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そもそも、最初の手紙のこともです。詳細を記すことは抑えた代わりに、早急に対処を必要とする切迫さは綴ったつもりでした。
だからこそ侯爵様はすぐに返事を下さったのだと思っていたのに……
……けれども、ようやく叶った話し合いの場です。一旦は飲み込んで本日の本題へ入ろうと目の前のティーカップを持ち上げました。
「……お送りした手紙には、ウィリアム様の治める地のことを綴ってありました。先日、わたしの元へ彼の地を援助してくださる手筈だった有力者の方から連絡があり……」
有力者の名も述べましたが、ウィリアム様はどこ吹く風と言った様子で……テーブルの上のお茶菓子をつまらなそうにカトラリーでつついて眉を寄せます。
「あれはお前に任せていた筈だろう」
「は……?」
「お前に全て任せているんだから、そっちで片付けてくれないと困る。話とはそんなことだったのか?」
こ、困る……!?
そんなお話、身に覚えが何もありません。困らせているのはどちらだというのか……!
まだ肝心な話をしていないどころか、もう帰っていいかと言わんばかりのウィリアム様の態度を受けてわたしの胸に焦燥が込み上げます。
「お、お待ちください。そのような話をいつ……!」
「いつも何も、常日頃お前が主導で進めているんだからそれでいいじゃないか。現にその……何とか言うやつも、ケリーティアに手紙を出したのだろう?」
それを任せたと仰るには随分と無責任じゃありませんか……!?
いいえ、それよりまず……!
だからこそ侯爵様はすぐに返事を下さったのだと思っていたのに……
……けれども、ようやく叶った話し合いの場です。一旦は飲み込んで本日の本題へ入ろうと目の前のティーカップを持ち上げました。
「……お送りした手紙には、ウィリアム様の治める地のことを綴ってありました。先日、わたしの元へ彼の地を援助してくださる手筈だった有力者の方から連絡があり……」
有力者の名も述べましたが、ウィリアム様はどこ吹く風と言った様子で……テーブルの上のお茶菓子をつまらなそうにカトラリーでつついて眉を寄せます。
「あれはお前に任せていた筈だろう」
「は……?」
「お前に全て任せているんだから、そっちで片付けてくれないと困る。話とはそんなことだったのか?」
こ、困る……!?
そんなお話、身に覚えが何もありません。困らせているのはどちらだというのか……!
まだ肝心な話をしていないどころか、もう帰っていいかと言わんばかりのウィリアム様の態度を受けてわたしの胸に焦燥が込み上げます。
「お、お待ちください。そのような話をいつ……!」
「いつも何も、常日頃お前が主導で進めているんだからそれでいいじゃないか。現にその……何とか言うやつも、ケリーティアに手紙を出したのだろう?」
それを任せたと仰るには随分と無責任じゃありませんか……!?
いいえ、それよりまず……!
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