たとえ世界に誰もいなくなっても、きみの音は忘れない

初夏のある日、蓮は詩音という少女と出会う。
人の記憶を思い出ごと失っていくという難病を抱えた彼女は、それでも明るく生きていた。
いつか詩音が蓮のことを忘れる日が来ることを知りながら、蓮は彼女とささやかな日常を過ごす。
だけど、日々失われていく彼女の記憶は、もう数えるほどしか残っていない。
病を抱えながらもいつも明るく振る舞う詩音と、ピアノ男子 蓮との、忘れられない――忘れたくない夏の話。


作中に出てくる病気/病名は、創作です。現実の病気等とは全く異なります。

第6回ライト文芸大賞にて、奨励賞をいただきました。ありがとうございます!
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