜な夜なこっそり作ってくれていたのだという。
「さすが奥様、いい手際ね。十分商品として通用するわよ」
継母とは裁縫が趣味という共通点を持つマリウムが、試作品として自作していたブレンドのサシェを懐から出して、継母の作った袋の中に入れた。サテンの薄いピンクのリボンをきゅっと結べば、手のひらサイズのかわいいサシェに変身だ。なんの変哲もない袋に入れていたときもいい香りを放っていたサシェだが、綺麗な外観が伴うと、より一層高級感が増した。
「おかあさま、素晴らしいです……! これ、ぜひ使わせてください! あとどのくらいありますか!?」
「今あるのは20個くらいかしら。まだまだ作れるわよ。どんな香りかがわかったら、もっとイメージがわくかもしれないわ」
「とりあえず20個全部欲しいです。ラファエロに頼んでいた試作品をこれに入れて、サンプルとして配りたいので。そろそろアッシュバーン辺境伯夫人のパトリシア様も王都においでになりますよね? お顔の広いパトリシア様にお渡しすれば、きっと宣伝してくださいます」
「我が家が一番お世話になっている家だから、パトリシア様のところにはご挨拶に行かなきゃと思っていたのだけど……でも、アンジェリカはそれでいいの?」
「え? えぇ、もちろんです。えっと、何か問題がありましたか?」
我が家の隣、アッシュバーン辺境伯家は、小さな男爵家の我々が庇護してもらっているという関係性だ。辺境伯家は実質侯爵家と同等で、我が家からすれば雲の上の存在だけど、当主のアレクセイ様も奥方のパトリシア様もとても気さくな方々で、いつもかわいがっていただいている。
「パトリシア様にお会いするっていうことは、あなた、着せ替え人形になるってことよ? そんな時間ある?」
「……あぅ」
そうだった、男爵家の小娘にも優しいパトリシア様の趣味は、かわいい女の子にかわいい服を着せて楽しむこと。アッシュバーン本家にはミシェルとギルフォードの男の子兄弟しかいないこともあって、パトリシア様は常に欲求不満ぎみ。その欲求の行き着く先が私というわけで……。う、過去の悪夢が蘇る。
「あら、着せ替えなんて最高じゃない! あたしも一緒に行きたいわ」
パトリシア様とそのメイド軍団の拘束力を知らないマリウムがうきうきと横槍を入れる。一度捕まれば半日は軟禁&お人形状態となるアッシュバーン邸。正直すごくすごく回避したいけれど。
「……っく! 背に腹は変えられないわっ!」
パトリシア様の身分と社交能力と人脈は、喉から手が出るほど欲しい! というわけで、今年も生贄アンジェリカが爆誕する予定……。これもダスティン領のためよ、次期当主として耐えろ私。
サシェの袋作りはクレバー夫人やメイドのサリーも手伝ってくれることになった。それだけでは足りなくなりそうなので、継母には腕の良いお針子がいる工房を探してもらうことに。
「外見が揃ったから、次は中身ね」
そう、調香師ラファエロに頼んでいた試作品についてチェックするのと同時に、マリウムと彼を引き合わさなければならない。マリウムをオーナーとしてプロデュースしてもらうスパ&エステのお店に、サボテン乾燥花を用いた香りを取り入れる予定だからだ。
「あのね、先に言っておくけど、ラファエロはちょっと変わった子なの」
私は孤児院で聞いたアンジェロの性格や行動について簡単にマリウムに説明した。嫌いなものが多いこと、偏食が多いこと、花が好きで、野原で過ごすことが多いこと。絵も上手だけど顔料にこだわりがあって、描いても長く続かないこと。何より香りの記憶力が抜群に良くて、一度嗅いだものは何度でも正確に再現できること。
私は子どもの専門家ではないから、はっきりしたことはわからない。でもラファエロは、前世で言うところの発達障害の可能性があるんじゃないかなと思っている。この世界にはそんな知識はないから、無理解な人も多いだろう。現に孤児院では他の子どもたちと仲良くできず、浮いた存在として扱われている。誤解を受けやすい少年だからこそ、これから先、顔を合わせる機会が多くなりそうなマリウムには、丁寧に説明しておかないといけないと、変な使命感に燃えていた。
ところが久しぶりの王都の道を闊歩する彼は、私の説明などまるで右から左に抜けているかのようだった。
「ちょっとマリウム、聞いてるの!?」
「聞いてるわよぉ。なんか変わった子って感じ?」
「確かに変わった子ではあるんだけど、癇癪起こすと大変なんだけど、それだけじゃなくて、なんかこう、誤解を受けやすい子っていうか……」
「大丈夫大丈夫、人類皆兄弟! 誰とでも仲良くなれるあたしがついてるわよ」
「上司と喧嘩してしょっちゅうクビになってた人の発言とは思えないんですけど!」
彼がうちと契約してくれた背景には、あちこちの現場をクビになりすぎて行き場がなくなっていたという背景があったのは記憶に新しいところだ。そのおかげで天才技術者(と本人談)の彼をスカウトできたのだから、もうそこは目を瞑る覚悟でやってきたけど。
「ほら、ここが香りの新店舗よ。あぁそうだわ、お店の名前も決めなきゃだった」
新店舗はハムレット商会のサリム副会頭に紹介してもらった物件だ。ハムレット商会の持ち物なのでしばらくは賃貸契約を結ぶことになる。内装は完璧に仕上がっていて、家具やカウンターは継母の兄で家具職人のケビン伯父渾身の作だし、乾燥花を詰めるガラス瓶は、王立騎士団のバレーリ団長の伝を使った。バレーリ団長の甥御さんが領主を務めるバレーリ領の特産のひとつはガラス製品だ。以前、ハムレット商会の双子たちに新製品のアイデアを求められたとき、花茶をより美しく見せるためにガラス製の透明のティーポットがあればいいんじゃないかと提案したことがあった。性根逞しい双子はバレーリ領のガラス工房と契約を結び、ガラスのティーポットを開発。花茶(これもバレーリ領特産)とセットで売り出したところ売れ筋商品に成長したようだ。バレーリ領の工房は特需に沸いているとのことで、団長にも、お会いしたことない領主様にも感謝されている。そんな縁もあって、うちの特注品ガラスキャニスターの発注も、最優先で制作にあたってくれた。つくづく貴族の人脈って大事と思った次第。お礼ついでに「こんなのあったらいいなぁ」とドライフラワーの構想もお伝えしておいた。ほら、前世ではドライフラワーの花籠とかあったからさ。団長の目がハイエナのように光っていたから、そのうち王都でも流行るかもしれない。
「お邪魔します。ラファエロ、ケイティ、いるかしら?」
王都の事務所でバリバリのキャリアウーマンとして、ポテト料理店フランチャイズを仕切ってくれている元メイドのケイティに、お店にいる間のアンジェロの世話をお願いしていた。ケイティによると、彼はここが気に入って毎日入り浸っているらしい。そうそう、隣国トゥキルスのリカルド様からサンプルもすでに届いていて、アンジェロに好きにブレンドしていいと許可を出している。そろそろ試作品もできあがっている頃だろうと期待をこめて、お店の扉を押した。
そして、目の前の光景に絶句した。
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冬の社交シーズン直前。借り上げた王都のタウンハウス(今年は小金持ちだからお屋敷を借りたんだ、えへん)に全員集合した我が家。父に継母、スーパー執事兼植物研究者のロイ、その奥さんでメイドのサリーと娘のリーリア、メイド長のクレバー夫人、新人医師シュミット先生、そして化粧品技術者のオネエことマリウム。
貴族にとっての社交シーズンは仕事のシーズンでもある。父は男爵として、継母は男爵夫人として、やらなければならない仕事や面会が目白押しだ。
そんな中、一足早く私と一緒に王都に来ていた継母が、おずおずとそれらを差し出した。
「今あなたが取り組んでいる香りの新ビジネスで、サシェの袋を探しているって聞いたのだけど、こんなのはどうかしら」
目の前に広げられたのは、繊細なレースや刺繍を施した、小さな袋の数々だった。
「あら、素敵じゃない」
美にはうるさいマリウムがずいっと乗り出してきて袋を手に取る。
「おかあさま、これって……!」
私もひとつ受け取りながら、継母を見上げると、彼女は照れ臭そうに笑った。
「あなたがずいぶん頑張っているから、私も何かお手伝いできないかと思って。袋はひとまず既製品を購入するって言っていたから、必要ないかしらとも思ったのだけど。こんな素人の作品なんて、トゥキルスの王族の方が扱う商品には相応しくないでしょうし」
そう思ってなかなか言い出せず、でも何もしないのは気が引けて、夜な夜なこっそり作ってくれていたのだという。
「さすが奥様、いい手際ね。十分商品として通用するわよ」
継母とは裁縫が趣味という共通点を持つマリウムが、試作品として自作していたブレンドのサシェを懐から出して、継母の作った袋の中に入れた。サテンの薄いピンクのリボンをきゅっと結べば、手のひらサイズのかわいいサシェに変身だ。なんの変哲もない袋に入れていたときもいい香りを放っていたサシェだが、綺麗な外観が伴うと、より一層高級感が増した。
「おかあさま、素晴らしいです……! これ、ぜひ使わせてください! あとどのくらいありますか!?」
「今あるのは20個くらいかしら。まだまだ作れるわよ。どんな香りかがわかったら、もっとイメージがわくかもしれないわ」
「とりあえず20個全部欲しいです。ラファエロに頼んでいた試作品をこれに入れて、サンプルとして配りたいので。そろそろアッシュバーン辺境伯夫人のパトリシア様も王都においでになりますよね? お顔の広いパトリシア様にお渡しすれば、きっと宣伝してくださいます」
「我が家が一番お世話になっている家だから、パトリシア様のところにはご挨拶に行かなきゃと思っていたのだけど……でも、アンジェリカはそれでいいの?」
「え? えぇ、もちろんです。えっと、何か問題がありましたか?」
我が家の隣、アッシュバーン辺境伯家は、小さな男爵家の我々が庇護してもらっているという関係性だ。辺境伯家は実質侯爵家と同等で、我が家からすれば雲の上の存在だけど、当主のアレクセイ様も奥方のパトリシア様もとても気さくな方々で、いつもかわいがっていただいている。
「パトリシア様にお会いするっていうことは、あなた、着せ替え人形になるってことよ? そんな時間ある?」
「……あぅ」
そうだった、男爵家の小娘にも優しいパトリシア様の趣味は、かわいい女の子にかわいい服を着せて楽しむこと。アッシュバーン本家にはミシェルとギルフォードの男の子兄弟しかいないこともあって、パトリシア様は常に欲求不満ぎみ。その欲求の行き着く先が私というわけで……。う、過去の悪夢が蘇る。
「あら、着せ替えなんて最高じゃない! あたしも一緒に行きたいわ」
パトリシア様とそのメイド軍団の拘束力を知らないマリウムがうきうきと横槍を入れる。一度捕まれば半日は軟禁&お人形状態となるアッシュバーン邸。正直すごくすごく回避したいけれど。
「……っく! 背に腹は変えられないわっ!」
パトリシア様の身分と社交能力と人脈は、喉から手が出るほど欲しい! というわけで、今年も生贄アンジェリカが爆誕する予定……。これもダスティン領のためよ、次期当主として耐えろ私。
サシェの袋作りはクレバー夫人やメイドのサリーも手伝ってくれることになった。それだけでは足りなくなりそうなので、継母には腕の良いお針子がいる工房を探してもらうことに。
「外見が揃ったから、次は中身ね」
そう、調香師ラファエロに頼んでいた試作品についてチェックするのと同時に、マリウムと彼を引き合わさなければならない。マリウムをオーナーとしてプロデュースしてもらうスパ&エステのお店に、サボテン乾燥花を用いた香りを取り入れる予定だからだ。
「あのね、先に言っておくけど、ラファエロはちょっと変わった子なの」
私は孤児院で聞いたアンジェロの性格や行動について簡単にマリウムに説明した。嫌いなものが多いこと、偏食が多いこと、花が好きで、野原で過ごすことが多いこと。絵も上手だけど顔料にこだわりがあって、描いても長く続かないこと。何より香りの記憶力が抜群に良くて、一度嗅いだものは何度でも正確に再現できること。
私は子どもの専門家ではないから、はっきりしたことはわからない。でもラファエロは、前世で言うところの発達障害の可能性があるんじゃないかなと思っている。この世界にはそんな知識はないから、無理解な人も多いだろう。現に孤児院では他の子どもたちと仲良くできず、浮いた存在として扱われている。誤解を受けやすい少年だからこそ、これから先、顔を合わせる機会が多くなりそうなマリウムには、丁寧に説明しておかないといけないと、変な使命感に燃えていた。
ところが久しぶりの王都の道を闊歩する彼は、私の説明などまるで右から左に抜けているかのようだった。
「ちょっとマリウム、聞いてるの!?」
「聞いてるわよぉ。なんか変わった子って感じ?」
「確かに変わった子ではあるんだけど、癇癪起こすと大変なんだけど、それだけじゃなくて、なんかこう、誤解を受けやすい子っていうか……」
「大丈夫大丈夫、人類皆兄弟! 誰とでも仲良くなれるあたしがついてるわよ」
「上司と喧嘩してしょっちゅうクビになってた人の発言とは思えないんですけど!」
彼がうちと契約してくれた背景には、あちこちの現場をクビになりすぎて行き場がなくなっていたという背景があったのは記憶に新しいところだ。そのおかげで天才技術者(と本人談)の彼をスカウトできたのだから、もうそこは目を瞑る覚悟でやってきたけど。
「ほら、ここが香りの新店舗よ。あぁそうだわ、お店の名前も決めなきゃだった」
新店舗はハムレット商会のサリム副会頭に紹介してもらった物件だ。ハムレット商会の持ち物なのでしばらくは賃貸契約を結ぶことになる。内装は完璧に仕上がっていて、家具やカウンターは継母の兄で家具職人のケビン伯父渾身の作だし、乾燥花を詰めるガラス瓶は、王立騎士団のバレーリ団長の伝を使った。バレーリ団長の甥御さんが領主を務めるバレーリ領の特産のひとつはガラス製品だ。以前、ハムレット商会の双子たちに新製品のアイデアを求められたとき、花茶をより美しく見せるためにガラス製の透明のティーポットがあればいいんじゃないかと提案したことがあった。性根逞しい双子はバレーリ領のガラス工房と契約を結び、ガラスのティーポットを開発。花茶(これもバレーリ領特産)とセットで売り出したところ売れ筋商品に成長したようだ。バレーリ領の工房は特需に沸いているとのことで、団長にも、お会いしたことない領主様にも感謝されている。そんな縁もあって、うちの特注品ガラスキャニスターの発注も、最優先で制作にあたってくれた。つくづく貴族の人脈って大事と思った次第。お礼ついでに「こんなのあったらいいなぁ」とドライフラワーの構想もお伝えしておいた。ほら、前世ではドライフラワーの花籠とかあったからさ。団長の目がハイエナのように光っていたから、そのうち王都でも流行るかもしれない。
「お邪魔します。ラファエロ、ケイティ、いるかしら?」
王都の事務所でバリバリのキャリアウーマンとして、ポテト料理店フランチャイズを仕切ってくれている元メイドのケイティに、お店にいる間のアンジェロの世話をお願いしていた。ケイティによると、彼はここが気に入って毎日入り浸っているらしい。そうそう、隣国トゥキルスのリカルド様からサンプルもすでに届いていて、アンジェロに好きにブレンドしていいと許可を出している。そろそろ試作品もできあがっている頃だろうと期待をこめて、お店の扉を押した。
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