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何度もだめだと叫んだし、手を止めてと懇願もした。なのにカミルは全然聞いてくれなくて、ルフィナはその激しすぎる感覚をひたすらに受け止め続けた。
「……ごめん、ルフィナ。きみがあんまり可愛いから、つい」
息を荒げて倒れ込むルフィナを抱き寄せて、カミルが申し訳なさそうに謝罪する。
敏感なその場所を何度も擦られて、身体は勝手に震えたし声をあげるのも止められなかった。頭の中が真っ白になって、光が弾けるような感覚を何度も味わって、それが快楽による絶頂であるということを知った。
その時のルフィナが可愛いと言って、カミルは執拗なほどにルフィナを攻め立てたのだ。
「大丈夫、ですけど……これは、消耗が……激しい、ですね」
まだ整わない息の下で、ルフィナはカミルを見上げる。しょんぼりとした表情と、ちょっと垂れた耳が可愛くて、ルフィナは思わず笑ってしまう。もともと怒ってはいなかったし、未知の感覚が少し怖かっただけなのだ。それも、カミルが与えてくれるものなら大丈夫だと、途中から半分諦めつつ受け入れることを覚えた。
「でも、ルフィナがイくたびに中が解れていったから、指は二本入るようになった」
そう言ってカミルは、未だルフィナの体内に埋め込んだままの指をゆっくりと動かした。ずるりと中を擦られる感覚に、それまで感じたことのない快楽を得て、ルフィナは小さく声をあげる。
「せめて三本入れば……いけるかな、どうかな」
「カミル様、もう、これ以上は……」
「辛い?」
心配そうに顔をのぞき込んできたカミルに、ルフィナは違うと首を振る。
確かにこれ以上の絶頂を受け止めるのは体力的に無理だと思うけれど、伝えたいのはそうではない。
ルフィナは重たい腕を持ち上げて、カミルに手を伸ばす。それに気づいた彼が、手を握りしめてくれた。
「違うの、もう……大丈夫ですから。慣らすとか解すとか、もう要らない……。カミル様が欲しい、です」
「……っルフィナ」
一気に顔を赤くしたカミルが、大きく目を見開く。
敏感な場所を擦られることも、中に埋め込まれた指を抜き差しされることも、気持ちがいい。これが快楽なのだと理解することはできたけれど、ルフィナの身体はそれではまだ足りないと疼く。
もっと身体の奥深くに、もっと隙間なくみっちりと埋めて欲しい。きっとそれは、指では足りない。
たどたどしくそれを告げると、カミルが低く唸って額を押さえた。
「そんなこと……言われたら、俺の我慢も限界になるんだけど」
「私はもう、充分気持ち良くしていただきましたから。次はカミル様の番ですよ」
「そんな順番とかないと思うけどな……」
つぶやきつつ、カミルは一度大きく息を吐くとルフィナをしっかりと抱きしめた。
「……できるだけ優しくする。だけど、きっと痛みはある。それでも……俺を受け入れてくれる?」
耳元で囁かれた声は、どこか苦しげだ。ルフィナに痛い思いをさせたくないというカミルの気持ちだけで、どんなに痛くても平気だと思う。
ルフィナはそっと、彼の背に手を回した。
「もちろんです。ようやくカミル様とひとつになれると思うと、どんな痛みだって耐えられます」
囁き返すと、抱きしめる腕が強くなった。
そして、カミルが一度身体を起こすとまっすぐにルフィナを見下ろした。金色の瞳がいつもより濃い色をしている気がして、それがとても艶っぽく見える。
「ルフィナ、力を抜いて」
吐息まじりの声で優しく命じられて、ルフィナはうなずいて身体の力を抜こうと努力する。その瞬間、身体の中心に熱く硬いものが当たった。それがカミルの昂りであると認識して、思わずひゅっと小さく息をのむ。
ゆっくりと押しつけられたそれは、先程まで指で慣らしていた場所に少しずつ侵入してくる。だが、明らかに容量オーバーといった大きさで、なかなか中に入っていかない。それはきっと、カミルがルフィナの身体を気遣っているからだろう。
「く……っ」
身体を裂かれるような痛みはあるけれど、ルフィナよりもカミルの方が辛そうだ。眉を寄せて歯を食いしばるその顔を見て、ルフィナはそっと彼の頬に手を伸ばした。
「カミル様、もっと強く。私は大丈夫ですから」
「っでも」
「平気です。ほら、たくさん慣らしていただきましたから。初夜の時よりも、痛みはうんとましです」
そう言って笑ってみせると、カミルが荒い息を吐いた。そして、ゆっくりと腰を押しつけてくる。めりめりと本当に音がしているのではないかと思うほどに、身体が開かれていくのを感じた。
確かにものすごく痛いけれど、痛みと同時にカミルとの距離がどんどん縮まっていく気がする。もっと奥に、もっと深く彼を感じたくて、ルフィナはカミルの背に回した腕に力を込めて強く抱きついた。
「ルフィナ、そんなことしたら……っ」
余裕のなさそうなカミルの声がするが、ゆっくりと時間をかけても痛いものは痛いのだ。それなら、早く終わらせて彼としっかりと繋がりたい。
「大丈夫、多分痛みのピークは過ぎましたわ。それに一気に済ませた方が良さそうな気がします。ですから、どーんと遠慮なく奥まで来てくださいませ」
「きみは本当に……可愛い顔して、時々豪快だな」
ため息まじりに笑ったカミルが、ルフィナの額に口づけを落とす。そして更に腰を押しつけられたことで、ルフィナは息苦しいほどの圧迫感を感じた。ほとんど隙間なく抱き合っている状況からも、最奥まで彼のものを受け入れたのだろう。
「すごい……何だか、お腹の中……いっぱい」
「……っだから、そういうことを言うとな」
眉を顰めたカミルが、ルフィナの言葉を封じるようにキスをした。まだ鈍い痛みは続いているし、圧迫感で苦しいほどだけど、甘く優しいキスに夢中になっているうちにそれもだんだんと気にならなくなってくる。
「ふ……ぁ、この状態でキスをするのって、すごくいいですね。カミル様とひとつに溶けあってるみたい」
「あぁもう、またそうやって無自覚に煽る」
何故か怒ったようにつぶやいたカミルが、一度腰を引いたあと、再びルフィナの身体を突き上げるようにした。激しい動きではないものの、中を擦られるような刺激にルフィナはぼんやりとした快楽を覚える。
「っあ、待っ……なんだか中が、変な……むずむずする……っ」
「もう、痛みはなさそうだな。それなら」
小さく笑ったカミルが、さっきより速さを増してルフィナの身体を揺さぶる。そのたび感じるのはまぎれもなく快感で、ルフィナはそれに翻弄されて何度も声をあげることしかできなくなってしまった。
「あ、っあぁ……んっ」
「可愛い声だな、ルフィナ。その声を俺が出させていると思うと、たまらない」
何度もルフィナの身体の奥底を突き上げながら、カミルが嬉しそうに笑った。彼に与えられる快楽も好きだが、こうして間近で顔を見ることや、ぴったりと密着していることが幸せだと思う。
もっとくっつきたくて抱きついたルフィナは、目の前にカミルの首筋があることに気づいた。同時に思い出すのは、サラハが言っていた、獣人族のつがいのこと。
――わたくしたち獣人は、つがいを抱く時には逃さないようにという本能から首筋を噛むのです。
サラハの言うことが、嘘である可能性もある。彼女はルフィナに色々な嘘を吹き込んでいたから。
だけど、なんとなくこれだけは本当のことなような気がした。だって、確かにカミルを逃したくないと、離れたくないとルフィナも思うから。
獣人族でないルフィナが、カミルのつがいになれるかは分からない。それでも、彼と離れたくない。
――私にとってのつがいは、カミル様だもの。この愛しい人は私だけのもの。絶対に、逃がさないわ。
そう心の中でつぶやいて、ルフィナは目の前にあるカミルの首筋にかぷりと噛みついた。
「……ごめん、ルフィナ。きみがあんまり可愛いから、つい」
息を荒げて倒れ込むルフィナを抱き寄せて、カミルが申し訳なさそうに謝罪する。
敏感なその場所を何度も擦られて、身体は勝手に震えたし声をあげるのも止められなかった。頭の中が真っ白になって、光が弾けるような感覚を何度も味わって、それが快楽による絶頂であるということを知った。
その時のルフィナが可愛いと言って、カミルは執拗なほどにルフィナを攻め立てたのだ。
「大丈夫、ですけど……これは、消耗が……激しい、ですね」
まだ整わない息の下で、ルフィナはカミルを見上げる。しょんぼりとした表情と、ちょっと垂れた耳が可愛くて、ルフィナは思わず笑ってしまう。もともと怒ってはいなかったし、未知の感覚が少し怖かっただけなのだ。それも、カミルが与えてくれるものなら大丈夫だと、途中から半分諦めつつ受け入れることを覚えた。
「でも、ルフィナがイくたびに中が解れていったから、指は二本入るようになった」
そう言ってカミルは、未だルフィナの体内に埋め込んだままの指をゆっくりと動かした。ずるりと中を擦られる感覚に、それまで感じたことのない快楽を得て、ルフィナは小さく声をあげる。
「せめて三本入れば……いけるかな、どうかな」
「カミル様、もう、これ以上は……」
「辛い?」
心配そうに顔をのぞき込んできたカミルに、ルフィナは違うと首を振る。
確かにこれ以上の絶頂を受け止めるのは体力的に無理だと思うけれど、伝えたいのはそうではない。
ルフィナは重たい腕を持ち上げて、カミルに手を伸ばす。それに気づいた彼が、手を握りしめてくれた。
「違うの、もう……大丈夫ですから。慣らすとか解すとか、もう要らない……。カミル様が欲しい、です」
「……っルフィナ」
一気に顔を赤くしたカミルが、大きく目を見開く。
敏感な場所を擦られることも、中に埋め込まれた指を抜き差しされることも、気持ちがいい。これが快楽なのだと理解することはできたけれど、ルフィナの身体はそれではまだ足りないと疼く。
もっと身体の奥深くに、もっと隙間なくみっちりと埋めて欲しい。きっとそれは、指では足りない。
たどたどしくそれを告げると、カミルが低く唸って額を押さえた。
「そんなこと……言われたら、俺の我慢も限界になるんだけど」
「私はもう、充分気持ち良くしていただきましたから。次はカミル様の番ですよ」
「そんな順番とかないと思うけどな……」
つぶやきつつ、カミルは一度大きく息を吐くとルフィナをしっかりと抱きしめた。
「……できるだけ優しくする。だけど、きっと痛みはある。それでも……俺を受け入れてくれる?」
耳元で囁かれた声は、どこか苦しげだ。ルフィナに痛い思いをさせたくないというカミルの気持ちだけで、どんなに痛くても平気だと思う。
ルフィナはそっと、彼の背に手を回した。
「もちろんです。ようやくカミル様とひとつになれると思うと、どんな痛みだって耐えられます」
囁き返すと、抱きしめる腕が強くなった。
そして、カミルが一度身体を起こすとまっすぐにルフィナを見下ろした。金色の瞳がいつもより濃い色をしている気がして、それがとても艶っぽく見える。
「ルフィナ、力を抜いて」
吐息まじりの声で優しく命じられて、ルフィナはうなずいて身体の力を抜こうと努力する。その瞬間、身体の中心に熱く硬いものが当たった。それがカミルの昂りであると認識して、思わずひゅっと小さく息をのむ。
ゆっくりと押しつけられたそれは、先程まで指で慣らしていた場所に少しずつ侵入してくる。だが、明らかに容量オーバーといった大きさで、なかなか中に入っていかない。それはきっと、カミルがルフィナの身体を気遣っているからだろう。
「く……っ」
身体を裂かれるような痛みはあるけれど、ルフィナよりもカミルの方が辛そうだ。眉を寄せて歯を食いしばるその顔を見て、ルフィナはそっと彼の頬に手を伸ばした。
「カミル様、もっと強く。私は大丈夫ですから」
「っでも」
「平気です。ほら、たくさん慣らしていただきましたから。初夜の時よりも、痛みはうんとましです」
そう言って笑ってみせると、カミルが荒い息を吐いた。そして、ゆっくりと腰を押しつけてくる。めりめりと本当に音がしているのではないかと思うほどに、身体が開かれていくのを感じた。
確かにものすごく痛いけれど、痛みと同時にカミルとの距離がどんどん縮まっていく気がする。もっと奥に、もっと深く彼を感じたくて、ルフィナはカミルの背に回した腕に力を込めて強く抱きついた。
「ルフィナ、そんなことしたら……っ」
余裕のなさそうなカミルの声がするが、ゆっくりと時間をかけても痛いものは痛いのだ。それなら、早く終わらせて彼としっかりと繋がりたい。
「大丈夫、多分痛みのピークは過ぎましたわ。それに一気に済ませた方が良さそうな気がします。ですから、どーんと遠慮なく奥まで来てくださいませ」
「きみは本当に……可愛い顔して、時々豪快だな」
ため息まじりに笑ったカミルが、ルフィナの額に口づけを落とす。そして更に腰を押しつけられたことで、ルフィナは息苦しいほどの圧迫感を感じた。ほとんど隙間なく抱き合っている状況からも、最奥まで彼のものを受け入れたのだろう。
「すごい……何だか、お腹の中……いっぱい」
「……っだから、そういうことを言うとな」
眉を顰めたカミルが、ルフィナの言葉を封じるようにキスをした。まだ鈍い痛みは続いているし、圧迫感で苦しいほどだけど、甘く優しいキスに夢中になっているうちにそれもだんだんと気にならなくなってくる。
「ふ……ぁ、この状態でキスをするのって、すごくいいですね。カミル様とひとつに溶けあってるみたい」
「あぁもう、またそうやって無自覚に煽る」
何故か怒ったようにつぶやいたカミルが、一度腰を引いたあと、再びルフィナの身体を突き上げるようにした。激しい動きではないものの、中を擦られるような刺激にルフィナはぼんやりとした快楽を覚える。
「っあ、待っ……なんだか中が、変な……むずむずする……っ」
「もう、痛みはなさそうだな。それなら」
小さく笑ったカミルが、さっきより速さを増してルフィナの身体を揺さぶる。そのたび感じるのはまぎれもなく快感で、ルフィナはそれに翻弄されて何度も声をあげることしかできなくなってしまった。
「あ、っあぁ……んっ」
「可愛い声だな、ルフィナ。その声を俺が出させていると思うと、たまらない」
何度もルフィナの身体の奥底を突き上げながら、カミルが嬉しそうに笑った。彼に与えられる快楽も好きだが、こうして間近で顔を見ることや、ぴったりと密着していることが幸せだと思う。
もっとくっつきたくて抱きついたルフィナは、目の前にカミルの首筋があることに気づいた。同時に思い出すのは、サラハが言っていた、獣人族のつがいのこと。
――わたくしたち獣人は、つがいを抱く時には逃さないようにという本能から首筋を噛むのです。
サラハの言うことが、嘘である可能性もある。彼女はルフィナに色々な嘘を吹き込んでいたから。
だけど、なんとなくこれだけは本当のことなような気がした。だって、確かにカミルを逃したくないと、離れたくないとルフィナも思うから。
獣人族でないルフィナが、カミルのつがいになれるかは分からない。それでも、彼と離れたくない。
――私にとってのつがいは、カミル様だもの。この愛しい人は私だけのもの。絶対に、逃がさないわ。
そう心の中でつぶやいて、ルフィナは目の前にあるカミルの首筋にかぷりと噛みついた。
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