8 / 19
8 もう止められない…って、大歓迎です
しおりを挟む
「んもう、だから、イヴァンになら何されても平気だって言ってるでしょ。イヴァンが何もしないんなら、私から襲うよ」
そう言って、ミリアムはイヴァンの身体を押し倒そうと体重をかける。さっきはあっという間にベッドに倒すことができたのに、今は微動だにしない。
唇を尖らせつつ更に体重をかけようとすると、ふわりと身体が浮いた。
「え?」
驚きに声を上げたのも束の間、気がつくとミリアムの身体はベッドの上に倒されていた。起き上がれないように両肩を掴んで、イヴァンがのしかかっている。
「もう、止められないからな」
低い声で、イヴァンが囁く。見下ろす黒い瞳の奥に浮かぶ欲の色があまりに妖艶で、ミリアムは小さく息をのんだ。
「大歓迎だよ。絶対止めないもん」
強気に笑ってみせると、イヴァンは少し困ったように笑った。その表情は、いつもヘマをやらかしたミリアムを見つめる時と同じで、嬉しくなる。
「……本当に、おまえには負ける」
「え、何?……んんっ」
イヴァンの囁きに首をかしげようとしたら、頬に触れた手がそれを止めた。聞き返そうとした言葉も、唇に塞がれて消えてしまう。
微かに解毒剤の味の残るキスは苦いはずなのに、触れる唇の柔らかさも、滑り込んできた舌の熱さも、どこか甘く感じられて、ミリアムはうっとりと目を細めた。
「おまえ、そんな顔するんだな」
唇が離れても、至近距離で見つめたまま、イヴァンがつぶやく。
「……変な顔、してた?」
思わず頬を押さえると、イヴァンが笑ってその手を掴み、シーツに押しつける。
「誰にも見せられないな、その顔」
「え、そんな酷い顔してる?嘘、やだもう、離して」
顔を見られたくなくて首を振ろうとすると、イヴァンの手がそっとミリアムの頬を撫でた。
「真っ赤になって、とろんとしたそんな可愛い顔、俺以外に絶対見せるなよ」
「……っ」
イヴァンの言葉に、ミリアムの体温が一気に上がる。きっと顔は、茹で上がったように真っ赤だ。
「か、かわ……いい、って、本当?」
それでも確かめたくて思わず問いかけると、イヴァンの瞳が優しく細められ、宥めるように頭を撫でられた。
「一応言っとくけど、これから先のことは全部、媚薬のせいじゃないからな。俺は、ちゃんと俺の意志でおまえを抱く」
まっすぐに見下ろされた状態で宣言された言葉に、ミリアムはこくりと息をのんで、それからゆっくりとうなずいた。
そう言って、ミリアムはイヴァンの身体を押し倒そうと体重をかける。さっきはあっという間にベッドに倒すことができたのに、今は微動だにしない。
唇を尖らせつつ更に体重をかけようとすると、ふわりと身体が浮いた。
「え?」
驚きに声を上げたのも束の間、気がつくとミリアムの身体はベッドの上に倒されていた。起き上がれないように両肩を掴んで、イヴァンがのしかかっている。
「もう、止められないからな」
低い声で、イヴァンが囁く。見下ろす黒い瞳の奥に浮かぶ欲の色があまりに妖艶で、ミリアムは小さく息をのんだ。
「大歓迎だよ。絶対止めないもん」
強気に笑ってみせると、イヴァンは少し困ったように笑った。その表情は、いつもヘマをやらかしたミリアムを見つめる時と同じで、嬉しくなる。
「……本当に、おまえには負ける」
「え、何?……んんっ」
イヴァンの囁きに首をかしげようとしたら、頬に触れた手がそれを止めた。聞き返そうとした言葉も、唇に塞がれて消えてしまう。
微かに解毒剤の味の残るキスは苦いはずなのに、触れる唇の柔らかさも、滑り込んできた舌の熱さも、どこか甘く感じられて、ミリアムはうっとりと目を細めた。
「おまえ、そんな顔するんだな」
唇が離れても、至近距離で見つめたまま、イヴァンがつぶやく。
「……変な顔、してた?」
思わず頬を押さえると、イヴァンが笑ってその手を掴み、シーツに押しつける。
「誰にも見せられないな、その顔」
「え、そんな酷い顔してる?嘘、やだもう、離して」
顔を見られたくなくて首を振ろうとすると、イヴァンの手がそっとミリアムの頬を撫でた。
「真っ赤になって、とろんとしたそんな可愛い顔、俺以外に絶対見せるなよ」
「……っ」
イヴァンの言葉に、ミリアムの体温が一気に上がる。きっと顔は、茹で上がったように真っ赤だ。
「か、かわ……いい、って、本当?」
それでも確かめたくて思わず問いかけると、イヴァンの瞳が優しく細められ、宥めるように頭を撫でられた。
「一応言っとくけど、これから先のことは全部、媚薬のせいじゃないからな。俺は、ちゃんと俺の意志でおまえを抱く」
まっすぐに見下ろされた状態で宣言された言葉に、ミリアムはこくりと息をのんで、それからゆっくりとうなずいた。
11
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果
景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。
ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。
「俺……ステラと離れたくない」
そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。
「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」
そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。
それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。
勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。
戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──?
誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
余命わずかな私は、好きな人に愛を伝えて素っ気なくあしらわれる日々を楽しんでいる
ラム猫
恋愛
王城の図書室で働くルーナは、見た目には全く分からない特殊な病により、余命わずかであった。悲観はせず、彼女はかねてより憧れていた冷徹な第一騎士団長アシェンに毎日愛を告白し、彼の困惑した反応を見ることを最後の人生の楽しみとする。アシェンは一貫してそっけない態度を取り続けるが、ルーナのひたむきな告白は、彼の無関心だった心に少しずつ波紋を広げていった。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも同じ作品を投稿しています
※全十七話で完結の予定でしたが、勝手ながら二話ほど追加させていただきます。公開は同時に行うので、完結予定日は変わりません。本編は十五話まで、その後は番外編になります。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる