9 / 19
8 可愛いは……
しおりを挟む
役所から医務室に戻り、エリスを発見したニナは両手を上げて「ててーん」と言い、目の前で子供の姿になる。エリスは衝撃を受けて持っていた書類を落とした。
「エリス―、今日からニナさんはしばらくニナちゃんだから」
「な、な……」
「どうよ、このしゅがたー」
「な、なんて可愛い……」
エリスはそっと近寄りニナをぎゅうと抱きしめる。
「つまり、元の成人ニナさんは可愛くないんだなあ」
「いいえ、そんなことはないわ。ただ、どうしてかしら、これがニナのあるべき姿の様な気がしてならないの」
それを聞いてニナは少しぎくりとする。何故ならニナは普段から「自分は成人だ」と言い聞かせて自分を抑圧している。周りからはそう見えないかもしれないが、相当無理して背伸びしているのだ。
それを見透かされていたのかと不安になる。ニナの正確な年齢は本人でさえわからない。しかし、発見されてから十年以上は経過している。ならば精神もそれ相応に成長しなければならないのだが、現実はそうなっていない。ニナの心はずっと幼いまま。
強い魔力を持つ者は稀に人より少し長く生きることがあり、その様な者は精神の成長も緩やかという例がある。ニナはそれに相当するのではないかと、前々から言われていた。そうだしても言動が幼過ぎるとも言われているが……。
どちらにせよ、彼女は長生き説を認める事を拒否し、周囲にも知らせていない。特に、学園でエリスと出会ってからは。自分とエリスの生きる時間が少しずれているなんて、いつか先にエリスが死ぬかもしれないなんて、信じたくなくて、必死に自分は少し魔力が強いだけの普通の人間なのだと己に言い聞かせているだ。
「エリス―、それは流石にニナさんに失礼なんだな」
「そう……ね、ごめんなさい、ニナ。でも、どうして突然子供の姿に?」
エリスはニナが禁術の使用を許可されていることを知っている為、そこには突っ込まないでいたが、後ろで見ていて顔を青くしたアルカが口を挟む。
「それは禁術だろう。使うと捕まってしまうよ」
「ニナちゃんってば特別だから平気なんだな、これが」
ニナの所属を知っているアルカだが、流石に禁術は不味いと思ったのだろう、しかしニナの平然とした態度を見て少し考えてから、
「ニナちゃん程の実力なら許可も下りるもんなんだね。だけど、これからずっとその姿なら、兵士全員にニナちゃんが禁術使用許可がある程の実力だと知られるという事だ。いいのかい?」
「そもそもなんでだまってたんだっけ」
きょとんと首を傾げるニナに釣られてアルカも首を傾げる。
「もう、ニナったら忘れたの? 中央の魔術師団本拠地で最初は可愛がられてたけど、実力を知られて恐れられたのがショックだったんでしょう?」
「はっ、そんなことがあった気がしゅる……」
実力は申し分ないニナだが、一応軍人としての基礎的な知識は詰め込んでおけと命じられて、先に辺境へ向かう事になったエリスと離れ離れにさせられたのだ。落ち込むニナを見て哀れに思った魔術師団の軍人たちは彼女に優しくしてやり、ニナは年上だらけの魔術師団でマスコット的存在となった。あちこちで可愛がられ、お菓子で餌付けされ、甘やかされた。それはニナにとって初めての経験でとてもいい気分になった。
しかし、それは長く続かなかった。とある任務に同行したニナは皆に褒めてもらおうと魔力減少の国宝級魔導具を外されて以降初めて破壊魔法をはりきって使い、暗殺対象とその関係者一同を破壊したのだが、ドン引きされたのだ。あまりにも強い力で塵も残らず「シュンッ」と音を立てて消滅した人間を見て、その威力と対象のみの存在そのものを破壊する精緻さに、誰もが恐怖を抱いた。
結果、誰もちやほやしてくれなくなり、恐れられて孤独に過ごしたニナはしおしおになって辺境で待つエリスの元にやってきたのだった。
「あー、エリスがいたらそれでいいからわしゅれてたー」
エリスが笑みを深め、両手でニナの頬を包みムニムニする。ニナも「んふふ」と嬉しそうにする。
「それじゃあ、私から甥のアルバに報告しておこうかね。いちいち会う人間に事情を話すのも大変だろう、あいつにニナちゃんが禁術を使っても問題ない人物なんだと周知させるよう言って置くよ」
「ありがとんおばちゃん」
「こら、ニナ、お礼はちゃんと言いなさい。ありがとうございます、アルカさん」
城へ向かうアルカに対し礼をするエリスを見上げて、ニナもぺこりと真似をした。その光景をみてアルカもついつい微笑む。
「本当に、エリスの言う通り、ニナちゃんのあるべき姿な気がするわねえ」
再びぎくりとするニナは慌てて「ちゃわい」と唇を尖らせた。アルカが去ってからニナが胸を張る。
「甘やかしてくれるのはエリスだけで良いから、存分に兵士のおっさんらを怯えさせてやりゅー」
「あらあら、今は過去のことをすっかり忘れているだけで、実際にまた怯えられたら辺境に来た当初みたいにしおしおになるんじゃないかしら」
クスクスと可笑しそうにエリスが笑う。「平気だもーん」とニナはもっと胸を反らすのだった。
辺境軍兵士や城で働く者達にニナが禁術を使用しても問題無いことが知らされると、エリスやニナの想像とは違うことが起きた。
「ニナちゃん、凄い魔術師だったのか?」
「いや、あんなに小さいんだぞ」
「つーか、もっとちっこくなって可愛いよな」
「変身魔術って元の姿と乖離させればさせるほど難易度上がるんだろ?」
「元の姿を幼くしただけだから、簡単ってことか」
「じゃあ、凄くないんじゃないか?」
「けど、なら何で許可が下りるんだよ」
「それは……可愛いから?」
「「「それだ」」」
所謂『可愛いは正義』それは魔術師団も例外ではないのだと、辺境での魔術師団イメージがおかしいことになった瞬間であった。
□
それから、城に住むことになったエリスの様子を辺境伯が伺いにやってきても、
「エリス、困りごとは無いか? 何かあれば気軽に私に相談してくれ」
「ありがとうございます、今の所は何も」
「えりしゅーだっこちてー」
「あらあら、ニナったら」
会話する二人に無理矢理ニナが割り込み強制終了させるのだ。
仕事終わりのエリスを労いに来ても、
「エリス、疲れていないか」
「辺境伯様こそ」
「えりしゅ、ご飯マダー、おなかしゅいたー」
「あらあら、ニナったら」
休日にお茶など誘いに来ても、
「エリス、今日は天気が良い、中庭で……」
「えりしゅ! きょうはニナちゃんにおへやでほんよみきかせて!」
「あらあら、ニナったら仕方ないわね。すみません辺境伯様、ニナがこう言うので……」
城ですれ違って雑談しようとしても、
「エリス……」
「えりしゅ! トイレつちゅれてって!」
「あらあら、ニナったら」
ニナを抱き上げて去るエリスの背を見詰めながら辺境伯が「くっ」と悔し気に呻く。
「エリスとの距離が以前よりも遠い……! 何故だ……!」
辺境伯の隣で秘書官アルバがぼそりと呟いた。
「何故も何も、ニナさんがあの姿になればエリスさんの溺愛が増すのは予想できたでしょう。そのつもりで変身魔術を使う事にしたのでしょうし」
「予想できたならば言え」
「お教えした所で何が出来たのです」
呆れの溜息を隠さないアルバに対し、咎めもせずに返答できない辺境伯は再び呻く。
「そもそも、外見は童であろうとも、中身は成人ではないか。体だけでなく精神まで退行して、ニナは恥ずかしくないのか。エリスも何故見た目さえ幼ければ愛情が増すのか」
辺境伯はエリスの事が好き過ぎるあまり、エリスしか見えていない。だから、ニナの存在を忘れがちで、どれだけエリスがニナに依存しているかを正確に測れていない。
「それを直接ニナさんにお伺いしてみては?」
「……できない……! おそらくニナは幼児らしく泣いて、エリスがあやし、無視されるどころか、エリスの私に対する印象が悪くなる」
ほう、色惚けてもその程度の思考は出来るのかと素直に関心したアルバは、どれだけ己の中で辺境伯の株が下がっているのかと内心で笑ってしまう。
「……? どうしたアルバ」
「いえ、何も」
──あぶない、色惚けても主は主。馬鹿にするのもほどほどにしないと。
誤魔化すようにアルバは少し助言する。
「エリスさんへ積極的になることをやめれば、雑談くらいは許してくれるようになるかもしれません。お二人が城に住むことになった初日にニナさんが『聖女騒動が収まるまで安全な住まいを提供してくれているのは少しだが感謝する』と私におっしゃっていましたので」
「何、それは本当か」
「ええ」
「エリスの顔を見る回数が減るのは辛いが、雑談さえ許されない今も辛いからな。お前の言う通りにしてみよう、ありがとうアルバ」
提供してくれる安全な住まいが城で無ければ、例えば基地内の使っていない建物であったら下心無し、本心からエリスの身を案じていると判断して好感度が上がったのに、ともニナが言っていたことは黙って置くアルバだった。
「エリス―、今日からニナさんはしばらくニナちゃんだから」
「な、な……」
「どうよ、このしゅがたー」
「な、なんて可愛い……」
エリスはそっと近寄りニナをぎゅうと抱きしめる。
「つまり、元の成人ニナさんは可愛くないんだなあ」
「いいえ、そんなことはないわ。ただ、どうしてかしら、これがニナのあるべき姿の様な気がしてならないの」
それを聞いてニナは少しぎくりとする。何故ならニナは普段から「自分は成人だ」と言い聞かせて自分を抑圧している。周りからはそう見えないかもしれないが、相当無理して背伸びしているのだ。
それを見透かされていたのかと不安になる。ニナの正確な年齢は本人でさえわからない。しかし、発見されてから十年以上は経過している。ならば精神もそれ相応に成長しなければならないのだが、現実はそうなっていない。ニナの心はずっと幼いまま。
強い魔力を持つ者は稀に人より少し長く生きることがあり、その様な者は精神の成長も緩やかという例がある。ニナはそれに相当するのではないかと、前々から言われていた。そうだしても言動が幼過ぎるとも言われているが……。
どちらにせよ、彼女は長生き説を認める事を拒否し、周囲にも知らせていない。特に、学園でエリスと出会ってからは。自分とエリスの生きる時間が少しずれているなんて、いつか先にエリスが死ぬかもしれないなんて、信じたくなくて、必死に自分は少し魔力が強いだけの普通の人間なのだと己に言い聞かせているだ。
「エリス―、それは流石にニナさんに失礼なんだな」
「そう……ね、ごめんなさい、ニナ。でも、どうして突然子供の姿に?」
エリスはニナが禁術の使用を許可されていることを知っている為、そこには突っ込まないでいたが、後ろで見ていて顔を青くしたアルカが口を挟む。
「それは禁術だろう。使うと捕まってしまうよ」
「ニナちゃんってば特別だから平気なんだな、これが」
ニナの所属を知っているアルカだが、流石に禁術は不味いと思ったのだろう、しかしニナの平然とした態度を見て少し考えてから、
「ニナちゃん程の実力なら許可も下りるもんなんだね。だけど、これからずっとその姿なら、兵士全員にニナちゃんが禁術使用許可がある程の実力だと知られるという事だ。いいのかい?」
「そもそもなんでだまってたんだっけ」
きょとんと首を傾げるニナに釣られてアルカも首を傾げる。
「もう、ニナったら忘れたの? 中央の魔術師団本拠地で最初は可愛がられてたけど、実力を知られて恐れられたのがショックだったんでしょう?」
「はっ、そんなことがあった気がしゅる……」
実力は申し分ないニナだが、一応軍人としての基礎的な知識は詰め込んでおけと命じられて、先に辺境へ向かう事になったエリスと離れ離れにさせられたのだ。落ち込むニナを見て哀れに思った魔術師団の軍人たちは彼女に優しくしてやり、ニナは年上だらけの魔術師団でマスコット的存在となった。あちこちで可愛がられ、お菓子で餌付けされ、甘やかされた。それはニナにとって初めての経験でとてもいい気分になった。
しかし、それは長く続かなかった。とある任務に同行したニナは皆に褒めてもらおうと魔力減少の国宝級魔導具を外されて以降初めて破壊魔法をはりきって使い、暗殺対象とその関係者一同を破壊したのだが、ドン引きされたのだ。あまりにも強い力で塵も残らず「シュンッ」と音を立てて消滅した人間を見て、その威力と対象のみの存在そのものを破壊する精緻さに、誰もが恐怖を抱いた。
結果、誰もちやほやしてくれなくなり、恐れられて孤独に過ごしたニナはしおしおになって辺境で待つエリスの元にやってきたのだった。
「あー、エリスがいたらそれでいいからわしゅれてたー」
エリスが笑みを深め、両手でニナの頬を包みムニムニする。ニナも「んふふ」と嬉しそうにする。
「それじゃあ、私から甥のアルバに報告しておこうかね。いちいち会う人間に事情を話すのも大変だろう、あいつにニナちゃんが禁術を使っても問題ない人物なんだと周知させるよう言って置くよ」
「ありがとんおばちゃん」
「こら、ニナ、お礼はちゃんと言いなさい。ありがとうございます、アルカさん」
城へ向かうアルカに対し礼をするエリスを見上げて、ニナもぺこりと真似をした。その光景をみてアルカもついつい微笑む。
「本当に、エリスの言う通り、ニナちゃんのあるべき姿な気がするわねえ」
再びぎくりとするニナは慌てて「ちゃわい」と唇を尖らせた。アルカが去ってからニナが胸を張る。
「甘やかしてくれるのはエリスだけで良いから、存分に兵士のおっさんらを怯えさせてやりゅー」
「あらあら、今は過去のことをすっかり忘れているだけで、実際にまた怯えられたら辺境に来た当初みたいにしおしおになるんじゃないかしら」
クスクスと可笑しそうにエリスが笑う。「平気だもーん」とニナはもっと胸を反らすのだった。
辺境軍兵士や城で働く者達にニナが禁術を使用しても問題無いことが知らされると、エリスやニナの想像とは違うことが起きた。
「ニナちゃん、凄い魔術師だったのか?」
「いや、あんなに小さいんだぞ」
「つーか、もっとちっこくなって可愛いよな」
「変身魔術って元の姿と乖離させればさせるほど難易度上がるんだろ?」
「元の姿を幼くしただけだから、簡単ってことか」
「じゃあ、凄くないんじゃないか?」
「けど、なら何で許可が下りるんだよ」
「それは……可愛いから?」
「「「それだ」」」
所謂『可愛いは正義』それは魔術師団も例外ではないのだと、辺境での魔術師団イメージがおかしいことになった瞬間であった。
□
それから、城に住むことになったエリスの様子を辺境伯が伺いにやってきても、
「エリス、困りごとは無いか? 何かあれば気軽に私に相談してくれ」
「ありがとうございます、今の所は何も」
「えりしゅーだっこちてー」
「あらあら、ニナったら」
会話する二人に無理矢理ニナが割り込み強制終了させるのだ。
仕事終わりのエリスを労いに来ても、
「エリス、疲れていないか」
「辺境伯様こそ」
「えりしゅ、ご飯マダー、おなかしゅいたー」
「あらあら、ニナったら」
休日にお茶など誘いに来ても、
「エリス、今日は天気が良い、中庭で……」
「えりしゅ! きょうはニナちゃんにおへやでほんよみきかせて!」
「あらあら、ニナったら仕方ないわね。すみません辺境伯様、ニナがこう言うので……」
城ですれ違って雑談しようとしても、
「エリス……」
「えりしゅ! トイレつちゅれてって!」
「あらあら、ニナったら」
ニナを抱き上げて去るエリスの背を見詰めながら辺境伯が「くっ」と悔し気に呻く。
「エリスとの距離が以前よりも遠い……! 何故だ……!」
辺境伯の隣で秘書官アルバがぼそりと呟いた。
「何故も何も、ニナさんがあの姿になればエリスさんの溺愛が増すのは予想できたでしょう。そのつもりで変身魔術を使う事にしたのでしょうし」
「予想できたならば言え」
「お教えした所で何が出来たのです」
呆れの溜息を隠さないアルバに対し、咎めもせずに返答できない辺境伯は再び呻く。
「そもそも、外見は童であろうとも、中身は成人ではないか。体だけでなく精神まで退行して、ニナは恥ずかしくないのか。エリスも何故見た目さえ幼ければ愛情が増すのか」
辺境伯はエリスの事が好き過ぎるあまり、エリスしか見えていない。だから、ニナの存在を忘れがちで、どれだけエリスがニナに依存しているかを正確に測れていない。
「それを直接ニナさんにお伺いしてみては?」
「……できない……! おそらくニナは幼児らしく泣いて、エリスがあやし、無視されるどころか、エリスの私に対する印象が悪くなる」
ほう、色惚けてもその程度の思考は出来るのかと素直に関心したアルバは、どれだけ己の中で辺境伯の株が下がっているのかと内心で笑ってしまう。
「……? どうしたアルバ」
「いえ、何も」
──あぶない、色惚けても主は主。馬鹿にするのもほどほどにしないと。
誤魔化すようにアルバは少し助言する。
「エリスさんへ積極的になることをやめれば、雑談くらいは許してくれるようになるかもしれません。お二人が城に住むことになった初日にニナさんが『聖女騒動が収まるまで安全な住まいを提供してくれているのは少しだが感謝する』と私におっしゃっていましたので」
「何、それは本当か」
「ええ」
「エリスの顔を見る回数が減るのは辛いが、雑談さえ許されない今も辛いからな。お前の言う通りにしてみよう、ありがとうアルバ」
提供してくれる安全な住まいが城で無ければ、例えば基地内の使っていない建物であったら下心無し、本心からエリスの身を案じていると判断して好感度が上がったのに、ともニナが言っていたことは黙って置くアルバだった。
10
お気に入りに追加
270
あなたにおすすめの小説
王太子妃候補クララの恋愛事情~政略結婚なんてお断りします~
鈴宮(すずみや)
恋愛
王族の秘書(=内侍)として城へ出仕することになった、公爵令嬢クララ。ところが内侍は、未来の妃に箔を付けるために設けられた役職だった。
おまけに、この国の王太子は未だ定まっておらず、宰相の娘であるクララは第3王子フリードの内侍兼仮の婚約者として王位継承戦へと巻き込まれていくことに。
けれど、運命の出会いを求めるクララは、政略結婚を受け入れるわけにはいかない。憧れだった宮仕えを諦めて、城から立ち去ろうと思っていたのだが。
「おまえはおまえの目的のために働けばいい」
フリードの側近、コーエンはそう言ってクララに手を差し伸べる。これはフリードが王太子の座を獲得するまでの期間限定の婚約。その間にクララは城で思う存分運命の出会いを探せば良いと言うのだ。
クララは今日も、運命の出会いと婚約破棄を目指して邁進する。
いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
契約婚しますか?
翔王(とわ)
恋愛
クリスタ侯爵家の長女ミリアーヌの幼なじみで婚約者でもある彼、サイファ伯爵家の次男エドランには愛してる人がいるらしく彼女と結ばれて暮らしたいらしい。
ならば婿に来るか子爵だけど貰うか考えて頂こうじゃないか。
どちらを選んでも援助等はしませんけどね。
こっちも好きにさせて頂きます。
初投稿ですので読みにくいかもしれませんが、お手柔らかにお願いします(>人<;)
好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜
ぐう
恋愛
アンジェラ編
幼い頃から大好だった。彼も優しく会いに来てくれていたけれど…
彼が選んだのは噂の王女様だった。
初恋とさよならしたアンジェラ、失恋したはずがいつのまにか…
ミラ編
婚約者とその恋人に陥れられて婚約破棄されたミラ。冤罪で全て捨てたはずのミラ。意外なところからいつのまにか…
ミラ編の方がアンジェラ編より過去から始まります。登場人物はリンクしています。
小説家になろうに投稿していたミラ編の分岐部分を改稿したものを投稿します。
婚約者の不倫相手は妹で?
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢マリーの婚約者は第一王子のエルヴィンであった。しかし、エルヴィンが本当に愛していたのはマリーの妹であるアンナで…。一方、マリーは幼馴染のアランと親しくなり…。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
銀鷲と銀の腕章
河原巽
恋愛
生まれ持った髪色のせいで両親に疎まれ屋敷を飛び出した元子爵令嬢カレンは王城の食堂職員に何故か採用されてしまい、修道院で出会ったソフィアと共に働くことに。
仕事を通じて知り合った第二騎士団長カッツェ、副団長レグデンバーとの交流を経るうち、彼らとソフィアの間に微妙な関係が生まれていることに気付いてしまう。カレンは第三者として静観しているつもりだったけれど……実は大きな企みの渦中にしっかりと巻き込まれていた。
意思を持って生きることに不慣れな中、母との確執や初めて抱く感情に揺り動かされながら自分の存在を確立しようとする元令嬢のお話。恋愛の進行はゆっくりめです。
全48話、約18万字。毎日18時に4話ずつ更新。別サイトにも掲載しております。
婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
きさらぎ
恋愛
テンネル侯爵家の嫡男エドガーに真実の愛を見つけたと言われ、ブルーバーグ侯爵家の令嬢フローラは婚約破棄された。フローラにはとても良い結婚条件だったのだが……しかし、これを機に結婚よりも大好きな研究に打ち込もうと思っていたら、ガーデンパーティーで新たな出会いが待っていた。一方、テンネル侯爵家はエドガー達のやらかしが重なり、気づいた時には―。
※『婚約破棄された地味令嬢は、あっという間に王子様に捕獲されました。』(現在は非公開です)をタイトルを変更して改稿をしています。
お気に入り登録・しおり等読んで頂いている皆様申し訳ございません。こちらの方を読んで頂ければと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる