【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第四十六章

1460 断ち切る力

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( ザップル )

鷲の首は不敵に笑いながら、余裕そうな表情だ。

そんな鷲の首を上空に飛び上がっていたヘンドリク様は、下にいる鷲の首を見下ろしハァ……と大きなため息をついた。


「 やれやれ舐められたもんじゃ。

元Sランク冒険者、舐めるでないぞ。 」


空中でブツブツ呟いたヘンドリク様は、その場に魔法陣の足場を作り、それを踏んでキャロルへ彗星の様なスピードで飛んでいく。



< 破王人の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 境界線ゼロ >

拳に全ステータスの合計値を攻撃力に変え、結界や防御スキルを破る解除系攻撃スキル

全ステータスの合計値によって壊せる結界や防御スキルが限られる

(発現条件) 

一定以上のステータス値を持つこと

一定回数以上拳のよる戦闘経験値、勝利経験値を持っている事

一定以下の精神汚染度である事



ヘンドリク様の大きく引いた拳は、鷲の張った結界に直撃!

バチバチバチッ!!!!とものすごい音と共にヘンドリク様の拳を止めた────と思ったが……。


────バリ────ン!!!!


結界は突然粉々に砕けてしまい、焦った鷲の首は急いで新たな結界を張ろうとしたが……その前にオリビア様が動く。


「 させるかよ。クソ野郎がっ。 」


オリビア様は砕け散った結界の外から鷲の首に向かって静かに刀を引いた。



< 狂戦人の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 破血刃 >

一定以下の体力値の時に発動できる一点集中型高火力スキル

相手の残り体力値が高い程威力がUPし、更に今まで術者が経験した負の感情値が高い思い出が多い程、更に威力がUPする

ただし一定以下の精神汚染度でなければ使用できない

(発現条件)

一定以下の体力値である事、かつMAX体力値が一定以上である事

一定以上の負の感情に伴う思い出をもちながら、一定以下の精神汚染度である事



オリビア様の振った刀は、もはや機能を失った結界を超え、鷲の首を半分くらい切り、そのまま大量の血が吹き出す。


《 ギョェェェェェぇぇぇぇ────!!!! 》


悲鳴を上げる鷲の首を見て、【 人 】の顔が直ぐに回復しようと動き出した────が、エイミはその顔を指差し叫んだ。


「 次!【 人 】の顔っ!! 」


「 回復なんてさせない! 」


サロが一番早く動きだし、スキルを発現すると、突然人の顔の目元が灰色のモヤモヤした煙の手で隠される。



<負荷状師の資質> (ユニークスキル)

< 目隠しいないいない >

灰色の巨大な煙状の手を出現させ対象の視覚を一時的に奪うジャミング系スキル

術者の負の感情を伴う経験値が多いほど威力がUPし、更に精神汚染度が低い程、その精度と効果時間は長くなる

(発現条件) 

一定以上の魔力、魔力操作、状態異常耐性値、忍耐力、努力値、ポジティブ思考、を持つこと

一定以上負の感情を伴う経験値と、それに逆らい目を開けた経験値がある事


《 あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”────!!!! 》


灰色の手を外そうと暴れるがその手は外れず、その隙に、パウロが動いた。

バチバチという電流を帯びた大剣を、大きく引いた状態のパウロが、人の顔の前に立つ。



< 装重剣士の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 雷光の大剣士 >

雷と光の混合魔法を大剣に付与した魔法+物理攻撃の高火力型攻撃スキル

その威力は攻撃力と雷、光属性値の合計値で決まり、更に大剣の戦闘経験値によって更に攻撃力はUPする

この攻撃はすべてクリティカルヒットになる


(発現条件) 

一定以上の攻撃力、魔力、属性魔力値、大剣での戦闘経験値、勝利経験値持つこと

一定以上の負の感情に耐えきり、それを脱出する事



「 化け物が……俺達前から消えろぉぉぉぉ!!! 」


帯電状態で光る大剣を一気に振ると、攻撃された人の首は大きく折れ曲がり、バチバチバチ────!!と大きな音を立てて感電状態に……。

白目を剥いて気絶したらしい人の首を見て、それに怒ったらしいヘビとヤギの首がものすごい形相で俺達の方を睨みつけた。


「 次!ヘビ!!ヤギの順番です!! 」


エイミの怒号の様な声が響くと、ヘビの顔は、またしてもバフを掛けてなんとか他の首達の回復と俺達へのデバフで時間稼ぎをしようとしたが……クロエがヘビの顔を指差し、その直後手を、グッ!と握る。



< 仕掛け師の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 仕掛けボックス >

魔力で創ったブロックをくっつけ、まるで仕掛けの箱の様にしてしまう空間系特殊スキル

その仕掛けをとかなければ元の形に戻ることはできず、能力も使えないため、そのパズルを得知力が必要となる

器用さ、知力、魔力により精度が上がり、負の感情を伴う経験値が大程複雑化することができる

(発現条件) 

一定以上の魔力、魔力操作、器用さ、知力を持つこと

一定回数以上仕掛けを見破り、それを解除する事

一定以上の負の感情に支配された経験がある中、その支配を解除した経験値を持つ事



クロエの拳が握られたのと同時に、ヘビの顔の周りに小さな箱の様なボックスが多数出現し
一斉にその顔にくっついた。

するとその顔は箱状の形になって、顔のパーツがバラバラに……。

ヘビの顔は、あたふたと慌ててそのパズルの様な仕掛けボックスを解こうとしたが、解けないようで首を大きく振り続けている。


「 沈んでろ、ば~か! 」


チャンスは逃さず、オリビア様がヘビの顔を斬り伏せると、ヤギの首がすぐにオリビア様に向かい巨大な魔法弾を打ってきたが────エイミがその前に飛び出した。


「 てりゃぁぁぁぁぁぁ────!!!! 」


大きく引いた拳でその魔法弾を真っ向から打ち、そのまま空に弾くと……そのまま体勢を崩したヤギの顔に強烈なアッパー攻撃をお見舞いする。



< 気流視人の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 乱気流の拳 >

ベクトルの違う気流を拳に纏わせ、捻じれの力をプラスする事ができる強化型攻撃スキル

攻撃は全てクリティカルかつ、超火力特化の攻撃であり、自身の精神耐性値が高い程、また精神汚染度が低い程威力が上がる

(発現条件)

一定以上のステータス値、努力値、根性値を持ち、更に一定以下の精神汚染度である事

一定以上の精神負荷状態での完全な生還を果たす事



立て続けに他の首がやられてしまった事に激昂した狼の首は、大きな口を開けてエイミを襲うが、即座に割り込み斧でそれを受け止めた。


「 次!!ここから近い順に、肉塊の化け物を攻撃して下さい!! 」


「「「 おぅっ!!( はいっ!! ) 」」」




( 合体スキル )

< 破邪の鉄槌 >

ある一定以上のステータス値かつお互いの絆値がある獣人族50人以上が集まる事で発動可能な超火力特化の物理型攻撃スキル

巨大な獣の手が現れ、敵を粉砕する




( 合体スキル )

< 完全正義の裁き >

ある一定以上のステータス値かつお互いの絆値があるエルフ族50人以上が集まる事で発動可能な超火力特化の魔力型攻撃スキル

巨大な光る大剣が現れ、敵を白い炎で焼き尽くす



( 合体スキル )

< ギミック王の星降り >

ある一定以上のステータス値かつお互いの絆値があるドワーフ族50人以上が集まる事で発動可能な超火力特化の物理、魔法型攻撃スキル

大量の武器が空一杯に出現し、星が降るかの様に敵に降り注ぐ



( 合体スキル )

< 地上の聖剣主 >

ある一定以上のステータス値かつお互いの絆値がある人族50人以上が集まる事で発動可能な複合型攻撃スキル

様々な属性魔力でできた剣が地上から突き出て敵を貫通する



一斉に発動した合体スキルにより、肉塊の化け物達は見るも無惨な姿へと変わり、その身は地面に倒れていった。


最後に残るは狼の首。

狼は流石に自身の不利と本物の ” 死 ” を感じたのか、突然がむしゃらに暴れ出す。


《 ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ────!!!!》


するとそれに連動する様に、蘇るゾンビモンスターの増殖スピードは増し、更にそいつらも暴れ出したが、それを仲間たちが一斉に飛び出しては足止めをしてくれた。


「  ザップルさん!! 」

「 いっちまえぇぇぇぇぇぇ────!!! 」

「 決めちゃってくださ────い!!!! 」


ワーワー!!とそこら中から叫ぶ声に背中を押され、俺は渾身の力を込めて斧を後ろへ引く。


” 仕方ない ” を目指して戦おうと決めたこの戦い。

” 悪 ” の意思を真っ向からぶつけられて、もう駄目だと思ったが……沢山の希望がここまで俺を進ませてくれた。


俺がこの世界に生きている限り、絶対に負の連鎖は結ばせない。

だから、それを作ろうとするこいつは、” 悪 ” は────ぶっ飛ばす!


俺は狼の首に狙いを定め……渾身の力で斧を振る。



< 獣闘戦人の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 断ち切りの閃 >

人と獣の特有魔力を混ぜ合わせて創り出した特殊混合魔力により、全てを切り裂く力に変える強化型攻撃スキル

属性魔力値、柔軟性、正義感、決断力、決意、努力値が高い程威力がUPし、今までの嘘の回数が少ない程、更に威力はUPする


(発現条件) 

一定以上の属性魔力値、柔軟性、正義感、決断力、決意、努力値が高い事

今まで嘘をついた回数が一定以下であること

間違いだと思った事に対し一定回数以上抗い、生還した事



その攻撃により狼の首は吹っ飛び、大きく空を舞った。


それを全員が見上げながら大きな歓声をあげ、ワッ!!!!と喜びを表現すると、そこら中で暴れまわっていたゾンビモンスター達が、まるで眠る様に倒れていく。

そして────全てのゾンビモンスターが沈黙した後……< キャロル・ナイト・ゾンビ >の体は、ゆっくりとその場に倒れていった。
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