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甘い快楽 ★
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くたりと力の抜けた身体を、イーヴが抱き寄せる。火照った体に、彼が身に纏う寝衣がひんやりと気持ちいい。シェイラは何も着ていないのに、イーヴはまだ一切服を乱していない。
「イーヴは、脱がないの?」
呼吸を整えつつ見上げると、シェイラの髪を撫でていたイーヴがぴくりと手を止める。
「ん、俺はいいんだ。今日はシェイラが気持ちよくなる日だから」
「え? ……っあ、ん」
どういうことかと問いかけようとしたら、イーヴの手がまた胸に触れるので、シェイラの意識はそちらに向いてしまう。何度も強く吸われ、指先で擦り上げられ、再びシェイラは甘く激しい快楽に襲われた。
「シェイラの肌は甘いな。いつまででもこうしていられる」
うっとりとつぶやいたイーヴは、まるで輪郭を確かめるようにシェイラの身体を指先でたどっていく。肩をくすぐり、腰のくびれを撫でて、どんどん下に降りていくその指が目指すのは身体の中心。
本で読んでいたから、イーヴの指がどこに向かっているのかシェイラも分かっている。どきどきしながら読んだシーンと同じものが、まさか自分にも訪れるとは思わなかったけれど。
羞恥に閉じかけた脚をイーヴの手が止めて、更に割り開く。
「や、待って……」
分かっていても、こんな場所を晒すなんてという恥ずかしさはどうしようもない。思わず制止の言葉を発した唇を、イーヴがキスで塞いだ。滑り込んできた舌に身体の力が抜けて、抵抗することすら忘れてしまう。
「んん……っ!」
そのタイミングで、イーヴの指が秘部を撫で上げた。強烈な刺激に思わず身体を跳ねさせるものの、優しいキスで抑え込まれていて動けない。ぬるりとした感触は、自分が驚くほどに濡れていることを示している。
「すごい、濡れてるな。良かった」
微かに唇を離した状態で、イーヴが笑う。そう言いながら、指先は休むことなくぬかるみの浅い場所をかき混ぜるように動いている。たっぷりと蜜を纏った指が上部にある一点に触れた瞬間、シェイラの身体は再び跳ねた。
「あ……やぁんっ、そこだめ……」
「うん、一番感じる場所だからな」
「むり、怖いの、なにかきちゃう……っ」
「大丈夫。怖くないから身を任せて」
「……っ、あぁぁぁっ」
強すぎる刺激に身をよじって逃げようとするのに、しっかりと抱き寄せたイーヴの腕がそれを許さない。彼の指が与える快楽に追い詰められて、シェイラは激しく全身を震わせた。
やがて嵐のような快楽の波が引いていき、余韻にまだ時折身体をぴくりと震わせながらシェイラはとろんとした目でイーヴを見上げた。
「気持ちよかったか」
「ん……、すごかったです。本で読むのと、実際に体験するのでは大違いだったけど、現実の方がずっと素敵。あと、こんなに疲れるとは思わなかったです」
素直な感想を述べると、イーヴが肩を震わせて笑った。
「そうだな。だから、少しずつ慣らしていこうな」
「今日は、もうおしまい?」
「不満か?」
イーヴの言葉に、シェイラは小さくうなずいた。身体が怠くて急激な眠気に襲われているのは確かなのだけど、シェイラばかり気持ちよくなって、イーヴは何もしていない。
「だって、イーヴも気持ちよくなりたいでしょう」
「そんなこと、気にしなくていい。シェイラを見てるだけで充分楽しめた」
「でも」
「足りないなら、もう一度しようか」
耳元で囁いたイーヴの指が、蜜を掬い上げるように動く。その刺激に身体を震わせるシェイラを妖艶な表情で見つめながら、彼は指にとろりと垂れる蜜を舐め取った。その仕草に、シェイラは目眩がするほどの壮絶な色気を感じ取って思わず息をのんだ。
「……っ、もう、むり」
これ以上その色気にあてられたら、本当に目を回してしまいそうだ。慌てて首を振ったシェイラを見て、イーヴは小さく笑った。
「今日はもう、ゆっくり休め。続きはまた今度」
「じゃあ、今度は私にもイーヴを気持ちよくさせてくれますか?」
「そうだな、またいつか」
優しく笑ったイーヴに頭を撫でられ、もう今夜はおしまいだというように毛布で身体を包まれる。すぐそばにある彼のぬくもりが恋しくて、シェイラはイーヴの胸元に頬を擦り寄せると目を閉じた。
「おやすみなさい、イーヴ。大好き」
「うん。おやすみ、シェイラ」
額に触れるだけのキスをもらい、幸せに包まれながらシェイラはあっという間に眠りに落ちた。
「イーヴは、脱がないの?」
呼吸を整えつつ見上げると、シェイラの髪を撫でていたイーヴがぴくりと手を止める。
「ん、俺はいいんだ。今日はシェイラが気持ちよくなる日だから」
「え? ……っあ、ん」
どういうことかと問いかけようとしたら、イーヴの手がまた胸に触れるので、シェイラの意識はそちらに向いてしまう。何度も強く吸われ、指先で擦り上げられ、再びシェイラは甘く激しい快楽に襲われた。
「シェイラの肌は甘いな。いつまででもこうしていられる」
うっとりとつぶやいたイーヴは、まるで輪郭を確かめるようにシェイラの身体を指先でたどっていく。肩をくすぐり、腰のくびれを撫でて、どんどん下に降りていくその指が目指すのは身体の中心。
本で読んでいたから、イーヴの指がどこに向かっているのかシェイラも分かっている。どきどきしながら読んだシーンと同じものが、まさか自分にも訪れるとは思わなかったけれど。
羞恥に閉じかけた脚をイーヴの手が止めて、更に割り開く。
「や、待って……」
分かっていても、こんな場所を晒すなんてという恥ずかしさはどうしようもない。思わず制止の言葉を発した唇を、イーヴがキスで塞いだ。滑り込んできた舌に身体の力が抜けて、抵抗することすら忘れてしまう。
「んん……っ!」
そのタイミングで、イーヴの指が秘部を撫で上げた。強烈な刺激に思わず身体を跳ねさせるものの、優しいキスで抑え込まれていて動けない。ぬるりとした感触は、自分が驚くほどに濡れていることを示している。
「すごい、濡れてるな。良かった」
微かに唇を離した状態で、イーヴが笑う。そう言いながら、指先は休むことなくぬかるみの浅い場所をかき混ぜるように動いている。たっぷりと蜜を纏った指が上部にある一点に触れた瞬間、シェイラの身体は再び跳ねた。
「あ……やぁんっ、そこだめ……」
「うん、一番感じる場所だからな」
「むり、怖いの、なにかきちゃう……っ」
「大丈夫。怖くないから身を任せて」
「……っ、あぁぁぁっ」
強すぎる刺激に身をよじって逃げようとするのに、しっかりと抱き寄せたイーヴの腕がそれを許さない。彼の指が与える快楽に追い詰められて、シェイラは激しく全身を震わせた。
やがて嵐のような快楽の波が引いていき、余韻にまだ時折身体をぴくりと震わせながらシェイラはとろんとした目でイーヴを見上げた。
「気持ちよかったか」
「ん……、すごかったです。本で読むのと、実際に体験するのでは大違いだったけど、現実の方がずっと素敵。あと、こんなに疲れるとは思わなかったです」
素直な感想を述べると、イーヴが肩を震わせて笑った。
「そうだな。だから、少しずつ慣らしていこうな」
「今日は、もうおしまい?」
「不満か?」
イーヴの言葉に、シェイラは小さくうなずいた。身体が怠くて急激な眠気に襲われているのは確かなのだけど、シェイラばかり気持ちよくなって、イーヴは何もしていない。
「だって、イーヴも気持ちよくなりたいでしょう」
「そんなこと、気にしなくていい。シェイラを見てるだけで充分楽しめた」
「でも」
「足りないなら、もう一度しようか」
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「……っ、もう、むり」
これ以上その色気にあてられたら、本当に目を回してしまいそうだ。慌てて首を振ったシェイラを見て、イーヴは小さく笑った。
「今日はもう、ゆっくり休め。続きはまた今度」
「じゃあ、今度は私にもイーヴを気持ちよくさせてくれますか?」
「そうだな、またいつか」
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「おやすみなさい、イーヴ。大好き」
「うん。おやすみ、シェイラ」
額に触れるだけのキスをもらい、幸せに包まれながらシェイラはあっという間に眠りに落ちた。
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