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第十八章
642 上位互換?
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( レオン )
相変わらず話は理解不能なまま・・。
「 本を読みに来た。邪魔。 」
無駄かもしれないと思いつつ、とりあえず自身の目的と素直な気持ちを口に出してみた。
ダメならジェスチャーか・・
リーフ様がよく話が通じない者相手に身振り手振りで伝えようとしていた姿を思い出し、手をピクリッと動かそうとした、その時ーー
「 そ、そうですか・・
申し訳ありません。勘違いをしておりました。 」
そう言ってメガネの女は慌てて頭を下げる。
どうやら話は通じた様だ。
ふぅ・・と息を吐きながら挙げかけた手を下ろし、また本へ意識を戻そうとしたのだがーーー
そこでフッ・・と先程女が言った言葉を思い出した。
・・・
” ここの責任者として大事な本達をーーーー ”
この【 学院図書館 】の責任者ならば、何か便利なスキルを持っているかもしれないな・・
そう思いついた俺は直ぐに< 鑑定 ( 改 )( ??? ) >を発動し、目の前に出現した女の全ての情報が書かれた巨大プレートに目を通す。
女の資質は【 言語調律師 】
中級資質で言葉を操り紡いでいくのを得意とする珍しい資質であった。
そしてスキルがズラッと書かれた箇所に目を移すと、やはり便利そうなスキルを持っていたので俺はそれを少し改良して使う事にした。
<言語調律師の資質> (ノーマル固有スキル)
< 多空間の瞳 >
空間に自身の ” 目 ” を出現させそこから得た情報をそのまま頭の中に転移することができる。
ただし同時に処理できる情報には限りがあるため情報の同時処理能力、理解力、知力、言語理解力、精神力が全て一定以上なければ発動すらしない。
その情報量の限度を超えると脳細胞が破壊されてしまい廃人になることもあるので注意が必要。
また、” 目 ” を出現させることのできる場所は自身の言ったことのある場所のみ。
(発現条件)
一定以上の情報の同時処理能力、理解力、知力、言語理解力、精神力を持つ事
一定以上の知識と探究心があること
< 英雄の資質 > (???スキル)
< 多空間の瞳 ( ??? ) >
空間に自身の ” 目 ” を出現させそこから得た情報をそのまま頭の中に転移することができる。
スキル< 森羅万象 >を持つ場合、情報の同時処理能力、理解力、知力、言語理解力に限りはない。
さらにスキル< ” 超越者 ” >を持つ場合は全てのステータスは限界が消滅しているため発動に対する全ての障害が存在しない。
またどの ” 世界 ” であろうとも使用可能であり訪れたことがない場所でも使う事ができる上、音など他の感覚系も全て感じる事ができる。
<言語調律師の資質> (先天スキル)
< スーパー速読魔術 >
通常の何倍も早いスピードで本を読むことができる。
< 英雄の資質 > (???スキル)
< スーパー速読魔術( ??? ) >
一瞬で本を読み全てを解読、暗記、知識の進化をさせることができる。
とりあえず即興でその2つのスキルを発動すれば【 学院図書館 】の中、全ての場所に俺の ” 目 ” が出現した。
何千、何万と出現したそれに、女は腰を抜かしたのかガクンッと床に尻もちをつき、呆然とその ” 目 ” 達を見上げている。
これは中々便利なスキルだな。
全ての目から送られてくる情報全てにザッと目を通すと、そこから得られる情報は絶えず俺の頭の中に入ってくる。
これならいくらでも出してくっつけておく事ができる。
そのためせっかくなのでリーフ様に貼り付けている俺の ” 目 ” をこちらの新しい ” 目 ” に変えることにして、それに伴って今まで2つしかつけられなかった ” 目 ” を今度は大量にリーフ様の側につけておいた。
これならどこに行っても何をしていてもリーフ様の全ての情報は俺のモノ。
” 目 ” で作った檻で完全にリーフ様を閉じ込めたのでどこであろうと絶対に逃げられない。
湧き上がる歓喜の気持ちを無表情の裏側に隠して、送られていくリーフ様の情報に意識を向ければ、とても悲しげに俺の話をしている姿が目から送られてきた。
そして ” 目 ” を通して感じられるのは俺に対する暖かな想い。
「 ・・ははっ。 」
思わず口から漏れてしまった声を聞き、女は過剰なほど体を震わせたが、どうでもいい。
俺の心は暖かいモノに包まれて・・
” 早く貴方に会いたい! ”
ーーそんな気持ちで一杯だ!
直ぐにリーフ様の元へ帰ろうと、俺はもう一つスキルを創り出しそれを発動する。
< 英雄の資質 > (???スキル)
< ゴーレム・ザ・ハンド( ??? ) >
全属性の性質を持つゴーレムの手を創り出し自在に操ることができる創作系スキル
そのパワー、耐久性はその術者のステータスに比例し、その大きさ、数は自由に変える事ができる。
更に次元、世界線、全てに干渉せずにどこでも使う事ができる。
先程出現させた ” 目 ” 達と同様に多数の黒い手があらゆる場所に出現し、近くにある本棚に並ぶ本達を片っ端から出しては開き、出しては開きーーー
そして開かれた本のページからその全ての情報を ” 目 ” で見て頭の中に放り込んでいく。
これならあっという間に終わる。
上機嫌でリーフ様が良く歌う歌を口ずさみながら終わるのを待っていると、呆然としていた女が正気に戻ったのかブツブツと何やら呟き出した。
「 あ・・貴方、私と同じ【 言語調律師 】だったの・・?
でも・・こっこんなに沢山の ” 目 ” ・・
あり得ない・・
これだけの ” 目 ” から送られる情報を同時に脳で処理できるわけない。
私だって3つが限界よ。
言語調律師の上位互換・・?・・・でも・・ 」
ほとんど独り言に近いような話に対し俺が答える必要はない。
そのため女の存在を完全に意識の中から消し去ると、そのまま作業を続け、直ぐに愛おしいリーフ様の元へと戻っていった。
相変わらず話は理解不能なまま・・。
「 本を読みに来た。邪魔。 」
無駄かもしれないと思いつつ、とりあえず自身の目的と素直な気持ちを口に出してみた。
ダメならジェスチャーか・・
リーフ様がよく話が通じない者相手に身振り手振りで伝えようとしていた姿を思い出し、手をピクリッと動かそうとした、その時ーー
「 そ、そうですか・・
申し訳ありません。勘違いをしておりました。 」
そう言ってメガネの女は慌てて頭を下げる。
どうやら話は通じた様だ。
ふぅ・・と息を吐きながら挙げかけた手を下ろし、また本へ意識を戻そうとしたのだがーーー
そこでフッ・・と先程女が言った言葉を思い出した。
・・・
” ここの責任者として大事な本達をーーーー ”
この【 学院図書館 】の責任者ならば、何か便利なスキルを持っているかもしれないな・・
そう思いついた俺は直ぐに< 鑑定 ( 改 )( ??? ) >を発動し、目の前に出現した女の全ての情報が書かれた巨大プレートに目を通す。
女の資質は【 言語調律師 】
中級資質で言葉を操り紡いでいくのを得意とする珍しい資質であった。
そしてスキルがズラッと書かれた箇所に目を移すと、やはり便利そうなスキルを持っていたので俺はそれを少し改良して使う事にした。
<言語調律師の資質> (ノーマル固有スキル)
< 多空間の瞳 >
空間に自身の ” 目 ” を出現させそこから得た情報をそのまま頭の中に転移することができる。
ただし同時に処理できる情報には限りがあるため情報の同時処理能力、理解力、知力、言語理解力、精神力が全て一定以上なければ発動すらしない。
その情報量の限度を超えると脳細胞が破壊されてしまい廃人になることもあるので注意が必要。
また、” 目 ” を出現させることのできる場所は自身の言ったことのある場所のみ。
(発現条件)
一定以上の情報の同時処理能力、理解力、知力、言語理解力、精神力を持つ事
一定以上の知識と探究心があること
< 英雄の資質 > (???スキル)
< 多空間の瞳 ( ??? ) >
空間に自身の ” 目 ” を出現させそこから得た情報をそのまま頭の中に転移することができる。
スキル< 森羅万象 >を持つ場合、情報の同時処理能力、理解力、知力、言語理解力に限りはない。
さらにスキル< ” 超越者 ” >を持つ場合は全てのステータスは限界が消滅しているため発動に対する全ての障害が存在しない。
またどの ” 世界 ” であろうとも使用可能であり訪れたことがない場所でも使う事ができる上、音など他の感覚系も全て感じる事ができる。
<言語調律師の資質> (先天スキル)
< スーパー速読魔術 >
通常の何倍も早いスピードで本を読むことができる。
< 英雄の資質 > (???スキル)
< スーパー速読魔術( ??? ) >
一瞬で本を読み全てを解読、暗記、知識の進化をさせることができる。
とりあえず即興でその2つのスキルを発動すれば【 学院図書館 】の中、全ての場所に俺の ” 目 ” が出現した。
何千、何万と出現したそれに、女は腰を抜かしたのかガクンッと床に尻もちをつき、呆然とその ” 目 ” 達を見上げている。
これは中々便利なスキルだな。
全ての目から送られてくる情報全てにザッと目を通すと、そこから得られる情報は絶えず俺の頭の中に入ってくる。
これならいくらでも出してくっつけておく事ができる。
そのためせっかくなのでリーフ様に貼り付けている俺の ” 目 ” をこちらの新しい ” 目 ” に変えることにして、それに伴って今まで2つしかつけられなかった ” 目 ” を今度は大量にリーフ様の側につけておいた。
これならどこに行っても何をしていてもリーフ様の全ての情報は俺のモノ。
” 目 ” で作った檻で完全にリーフ様を閉じ込めたのでどこであろうと絶対に逃げられない。
湧き上がる歓喜の気持ちを無表情の裏側に隠して、送られていくリーフ様の情報に意識を向ければ、とても悲しげに俺の話をしている姿が目から送られてきた。
そして ” 目 ” を通して感じられるのは俺に対する暖かな想い。
「 ・・ははっ。 」
思わず口から漏れてしまった声を聞き、女は過剰なほど体を震わせたが、どうでもいい。
俺の心は暖かいモノに包まれて・・
” 早く貴方に会いたい! ”
ーーそんな気持ちで一杯だ!
直ぐにリーフ様の元へ帰ろうと、俺はもう一つスキルを創り出しそれを発動する。
< 英雄の資質 > (???スキル)
< ゴーレム・ザ・ハンド( ??? ) >
全属性の性質を持つゴーレムの手を創り出し自在に操ることができる創作系スキル
そのパワー、耐久性はその術者のステータスに比例し、その大きさ、数は自由に変える事ができる。
更に次元、世界線、全てに干渉せずにどこでも使う事ができる。
先程出現させた ” 目 ” 達と同様に多数の黒い手があらゆる場所に出現し、近くにある本棚に並ぶ本達を片っ端から出しては開き、出しては開きーーー
そして開かれた本のページからその全ての情報を ” 目 ” で見て頭の中に放り込んでいく。
これならあっという間に終わる。
上機嫌でリーフ様が良く歌う歌を口ずさみながら終わるのを待っていると、呆然としていた女が正気に戻ったのかブツブツと何やら呟き出した。
「 あ・・貴方、私と同じ【 言語調律師 】だったの・・?
でも・・こっこんなに沢山の ” 目 ” ・・
あり得ない・・
これだけの ” 目 ” から送られる情報を同時に脳で処理できるわけない。
私だって3つが限界よ。
言語調律師の上位互換・・?・・・でも・・ 」
ほとんど独り言に近いような話に対し俺が答える必要はない。
そのため女の存在を完全に意識の中から消し去ると、そのまま作業を続け、直ぐに愛おしいリーフ様の元へと戻っていった。
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