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第十八章
646 恋愛の指南書
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( レオン )
多分リーフ様はあのダンジョンの中でしたかった・・
だからダンジョンを壊したため無理と言ったのだ・・
家でと言っても駄目だったので絶対に先程のダンジョンが良かったのだと思われる。
『 恋愛☆テクニック・マジック ~初心者編~ 』
相手が望むものを用意して好感度UP!
ここで注意する事は、自分が良いと思っているものでも相手が良いと思うとは限らないということ!
学院図書館で読んだ本の内容を思い出し、俺はズンッ!と更にショックを受けた。
失敗した・・
俺は失敗したのだ。
リーフ様の望むものを用意する事が出来なかった・・
ガガーンとショックを受けて呆然としていると、急に背中が寒くなったので後ろを振り返れば俺から少し離れたリーフ様が胸をグイッと張っている。
失敗しなければ今頃・・
そう考えるとズズズン・・と心は更に重くなっていき、力が抜けてその胸に顔をつけると撫で撫でしてくれるリーフ様。
失敗続きの俺に ” 次 ” はあるのだろうか・・
すっかり意気消沈してしまった俺は、ボンヤリしながら次の授業の場所へ向かうリーフ様の後について行った。
そうして気落ちしたまま次の授業場所を目指して歩いている最中、不意に道の先に見知った人物がいるのに気づく。
「「 リ、リーフ様ぁ~~~!!! 」」
そう叫びながらこちらに向かってくるのはいつもリーフ様の側にいる細い方と太い方。
いつもならここでリーフ様はこの二人を抱きしめ、3人で円陣を組む。
それを予測し、非常に機嫌が悪かった俺はそれを前に立つことで阻止してやったーーーが、こいつらは本当にしつこい。
空中で方向転換をして俺の横を通り過ぎていった。
そのままふっ飛ばしてやりたかったが、リーフ様に怒られる・・
それを知っていたので、ムッとしながらジト~っと細い方、太い方を睨みつけていると、リーフ様が突然ニコニコしながら顔を近づけてくるのでドキッと胸が大きく跳ねる。
「 今度帰省した時ペロペロしてベチャベチャになれるよ~。
だから元気だそうね。 」
ボソボソっと囁かれる声と耳に触れる吐息にドキドキしつつ、更に言われた言葉の意味を理解するとーーギュンギュンと機嫌は上昇していった。
『 恋愛☆テクニック・マジック ~レベル1~ 』
誘いを断られてしまっても、相手が代替案を出してくれた場合は高確率で貴方に好意を抱いているよ!
ーー代替案!!
リーフ様は俺に好意を持っている!
嬉しい、嬉しい!
ペタペタとくっつきながらそれを伝え続けたが、やがてカチッ・・とリーフ様の『 やりたいことスイッチ 』が入ったのを察知し、直ぐに身体を離した。
リーフ様は遊ぶことが大好き、楽しい事が大好き、不思議だと思えばそれを解明するまで一直線。
そしてそれを邪魔されると悲しむ。
これは何でもかんでもリーフ様の障害となるものを最短で解決してしまっていた頃学んだ事で、それ以後俺はこの状態のリーフ様に対しては ” 見守る ” を貫いている。
これもリーフ様と一緒にいる上で絶対的なルールと言えるだろう。
ーーー仕方ない・・
俺はふぅ・・と息を吐き、やっと周りの状況に目を向けると、広々とした場所に沢山の生徒達が、そして前には何やらパンツもどきを履いた女の教員がいるのに気づいた。
あぁ、< 魔法学 >とかいう授業か・・?
その事について思い出した俺は、体から力を抜きリラックスする体制をとる。
リーフ様は恐らく当分は楽しく遊んでいるはず。
そのため俺はそれが終わるまでその場で待機し、先程決まった『 リーフ様とのペロペロ、ベチャベチャ 』について考えていたのだが・・
突然リーフ様に話しかけられて意識はフワッと現実世界に戻る。
「 レオン少年、レオン少年。何か楽しい発見でもしたのかな~?
随分と嬉しそうだね。 」
「 えっ・・い、いえ・・その・・・帰省時の事が凄く楽しみだなと・・。 」
突然話しかけられて口ごもってしまったが、口に出せば更に嬉しい気持ちがポロリポロリと心から溢れた。
リーフ様と沢山触れ合える!
それはどんな凄い感覚を俺にもたらしてくれるのだろう?
楽しみで楽しみで仕方がないと思う傍らで、また自分の欲望だけを追っていると気づいた俺はハッ!として落ち着こうとしたのだがーーーーなんとそこでリーフ様は ” 良かったね~ ” と肯定する言葉を口にしたのだ!
リーフ様も俺とベチャベチャになるのが楽しみ
同じ様に ” 嬉しい ” で一杯になっている
同じ気持ちを持ってくれた事が嬉しくて嬉しくて・・
「 リーフ様も楽しみですか? 」
「 同じ気持ちで嬉しいです! 」
笑顔のリーフ様に自身の喜ぶ気持ちを伝えた。
” 俺も楽しみ ”
” 俺も嬉しい ”
そんな喜びを共有する言葉が貰えると思っていたのだがーー周りで虫の羽音がうるさくて口を閉じてしまった。
ーームッ!!
リーフ様の行動を邪魔する ” 他 ” の存在に不快な気持ちが湧くが、今の俺は機嫌がいい。
今日くらいは見逃してやってもいい。
フッ・・と鼻で笑ってやると、その後直ぐにリーフ様が ” 赤い爆食バッタが欲しい " と望みを口にしたので、俺はそれがなんだか頼られたみたいで嬉しくて「 いいですね。 」と笑みを浮かべながら答えたがーーーー
ブブブブブーーー・・・・
「 ・・・・。 」
虫の羽音が本当に煩い。
多分リーフ様はあのダンジョンの中でしたかった・・
だからダンジョンを壊したため無理と言ったのだ・・
家でと言っても駄目だったので絶対に先程のダンジョンが良かったのだと思われる。
『 恋愛☆テクニック・マジック ~初心者編~ 』
相手が望むものを用意して好感度UP!
ここで注意する事は、自分が良いと思っているものでも相手が良いと思うとは限らないということ!
学院図書館で読んだ本の内容を思い出し、俺はズンッ!と更にショックを受けた。
失敗した・・
俺は失敗したのだ。
リーフ様の望むものを用意する事が出来なかった・・
ガガーンとショックを受けて呆然としていると、急に背中が寒くなったので後ろを振り返れば俺から少し離れたリーフ様が胸をグイッと張っている。
失敗しなければ今頃・・
そう考えるとズズズン・・と心は更に重くなっていき、力が抜けてその胸に顔をつけると撫で撫でしてくれるリーフ様。
失敗続きの俺に ” 次 ” はあるのだろうか・・
すっかり意気消沈してしまった俺は、ボンヤリしながら次の授業の場所へ向かうリーフ様の後について行った。
そうして気落ちしたまま次の授業場所を目指して歩いている最中、不意に道の先に見知った人物がいるのに気づく。
「「 リ、リーフ様ぁ~~~!!! 」」
そう叫びながらこちらに向かってくるのはいつもリーフ様の側にいる細い方と太い方。
いつもならここでリーフ様はこの二人を抱きしめ、3人で円陣を組む。
それを予測し、非常に機嫌が悪かった俺はそれを前に立つことで阻止してやったーーーが、こいつらは本当にしつこい。
空中で方向転換をして俺の横を通り過ぎていった。
そのままふっ飛ばしてやりたかったが、リーフ様に怒られる・・
それを知っていたので、ムッとしながらジト~っと細い方、太い方を睨みつけていると、リーフ様が突然ニコニコしながら顔を近づけてくるのでドキッと胸が大きく跳ねる。
「 今度帰省した時ペロペロしてベチャベチャになれるよ~。
だから元気だそうね。 」
ボソボソっと囁かれる声と耳に触れる吐息にドキドキしつつ、更に言われた言葉の意味を理解するとーーギュンギュンと機嫌は上昇していった。
『 恋愛☆テクニック・マジック ~レベル1~ 』
誘いを断られてしまっても、相手が代替案を出してくれた場合は高確率で貴方に好意を抱いているよ!
ーー代替案!!
リーフ様は俺に好意を持っている!
嬉しい、嬉しい!
ペタペタとくっつきながらそれを伝え続けたが、やがてカチッ・・とリーフ様の『 やりたいことスイッチ 』が入ったのを察知し、直ぐに身体を離した。
リーフ様は遊ぶことが大好き、楽しい事が大好き、不思議だと思えばそれを解明するまで一直線。
そしてそれを邪魔されると悲しむ。
これは何でもかんでもリーフ様の障害となるものを最短で解決してしまっていた頃学んだ事で、それ以後俺はこの状態のリーフ様に対しては ” 見守る ” を貫いている。
これもリーフ様と一緒にいる上で絶対的なルールと言えるだろう。
ーーー仕方ない・・
俺はふぅ・・と息を吐き、やっと周りの状況に目を向けると、広々とした場所に沢山の生徒達が、そして前には何やらパンツもどきを履いた女の教員がいるのに気づいた。
あぁ、< 魔法学 >とかいう授業か・・?
その事について思い出した俺は、体から力を抜きリラックスする体制をとる。
リーフ様は恐らく当分は楽しく遊んでいるはず。
そのため俺はそれが終わるまでその場で待機し、先程決まった『 リーフ様とのペロペロ、ベチャベチャ 』について考えていたのだが・・
突然リーフ様に話しかけられて意識はフワッと現実世界に戻る。
「 レオン少年、レオン少年。何か楽しい発見でもしたのかな~?
随分と嬉しそうだね。 」
「 えっ・・い、いえ・・その・・・帰省時の事が凄く楽しみだなと・・。 」
突然話しかけられて口ごもってしまったが、口に出せば更に嬉しい気持ちがポロリポロリと心から溢れた。
リーフ様と沢山触れ合える!
それはどんな凄い感覚を俺にもたらしてくれるのだろう?
楽しみで楽しみで仕方がないと思う傍らで、また自分の欲望だけを追っていると気づいた俺はハッ!として落ち着こうとしたのだがーーーーなんとそこでリーフ様は ” 良かったね~ ” と肯定する言葉を口にしたのだ!
リーフ様も俺とベチャベチャになるのが楽しみ
同じ様に ” 嬉しい ” で一杯になっている
同じ気持ちを持ってくれた事が嬉しくて嬉しくて・・
「 リーフ様も楽しみですか? 」
「 同じ気持ちで嬉しいです! 」
笑顔のリーフ様に自身の喜ぶ気持ちを伝えた。
” 俺も楽しみ ”
” 俺も嬉しい ”
そんな喜びを共有する言葉が貰えると思っていたのだがーー周りで虫の羽音がうるさくて口を閉じてしまった。
ーームッ!!
リーフ様の行動を邪魔する ” 他 ” の存在に不快な気持ちが湧くが、今の俺は機嫌がいい。
今日くらいは見逃してやってもいい。
フッ・・と鼻で笑ってやると、その後直ぐにリーフ様が ” 赤い爆食バッタが欲しい " と望みを口にしたので、俺はそれがなんだか頼られたみたいで嬉しくて「 いいですね。 」と笑みを浮かべながら答えたがーーーー
ブブブブブーーー・・・・
「 ・・・・。 」
虫の羽音が本当に煩い。
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