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第四十一章
1320 空の三大クイーン達と戦線と……
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( ユーリス )
「 戦力は十分か……! 」
「 ははっ~ん?驚くのはまだ早いぜぇ~? 」
チェリルはへっ!と鼻で笑いながら、何もないはずの空を差す。
すると────……。
────バチバチバチっ!!!!
またもや雷の様な大きな音と共に、空に魔法陣が現れ< 迷彩魔法 >が掛けられていたやや小ぶりの【 魔航飛帝 】に似ている巨大な魔道具機体が現れた。
「「「「「 はぁぁぁぁぁぁぁ────────っ!!!??? 」」」」」
これには全員が目玉をポーンと大きく飛ばし、目と口を限界まで見開いてその機体を見つめていると、突然その機体から、ホーッホッホ!という女性の高笑いが聞こえ始める。
《 こんな大きな戦闘は久しぶりですわね!
腕がなりますわ~! 》
《 もう~。ドリちゃんもジョバンヌちゃんも戦闘狂なんだから~。
でも楽しそう!
私も張り切っちゃうぞ! 》
その声と、現れた魔道具機体に刻まれた家紋を見て……その正体が判明した。
カルロイド家と共に空の空輸に関しての事業を共同経営している伯爵家の二家。
【 マゼンダ家 】女当主< ドリスン >
【 スローン家 】女当主< アリス >
「 ” 空の三大クイーン ” が勢揃いかよ。
おいおい、ジョバンヌ~……ここで同窓会でもするつもりか? 」
大量の汗を掻きながら、空に向かって叫ぶドノバンさんに、ジョバンヌさんは豪快な笑いを返す。
《 そりゃ~いい!私達にはお似合いの同窓会になっちまったね。
ドリスン、アリス、派手に行こうか! 》
《 望む所ですわ!
このところ、お遊びみたいな小競り合いばかりで退屈していた所ですの。
【 マゼンダ家 】は火力なら負けないわよ。 》
《 フフッ~!【 スローン家 】はスピードなら負けないからね。
一番活躍するのは、このアリスよ。
負けないんだから~。 》
ドリスン様とアリス様が、コロコロと楽しそうに笑った直後、二人の魔道具機体の下のハッチが空き、そこから次々と ” 空足ブレード ” をつけた兵士達や、魔法を付与した武器を装備した兵達が飛び出してきた。
それにまたワッ!!!とそこら中から歓声が上がり、大騒ぎに。
「 ────ったく……。張り切りすぎて死ぬなよな……。 」
ドノバンさんは呆れながら、ボリボリと頭を掻いた。
俺は平民であるためイマイチ政略結婚というモノが分からないが、なんだかんだでこうして離縁した後も戦友の様な関係性でいられるのはすごい事だと思う。
その関係性を羨ましいと思ったが、屋敷は追い出されて家なしのドノバンさんの状況を思い出し、やっぱり分からないと思い直した。
貴族の恋愛はよくわからない。
その一言に尽きる。
そう理解し、どうでもいい事として処理した俺は、直ぐに団員達に指示を出す。
「 C級団員以下は、援軍と共にこの場を維持、B級以上の団員は、全員ドラゴンの討伐に参加するため飛ぶぞ!
第二騎士団の誇りにかけて負けは許されない!!
死ぬ気で職務を全うせよ!! 」
「「「「 ────────はっ!!!! 」」」」
力強い返事と共に、片手を上げて ” 任せろ! ” と言わんばかりのジェスチャーをしてくる団員達を見て、チェリルはチィィ!!と大きな舌打ちをした。
「 こっちもC級団員以下はここで戦線維持!
後の奴らは全員、あのデカブツをぶっ殺しに行くぞ!!
第二騎士団の連中に遅れをとんじゃねぇぞっ!!!分かったな!! 」
「「「「 ────────はっ!!!! 」」」」
「 ……いや、そこは協力しようぜ? 」
ボソッと小さな小さな声でドノバンさんが突っ込んだが、小さすぎて俺以外の人間には聞こえてない。
またシュンシュン!と何かもぎ取る動きを見せるチェリルの手を見て、聞こえなくて良かったと安心したのも束の間……今度はケンさんが守備隊員達に指示を出す。
「 守備隊員も第二級以下はこの場を維持だ!
守備隊は街を守る最後の砦……街を頼んだぞ!! 」
「「「「 おおおおおお────────っ!!!! 」」」」
雄叫びが上がり、守備隊員達は武器を上に掲げ叫ぶ。
「 ここは死んでも守りまーす!!! 」
「 全員俺達が命を賭けて守ります!!!そっちはお願いします!! 」
盛大な声援の中、第二魔法騎士団のキナがフィールド転換魔法を発動した瞬間────────突然< ロイヤル・ドラゴン >がニヤッ……と笑う。
────ゾッ……。
チェリルのスキル< 服従の檻 >の中で、余裕そうに笑うドラゴンに嫌な予感がして、身体に悪寒が走った。
その直後、正体不明の文字がビッシリ書かれた巨大魔法陣がドラゴンの頭上に浮かぶ。
「 あれは……?? 」
「 一体何の魔法陣…… 」
ざわつく戦闘員達の中、チェリルが険しい顔で目を見開き、キナに向かって大声で怒鳴った。
「 キナァァァ────!!!!フィールド転換魔法、早くっ!!!! 」
キナは全速力で魔法を発動しているにも関わらず、それより先にドラゴンの魔法陣が光を放つ。
そして────……地上へ黒い雨が降り注いだ。
「 戦力は十分か……! 」
「 ははっ~ん?驚くのはまだ早いぜぇ~? 」
チェリルはへっ!と鼻で笑いながら、何もないはずの空を差す。
すると────……。
────バチバチバチっ!!!!
またもや雷の様な大きな音と共に、空に魔法陣が現れ< 迷彩魔法 >が掛けられていたやや小ぶりの【 魔航飛帝 】に似ている巨大な魔道具機体が現れた。
「「「「「 はぁぁぁぁぁぁぁ────────っ!!!??? 」」」」」
これには全員が目玉をポーンと大きく飛ばし、目と口を限界まで見開いてその機体を見つめていると、突然その機体から、ホーッホッホ!という女性の高笑いが聞こえ始める。
《 こんな大きな戦闘は久しぶりですわね!
腕がなりますわ~! 》
《 もう~。ドリちゃんもジョバンヌちゃんも戦闘狂なんだから~。
でも楽しそう!
私も張り切っちゃうぞ! 》
その声と、現れた魔道具機体に刻まれた家紋を見て……その正体が判明した。
カルロイド家と共に空の空輸に関しての事業を共同経営している伯爵家の二家。
【 マゼンダ家 】女当主< ドリスン >
【 スローン家 】女当主< アリス >
「 ” 空の三大クイーン ” が勢揃いかよ。
おいおい、ジョバンヌ~……ここで同窓会でもするつもりか? 」
大量の汗を掻きながら、空に向かって叫ぶドノバンさんに、ジョバンヌさんは豪快な笑いを返す。
《 そりゃ~いい!私達にはお似合いの同窓会になっちまったね。
ドリスン、アリス、派手に行こうか! 》
《 望む所ですわ!
このところ、お遊びみたいな小競り合いばかりで退屈していた所ですの。
【 マゼンダ家 】は火力なら負けないわよ。 》
《 フフッ~!【 スローン家 】はスピードなら負けないからね。
一番活躍するのは、このアリスよ。
負けないんだから~。 》
ドリスン様とアリス様が、コロコロと楽しそうに笑った直後、二人の魔道具機体の下のハッチが空き、そこから次々と ” 空足ブレード ” をつけた兵士達や、魔法を付与した武器を装備した兵達が飛び出してきた。
それにまたワッ!!!とそこら中から歓声が上がり、大騒ぎに。
「 ────ったく……。張り切りすぎて死ぬなよな……。 」
ドノバンさんは呆れながら、ボリボリと頭を掻いた。
俺は平民であるためイマイチ政略結婚というモノが分からないが、なんだかんだでこうして離縁した後も戦友の様な関係性でいられるのはすごい事だと思う。
その関係性を羨ましいと思ったが、屋敷は追い出されて家なしのドノバンさんの状況を思い出し、やっぱり分からないと思い直した。
貴族の恋愛はよくわからない。
その一言に尽きる。
そう理解し、どうでもいい事として処理した俺は、直ぐに団員達に指示を出す。
「 C級団員以下は、援軍と共にこの場を維持、B級以上の団員は、全員ドラゴンの討伐に参加するため飛ぶぞ!
第二騎士団の誇りにかけて負けは許されない!!
死ぬ気で職務を全うせよ!! 」
「「「「 ────────はっ!!!! 」」」」
力強い返事と共に、片手を上げて ” 任せろ! ” と言わんばかりのジェスチャーをしてくる団員達を見て、チェリルはチィィ!!と大きな舌打ちをした。
「 こっちもC級団員以下はここで戦線維持!
後の奴らは全員、あのデカブツをぶっ殺しに行くぞ!!
第二騎士団の連中に遅れをとんじゃねぇぞっ!!!分かったな!! 」
「「「「 ────────はっ!!!! 」」」」
「 ……いや、そこは協力しようぜ? 」
ボソッと小さな小さな声でドノバンさんが突っ込んだが、小さすぎて俺以外の人間には聞こえてない。
またシュンシュン!と何かもぎ取る動きを見せるチェリルの手を見て、聞こえなくて良かったと安心したのも束の間……今度はケンさんが守備隊員達に指示を出す。
「 守備隊員も第二級以下はこの場を維持だ!
守備隊は街を守る最後の砦……街を頼んだぞ!! 」
「「「「 おおおおおお────────っ!!!! 」」」」
雄叫びが上がり、守備隊員達は武器を上に掲げ叫ぶ。
「 ここは死んでも守りまーす!!! 」
「 全員俺達が命を賭けて守ります!!!そっちはお願いします!! 」
盛大な声援の中、第二魔法騎士団のキナがフィールド転換魔法を発動した瞬間────────突然< ロイヤル・ドラゴン >がニヤッ……と笑う。
────ゾッ……。
チェリルのスキル< 服従の檻 >の中で、余裕そうに笑うドラゴンに嫌な予感がして、身体に悪寒が走った。
その直後、正体不明の文字がビッシリ書かれた巨大魔法陣がドラゴンの頭上に浮かぶ。
「 あれは……?? 」
「 一体何の魔法陣…… 」
ざわつく戦闘員達の中、チェリルが険しい顔で目を見開き、キナに向かって大声で怒鳴った。
「 キナァァァ────!!!!フィールド転換魔法、早くっ!!!! 」
キナは全速力で魔法を発動しているにも関わらず、それより先にドラゴンの魔法陣が光を放つ。
そして────……地上へ黒い雨が降り注いだ。
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