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本編第二章
新人医師とは気が合いそうです
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またしても新キャラです
______________________________
王都から戻ったばかりの3月末、ダスティン家を訪れたのは、まだ若い男性だった。
「ええっと、ゲイリー・シュミット先生。24歳。王立医術院を卒業され、2年間ウォーレス領の病院で研修勤務に就かれていた、ということですかな」
「は、はい! 領主様……じゃない、ウォーレス子爵の元で勉強させていただき、この春からダスティン領の診療所に派遣されました!」
父が読み上げているのはウォーレス子爵であり医師でもあるエリン様からの紹介状。そして目の前の男性が、診療所に新しく派遣されてきたお医者様だ。ややくたびれた上着に猫背ぎみの姿勢。鼻にひょいと乗せたような丸眼鏡がときおりズリ落ちそうになっている。パサついた茶色の髪に薄い空色の瞳。緊張しているのか先ほどからハンカチで汗を何度も拭っている。
見た目はTHE平凡を絵に描いたような人だ。とはいえキラキラしいものに苦手感のある私にはこの平凡さが目に優しい。
研究所が出来た際に、我が領でも診療所を開設したのだが、うちには医者がいないので、お隣のウォーレス領から派遣してもらった。とても気のいいおじいちゃん先生だったのだが、高齢を理由に引退、代わりに新たに派遣されてきたのが、このシュミット先生というわけだ。この冬、王都でエリン様と面会した後、いただいたお手紙にその旨が記されていた。しかもうちにとって役に立つ医師、という冠つきだった。
「紹介状によりますと、先生は自ら志願してうちに来てくださったとか。正直うちには先生のような若い方が好まれるものは何もないと思うのですが……」
父の言い分は最もだ。それこそ前のようなおじいちゃん先生ならともかく、いくら平凡……いや失礼、真面目そうな人とはいえ、若いお医者様が望んで来てくれるようなものは何もない。
だが父の言葉を聞いたシュミット先生は「あの!」と力強く声を出した。
「こちらに新たに温泉が湧いたと聞きました! 私はその温泉を使った研究をしたいと思っているんです!」
「研究ですって!?」
思わず父と彼との会話に割り込んでしまった私。大人の会話に口を挟むなど本来はやってはいけないことだ。慌てて自分の口を押さえる。
だが父はそんな不調法を咎めるような人ではない。私に甘いのだ。そんな父と目配せして許しをもらった私は、会話の続きを引き継いだ。
「あの、今、温泉を使った研究とおっしゃいましたよね? どういうことか、具体的にお話をお伺いできますか?」
「はい! 温泉にはいろんな効用があることはご存知でしょうか。私はその効用に突いて研究し、医学論文としてまとめたいと考えています。私は内科も外科も診ることができますが、得意なのは外科分野です。聞けばこちらの温泉は、つかることで疲れがとれたり腰痛に効いたりするとのこと。温泉の成分にはそうした効用があることは知られていますが、研究分野としてはほとんど確立されていません。未知の分野だからこそ、やりがいを感じるのです」
「……素敵!」
「は?」
「先生、それ素敵です! 実は我が家も温泉の効能については注目していたんです。先生が研究してくださって学会などで発表くださったら百人力です! ぜひやってください! 思う存分やってください! ダスティン家も大いに協力しますとも!」
「は? あ、あの、ありがとうございます」
狐につままれたようにきょとんとするシュミット先生を前に、私は心の中で大いにガッツポーズしていた。
そう、ダスティン領の温泉町おこし計画は、美容部門を軸にしたスパ経営と、温泉療養として長逗留してもらうための湯治場計画がある。もしシュミット先生が温泉の効能について学会発表などをしてくれたら、医学的証拠を付加価値とした見事な湯治場として広めることが可能になる。
エリン様がうちの役に立つと言ってくださった理由がこれでわかった。まだ若いシュミット先生だが、若いからこそおかしな既成概念にとらわれず、熱意を持って研究にも打ち込んでくれそうだ。
私が満足気ににこにこしている隣で、継母が何気なく問いかけた。
「シュミット先生はお若いのに向上心がおありで素晴らしいですわ。診療だけでなく研究までこなすだなんて」
「は、はい! あの、実は医師として身を立てるのはもちろんですが、できれば名前を売りたいというのもありまして……」
「まぁ、そうなんですの。有名になって何かやりたいことや欲しいものでもあるのかしら」
「はい! いや、あの、その……じつは、思う人がおりまして……」
「まぁ! 恋人がいらっしゃるのですね!」
「こ、こいび……!?」
「それとも婚約者かしら?」
「そそそそそんな婚約だなんて! いや、もちろん私は彼女と結婚したいですが、まだ、そんな!」
「まあぁぁぁ素敵! お若い先生だけでなく花嫁さんまで来てくださるのね!」
「は、花嫁って……! いや、なって欲しいんですが、でも、今のままでは無理なんです!」
「あら、どうして?」
どうやら見事に嘘がつけないというか隠し事もできないタイプのシュミット先生が、引き出し上手な継母に捕まってまるっと裸にされた事情というのが、また興味深いものだった。
シュミット先生には王都で彼を待ってくれている恋人がいるらしい。
その恋人、エリザベス・リンドさんは王都生まれ王都育ちの20歳。リンド馬車という王都でも名の知れた貸し馬車家のお嬢さんなんだとか。
「リンド馬車は、うちも王都にいる間よく使っていたわね」
王都に屋敷を持たないうちのような貴族は、ホテルや借りたタウンハウスで過ごすが、移動に使うのはもっぱら借りものの馬車だ。リンド馬車にもよくお世話になった。
そんなリンド商会の末娘であり唯一の女の子である彼女は、父や兄たちにそれはそれは大事にされているらしい。
シュミット先生とエリザベスさんの出会いはまったくの偶然。彼女が街で靴擦れを起こして歩けなくなっていたのを、当時医術院の学生だったシュミット先生が助けたことで2人の関係が始まった。だが、医者の卵とはいえ、なんの後ろ盾もないシュミット先生と娘の交際を、父も兄も未だ認めてくれないそうだ。
「私の家はごく普通の家庭で、本来なら王立学院や医術院に通うことなどできないところでした。それを領主様……ウォーレス子爵が奨学金を融通してくださったおかげで医師になることができたのです。ですがエリザベスは、平民とはいえ王都でも有名な商会の娘です。父親であるリンド氏は、娘を貴族にゆかりのある人間か、もしくは自分たちと同じくらいの金持ちの家に嫁がせたいと考えているようなんです。私のような貧乏医師は、その候補にすらなりえない」
だがそれでも簡単に諦めることはできない。それはエリザベスさんも同じ。2人が父や兄を説得した結果、引き出せた条件というのが、「医師として広く名が知られること」だったそうだ。
「お金も地位もない人間に娘を縁付かせることはできないが、名声があれば考えてもいい、と彼女の父が譲歩してくれました。私がエリザベスと結婚するためにはもう、それしかないのです。医師として研究で結果を残し、学会や医学誌で名前を売るーーーそのための期限を2年間もらいました。なんとしても2年の間に成果を上げなければなりません」
医師としての実力には自信があるし、研究も好きだ。だが如何せん彼は若過ぎた。研究というのは一朝一夕に成果が出るものではない。手垢のついた分野であれば、彼よりももっと老成した医者の論文がたくさんある。
「だからこそ私は、誰も手をつけていない分野に挑戦するしかないのです。それにはダスティン領の温泉がうってつけだと思いました。整形外科にはもともと興味がありましたから、やりがいもあります。温泉が体にもたらす効能について解析し、それを治療として確立するのが夢なんです」
そう己の行く末を語るシュミット先生からは、先ほどの緊張しきった気配は消えていた。丸くなっていた背中はぴんと伸び、平凡だと思っていた空色の瞳には強い光が宿っている。
その変化を目の当たりにして、私たちは彼の本気を悟った。エリザベスさんも、こんな彼の真摯な姿に惹かれたのかもしれない。
彼の可能性を見出した私たちは、誰からともなく深く頷いた。継母が穏やかに微笑みかける。
「シュミット先生、お話はよくわかりましたわ。あなたが一刻も早く素敵な花嫁が迎えられるよう、私たちも協力しますね」
「はっ、花嫁だなんてそんな気の早い! いや確かにエリザベスには純白の衣装が似合いますけど! あのっ、私には本当にもったいない人で……!」
しどろもどろになり汗を拭く彼と、まだ見ぬ恋人の姿を想像して、誰もがあたたかい気持ちになった。
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王都から戻ったばかりの3月末、ダスティン家を訪れたのは、まだ若い男性だった。
「ええっと、ゲイリー・シュミット先生。24歳。王立医術院を卒業され、2年間ウォーレス領の病院で研修勤務に就かれていた、ということですかな」
「は、はい! 領主様……じゃない、ウォーレス子爵の元で勉強させていただき、この春からダスティン領の診療所に派遣されました!」
父が読み上げているのはウォーレス子爵であり医師でもあるエリン様からの紹介状。そして目の前の男性が、診療所に新しく派遣されてきたお医者様だ。ややくたびれた上着に猫背ぎみの姿勢。鼻にひょいと乗せたような丸眼鏡がときおりズリ落ちそうになっている。パサついた茶色の髪に薄い空色の瞳。緊張しているのか先ほどからハンカチで汗を何度も拭っている。
見た目はTHE平凡を絵に描いたような人だ。とはいえキラキラしいものに苦手感のある私にはこの平凡さが目に優しい。
研究所が出来た際に、我が領でも診療所を開設したのだが、うちには医者がいないので、お隣のウォーレス領から派遣してもらった。とても気のいいおじいちゃん先生だったのだが、高齢を理由に引退、代わりに新たに派遣されてきたのが、このシュミット先生というわけだ。この冬、王都でエリン様と面会した後、いただいたお手紙にその旨が記されていた。しかもうちにとって役に立つ医師、という冠つきだった。
「紹介状によりますと、先生は自ら志願してうちに来てくださったとか。正直うちには先生のような若い方が好まれるものは何もないと思うのですが……」
父の言い分は最もだ。それこそ前のようなおじいちゃん先生ならともかく、いくら平凡……いや失礼、真面目そうな人とはいえ、若いお医者様が望んで来てくれるようなものは何もない。
だが父の言葉を聞いたシュミット先生は「あの!」と力強く声を出した。
「こちらに新たに温泉が湧いたと聞きました! 私はその温泉を使った研究をしたいと思っているんです!」
「研究ですって!?」
思わず父と彼との会話に割り込んでしまった私。大人の会話に口を挟むなど本来はやってはいけないことだ。慌てて自分の口を押さえる。
だが父はそんな不調法を咎めるような人ではない。私に甘いのだ。そんな父と目配せして許しをもらった私は、会話の続きを引き継いだ。
「あの、今、温泉を使った研究とおっしゃいましたよね? どういうことか、具体的にお話をお伺いできますか?」
「はい! 温泉にはいろんな効用があることはご存知でしょうか。私はその効用に突いて研究し、医学論文としてまとめたいと考えています。私は内科も外科も診ることができますが、得意なのは外科分野です。聞けばこちらの温泉は、つかることで疲れがとれたり腰痛に効いたりするとのこと。温泉の成分にはそうした効用があることは知られていますが、研究分野としてはほとんど確立されていません。未知の分野だからこそ、やりがいを感じるのです」
「……素敵!」
「は?」
「先生、それ素敵です! 実は我が家も温泉の効能については注目していたんです。先生が研究してくださって学会などで発表くださったら百人力です! ぜひやってください! 思う存分やってください! ダスティン家も大いに協力しますとも!」
「は? あ、あの、ありがとうございます」
狐につままれたようにきょとんとするシュミット先生を前に、私は心の中で大いにガッツポーズしていた。
そう、ダスティン領の温泉町おこし計画は、美容部門を軸にしたスパ経営と、温泉療養として長逗留してもらうための湯治場計画がある。もしシュミット先生が温泉の効能について学会発表などをしてくれたら、医学的証拠を付加価値とした見事な湯治場として広めることが可能になる。
エリン様がうちの役に立つと言ってくださった理由がこれでわかった。まだ若いシュミット先生だが、若いからこそおかしな既成概念にとらわれず、熱意を持って研究にも打ち込んでくれそうだ。
私が満足気ににこにこしている隣で、継母が何気なく問いかけた。
「シュミット先生はお若いのに向上心がおありで素晴らしいですわ。診療だけでなく研究までこなすだなんて」
「は、はい! あの、実は医師として身を立てるのはもちろんですが、できれば名前を売りたいというのもありまして……」
「まぁ、そうなんですの。有名になって何かやりたいことや欲しいものでもあるのかしら」
「はい! いや、あの、その……じつは、思う人がおりまして……」
「まぁ! 恋人がいらっしゃるのですね!」
「こ、こいび……!?」
「それとも婚約者かしら?」
「そそそそそんな婚約だなんて! いや、もちろん私は彼女と結婚したいですが、まだ、そんな!」
「まあぁぁぁ素敵! お若い先生だけでなく花嫁さんまで来てくださるのね!」
「は、花嫁って……! いや、なって欲しいんですが、でも、今のままでは無理なんです!」
「あら、どうして?」
どうやら見事に嘘がつけないというか隠し事もできないタイプのシュミット先生が、引き出し上手な継母に捕まってまるっと裸にされた事情というのが、また興味深いものだった。
シュミット先生には王都で彼を待ってくれている恋人がいるらしい。
その恋人、エリザベス・リンドさんは王都生まれ王都育ちの20歳。リンド馬車という王都でも名の知れた貸し馬車家のお嬢さんなんだとか。
「リンド馬車は、うちも王都にいる間よく使っていたわね」
王都に屋敷を持たないうちのような貴族は、ホテルや借りたタウンハウスで過ごすが、移動に使うのはもっぱら借りものの馬車だ。リンド馬車にもよくお世話になった。
そんなリンド商会の末娘であり唯一の女の子である彼女は、父や兄たちにそれはそれは大事にされているらしい。
シュミット先生とエリザベスさんの出会いはまったくの偶然。彼女が街で靴擦れを起こして歩けなくなっていたのを、当時医術院の学生だったシュミット先生が助けたことで2人の関係が始まった。だが、医者の卵とはいえ、なんの後ろ盾もないシュミット先生と娘の交際を、父も兄も未だ認めてくれないそうだ。
「私の家はごく普通の家庭で、本来なら王立学院や医術院に通うことなどできないところでした。それを領主様……ウォーレス子爵が奨学金を融通してくださったおかげで医師になることができたのです。ですがエリザベスは、平民とはいえ王都でも有名な商会の娘です。父親であるリンド氏は、娘を貴族にゆかりのある人間か、もしくは自分たちと同じくらいの金持ちの家に嫁がせたいと考えているようなんです。私のような貧乏医師は、その候補にすらなりえない」
だがそれでも簡単に諦めることはできない。それはエリザベスさんも同じ。2人が父や兄を説得した結果、引き出せた条件というのが、「医師として広く名が知られること」だったそうだ。
「お金も地位もない人間に娘を縁付かせることはできないが、名声があれば考えてもいい、と彼女の父が譲歩してくれました。私がエリザベスと結婚するためにはもう、それしかないのです。医師として研究で結果を残し、学会や医学誌で名前を売るーーーそのための期限を2年間もらいました。なんとしても2年の間に成果を上げなければなりません」
医師としての実力には自信があるし、研究も好きだ。だが如何せん彼は若過ぎた。研究というのは一朝一夕に成果が出るものではない。手垢のついた分野であれば、彼よりももっと老成した医者の論文がたくさんある。
「だからこそ私は、誰も手をつけていない分野に挑戦するしかないのです。それにはダスティン領の温泉がうってつけだと思いました。整形外科にはもともと興味がありましたから、やりがいもあります。温泉が体にもたらす効能について解析し、それを治療として確立するのが夢なんです」
そう己の行く末を語るシュミット先生からは、先ほどの緊張しきった気配は消えていた。丸くなっていた背中はぴんと伸び、平凡だと思っていた空色の瞳には強い光が宿っている。
その変化を目の当たりにして、私たちは彼の本気を悟った。エリザベスさんも、こんな彼の真摯な姿に惹かれたのかもしれない。
彼の可能性を見出した私たちは、誰からともなく深く頷いた。継母が穏やかに微笑みかける。
「シュミット先生、お話はよくわかりましたわ。あなたが一刻も早く素敵な花嫁が迎えられるよう、私たちも協力しますね」
「はっ、花嫁だなんてそんな気の早い! いや確かにエリザベスには純白の衣装が似合いますけど! あのっ、私には本当にもったいない人で……!」
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