【R18】うっかりな私のせいで大好きな人が媚薬で苦しんでるので、身体を張って助けようと思います!

夕月

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8 もう止められない…って、大歓迎です

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「んもう、だから、イヴァンになら何されても平気だって言ってるでしょ。イヴァンが何もしないんなら、私から襲うよ」
 そう言って、ミリアムはイヴァンの身体を押し倒そうと体重をかける。さっきはあっという間にベッドに倒すことができたのに、今は微動だにしない。
 唇を尖らせつつ更に体重をかけようとすると、ふわりと身体が浮いた。
「え?」
 驚きに声を上げたのも束の間、気がつくとミリアムの身体はベッドの上に倒されていた。起き上がれないように両肩を掴んで、イヴァンがのしかかっている。

「もう、止められないからな」
 低い声で、イヴァンが囁く。見下ろす黒い瞳の奥に浮かぶ欲の色があまりに妖艶で、ミリアムは小さく息をのんだ。

「大歓迎だよ。絶対止めないもん」
 強気に笑ってみせると、イヴァンは少し困ったように笑った。その表情は、いつもヘマをやらかしたミリアムを見つめる時と同じで、嬉しくなる。
 
「……本当に、おまえには負ける」
「え、何?……んんっ」
 イヴァンの囁きに首をかしげようとしたら、頬に触れた手がそれを止めた。聞き返そうとした言葉も、唇に塞がれて消えてしまう。
 微かに解毒剤の味の残るキスは苦いはずなのに、触れる唇の柔らかさも、滑り込んできた舌の熱さも、どこか甘く感じられて、ミリアムはうっとりと目を細めた。

「おまえ、そんな顔するんだな」
 唇が離れても、至近距離で見つめたまま、イヴァンがつぶやく。
「……変な顔、してた?」
 思わず頬を押さえると、イヴァンが笑ってその手を掴み、シーツに押しつける。
「誰にも見せられないな、その顔」
「え、そんな酷い顔してる?嘘、やだもう、離して」
 顔を見られたくなくて首を振ろうとすると、イヴァンの手がそっとミリアムの頬を撫でた。
「真っ赤になって、とろんとしたそんな可愛い顔、俺以外に絶対見せるなよ」
「……っ」
 イヴァンの言葉に、ミリアムの体温が一気に上がる。きっと顔は、茹で上がったように真っ赤だ。
「か、かわ……いい、って、本当?」
 それでも確かめたくて思わず問いかけると、イヴァンの瞳が優しく細められ、宥めるように頭を撫でられた。
「一応言っとくけど、これから先のことは全部、媚薬のせいじゃないからな。俺は、ちゃんと俺の意志でおまえを抱く」
 まっすぐに見下ろされた状態で宣言された言葉に、ミリアムはこくりと息をのんで、それからゆっくりとうなずいた。
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