婚約者の義妹に結婚を大反対されています

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わたしとウィリアム様の婚約は幼少期から決められていたものです。
二人とも結婚が可能な年齢になったこともあり、このままゆけばそう遠くない内に両家によって式を挙げることとなって……　
わたしは正式にウィリアム様の妻となり、侯爵家へ嫁ぐこととなるでしょう。

その場合、侯爵家のご意向で結婚の時期をずらす、と明言されているルイスさんは……
少なくとも1年ほどは、侯爵家でもってわたしと生活を共にする……ということになるはずです。

わたしが公爵家へと入ることは既に決定付けられたこととして……ルイスさんがその間、侯爵家を出ていくという手法も取れないわけではありません。
ただ、彼女はその道を選びはしないだろうということは薄々ですが感じられました。
ルイスさんにとって侯爵家とは、ちやほやとお姫様のような扱いをしてもらえる場所でしょうから。

「大体領地についての話し合いって何？お継父様だって今からお義兄様に全部任せようとしてないわけだし。そういうの見越して大したことない土地しか与えてないに決まってんじゃん」

「一体何をもって、そのようなことを……」

土地の有益無益の話をしているのでしょうか。だとしてもあまりにも的外れですし、現にそこには生活している領地の人々というのが存在をしています。
その被害を無視しようというのは、人の上に立つ方の伴侶になる、という資質があまりにも……

言い分の愚かさに、眉を寄せてしまったわたしに向かって、ルイスさんは見下したような視線を送ります。