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3 それなら私から! ★
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まさか押し倒されると思っていなかったのか、彼の身体はあっけなく倒れる。広いベッドは、微かに揺れるだけでほとんど軋むことなく二人分の体重を受け止めた。
「え? ちょ、待っ……!?」
小さく叫ぶのを無視して彼の上にまたがり、ルフィナはにっこりと笑った。
「大丈夫です。ちゃんと、事前に学んできましたの。必ずやカミル様を気持ち良くして差し上げますわ」
「い、いや待て、ルフィナ……っ」
「安心して、全て私にお任せくださいな」
微笑みつつ、ルフィナはカミルの顔をのぞき込んだ。金色の瞳が、まあるく見開かれているのが可愛らしい。何かを言おうとして開いたままの唇に自らのそれを重ねれば、彼が更に驚いたように身体を震わせた。
挙式の時にも、二人は触れるだけの口づけをした。それは、婚姻を神に誓うための神聖な口づけ。
今からするのは、淫らな初夜の始まりを告げるキスだ。
弾力のある唇の感触を楽しみながら、ルフィナは彼の口の中にそろりと舌を忍び込ませる。熱い口内に、ルフィナの体温も上がっていく。
「……っ、ぁ」
キスの合間にカミルが小さな声を漏らす。吐息まじりのその声は壮絶に色っぽくて、ルフィナは背中がぞくぞくするのを感じた。
奥の方で逃げるように縮こまっているカミルの舌を、誘うように舌先で撫でる。それだけで彼はびくりと身体を震わせた。
「カミル様、可愛い」
くすりと笑みを漏らして、ルフィナは再び口づけに没頭する。深いキスのやり方は本で読んだだけで実践は初めてだが、これほどまでに気持ちのいいものだとは思わなかった。お互いの舌を絡め合うだけで、こんなにも興奮するなんて。
いつの間にかカミルの手が抱きしめるように背中に回されていて、そのことにも喜びを感じた。どうやら彼も、その気になってきたようだ。
「は……っルフィ、ナ」
息継ぎのために唇が離れた瞬間、カミルが荒い息を吐く。少し掠れた声で名前を呼ばれ、ルフィナの身体の奥がきゅんと疼いた。
カミルが身じろぎした瞬間、ルフィナのお尻のあたりに熱いものが当たった。確認するまでもなく、それは彼が興奮している証。ルフィナは一度彼の上から退くと、手を伸ばしてカミルのガウンの腰紐を解いた。はらりとシーツの上にガウンが落ちるのと同時に、ぼろんと音を立てる勢いで飛び出してきた彼のものを見て、思わず唾を飲み込んでしまう。
「まぁ、これがカミル様のカミル様……おっきい」
「な……っ、まじまじと観察しないでくれ!」
「あっ、隠さないでくださいませ。口での奉仕を喜ばない殿方はいないと学びましたわ。ですから、私も」
「待っ……!」
入りきるだろうかと思いながら精一杯大きく口を開けてみたところで、カミルが悲鳴のような声をあげてベッドの上にずり上がっていく。
「んもう、逃げないでくださいな、カミル様」
「そ、そんなことは、必要……ないっ」
頭をヘッドボードにぶつけてそれ以上逃げられなくなったカミルを見て、ルフィナは再び彼の身体の上にまたがる。
「ふむ、口淫はお好きではないと。分かりました、ならば早く事を成し遂げましょう。こういった時に使うための潤滑油も、取り寄せておいたのです」
枕元に置いていた小瓶を取り上げると、ルフィナは中身を手のひらの上に垂らした。甘い花の香りを振り撒きながら、とろりとした液体が手首を伝っていく。
「失礼しますわね、カミル様」
「……っ」
小さく断りを入れて、ルフィナは彼のものに潤滑油をまぶすように手のひらで撫でさする。カミルが低く呻くのと同時に、手の中の熱が更に大きさと硬度を増したような気がする。
「まぁ、まだ大きくなるんですね? すごいわ、ちゃんと入るかしら」
驚きつつも、ルフィナは自らの秘部にも潤滑油を垂らす。それとは別に体内からは蜜が微かに滲んでいて、自分の身体がカミルを受け入れるための準備をしていたことに嬉しくなる。
「それでは、いきますわよ」
「え? ちょ、待て……」
慌てたようなカミルの制止を無視して、ルフィナはそそり立つ彼のものに手を添えた。ゆっくりと腰を落としていくと、お互いの秘部が触れ合った瞬間、香油なのかルフィナの身体から流れ出た蜜なのか、くちゅりと微かな水音が響く。
このまま彼のものを受け入れれば、いいはずだ。
そう思っていたのに、性交というのは予想以上に難しいものだった。
しばらくして、ルフィナは眉を顰めて深く息を吐いた。
「……っ、これは、なかなか……大変、ですわね」
書物にも初めては痛みを伴うものだと書いてあったが、想像以上だ。強引に胎内へ押し込もうとしてみるものの、明らかにルフィナの身体では受け入れられないサイズ感な気がする。場所はここで合っているはずなのだが。
「痛ぁい……っ」
必死に受け入れようとしてみるものの、痛くてたまらない。まるで身体が引き裂かれてしまいそうだ。覚悟していた以上の痛みに、思わず悲鳴が漏れる。勝手にあふれた涙が、頬を伝っていった。
「く……ぁ、ルフィナ」
カミルも眉を顰めて苦しげだ。彼も、あの大きな昂りをルフィナの身体の中に無理にねじ込もうとしているような状況だし、痛いのだろう。
初夜がこんなにもお互い苦痛を得るものだと思わなかったと、ルフィナは顔をしかめた。世の中の夫婦は皆、この苦しみを乗り越えているのだろうか。もうちょっと甘く幸せなものだと期待していたのに。
正直もうやめたいと思う気持ちが湧き上がるのを、自分の立場を思い出せと言い聞かせて必死でねじ伏せる。ふと視線を落とすと、秘部から流れ落ちる香油に血が混じってシーツに染み込んでいくのが見えた。それを見て、ルフィナは安堵のため息をついた。この血は、破瓜の証に違いない。
書物で読んだ通り、確かに死ぬほど痛かったけれど、なんとか性交を成し遂げることができたようだ。
「え? ちょ、待っ……!?」
小さく叫ぶのを無視して彼の上にまたがり、ルフィナはにっこりと笑った。
「大丈夫です。ちゃんと、事前に学んできましたの。必ずやカミル様を気持ち良くして差し上げますわ」
「い、いや待て、ルフィナ……っ」
「安心して、全て私にお任せくださいな」
微笑みつつ、ルフィナはカミルの顔をのぞき込んだ。金色の瞳が、まあるく見開かれているのが可愛らしい。何かを言おうとして開いたままの唇に自らのそれを重ねれば、彼が更に驚いたように身体を震わせた。
挙式の時にも、二人は触れるだけの口づけをした。それは、婚姻を神に誓うための神聖な口づけ。
今からするのは、淫らな初夜の始まりを告げるキスだ。
弾力のある唇の感触を楽しみながら、ルフィナは彼の口の中にそろりと舌を忍び込ませる。熱い口内に、ルフィナの体温も上がっていく。
「……っ、ぁ」
キスの合間にカミルが小さな声を漏らす。吐息まじりのその声は壮絶に色っぽくて、ルフィナは背中がぞくぞくするのを感じた。
奥の方で逃げるように縮こまっているカミルの舌を、誘うように舌先で撫でる。それだけで彼はびくりと身体を震わせた。
「カミル様、可愛い」
くすりと笑みを漏らして、ルフィナは再び口づけに没頭する。深いキスのやり方は本で読んだだけで実践は初めてだが、これほどまでに気持ちのいいものだとは思わなかった。お互いの舌を絡め合うだけで、こんなにも興奮するなんて。
いつの間にかカミルの手が抱きしめるように背中に回されていて、そのことにも喜びを感じた。どうやら彼も、その気になってきたようだ。
「は……っルフィ、ナ」
息継ぎのために唇が離れた瞬間、カミルが荒い息を吐く。少し掠れた声で名前を呼ばれ、ルフィナの身体の奥がきゅんと疼いた。
カミルが身じろぎした瞬間、ルフィナのお尻のあたりに熱いものが当たった。確認するまでもなく、それは彼が興奮している証。ルフィナは一度彼の上から退くと、手を伸ばしてカミルのガウンの腰紐を解いた。はらりとシーツの上にガウンが落ちるのと同時に、ぼろんと音を立てる勢いで飛び出してきた彼のものを見て、思わず唾を飲み込んでしまう。
「まぁ、これがカミル様のカミル様……おっきい」
「な……っ、まじまじと観察しないでくれ!」
「あっ、隠さないでくださいませ。口での奉仕を喜ばない殿方はいないと学びましたわ。ですから、私も」
「待っ……!」
入りきるだろうかと思いながら精一杯大きく口を開けてみたところで、カミルが悲鳴のような声をあげてベッドの上にずり上がっていく。
「んもう、逃げないでくださいな、カミル様」
「そ、そんなことは、必要……ないっ」
頭をヘッドボードにぶつけてそれ以上逃げられなくなったカミルを見て、ルフィナは再び彼の身体の上にまたがる。
「ふむ、口淫はお好きではないと。分かりました、ならば早く事を成し遂げましょう。こういった時に使うための潤滑油も、取り寄せておいたのです」
枕元に置いていた小瓶を取り上げると、ルフィナは中身を手のひらの上に垂らした。甘い花の香りを振り撒きながら、とろりとした液体が手首を伝っていく。
「失礼しますわね、カミル様」
「……っ」
小さく断りを入れて、ルフィナは彼のものに潤滑油をまぶすように手のひらで撫でさする。カミルが低く呻くのと同時に、手の中の熱が更に大きさと硬度を増したような気がする。
「まぁ、まだ大きくなるんですね? すごいわ、ちゃんと入るかしら」
驚きつつも、ルフィナは自らの秘部にも潤滑油を垂らす。それとは別に体内からは蜜が微かに滲んでいて、自分の身体がカミルを受け入れるための準備をしていたことに嬉しくなる。
「それでは、いきますわよ」
「え? ちょ、待て……」
慌てたようなカミルの制止を無視して、ルフィナはそそり立つ彼のものに手を添えた。ゆっくりと腰を落としていくと、お互いの秘部が触れ合った瞬間、香油なのかルフィナの身体から流れ出た蜜なのか、くちゅりと微かな水音が響く。
このまま彼のものを受け入れれば、いいはずだ。
そう思っていたのに、性交というのは予想以上に難しいものだった。
しばらくして、ルフィナは眉を顰めて深く息を吐いた。
「……っ、これは、なかなか……大変、ですわね」
書物にも初めては痛みを伴うものだと書いてあったが、想像以上だ。強引に胎内へ押し込もうとしてみるものの、明らかにルフィナの身体では受け入れられないサイズ感な気がする。場所はここで合っているはずなのだが。
「痛ぁい……っ」
必死に受け入れようとしてみるものの、痛くてたまらない。まるで身体が引き裂かれてしまいそうだ。覚悟していた以上の痛みに、思わず悲鳴が漏れる。勝手にあふれた涙が、頬を伝っていった。
「く……ぁ、ルフィナ」
カミルも眉を顰めて苦しげだ。彼も、あの大きな昂りをルフィナの身体の中に無理にねじ込もうとしているような状況だし、痛いのだろう。
初夜がこんなにもお互い苦痛を得るものだと思わなかったと、ルフィナは顔をしかめた。世の中の夫婦は皆、この苦しみを乗り越えているのだろうか。もうちょっと甘く幸せなものだと期待していたのに。
正直もうやめたいと思う気持ちが湧き上がるのを、自分の立場を思い出せと言い聞かせて必死でねじ伏せる。ふと視線を落とすと、秘部から流れ落ちる香油に血が混じってシーツに染み込んでいくのが見えた。それを見て、ルフィナは安堵のため息をついた。この血は、破瓜の証に違いない。
書物で読んだ通り、確かに死ぬほど痛かったけれど、なんとか性交を成し遂げることができたようだ。
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