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本編第二章
1日早いプレゼントです
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各地からあがってきた報告をまとめると、今回湧いた温泉は新たに5箇所にのぼることがわかった。高台に元からあった温泉と、裏山の温泉も含めると、領内に7箇所の温泉ができたことになる。
「一体全体、どういうことなんだ」
首を捻る父に、私は恐る恐る打ち明けた。
「あの、おとうさま。じつは私、裏山で精霊と契約したんです」
「なんだって!?」
驚きの声をあげる父は一瞬立ちすくんだが、すぐに我にかえった。
「アンジェリカ、指を見せてごらん」
「指、ですか?」
首を傾げながらも父に手を差し出す。すると指先の赤い傷が目についた。
「これは、精霊と契約したときに……」
そう、火の玉みたいにふわふわと浮かぶ彼らが出した契約書。それに血文字でサインをしたためにできた傷。そう思っていた。
「いや、それもあるけど、ほら、よく見てごらん」
父に促され、その傷をよくよく確認してみる。するとそれはただの切り傷ではないことに気がついた。
「これは……うちの家紋ですか?」
「あぁ。アンジェリカの指はまだ小さいから見えにくいけれど、我がダスティン家の家紋だよ。ほら、私の指にも同じものがある」
見れば父の右手の人差し指にもダスティン家の家紋が刻まれている。色は私と同じ赤だ。
「精霊と契約した当主の指には、こんなふうに家紋が刻まれるんだ。アンジェリカ、おまえも契約書にサインしたんだね」
「……はい。あ、でも、契約した方法は言っちゃダメだって」
「あぁ。精霊たちのルールでそうなっている。それに誓約の術がかかっているから、言おうと思っても口から出ず、書くこともできないようになっているはずだよ」
なるほど。確かに、うっかり言ってしまったり、誰かに脅されて言わされたりという可能性もあるのに、この手の話が広まっていないなと思ったら、そういうルールだったのか。
「アンジェリカ……。今はまだ私の指にも同じ家紋の印があるが、これは徐々に薄くなって消えていくんだ。これが完全に消えたとき、おまえがこの家の真の当主になるんだよ」
「そうなのですか? え、でも私、まだ当主とか無理です。おとうさまのそれ、どれくらいで消えちゃうんですか?」
「私が精霊と契約したのは10歳のときで、父から完全にこの家を引き継いだのは20歳のときだ。学院を卒業して、アッシュバーン騎士団で研修して、帰ってきた頃だね。おそらく精霊はその辺りも考えて世代交代を促してくるはすだよ」
「なんかある意味よくできたシステムですね……」
この国では貴族の子どもは13歳から18歳まで王立学院に入学することになっている。当然領地を後にしなければならないから、精霊の希望である「領地に住み続けること」が叶わない。その辺りも考慮して、成人後に完全に引き継がれるようになっているということだろう。私は明日9歳になるから、まだ10年くらいは猶予があると見ていいのか。
しみじみと指先を見つめていたら、父が「ありがとう」とぽつりとつぶやいた。
「おとうさま?」
「おまえにお礼が言いたくてね。本当はたくさん謝罪しなければならないところだんだが……。おまえの母のハンナのことも、おまえがハンナの元で暮らしていた間のことも、私はすべてが後手後手で、おまえに辛い思いをさせてしまって。その上今、精霊とこの家と領民の命をおまえに背負わさなければならない。本当なら頭をこすりつけて詫びなければならないことなんだろうが……、ただ、やはり嬉しい気持ちもあるんだ。おまえが私の娘で、こうして私の跡を継いでくれるのが嬉しくて」
見ればその金の瞳にうっすらと涙が浮かんでいた。見た目の多くを実母から受け継いだ私が、唯一父からもらったのと同じ色の瞳。
「アンジェリカ、ありがとう。私の娘として生まれてきてくれて、本当に嬉しく思っている。きっとおまえなら立派な当主としてやっていける。私も生きている限り全力でおまえを守るから。だから、どうか、その印を誇りに思ってほしい」
「もちろんです、おとうさま。私、おとうさまの娘でよかったです。もちろん、おかあさまの娘になれたことも嬉しく思っています。至らないところも多いと思いますが、これからもいろんなことを教えてください」
「……ありがとう」
そうしてふわりと私の肩に回された腕は、私をやさしく包み込んだ。あたたかい温度と匂い。ふと窓の外に赤くふわりとした空気が揺れた気がした。
後ほど事情を知った継母もまた笑み崩れた。
「まぁまぁまぁ! 明日はアンジェリカの誕生日と契約お祝いの日になるわね!」
領内の温泉騒動がそこまで大事ではなかった安心感もあり、継母はほっとしていた。予定通り、ケビン伯父一家を招いての家でのパーティは実施する運びとなった。湧いた温泉だが、地面にある程度は吸収されそうなので当面は放置しても問題なさそうだったが、1箇所だけ高温すぎて火傷の恐れがあるため、早急な対策が必要になった。
「とりあえず、その場所に領民たちが近づかないよう言付けを出したが……どうしたものかな。ほかの場所も、近隣に人家があるところなんかは農作物に影響が出ないよう、流入を防がなければならない」
夕方になり研究所から戻ってきたロイも一緒になって頭をひねっているところへ、私は思わず手をあげた。
「おとうさま! 提案があります!」
「な、なんだい?」
「私に、この領内での温泉事業の着手の許可をいただけないでしょうか」
「温泉事業だって?」
「はい。せっかく湧いてでた温泉を放置するのはもったいないです。これを使ってダスティン領にもっと人が集まる仕組みをつくりたいんです。具体的には温泉を軸にした観光業です」
「観光業? うちの領でかい?」
「はい。幸い、と言いますか、この国では温泉はまだまだ珍しい存在です。国民にも温泉の知識はほとんどありません。ですが温泉は大きなポテンシャルを秘めた、観光業の目玉ともなるべきものです。これを機に各温泉を整備し、誰もが楽しめる施設を作っていきませんか?」
私の提案に2人は驚きながらも、すぐに質問に転じた。
「お嬢様、具体的には何をお考えですか」
「まずは温泉を整備して、誰もが利用できるようにしたいの。高台のように屋外の温泉も趣きがあるけれど、やはり建物があればより利用がしやすいわよね。温泉をもっと掘り下げて広めの湯船を作って、そこの上に建物を作るの。男女別に利用できように整備してあげれば、若い女性たちも利用しやすくなるわ。さらに宿屋やホテルを作って各部屋でも温泉が楽しめるよう引けば、他人に肌を見せたがらない貴族客だって呼び込める」
「なるほど。しかし、温泉だけでそれだけ人が集まりますか? こう言ってはなんですが、ただの風呂ですよ?」
「それなんだけど、ロイ。研究所で土壌成分の解析を行っているわよね。温泉のお湯の解析もやってもらえないかしら」
「お湯の解析ですか?」
「えぇ。温泉の成分は土壌と同じように、各地で違う可能性があるの。まぁこの狭い地域に湧いたものはさすがに全部同じ成分でしょうけど、とにかく解析してみればそれがどういう効能があるかがわかるわ。たとえば怪我を治りやすくするだとか、肩こりにきくとか、美肌に効果があるだとか。その成分を打ち出していけば、十分集客につながるはずよ」
「なるほど。確かに温泉で身体を癒すという考え方は聞いたことがあるな。領民たちも“疲れがとれやすい”とわざわざ高台まで行く者もいるくらいだし」
父とロイが顔を見合わせる。私は拳に力を入れてその様子を見つめた。
「まぁ、今後大きく展開していくかはさておき、今湧いているものを放置するのも体裁が悪い。何かしら手を打たねばならないところだったから、アンジェリカの言う通りにしてみるのもいいかもしれない」
「そうですね。特に東地区の高温の温泉は、湯量は少ないとはいえ放置するのは危険ですから、何らかの囲いは必要です。その他の地区の温泉はある程度整備して、領民たちが使えるようにするのも悪くないと思います。ゆくゆくはそれを事業展開していけばいいのではないでしょうか」
「そうね! まずはみんなが使えるようにしたいわ。それに研究所の近くにも湧いたのよね。研究員さんや視察で訪れた人たちも、1日の疲れを癒すことができる」
「彼らの口コミで宣伝効果もある、か」
皆の意見が少しずつ集約され、ついには父が「よし」と手を打った。
「アンジェリカ。1日早いが、私からの誕生日プレゼントだ。温泉を使って領民たちが幸せになれるような整備をやってみなさい」
「はい!」
こうしてダスティン領の温泉開発計画がスタートした。
「一体全体、どういうことなんだ」
首を捻る父に、私は恐る恐る打ち明けた。
「あの、おとうさま。じつは私、裏山で精霊と契約したんです」
「なんだって!?」
驚きの声をあげる父は一瞬立ちすくんだが、すぐに我にかえった。
「アンジェリカ、指を見せてごらん」
「指、ですか?」
首を傾げながらも父に手を差し出す。すると指先の赤い傷が目についた。
「これは、精霊と契約したときに……」
そう、火の玉みたいにふわふわと浮かぶ彼らが出した契約書。それに血文字でサインをしたためにできた傷。そう思っていた。
「いや、それもあるけど、ほら、よく見てごらん」
父に促され、その傷をよくよく確認してみる。するとそれはただの切り傷ではないことに気がついた。
「これは……うちの家紋ですか?」
「あぁ。アンジェリカの指はまだ小さいから見えにくいけれど、我がダスティン家の家紋だよ。ほら、私の指にも同じものがある」
見れば父の右手の人差し指にもダスティン家の家紋が刻まれている。色は私と同じ赤だ。
「精霊と契約した当主の指には、こんなふうに家紋が刻まれるんだ。アンジェリカ、おまえも契約書にサインしたんだね」
「……はい。あ、でも、契約した方法は言っちゃダメだって」
「あぁ。精霊たちのルールでそうなっている。それに誓約の術がかかっているから、言おうと思っても口から出ず、書くこともできないようになっているはずだよ」
なるほど。確かに、うっかり言ってしまったり、誰かに脅されて言わされたりという可能性もあるのに、この手の話が広まっていないなと思ったら、そういうルールだったのか。
「アンジェリカ……。今はまだ私の指にも同じ家紋の印があるが、これは徐々に薄くなって消えていくんだ。これが完全に消えたとき、おまえがこの家の真の当主になるんだよ」
「そうなのですか? え、でも私、まだ当主とか無理です。おとうさまのそれ、どれくらいで消えちゃうんですか?」
「私が精霊と契約したのは10歳のときで、父から完全にこの家を引き継いだのは20歳のときだ。学院を卒業して、アッシュバーン騎士団で研修して、帰ってきた頃だね。おそらく精霊はその辺りも考えて世代交代を促してくるはすだよ」
「なんかある意味よくできたシステムですね……」
この国では貴族の子どもは13歳から18歳まで王立学院に入学することになっている。当然領地を後にしなければならないから、精霊の希望である「領地に住み続けること」が叶わない。その辺りも考慮して、成人後に完全に引き継がれるようになっているということだろう。私は明日9歳になるから、まだ10年くらいは猶予があると見ていいのか。
しみじみと指先を見つめていたら、父が「ありがとう」とぽつりとつぶやいた。
「おとうさま?」
「おまえにお礼が言いたくてね。本当はたくさん謝罪しなければならないところだんだが……。おまえの母のハンナのことも、おまえがハンナの元で暮らしていた間のことも、私はすべてが後手後手で、おまえに辛い思いをさせてしまって。その上今、精霊とこの家と領民の命をおまえに背負わさなければならない。本当なら頭をこすりつけて詫びなければならないことなんだろうが……、ただ、やはり嬉しい気持ちもあるんだ。おまえが私の娘で、こうして私の跡を継いでくれるのが嬉しくて」
見ればその金の瞳にうっすらと涙が浮かんでいた。見た目の多くを実母から受け継いだ私が、唯一父からもらったのと同じ色の瞳。
「アンジェリカ、ありがとう。私の娘として生まれてきてくれて、本当に嬉しく思っている。きっとおまえなら立派な当主としてやっていける。私も生きている限り全力でおまえを守るから。だから、どうか、その印を誇りに思ってほしい」
「もちろんです、おとうさま。私、おとうさまの娘でよかったです。もちろん、おかあさまの娘になれたことも嬉しく思っています。至らないところも多いと思いますが、これからもいろんなことを教えてください」
「……ありがとう」
そうしてふわりと私の肩に回された腕は、私をやさしく包み込んだ。あたたかい温度と匂い。ふと窓の外に赤くふわりとした空気が揺れた気がした。
後ほど事情を知った継母もまた笑み崩れた。
「まぁまぁまぁ! 明日はアンジェリカの誕生日と契約お祝いの日になるわね!」
領内の温泉騒動がそこまで大事ではなかった安心感もあり、継母はほっとしていた。予定通り、ケビン伯父一家を招いての家でのパーティは実施する運びとなった。湧いた温泉だが、地面にある程度は吸収されそうなので当面は放置しても問題なさそうだったが、1箇所だけ高温すぎて火傷の恐れがあるため、早急な対策が必要になった。
「とりあえず、その場所に領民たちが近づかないよう言付けを出したが……どうしたものかな。ほかの場所も、近隣に人家があるところなんかは農作物に影響が出ないよう、流入を防がなければならない」
夕方になり研究所から戻ってきたロイも一緒になって頭をひねっているところへ、私は思わず手をあげた。
「おとうさま! 提案があります!」
「な、なんだい?」
「私に、この領内での温泉事業の着手の許可をいただけないでしょうか」
「温泉事業だって?」
「はい。せっかく湧いてでた温泉を放置するのはもったいないです。これを使ってダスティン領にもっと人が集まる仕組みをつくりたいんです。具体的には温泉を軸にした観光業です」
「観光業? うちの領でかい?」
「はい。幸い、と言いますか、この国では温泉はまだまだ珍しい存在です。国民にも温泉の知識はほとんどありません。ですが温泉は大きなポテンシャルを秘めた、観光業の目玉ともなるべきものです。これを機に各温泉を整備し、誰もが楽しめる施設を作っていきませんか?」
私の提案に2人は驚きながらも、すぐに質問に転じた。
「お嬢様、具体的には何をお考えですか」
「まずは温泉を整備して、誰もが利用できるようにしたいの。高台のように屋外の温泉も趣きがあるけれど、やはり建物があればより利用がしやすいわよね。温泉をもっと掘り下げて広めの湯船を作って、そこの上に建物を作るの。男女別に利用できように整備してあげれば、若い女性たちも利用しやすくなるわ。さらに宿屋やホテルを作って各部屋でも温泉が楽しめるよう引けば、他人に肌を見せたがらない貴族客だって呼び込める」
「なるほど。しかし、温泉だけでそれだけ人が集まりますか? こう言ってはなんですが、ただの風呂ですよ?」
「それなんだけど、ロイ。研究所で土壌成分の解析を行っているわよね。温泉のお湯の解析もやってもらえないかしら」
「お湯の解析ですか?」
「えぇ。温泉の成分は土壌と同じように、各地で違う可能性があるの。まぁこの狭い地域に湧いたものはさすがに全部同じ成分でしょうけど、とにかく解析してみればそれがどういう効能があるかがわかるわ。たとえば怪我を治りやすくするだとか、肩こりにきくとか、美肌に効果があるだとか。その成分を打ち出していけば、十分集客につながるはずよ」
「なるほど。確かに温泉で身体を癒すという考え方は聞いたことがあるな。領民たちも“疲れがとれやすい”とわざわざ高台まで行く者もいるくらいだし」
父とロイが顔を見合わせる。私は拳に力を入れてその様子を見つめた。
「まぁ、今後大きく展開していくかはさておき、今湧いているものを放置するのも体裁が悪い。何かしら手を打たねばならないところだったから、アンジェリカの言う通りにしてみるのもいいかもしれない」
「そうですね。特に東地区の高温の温泉は、湯量は少ないとはいえ放置するのは危険ですから、何らかの囲いは必要です。その他の地区の温泉はある程度整備して、領民たちが使えるようにするのも悪くないと思います。ゆくゆくはそれを事業展開していけばいいのではないでしょうか」
「そうね! まずはみんなが使えるようにしたいわ。それに研究所の近くにも湧いたのよね。研究員さんや視察で訪れた人たちも、1日の疲れを癒すことができる」
「彼らの口コミで宣伝効果もある、か」
皆の意見が少しずつ集約され、ついには父が「よし」と手を打った。
「アンジェリカ。1日早いが、私からの誕生日プレゼントだ。温泉を使って領民たちが幸せになれるような整備をやってみなさい」
「はい!」
こうしてダスティン領の温泉開発計画がスタートした。
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