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40 勝負下着で挑みます

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 サラハの消えたドアを厳しい顔で見つめていたカミルは、ルフィナに視線を戻した瞬間に落ち着きのない表情になる。
「えぇと、あの、ルフィナ、どうしてここに……っていうか、その格好は」
「今夜こそは抱いていただこうと思って、ここまでまいりましたの。サラハを呼ぶくらいなら、私を抱いてください。閨の担当なんて要らない。私がカミル様を満足させるよう、頑張りますから。あなたが他の人を抱くなんて……嫌なんです」
 そう言ってはらりとガウンを脱げば、ルフィナが身に纏うのは薄い下着のみとなる。淡い紫色の下着は、白い肌をより引き立てるようにルフィナの身体を彩っている。レースの刺繍で微かに隠しているものの、胸の蕾だって透けて見える。
「え? い、あ、ちょ、待てルフィナ」
 変な声をあげつつ、カミルは慌てたように部屋の鍵を閉めた。そして真っ赤な顔でルフィナを振り返る。
「その、えっと、きみのその姿はめちゃくちゃ魅力的なんだけど、ひとまずそれは置いておいて。どうしてきみがサラハを知っている? 閨の担当って、どういうことだ」
「え?」
「サラハときみの間に接点はなかったはずだけど。閨の担当って、サラハから聞いたのか? あいつ、何のためにそんな話をルフィナに……?」
 眉を顰めたカミルの表情は、嘘を言っているようには見えない。サラハはカミルの閨の担当で、彼の欲を慰めるのが仕事だったのではないのか。
「だって、あの、サラハはカミル様の閨の担当だと言われて……、私を抱けないから、その分あなたを慰めるのが仕事だって」
 ルフィナの言葉に、カミルは更に眉間の皺を濃くする。その表情が、浮気を取り繕うとしているものなのかどうか見極めるように、ルフィナは彼の顔を見つめ返した。
「いやあの……とりあえずきみはガウンを着てくれないか。その格好だと集中して話ができそうにない」
 困ったように目を逸らしながらガウンを差し出されて、ルフィナは黙ってうなずいた。
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