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第三十八章
1236 ガーナとタルト登場
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( ベリー )
真っ黒な空、淀みきった空気に、数え切れない程のモンスター達。
私達の前では依然として、Sランクモンスター< クイーン・アント >が気味の悪い鳴き声を上げながら、次々と卵を出産し続けている。
「 本当にきりがない。
でも……負けるわけにはいかないの。 」
大剣を持つ手に力を入れて、一斉に生まれてきたクレイジー・アント達を睨みつけた。
すべてを飲み込む絶望の中、 ” 猫 ” が踊り出したのだから、全力で踊ってやる。
こちらに向かって突進してくるクレイジー・アント達に向かい、大剣の薙ぎ払い攻撃を仕掛けようとした、その時────私の上を大きく飛び越えた人物が両手に持つタガーで豪快にそいつらを吹き飛ばした。
< 堅斬人の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 斬り裂き飛ばし >
自身の攻撃力に武器の熟練度、スピードを上乗せした広範囲攻撃スキル
自身の武器の残像をいくつも重ねる事で威力もUPし、その数により火力も出すことができる
数はスピード、器用さ、戦闘経験、回避率、によって決定する
(発現条件)
一定以上のステータス値、武器の熟練度、スピード、器用さ、戦闘経験、回避率を持つこと
一度の戦闘経験で、一定数以上の敵と同時に戦い勝利する事
「 くっそっ!!嫌になるねぇっ!!
次から次へとプリプリ産みやがってっ!!
安産おめでとうだっコラァァァァ~っ!!! 」
悪態をついているのか、祝の言葉を述べているのか分からない、年は二十代の逞しい体格の女性は、健康的な色の小麦色の肌にドレッドヘアー、くっきりした目と分厚い唇が印象的な、傭兵仲間兼【 剛腕ガールズカフェ 】の先輩である────。
< ガーナ >先輩だ。
「 本当に嫌になるくらい安産ですよね~。
これ以上Bランク以上のクレイジーアントが増えるのはまずいです。 」
「 全く……きな臭いとは思っていたけど、まさかここまでの事をするなんて思いもしなかったよ!
……やっぱり街には他の傭兵はいなかったかい? 」
ゾロゾロと蠢く山の様なクレイジーアント達を睨みながらガーナ先輩は聞いてきたので、私は首を横に振る。
「 はい……。ダメ元で流れの傭兵が街にいればと思ったのですが……そう都合よくはいませんね。 」
「 そうかい……。
でも、まだまだ希望はあるね。
まさかお貴族様の援助物資がこんなに届くとは……。
それにさっきから空をビュンビュン飛び始めたのは、魔道具じゃないか。 」
ガーナ先輩は、空を飛び回ってはクレイジーアント達へ攻撃をしたり、私達にサポート魔法をばら撒いている魔道具達を見上げ、目を輝かせた。
私も同様に空を見上げ目を輝かせると、空から近くの地面に落ちてきた箱を開け、すぐに中にある体力回復薬をごくごくと飲みきり、体力を回復させる。
現在信じられない事に、どこぞやのお貴族様がぞの戦いに援軍を送ってくれている様で、空には最新鋭の飛行戦闘用魔道具が縦横無尽に飛び回り、次々と< 次元輸送 >でサポート物資や戦闘用魔道具が届いている。
「 本当に有り難いね。
でも……まさかあのお貴族様がこんな絶望的な戦いに参戦するなんて信じられないな。 」
キュイちゃんも体力回復役を一本飲みきってから、ボソリと呟いた。
あの傲慢な貴族達にとって、この街はたかが一つの街。
呪いの化け物相手に援軍を出すなど、本当に信じられない。
戦闘中にも関わらず、私達がボンヤリと戦う飛行型魔道具を目で追っていると、またしても生まれたクレイジーアント達が、凄い勢いでこちらへ飛んできた。
すると────空からその群れに飛び込んでいった人物が、ジグザグと……まるで稲妻の様な素早い動きでクレイジーアント達をバラバラにする。
< 剣匠人の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 稲妻の足音 >
まるで稲妻が走る様な凄まじいスピードで移動する事ができる身体強化系スキルの一つ
術者の身体能力、魔力、魔力操作により、そのスピードと維持タイムが決定する
(発現条件)
一定以上のステータス値、戦闘経験値を持つこと
剣術、体術において一定以上の戦闘経験をし、それに勝利する事
クレイジーアント達を全滅させたその人物は、私達の方へとシュタッ!と着地し、細身の剣をピッ!と振って、モンスター達の体液を飛ばした。
頭の後ろにはピンクのリボン。
色素が薄めの茶色髪のアンダーテイルに、可愛らしい顔をしている私達と同じ年くらいの女の子…………に見えるが、実はとっくに20歳を超える男性なのである。
傭兵仲間兼、【 剛腕ガールズカフェ 】の先輩である────
< タルト >
「 あ~……ムチムチのおっぱい揉みてぇぇぇ~……。 」
タルト先輩は可愛らしい顔を大きく不満げに歪めて呟き、それが聞こえたガーナ先輩は、あからさまに呆れた目をタルト先輩に向けた。
こんなに見た目が可愛いのに、タルト先輩は皆から恐れられていて、その理由は彼の性癖にある。
タルト先輩の性的対象は男。
それを聞いた時、てっきり女の子みたいな外見だからかっこよくて頼りになる彼氏さんが欲しいんだろうな~と思っていたら、180°……いや、何百周と回って違かった。
真っ黒な空、淀みきった空気に、数え切れない程のモンスター達。
私達の前では依然として、Sランクモンスター< クイーン・アント >が気味の悪い鳴き声を上げながら、次々と卵を出産し続けている。
「 本当にきりがない。
でも……負けるわけにはいかないの。 」
大剣を持つ手に力を入れて、一斉に生まれてきたクレイジー・アント達を睨みつけた。
すべてを飲み込む絶望の中、 ” 猫 ” が踊り出したのだから、全力で踊ってやる。
こちらに向かって突進してくるクレイジー・アント達に向かい、大剣の薙ぎ払い攻撃を仕掛けようとした、その時────私の上を大きく飛び越えた人物が両手に持つタガーで豪快にそいつらを吹き飛ばした。
< 堅斬人の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 斬り裂き飛ばし >
自身の攻撃力に武器の熟練度、スピードを上乗せした広範囲攻撃スキル
自身の武器の残像をいくつも重ねる事で威力もUPし、その数により火力も出すことができる
数はスピード、器用さ、戦闘経験、回避率、によって決定する
(発現条件)
一定以上のステータス値、武器の熟練度、スピード、器用さ、戦闘経験、回避率を持つこと
一度の戦闘経験で、一定数以上の敵と同時に戦い勝利する事
「 くっそっ!!嫌になるねぇっ!!
次から次へとプリプリ産みやがってっ!!
安産おめでとうだっコラァァァァ~っ!!! 」
悪態をついているのか、祝の言葉を述べているのか分からない、年は二十代の逞しい体格の女性は、健康的な色の小麦色の肌にドレッドヘアー、くっきりした目と分厚い唇が印象的な、傭兵仲間兼【 剛腕ガールズカフェ 】の先輩である────。
< ガーナ >先輩だ。
「 本当に嫌になるくらい安産ですよね~。
これ以上Bランク以上のクレイジーアントが増えるのはまずいです。 」
「 全く……きな臭いとは思っていたけど、まさかここまでの事をするなんて思いもしなかったよ!
……やっぱり街には他の傭兵はいなかったかい? 」
ゾロゾロと蠢く山の様なクレイジーアント達を睨みながらガーナ先輩は聞いてきたので、私は首を横に振る。
「 はい……。ダメ元で流れの傭兵が街にいればと思ったのですが……そう都合よくはいませんね。 」
「 そうかい……。
でも、まだまだ希望はあるね。
まさかお貴族様の援助物資がこんなに届くとは……。
それにさっきから空をビュンビュン飛び始めたのは、魔道具じゃないか。 」
ガーナ先輩は、空を飛び回ってはクレイジーアント達へ攻撃をしたり、私達にサポート魔法をばら撒いている魔道具達を見上げ、目を輝かせた。
私も同様に空を見上げ目を輝かせると、空から近くの地面に落ちてきた箱を開け、すぐに中にある体力回復薬をごくごくと飲みきり、体力を回復させる。
現在信じられない事に、どこぞやのお貴族様がぞの戦いに援軍を送ってくれている様で、空には最新鋭の飛行戦闘用魔道具が縦横無尽に飛び回り、次々と< 次元輸送 >でサポート物資や戦闘用魔道具が届いている。
「 本当に有り難いね。
でも……まさかあのお貴族様がこんな絶望的な戦いに参戦するなんて信じられないな。 」
キュイちゃんも体力回復役を一本飲みきってから、ボソリと呟いた。
あの傲慢な貴族達にとって、この街はたかが一つの街。
呪いの化け物相手に援軍を出すなど、本当に信じられない。
戦闘中にも関わらず、私達がボンヤリと戦う飛行型魔道具を目で追っていると、またしても生まれたクレイジーアント達が、凄い勢いでこちらへ飛んできた。
すると────空からその群れに飛び込んでいった人物が、ジグザグと……まるで稲妻の様な素早い動きでクレイジーアント達をバラバラにする。
< 剣匠人の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 稲妻の足音 >
まるで稲妻が走る様な凄まじいスピードで移動する事ができる身体強化系スキルの一つ
術者の身体能力、魔力、魔力操作により、そのスピードと維持タイムが決定する
(発現条件)
一定以上のステータス値、戦闘経験値を持つこと
剣術、体術において一定以上の戦闘経験をし、それに勝利する事
クレイジーアント達を全滅させたその人物は、私達の方へとシュタッ!と着地し、細身の剣をピッ!と振って、モンスター達の体液を飛ばした。
頭の後ろにはピンクのリボン。
色素が薄めの茶色髪のアンダーテイルに、可愛らしい顔をしている私達と同じ年くらいの女の子…………に見えるが、実はとっくに20歳を超える男性なのである。
傭兵仲間兼、【 剛腕ガールズカフェ 】の先輩である────
< タルト >
「 あ~……ムチムチのおっぱい揉みてぇぇぇ~……。 」
タルト先輩は可愛らしい顔を大きく不満げに歪めて呟き、それが聞こえたガーナ先輩は、あからさまに呆れた目をタルト先輩に向けた。
こんなに見た目が可愛いのに、タルト先輩は皆から恐れられていて、その理由は彼の性癖にある。
タルト先輩の性的対象は男。
それを聞いた時、てっきり女の子みたいな外見だからかっこよくて頼りになる彼氏さんが欲しいんだろうな~と思っていたら、180°……いや、何百周と回って違かった。
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