786 / 1,370
第二十三章
771 絶世の美少年
しおりを挟む
( リーフ )
女性陣は全員がババッ!とその紙に顔を近づけジーーッと凝視し、俺も見たい!見た~い!!と言わんばかりに身を乗り出す。
するとそこに描かれていたのは、絵のジャンルとしては『 ピカソ 』
しかし一応は非常口のマークの様な人間らしき物が描かれていて、その横に《 絶世の美少年 》《 美人&可愛い 》やら、その特徴が追加で書かれている。
おおおおお??!!
俺もNEW!な情報に驚き目を見張ったが、レイドやモルト、ニールに驚いた様子はない。
それにハテナが頭から飛び出したが、サイモンがいち早く「 これ、いつの情報? 」と質問し、それにレイドが「 性教育の時。 」と答えたので謎があっさり解けた。
あ~・・俺が意識飛んでた間かぁ・・・
死ぬほど楽しみにしていた性教育の授業。
それを俺ときたらアゼリアちゃんの短剣の件が気になって気になって、気がつけば終わっていたという今年一番の残念な事件・・。
ズズーーーン・・
その時の気持ちを思い出し凹んでいる間にもサイモンの質問は続く。
そしてレイドはそれに一つ一つ丁寧に答え続け、それによればーーー
” 一年生の男子生徒達は全員聞いていた ”
” 間違いない情報である ”
ーーーだそう。
その話の後にモルトとニールの顔は歪み、チィィッ!!と舌打ちしながらレオンを睨みつけたのでどうやら本当に全て真実である様だ。
俺は腕を組み『 レオンの婚約者さん 』について描かれた絵を見ながら、ふ~む?と考える。
多分この人物、歓楽街で見初めたレオンの想い人だ。
てっきりそこで働くお嬢さんだと思っていたのだが、なんと同じ歳の絶世の美少年なのだそう。
絶世の美少年といえば・・
「 ・・・・。 」
どうしても物語に出てくるリーフを思い出してしまいムッ!としてしまった。
性格の悪い子は絶対NG!
俺が即座に追っ払ってくれる!
うおおおーー!!と叫びながら、姑根性丸裸で頭の中のリーフをおじさんチョップで追い払う。
そして、モモモモ・・・と後ろからついてくるあのレオンの結婚式を食べてしまった黒いヤツは、その尻尾を鷲掴み~・・・フンッ!!と遥か彼方に投げ飛ばした。
「 なるほどねぇ~。僕、性教育の授業の時は女生徒の方で参加したから知らなかったなぁ~。
これなら男子生徒の方に出れば良かった。 」
「 いやいや、今更だけど何でお前メスの方のグループにシレッと参加してんだよ。
おかしくね? 」
俺が頭の中で増殖していく黒いヤツらと激闘を繰り広げている間にも、サイモンとレイドの会話は続く。
ジト~として目を向けてくるレイドに対し、サイモンはヤレヤレ~と呆れた様子で首を横に振った。
「 え~?だってぇ僕が男子生徒の方にいったらぁ~襲われちゃうじゃーーん。
僕は空気読める系男子だからあえて女生徒の方に行ったんだよね。 」
「 は~??襲わねぇよ!この性悪ナルシストエルフめ!
なっ!?モルト、ニール!! 」
同意を求めてレイドはモルトとニールの方へ視線を向けたが、2人は不自然に視線を逸しながらモジモジと手をいじっている!
「 ・・・モルト?ニール? 」
もう一度名前を恐る恐る言うレイド。
その瞬間二人はワッ!!と泣き出しそのまま机に突っ伏した。
「 仕方ないじゃないか~!!
事業が成功していたって爵位的には下の下!
ご令嬢に相手にされない俺の気持ちなど分かるものかーー!! 」
「 ” 牧場男 ” だなんて女の子に蔑み続けられれば、もう可愛ければ男だろうと100点満点!って思っちゃうんすよ~!! 」
ワンワン泣き始めたモルトとニールに対し、レイドとメルちゃんも泣き出し「 俺も俺も~!!何でも100点!・・エルフ以外は。 」「 メルもお尻でいい。100点・・エルフ以外。 」と言いながら4人は立ち上がり円陣を組んだ。
そして「「「「 婚活今日も頑張ろう!! 」」」」と今後の方針(?)の様な事を叫び、パシパシとお互い手を叩き合って励ましあう。
実はこの4人、休みの日にはよく一緒に修行しているらしいんだが・・
その他の空いた時間や修行後は、俺でいうマリンさんのお店の様な存在へ行っている様だ。
その名も『 剛腕ガールズ・カフェ 』
以前、中学院の受験後にモルトとニールが保護者の元行った女の子とお話できるお店である。
非常にインパクトの強い名前とは裏腹に、目的からしたらエチチなお店・・?と怪しんだ俺は、何度かスキップでお店に向かう4人の後をつけた。
エチチはもう少し大人になってから!
その教育方針の元、代理保護者として見守ったわけだがーーー・・
何度見てもそこにいる店員さん達は、きゃっわい~い外観の建物とフリフリメイドさん服とは裏腹に全員が戦歴の戦士。
多分もの凄く強い前衛職の人達であると思われる。
そんな彼女たちをからかい半分目的で入ってきたお客達は秒でフルボッコして叩き出されていたことからも、それは間違いない。
いや・・でも・・
しかし・・
ーーーと、まだエチチな何かを疑い、俺はひっついて離れたがらないレオンを背負ったまま4人がお店に入って直ぐに窓の方へ移動。
そのままコソコソとお店の中を覗いた。
女性陣は全員がババッ!とその紙に顔を近づけジーーッと凝視し、俺も見たい!見た~い!!と言わんばかりに身を乗り出す。
するとそこに描かれていたのは、絵のジャンルとしては『 ピカソ 』
しかし一応は非常口のマークの様な人間らしき物が描かれていて、その横に《 絶世の美少年 》《 美人&可愛い 》やら、その特徴が追加で書かれている。
おおおおお??!!
俺もNEW!な情報に驚き目を見張ったが、レイドやモルト、ニールに驚いた様子はない。
それにハテナが頭から飛び出したが、サイモンがいち早く「 これ、いつの情報? 」と質問し、それにレイドが「 性教育の時。 」と答えたので謎があっさり解けた。
あ~・・俺が意識飛んでた間かぁ・・・
死ぬほど楽しみにしていた性教育の授業。
それを俺ときたらアゼリアちゃんの短剣の件が気になって気になって、気がつけば終わっていたという今年一番の残念な事件・・。
ズズーーーン・・
その時の気持ちを思い出し凹んでいる間にもサイモンの質問は続く。
そしてレイドはそれに一つ一つ丁寧に答え続け、それによればーーー
” 一年生の男子生徒達は全員聞いていた ”
” 間違いない情報である ”
ーーーだそう。
その話の後にモルトとニールの顔は歪み、チィィッ!!と舌打ちしながらレオンを睨みつけたのでどうやら本当に全て真実である様だ。
俺は腕を組み『 レオンの婚約者さん 』について描かれた絵を見ながら、ふ~む?と考える。
多分この人物、歓楽街で見初めたレオンの想い人だ。
てっきりそこで働くお嬢さんだと思っていたのだが、なんと同じ歳の絶世の美少年なのだそう。
絶世の美少年といえば・・
「 ・・・・。 」
どうしても物語に出てくるリーフを思い出してしまいムッ!としてしまった。
性格の悪い子は絶対NG!
俺が即座に追っ払ってくれる!
うおおおーー!!と叫びながら、姑根性丸裸で頭の中のリーフをおじさんチョップで追い払う。
そして、モモモモ・・・と後ろからついてくるあのレオンの結婚式を食べてしまった黒いヤツは、その尻尾を鷲掴み~・・・フンッ!!と遥か彼方に投げ飛ばした。
「 なるほどねぇ~。僕、性教育の授業の時は女生徒の方で参加したから知らなかったなぁ~。
これなら男子生徒の方に出れば良かった。 」
「 いやいや、今更だけど何でお前メスの方のグループにシレッと参加してんだよ。
おかしくね? 」
俺が頭の中で増殖していく黒いヤツらと激闘を繰り広げている間にも、サイモンとレイドの会話は続く。
ジト~として目を向けてくるレイドに対し、サイモンはヤレヤレ~と呆れた様子で首を横に振った。
「 え~?だってぇ僕が男子生徒の方にいったらぁ~襲われちゃうじゃーーん。
僕は空気読める系男子だからあえて女生徒の方に行ったんだよね。 」
「 は~??襲わねぇよ!この性悪ナルシストエルフめ!
なっ!?モルト、ニール!! 」
同意を求めてレイドはモルトとニールの方へ視線を向けたが、2人は不自然に視線を逸しながらモジモジと手をいじっている!
「 ・・・モルト?ニール? 」
もう一度名前を恐る恐る言うレイド。
その瞬間二人はワッ!!と泣き出しそのまま机に突っ伏した。
「 仕方ないじゃないか~!!
事業が成功していたって爵位的には下の下!
ご令嬢に相手にされない俺の気持ちなど分かるものかーー!! 」
「 ” 牧場男 ” だなんて女の子に蔑み続けられれば、もう可愛ければ男だろうと100点満点!って思っちゃうんすよ~!! 」
ワンワン泣き始めたモルトとニールに対し、レイドとメルちゃんも泣き出し「 俺も俺も~!!何でも100点!・・エルフ以外は。 」「 メルもお尻でいい。100点・・エルフ以外。 」と言いながら4人は立ち上がり円陣を組んだ。
そして「「「「 婚活今日も頑張ろう!! 」」」」と今後の方針(?)の様な事を叫び、パシパシとお互い手を叩き合って励ましあう。
実はこの4人、休みの日にはよく一緒に修行しているらしいんだが・・
その他の空いた時間や修行後は、俺でいうマリンさんのお店の様な存在へ行っている様だ。
その名も『 剛腕ガールズ・カフェ 』
以前、中学院の受験後にモルトとニールが保護者の元行った女の子とお話できるお店である。
非常にインパクトの強い名前とは裏腹に、目的からしたらエチチなお店・・?と怪しんだ俺は、何度かスキップでお店に向かう4人の後をつけた。
エチチはもう少し大人になってから!
その教育方針の元、代理保護者として見守ったわけだがーーー・・
何度見てもそこにいる店員さん達は、きゃっわい~い外観の建物とフリフリメイドさん服とは裏腹に全員が戦歴の戦士。
多分もの凄く強い前衛職の人達であると思われる。
そんな彼女たちをからかい半分目的で入ってきたお客達は秒でフルボッコして叩き出されていたことからも、それは間違いない。
いや・・でも・・
しかし・・
ーーーと、まだエチチな何かを疑い、俺はひっついて離れたがらないレオンを背負ったまま4人がお店に入って直ぐに窓の方へ移動。
そのままコソコソとお店の中を覗いた。
97
お気に入りに追加
2,014
あなたにおすすめの小説
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
【完結】竜を愛する悪役令嬢と、転生従者の謀りゴト
しゃもじ
BL
貴族の間で婚約破棄が流行し、歪みに歪んだサンドレア王国。
悪役令嬢のもとに従者として転生した主人公・グレイの目的は、前世で成し遂げられなかったゲームクリア=大陸統治をし、敬愛するメルロロッティ嬢の幸せを成就すること。
前世の記憶『予知』のもと、目的達成するためにグレイは奔走するが、メルロロッティ嬢の婚約破棄後少しずつ歴史は歪曲し、グレイの予知からズレはじめる…
婚約破棄に悪役令嬢、股が緩めの転生主人公、やんわりBがLしてる。
そんな物語です。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?
麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる