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極小世界へようこそ

micro011 早朝の来訪者

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 さて、どうしようかなこのミカヅキモは。ここで食べるには量が多すぎる。ひとつだけ食って、残りは巣に持ち帰るか。


 グリと一緒にミカヅキモを食す。うん、やっぱり美味い! ミクロの世界がこんなにグルメだとは思ってもみなかった。


《飽食Lv1を手に入れました》


 おお、なんかスキルもらった。これは確かミドリムシが持ってたスキルだな。……なんだか少しだけお腹が空いた感じがする。たぶんこのスキルがあると普通よりも多く食べられるんだろう。……ダイエットの天敵だな。


 まだ食えるが、ミカヅキモがまた狩れるとも限らない。残り2匹は巣に持ち帰る事にしよう。


 俺たちはミカヅキモを爪で引っかけ、えっちらおっちら巣まで持って来た。


 うーん、食料を入れるとなるとスペースが足りなくなるな。やはり拡張は必要のようだ。ということで、グリ! 今日もトンネル掘りだ!


「キュウ!」

 グリがビシっと敬礼をする。日が落ちて来たし、急いで取り掛かるとしよう。
 爪を上手く使って砂粒を運ぶ。掘り出した砂も増えてきたな。これはバリケードみたいに使うのがいいかもしれない。海藻でカモフラージュすれば、余計巣穴がばれにくくなるな。

 ようやく作業が落ち着いてきた頃には、すっかり日が落ちていた。

 2人がようやく寝れるだけだった洞穴だったが、今ではゆったり寝れる寝室に海藻を敷き詰めた簡易ベッドを設置。隣にはちょっとしたスペースがある部屋があり、食料貯蔵庫として利用する。入り口の前にはバリケードを築き、まわりから引っこ抜いてきた海藻を植えてた。ぱっと見てここに巣穴があるとは思えないだろう。

 これで大分生存率が上がったな。

「キュウ・・・・・・」

 グリはだいぶ疲れているみたいだ。今日はグリも大分頑張ったからな。もう寝ることにしよう。

 次の日の明け方、俺はふと何かの気配を感じて目が覚めてしまった。

《気配探知Lv1》を獲得しました。

 何か……いるな。

 巣穴の入り口からそっと外を確認する。そこに見たことも無いやつが漂っていた。
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