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64 妖精姫は、獣人王子のつがいになる ★

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「……っ、カミル、さま……、もうむり……っ」
 涙まじりの声で懇願すると、ルフィナの秘部に顔を埋めていたカミルがゆっくりと顔を上げた。手の甲で唇を拭う仕草が色っぽくて素敵だが、彼の口元を濡らしたその原因が何なのかを考えると恥ずかしくてたまらない。
「だめだ、ルフィナ。まだ三回しかイってないだろう」
「も……充分……っ」
「そんなこと言わずに、ほら」
「っあ、あぁぁっ」
 力の抜けたルフィナの身体を優しく抱き寄せたカミルが、今度は指先で花芽を弾く。直前まで高められていた身体は、その刺激だけであっという間に達してしまった。
 がくがくと身体を震わせるルフィナの頭をなだめるように撫で、カミルは今度は指を秘部に沈めていく。すでに蕩けきったそこは、彼の指を歓迎するように飲み込んで締めつけた。
「すごい締めつけだ。そんなに欲しい?」
「お願……、もう……」
「可愛いおねだりだが、これは悪戯なルフィナへのおしおきでもあるからなぁ。あと二回はイっておこうか。ほら、ここもルフィナは好きだろう?」
 確かめるように顔をのぞき込みながら、カミルが中に埋めた指をくいっと曲げる。敏感な部分を指先が掠め、ルフィナの腰が跳ねた。
「や、もうだめ……っあ、ぅ」
「だめ? じゃあやめようか?」
 意地悪な口調で笑ったカミルが今度は指を引き抜こうとする。あと少しで絶頂を迎えられそうだった身体は、物足りなさにひくひくと震えた。
「ルフィナの身体は、もっと欲しいって言ってるけどな。俺の指を引き止めるように締めつけてくる。どうする? ルフィナ。指でもう一度イく? それとも、他のものが欲しいかな」
「……っあ、欲し、……カミルさまが、欲しいの……お願い、早くきて」
 返事を催促するように指を微かに抜き差しされて、ルフィナの瞳からは涙がこぼれ落ちる。それをカミルの唇が受け止め、彼は蕩けそうなほどの笑みを浮かべた。
「本当に。俺のつがいは可愛すぎるな」
 その言葉と同時に深く貫かれて、ルフィナは声もなく達した。もう数えきれないほどに抱かれた身体は、かつては狭くて入らなかったことが嘘のように蕩けてカミルを最奥まで受け入れる。身体の奥底まで隙間なく彼のもので埋められるのは、ルフィナにとってこの上なく幸せな時だ。
「ふ、ぁ……深、い」
 更に強い繋がりを求めて、ルフィナはカミルの背に手を回す。しっかりと抱きつけば、更に密着が深まった。
「最高に……、気持ちいい、な」
 はぁっと息を吐いてカミルが笑う。同じ気持ちだとうなずいて笑い返すルフィナに、彼はそっと触れるだけのキスをした。
「絶対にきみを手放す気はないけれど、ルフィナもどうか俺から離れないで。ずっとそばにいて、俺だけを見ていて」
「もちろんです。カミル様と離れるなんて、考えられない。もしも離れていこうとしたら、私はどこまでだって追いかけますからね。絶対に逃がしませんよ」
「そうだった、きみはそういう人だった」
 くすくすと肩を震わせたカミルが、再びルフィナの唇にキスを落とす。
「愛してる、俺のつがい。俺だけの強くて可愛い妖精姫」
「私も愛してる。強くてかっこよくて、それからちょっぴり可愛い私のつがい」
 一度目を合わせて微笑み合った二人は、お互いの首にそっと唇を寄せた。そして深く身体を繋げたまま、愛を込めて首筋に噛みついた。
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