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第二十三章
773 謎、謎、そして・・謎
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( リーフ )
レオンの優しい性格を思えばそれを想像するのは容易いが・・
俺の脳裏には ” 助けて~! ” と叫びながら手を伸ばす美少年と、その手を必死に掴み一緒に底なし沼に沈んでいくレオンの姿が浮かんだ。
バツ!!
俺は即座に手を交差させてバッテンマークを作った。
お金が絡むトラブルは大人に絶対相談すべし!
あの手この手で子供を丸め込もうとする悪い大人はこの前世と合わせて70オーバーのこのオジジが相手だ!
・・・・
ーーーとは言え・・
オドオドソワソワしているレオンへチラッと視線を向ける。
意外と頑固な性格をしているレオンのこと。
多分素直に頼ってはこないだろう。
ここは慎重に情報を引き出さねば・・と考えた俺は、ホタホタ~と胡散臭い笑顔を貼り付けた。
「 いやいや、何も困る事なんてないさ。怖くない、怖くない。
やっぱりお金・・なんだね?問題は・・。 」
「 えっ!!?こっ、困らないんですか???
ーーーそっ・・そうですか・・。
お金は・・多分一生涯掛けても足りないかもしれませんが、絶対にいつかは身請けして結婚しますので、どうか待っていて下さいね。
それまでは専属システムで誰にも触れさせない様、お願いします。 」
まるで突然親から離された幼子が如し、不安そうな様子でソッ・・と俺の手を握るレオン。
えっ、もしかして一生かけても返しきれない程の借金がある子って事・・?
ガガーーン!!
その子の今までの苦労を思い大ショックを受け、続けてそこまでの借金を子供に追わせる親御さんへの怒りはMAXに。
これは早急に助け出さないと、その親御さんは更なる借金を押し付けてくるかもしれないぞ!
「 そ・・そうなんだ!
なら、その素晴らしい婚約者さん(仮)の事を詳しく教えてくれないかい?
ほら、やっぱりそれを知らないと俺も色々判断できないからさ。 」
「 ーーーー!!な、なるほど・・。
俺を試したいと・・そういう事ですね?
どれほど俺が知っているのか・・そしてどれほど想っているのかを・・。
問題ありません。何でも答えます。 」
ゴッ!!とやる気満々で燃え上がるレオン。
そんな燃え上がる愛の炎にアチチ~しながら、俺はそのまま質問を始めた。
「 彼のご両親はどんな人たちなのだろうか?
一緒に暮らしているのかな~? 」
「 いえ、別々に暮らしています。
一度も姿を見たことはありませんが、家には使用人が数名いますね。 」
????
そこで俺はピタリと止まる。
親御さんと別々に・・使用人??
使用人イコールお金持ちのイメージが浮かび、あれれ?と頭にはハテナが飛ぶ。
どうしよう、何だか想った以上に訳あり・・ぽいぞ?
俺がスッ・・と皆の方へ視線を移すと、そこには全員が腕を組み、揃ってうう~ん??と考え込む姿が・・
俺も同じ仕草で考え込んだ。
お金持ちのお坊ちゃんか何か・・
それが何らかの原因で没落して・・のパターンかな??
「 そ、そっかそっか~。
じゃあ、もしかしてご両親が働けないから彼が代わりに働いてお金を稼ぐ的な感じかな~? 」
もしかして病気か何かで働けなくなったご両親を助けたくて、仕方なく歓楽街のドアを叩いたのかも!
そしてうっかり悪い大人に騙されて借金が膨れ上がって・・
ーーと、そんな想像をしていると、レオンはそれをあっさりと否定した。
「 ーーいえ?ご両親は毎日ろくでもないパーティーを開いていると使用人の女がブツブツ言っていました。
他の家族達と一緒に暮らしているそうです。 」
せっかくいいイメージになりつつあった両親像は消滅し、それとともに怒りが大噴火からのビッグバン!
俺はゆっくりレオンの上から降りてテーブルの下に置いてあった中剣をしっかり腰に装備。
そのまま無言でスタスタと歩き出す俺を、レイドとメルちゃん、モルトとニールが一斉に飛びつきその進行を止める。
「 リーフ様!落ち着いて下さい!!ほらっ!バラ茶!バラ茶を飲んで落ち着きましょう!! 」
「 そうっすよ!!小麦焼きも沢山ありますから!あとバタークッキーも!! 」
モルトがバチャバチャと口元にバラ茶を、そして続けてニールのお尻のポケットによって温められたバタークッキーを口に入れられもぐもぐ。
更にはレイドとメルちゃんのポケットにむき出しで入っていたカユジ虫の煮干しも、口の中に入れられクールダウンした俺は、落ち着きを取り戻しレオンの上に戻る。
「 事情は大体分かった。
とりあえずお金を持ってその娼館に行こう。
それからは違うお仕事の選択肢もある事をきちんと教えようか。 」
「 ???娼館に???
お仕事は冒険者をしているので必要ないですよね? 」
?????
??ぼ、冒険者???
またしても謎な答えに俺は皆へと視線を移したが、やはり誰もその展開についていけてない様で、揃って顔を傾けていた。
何で冒険者をしている人に対して身請けやら専属システムやらが出てくるんだ??
「 へ・・へぇ~・・彼は冒険者をしているんだね。
も、もしかしてなんだけど・・戦闘が得意ではなくてお金が足りない・・とか?
草を集めたりだと確かにあまりお金貰えないし、それで思いつめてーーー・・ 」
「 冒険者ランクはCなのでそれなりにお金は貰ってます。
強さで言うと正直俺にはその基準が分かりかねますが・・少なくとも周りにいる奴らでは相手になりませんね。 」
びっくりおったまげ!!
口を両手で覆って皆の方へ視線を移すと ” 聞きました? ” と目で訴えた。
すると全員同じく口を塞いだまま ” えぇ、勿論です ” と言わんばかりにコクコクと頷く。
レオンの優しい性格を思えばそれを想像するのは容易いが・・
俺の脳裏には ” 助けて~! ” と叫びながら手を伸ばす美少年と、その手を必死に掴み一緒に底なし沼に沈んでいくレオンの姿が浮かんだ。
バツ!!
俺は即座に手を交差させてバッテンマークを作った。
お金が絡むトラブルは大人に絶対相談すべし!
あの手この手で子供を丸め込もうとする悪い大人はこの前世と合わせて70オーバーのこのオジジが相手だ!
・・・・
ーーーとは言え・・
オドオドソワソワしているレオンへチラッと視線を向ける。
意外と頑固な性格をしているレオンのこと。
多分素直に頼ってはこないだろう。
ここは慎重に情報を引き出さねば・・と考えた俺は、ホタホタ~と胡散臭い笑顔を貼り付けた。
「 いやいや、何も困る事なんてないさ。怖くない、怖くない。
やっぱりお金・・なんだね?問題は・・。 」
「 えっ!!?こっ、困らないんですか???
ーーーそっ・・そうですか・・。
お金は・・多分一生涯掛けても足りないかもしれませんが、絶対にいつかは身請けして結婚しますので、どうか待っていて下さいね。
それまでは専属システムで誰にも触れさせない様、お願いします。 」
まるで突然親から離された幼子が如し、不安そうな様子でソッ・・と俺の手を握るレオン。
えっ、もしかして一生かけても返しきれない程の借金がある子って事・・?
ガガーーン!!
その子の今までの苦労を思い大ショックを受け、続けてそこまでの借金を子供に追わせる親御さんへの怒りはMAXに。
これは早急に助け出さないと、その親御さんは更なる借金を押し付けてくるかもしれないぞ!
「 そ・・そうなんだ!
なら、その素晴らしい婚約者さん(仮)の事を詳しく教えてくれないかい?
ほら、やっぱりそれを知らないと俺も色々判断できないからさ。 」
「 ーーーー!!な、なるほど・・。
俺を試したいと・・そういう事ですね?
どれほど俺が知っているのか・・そしてどれほど想っているのかを・・。
問題ありません。何でも答えます。 」
ゴッ!!とやる気満々で燃え上がるレオン。
そんな燃え上がる愛の炎にアチチ~しながら、俺はそのまま質問を始めた。
「 彼のご両親はどんな人たちなのだろうか?
一緒に暮らしているのかな~? 」
「 いえ、別々に暮らしています。
一度も姿を見たことはありませんが、家には使用人が数名いますね。 」
????
そこで俺はピタリと止まる。
親御さんと別々に・・使用人??
使用人イコールお金持ちのイメージが浮かび、あれれ?と頭にはハテナが飛ぶ。
どうしよう、何だか想った以上に訳あり・・ぽいぞ?
俺がスッ・・と皆の方へ視線を移すと、そこには全員が腕を組み、揃ってうう~ん??と考え込む姿が・・
俺も同じ仕草で考え込んだ。
お金持ちのお坊ちゃんか何か・・
それが何らかの原因で没落して・・のパターンかな??
「 そ、そっかそっか~。
じゃあ、もしかしてご両親が働けないから彼が代わりに働いてお金を稼ぐ的な感じかな~? 」
もしかして病気か何かで働けなくなったご両親を助けたくて、仕方なく歓楽街のドアを叩いたのかも!
そしてうっかり悪い大人に騙されて借金が膨れ上がって・・
ーーと、そんな想像をしていると、レオンはそれをあっさりと否定した。
「 ーーいえ?ご両親は毎日ろくでもないパーティーを開いていると使用人の女がブツブツ言っていました。
他の家族達と一緒に暮らしているそうです。 」
せっかくいいイメージになりつつあった両親像は消滅し、それとともに怒りが大噴火からのビッグバン!
俺はゆっくりレオンの上から降りてテーブルの下に置いてあった中剣をしっかり腰に装備。
そのまま無言でスタスタと歩き出す俺を、レイドとメルちゃん、モルトとニールが一斉に飛びつきその進行を止める。
「 リーフ様!落ち着いて下さい!!ほらっ!バラ茶!バラ茶を飲んで落ち着きましょう!! 」
「 そうっすよ!!小麦焼きも沢山ありますから!あとバタークッキーも!! 」
モルトがバチャバチャと口元にバラ茶を、そして続けてニールのお尻のポケットによって温められたバタークッキーを口に入れられもぐもぐ。
更にはレイドとメルちゃんのポケットにむき出しで入っていたカユジ虫の煮干しも、口の中に入れられクールダウンした俺は、落ち着きを取り戻しレオンの上に戻る。
「 事情は大体分かった。
とりあえずお金を持ってその娼館に行こう。
それからは違うお仕事の選択肢もある事をきちんと教えようか。 」
「 ???娼館に???
お仕事は冒険者をしているので必要ないですよね? 」
?????
??ぼ、冒険者???
またしても謎な答えに俺は皆へと視線を移したが、やはり誰もその展開についていけてない様で、揃って顔を傾けていた。
何で冒険者をしている人に対して身請けやら専属システムやらが出てくるんだ??
「 へ・・へぇ~・・彼は冒険者をしているんだね。
も、もしかしてなんだけど・・戦闘が得意ではなくてお金が足りない・・とか?
草を集めたりだと確かにあまりお金貰えないし、それで思いつめてーーー・・ 」
「 冒険者ランクはCなのでそれなりにお金は貰ってます。
強さで言うと正直俺にはその基準が分かりかねますが・・少なくとも周りにいる奴らでは相手になりませんね。 」
びっくりおったまげ!!
口を両手で覆って皆の方へ視線を移すと ” 聞きました? ” と目で訴えた。
すると全員同じく口を塞いだまま ” えぇ、勿論です ” と言わんばかりにコクコクと頷く。
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