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1 愛の囀り ★
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カーテンの隙間から射し込む明るい日差しと、窓の外の木々を揺らすそよ風。
これ以上ないほどに爽やかな朝なのに、この部屋の中はそれとは真逆の爛れた空気が流れている。
「……っあ、も、無理……っ!」
「嘘。すごい締めつけてくるくせに」
「ほんと、だめなの……イっちゃ……あぁっ」
肌のぶつかる音と濡れた音、そしてか細い嬌声が部屋の中を満たしていく。
背後から覆い被さられるように深く貫かれながら、ツィリアは涙をこぼして首を振る。あまりの気持ち良さに、頭の中がどうにかなってしまいそうだ。
うつ伏せで、力の入らない上半身はほとんどベッドに預けている。なのに腰だけは高くあげるようにうしろからしっかりと支えられていて、恥ずかしくてたまらない。
「ね、お願い……少し休ませ……あ、んんっ」
懸命にうしろを振り返って頼んでみても、返事の代わりに何度も突き上げられて、言葉は意味をなさない喘ぎ声となってシーツに吸い取られていく。
「まだまだだよ、ツィリア。ほら、ここも好きだろう?」
くすりと笑った声と共に、背中を覆っていた長い金の髪がそっと退けられる。つうっと指先が下から背骨を辿り、目指す先は肩甲骨のあたり。まるで触れられた場所から火花が散るような感覚に、ツィリアの身体がびくびくと震える。
「やぁ……っ、そこはだめ……! ハロルド、待っ……」
あまりに強すぎる感覚に、必死に止めようと首を振るものの、指先は少しだけ強く肩甲骨をなぞった。
「――っ!!」
声にならないほどの強烈な快楽にツィリアの身体は一瞬大きく跳ね、そしてぐったりと弛緩してシーツの上に倒れ込んだ。
「あぁ、イっちゃったね。羽根はなくても、やっぱりここは弱いんだね」
くすくすと笑いながら、ハロルドの指先がまた何度か肩甲骨を撫でる。その度に小さく声をあげながら、ツィリアは逃げるようにシーツを掴む。その手を上から握りしめるようにして、ハロルドがツィリアの身体を抱き寄せた。受け入れたままだった彼のものが更に身体の奥深くに侵入してきて、呼吸すらままならない。
「好きだよ、ツィリア。俺だけの可愛い金糸雀」
ハロルドが、そう言って何度も強く腰を打ちつける。
耳元で囁かれた低く優しい声にもぞくりと身体を震わせながら、ツィリアは再び頭の中が真っ白になるほどの快楽に飲み込まれた。
これ以上ないほどに爽やかな朝なのに、この部屋の中はそれとは真逆の爛れた空気が流れている。
「……っあ、も、無理……っ!」
「嘘。すごい締めつけてくるくせに」
「ほんと、だめなの……イっちゃ……あぁっ」
肌のぶつかる音と濡れた音、そしてか細い嬌声が部屋の中を満たしていく。
背後から覆い被さられるように深く貫かれながら、ツィリアは涙をこぼして首を振る。あまりの気持ち良さに、頭の中がどうにかなってしまいそうだ。
うつ伏せで、力の入らない上半身はほとんどベッドに預けている。なのに腰だけは高くあげるようにうしろからしっかりと支えられていて、恥ずかしくてたまらない。
「ね、お願い……少し休ませ……あ、んんっ」
懸命にうしろを振り返って頼んでみても、返事の代わりに何度も突き上げられて、言葉は意味をなさない喘ぎ声となってシーツに吸い取られていく。
「まだまだだよ、ツィリア。ほら、ここも好きだろう?」
くすりと笑った声と共に、背中を覆っていた長い金の髪がそっと退けられる。つうっと指先が下から背骨を辿り、目指す先は肩甲骨のあたり。まるで触れられた場所から火花が散るような感覚に、ツィリアの身体がびくびくと震える。
「やぁ……っ、そこはだめ……! ハロルド、待っ……」
あまりに強すぎる感覚に、必死に止めようと首を振るものの、指先は少しだけ強く肩甲骨をなぞった。
「――っ!!」
声にならないほどの強烈な快楽にツィリアの身体は一瞬大きく跳ね、そしてぐったりと弛緩してシーツの上に倒れ込んだ。
「あぁ、イっちゃったね。羽根はなくても、やっぱりここは弱いんだね」
くすくすと笑いながら、ハロルドの指先がまた何度か肩甲骨を撫でる。その度に小さく声をあげながら、ツィリアは逃げるようにシーツを掴む。その手を上から握りしめるようにして、ハロルドがツィリアの身体を抱き寄せた。受け入れたままだった彼のものが更に身体の奥深くに侵入してきて、呼吸すらままならない。
「好きだよ、ツィリア。俺だけの可愛い金糸雀」
ハロルドが、そう言って何度も強く腰を打ちつける。
耳元で囁かれた低く優しい声にもぞくりと身体を震わせながら、ツィリアは再び頭の中が真っ白になるほどの快楽に飲み込まれた。
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