婚約者の義妹に結婚を大反対されています

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ウィリアム様とルイスさんが兄と妹となったのは、数年前のことでした。
後妻を探されていたウィリアムの御父上……当代の侯爵様でいらっしゃいますね。
その方の元へ、ルイスさんの御母上が嫁がれた、ということです。

なんでも侯爵様と後妻となった侯爵夫人は、もともと遠縁だということでありました。
とは言ってもお互いの親族同士の婚姻が間に挟まれている、というだけで。
血縁関係は何もないとのことでした。


そのような縁もあり、子供たち同士……ウィリアム様とルイスさんも、幼いころに幾度か顔を合わせる機会があったのだとか。
元々面識があったということで、兄妹となることも違和感はなかった、とウィリアムからは聞いています。

聞いてはいるのですが。

年頃の……お互いそう遠くないうちでの結婚が視野に入るほどの婚約者がいる身の、です。
そういった年頃の兄と妹が、べったりと腕を絡ませて行動を共にしていると言うのは。
その兄のほうの婚約者の身から言わせてもらうと、違和感以外の何ものの生まれてこない……というのが正直な感想でして……

……おそらく婚約者以外の視点から見ても、相当おかしいとは思うのですけれど。
どこか幼さを残したまま成長したこの侯爵令嬢が、侯爵家のご両親も、そしてウィリアムにも可愛くてたまらない……らしいのです。

初めてルイスさんを紹介をされた時も、ウィリアムは言っていました。
こんなに可愛い子の兄となったことがうれしい、と……
ルイスさんもそれを聞いて、嬉しそうに笑っていて……