婚約者の義妹に結婚を大反対されています

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「……はい？」

せっかく話を戻せそうだと思ったのに、それはもう元気よく割り込みを受けてしまって、思わず調子の外れた声を出してしまったかもしれません。
けれども、わたしのその反応に対して、ルイスさんも……ウィリアム様でさえも、特に気にしてはいないようでした。

「どうしたんだ、ルイス」

未いまだぴったりとくっついているルイスさんのことも何も気にせず、ウィリアム様がルイスさんの話に水を向けます。
華奢な手を合わせながら、ルイスさんは弾んだ声で話を続けました。

「ルイスはいいことを思いついたのです。今度フレンツ様がお帰りになった時は、ケリーティアさんにも会わせてあげようと思うのです」

「…………わたしと、ですか？」

……急に何を言い出すのかと思えば……というか、会わせてあげる、とはどういうことだろうか。
特にお会いしたいという話をしたことはなかったはずなんですけれど。

ルイスさんから意図の分からない提案を受けて、つい返答まで間が空いてしまいました。

「フレンツと？一体どうしてだ」

意図を図りかねて黙ってしまったわたしを思ってか、ウィリアム様が代わりに質問をしてくださいました。
……とはいえ、単純にご本人が気にかかっただけかもしれませんが……

「えぇ～？だって、フレンツ様とケリーティアさんはお会いしたことがないんですよね？」

ルイスさんは、その大きな瞳をぱちぱちと瞬かせました。
その眼には、さっきまで泣いていたという痕跡は一切残っていませんでしたが。

「だから、ルイスが会わせてあげようかと思ったのです！」