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43 知らないことばかり ★
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「ん……ぁ」
どんどん深まる口づけに夢中になっていると、カミルの手が胸元に触れた。いつの間にかガウンは脱いでしまっていて、肌の上を直接指先がなぞる。胸の中央部分でリボンを結んでいるだけだった下着も、あっという間に役目を終えてシーツの上に落ちた。
「ゃ、待ってカミル様……」
「ネックレスだけは、このままにしておこうか。俺が贈ったものだけ身につけているって、すごく素敵だ」
そう言って、胸の谷間の下あたりで揺れるネックレスにカミルが触れる。ひんやりとした金属が肌を撫でる感覚に、ルフィナは思わず身体を震わせた。
「本当に綺麗だ。あの晩、どれほどこうして触りたかったことか」
「っあ」
うっとりとした表情で、カミルがルフィナの胸をそっと掴む。柔らかな乳房に、カミルの指が沈み込んだ。
やわやわと下から揉みしだくようにしながら、もう片方の手は微かに色づいた蕾に触れる。その刺激でぷくりと硬さを増すのを見て、カミルの口角が上がった。
「ルフィナの胸はたまらないほどに柔らかいな。それにここだけ尖って硬くなっている。色も少し濃くなるんだな。可愛い」
「言わ、ないで……っ」
自分の身体がどうなっているかなんて実況してもらわなくて構わないのに、カミルは楽しそうにルフィナの身体の状況を丁寧に教えてくれる。
どんどん荒くなる呼吸も、彼の手が触れるたびに漏れる声も、ルフィナの意志とは関係なしに身体が勝手に反応する。
止めようとしても止まらなくて、どうすればいいのか分からない。
「私のことは……っあ、いいですから、あの、カミル様が気持ち良くなれるように……っ」
「言っただろう、抱く前にきみの身体を慣らして解す必要があるって。今はルフィナがたっぷり気持ち良くなろう」
「でも……っん」
カミルを気持ち良くする方法はたくさん学んだけれど、自分が快楽を得ることなんて学んでない。
戸惑っているうちにカミルが胸の先を口に含むので、ルフィナは思わず漏れそうになった声を飲み込むように口を閉じた。
「声は我慢しないで、ルフィナ。きみの可愛い声を聞かせて」
「やぁ……っそこでしゃべらな、……ぁあっ」
カミルが喋るたびに濡れた乳首に吐息がかかり、それだけで背中がぞくぞくするような感覚に襲われる。
制止しようとした手はあっさりと捕まえられてシーツの上に抑え込まれてしまった。
舌先でくすぐられ、強く吸われると、ルフィナの頭の中でちかちかと光が点滅したようになる。
「待っ……カミル、さま」
「ぷるぷると身体が震えてすごく可愛い。我慢しないでもっと気持ちいいことだけ考えてて」
笑いまじりの声で囁いたカミルが、一際強く吸い上げる。その瞬間、ルフィナは思わず背中を大きく反らし高い声をあげて身体を震わせた。
「気持ち良かった? ルフィナ」
「あ……」
一瞬頭が白くなってぼうっとしていたところ、カミルが顔をのぞき込んできた。何だかすごくはしたない真似をしたような気がして、ルフィナは顔を覆って首を何度も横に振った。
「そんなに恥ずかしがらなくていいのに。すごく可愛かったし、気持ち良くなれるのはいいことだ。俺がルフィナに快楽を与えてると思うと、興奮する」
「でも、何だか恥ずかしくて……すごく大きな声を、あげてしまったような気が」
「大丈夫、俺だけが聞くことのできるルフィナの声だ。もっと聞かせて欲しいくらいだよ。ほら、顔を見せて」
促されて渋々顔を隠す手を退けると、楽しそうな笑みを浮かべたカミルと目が合った。優しく見つめる瞳に、思わず幸せを感じて微笑むと、柔らかな口づけが降ってきた。
何度か触れるだけのキスを交わしたあと、ルフィナはカミルを見上げた。
「では、次こそカミル様が気持ち良くなる番ですね」
「え?」
「張り型を使ってお勉強もしましたのよ。必ずや、カミル様を気持ち良くして差し上げますわ」
こうやって、と宙で手を動かしてみせると、顔を赤くしたカミルが低く唸った。
「うん、それはまたあとで。今きみに触れられたら、それこそ我慢が効かなくなってしまう」
「せっかくお勉強したのに……?」
ちょっと残念な気持ちになりつつ唇を尖らせると、カミルが苦笑して頭を撫でてくれた。
「するなとは言ってない。すごく期待してしまうけど、先にきみをもっと蕩かす方が大事だ」
「私?」
「そう。俺のものを受け入れてもらうために、ゆっくりと解していかなくちゃ」
吐息がかかるほど顔を近づけて、カミルが笑う。その表情は見たことないほどに艶めいていて、ルフィナは思わずこくりと息をのんだ。
一度額に口づけを落としたあと、カミルは右手でゆっくりとルフィナの身体の外側をなぞっていく。肩に触れ、腰を撫でた手が、脚の付け根の内側に入り込んできた。そのことに驚く間もなくカミルが身体を滑り込ませるから、ルフィナは脚を閉じることができなくなる。
「……っ」
カミルの指が身体の中心に触れたと思った瞬間、ルフィナはびくりと身体を震わせた。同時に響いたのは、くちゅりと粘ついたような水音。まるで香油を使った時のようだ。今日は、香油を準備していないはずなのに。
「――あぁ、すごく、濡れてる」
恍惚とした口調で、カミルがつぶやいた。
どんどん深まる口づけに夢中になっていると、カミルの手が胸元に触れた。いつの間にかガウンは脱いでしまっていて、肌の上を直接指先がなぞる。胸の中央部分でリボンを結んでいるだけだった下着も、あっという間に役目を終えてシーツの上に落ちた。
「ゃ、待ってカミル様……」
「ネックレスだけは、このままにしておこうか。俺が贈ったものだけ身につけているって、すごく素敵だ」
そう言って、胸の谷間の下あたりで揺れるネックレスにカミルが触れる。ひんやりとした金属が肌を撫でる感覚に、ルフィナは思わず身体を震わせた。
「本当に綺麗だ。あの晩、どれほどこうして触りたかったことか」
「っあ」
うっとりとした表情で、カミルがルフィナの胸をそっと掴む。柔らかな乳房に、カミルの指が沈み込んだ。
やわやわと下から揉みしだくようにしながら、もう片方の手は微かに色づいた蕾に触れる。その刺激でぷくりと硬さを増すのを見て、カミルの口角が上がった。
「ルフィナの胸はたまらないほどに柔らかいな。それにここだけ尖って硬くなっている。色も少し濃くなるんだな。可愛い」
「言わ、ないで……っ」
自分の身体がどうなっているかなんて実況してもらわなくて構わないのに、カミルは楽しそうにルフィナの身体の状況を丁寧に教えてくれる。
どんどん荒くなる呼吸も、彼の手が触れるたびに漏れる声も、ルフィナの意志とは関係なしに身体が勝手に反応する。
止めようとしても止まらなくて、どうすればいいのか分からない。
「私のことは……っあ、いいですから、あの、カミル様が気持ち良くなれるように……っ」
「言っただろう、抱く前にきみの身体を慣らして解す必要があるって。今はルフィナがたっぷり気持ち良くなろう」
「でも……っん」
カミルを気持ち良くする方法はたくさん学んだけれど、自分が快楽を得ることなんて学んでない。
戸惑っているうちにカミルが胸の先を口に含むので、ルフィナは思わず漏れそうになった声を飲み込むように口を閉じた。
「声は我慢しないで、ルフィナ。きみの可愛い声を聞かせて」
「やぁ……っそこでしゃべらな、……ぁあっ」
カミルが喋るたびに濡れた乳首に吐息がかかり、それだけで背中がぞくぞくするような感覚に襲われる。
制止しようとした手はあっさりと捕まえられてシーツの上に抑え込まれてしまった。
舌先でくすぐられ、強く吸われると、ルフィナの頭の中でちかちかと光が点滅したようになる。
「待っ……カミル、さま」
「ぷるぷると身体が震えてすごく可愛い。我慢しないでもっと気持ちいいことだけ考えてて」
笑いまじりの声で囁いたカミルが、一際強く吸い上げる。その瞬間、ルフィナは思わず背中を大きく反らし高い声をあげて身体を震わせた。
「気持ち良かった? ルフィナ」
「あ……」
一瞬頭が白くなってぼうっとしていたところ、カミルが顔をのぞき込んできた。何だかすごくはしたない真似をしたような気がして、ルフィナは顔を覆って首を何度も横に振った。
「そんなに恥ずかしがらなくていいのに。すごく可愛かったし、気持ち良くなれるのはいいことだ。俺がルフィナに快楽を与えてると思うと、興奮する」
「でも、何だか恥ずかしくて……すごく大きな声を、あげてしまったような気が」
「大丈夫、俺だけが聞くことのできるルフィナの声だ。もっと聞かせて欲しいくらいだよ。ほら、顔を見せて」
促されて渋々顔を隠す手を退けると、楽しそうな笑みを浮かべたカミルと目が合った。優しく見つめる瞳に、思わず幸せを感じて微笑むと、柔らかな口づけが降ってきた。
何度か触れるだけのキスを交わしたあと、ルフィナはカミルを見上げた。
「では、次こそカミル様が気持ち良くなる番ですね」
「え?」
「張り型を使ってお勉強もしましたのよ。必ずや、カミル様を気持ち良くして差し上げますわ」
こうやって、と宙で手を動かしてみせると、顔を赤くしたカミルが低く唸った。
「うん、それはまたあとで。今きみに触れられたら、それこそ我慢が効かなくなってしまう」
「せっかくお勉強したのに……?」
ちょっと残念な気持ちになりつつ唇を尖らせると、カミルが苦笑して頭を撫でてくれた。
「するなとは言ってない。すごく期待してしまうけど、先にきみをもっと蕩かす方が大事だ」
「私?」
「そう。俺のものを受け入れてもらうために、ゆっくりと解していかなくちゃ」
吐息がかかるほど顔を近づけて、カミルが笑う。その表情は見たことないほどに艶めいていて、ルフィナは思わずこくりと息をのんだ。
一度額に口づけを落としたあと、カミルは右手でゆっくりとルフィナの身体の外側をなぞっていく。肩に触れ、腰を撫でた手が、脚の付け根の内側に入り込んできた。そのことに驚く間もなくカミルが身体を滑り込ませるから、ルフィナは脚を閉じることができなくなる。
「……っ」
カミルの指が身体の中心に触れたと思った瞬間、ルフィナはびくりと身体を震わせた。同時に響いたのは、くちゅりと粘ついたような水音。まるで香油を使った時のようだ。今日は、香油を準備していないはずなのに。
「――あぁ、すごく、濡れてる」
恍惚とした口調で、カミルがつぶやいた。
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