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第十七章

609 教会の不満最多は〜?

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( リーフ )



いつかちゃんと拉致は犯罪であると分かってもらわなければ・・

ププンッと湯気を頭から飛ばしながら、着替える為寝室へ。

ドアを開けるとそこには巨大なベッド・マッシュとーー・・

それはそれはご立派な砂ネズミの祭壇がドドンと鎮座していた。


キンキラリンで前にお賽銭箱とかありそうなくらいご立派なやつで、真ん中に謎の皮で作られた黒いクッションと上に小さな砂ネズミ達がゴソッと置かれているやつ。

前には金色のお皿と、その上には綺麗なお花が乗っている。


おじさんの特性、とりあえず神社とかを見つけたら拝んでおこうを発動。


スッ・・と手を合わせて拝んだ後、サイドにあるクローゼットの扉を開けると中は何処までも続いているようにも見える真っ白けっけ~な空間とズラッ~と並ぶ沢山のハンガーラックとぎっちり掛けてある服、服、服・・


なんとコレ、謎のスキルでレオンが作ってくれた< 多次元クローゼット >というもので、ある日の朝のことーー

どんどん増えていく洋服達でパンパンに膨れていたはずのクローゼットが何故か非常にスリムに。

「 ??? 」

それを不思議に思いながらパカッと開いたらこの謎空間で、だだっ広い真っ白空間だったもんだから俺はその場でびっくり仰天。

それから増えていく服は全てこの中へと収納されている。



ふふふ~ん♬と鼻歌を歌いながら、俺はクローゼットの中に入りいつも通りの修行用簡素な白シャツ、茶色いベストにレオン用の護衛スタイルの灰色に近い白のチュニックをササッと取って外に出る。


そしてレオンと共にパパッと着替えて外に出ると、俺とレオン、あげ玉と新たに黒みつの名前が書かれた家の前の表札が土で汚れているのに気づきサッサッと手で掃いてキレイにした後、俺は修行をしにレオンと二人で森の方へと向かって走っていった。




この三ヶ月、学院の授業も手は抜かず必死に頑張ってきたが、その傍ら冒険者としての依頼もかなり積極的に受け、俺なりに ” 反教会組織 ” の存在について至る所で聞き回ったが、結果は惨敗。


誰一人としてそんな組織は聞いたことないと口を揃えて言う。


勿論小さな不満はあれど教会に反発する者達が集団化するほどの決定的な事件は起こっていない様で、その小さな不満も本当に微々たるもの。


その不満についても詳しく聞いてみたが、一番多かったのは現在の教会のトップ、かつジェニファーちゃんのパパさんでもある・・


大司教の< グレスター >


ーーについての話が最多であった。



その詳しい内容としては、お金儲けにとても積極的で "  聖職者としてどうなのか?  "   という点で、どうやら王族や貴族に対して媚を売っている様に見える行動がどうにも受け入れ難いと思っている人達がそれなりにいるようだ。


ただーーー・・

あくまでお金儲けをしようとしている相手が貴族だけで貧しい平民から搾取はしていないし、お金がない人達を見捨てたりもせずきちんとした対応をとってはくれているため不満は爆発してない。


要は ” 聖職者 ” というイメージに高潔な物を抱いている層としてはお金に結びつくイメージでそれが汚された!と考える人達がいるということ。


世の中には色んな考えの人達がいるためそれが何であれ必ず不満は出るものだし、これは許容範囲内・・だと思うけどな。

ちゃんとお仕事はしてくれているし・・



そんな考え事をしていたのが悪かったのか、レオンの放った・・いや、何か大人気のゲームのキャラの技みたいに、” 指をふる ” をされただけで、大きく吹き飛ばされてしまいゴロゴロと転がって目を回す。


そのままふにゃ~・・と倒れていると、いつの間にか隣に立っていたレオンがジッ~・・と俺を見下ろし、そのまま回収。

いつもの麦袋スタイルでよいしょっと俺を担ぐと、そのままペタペタと冷たい手でおでこを冷やしてくれる。


気持ちいい~


そのひんやりお手々にうっとり~しながら、再度、現在は大きな不満がない教会について考えたが、やはり数年後に反旗を翻す ” 反教会組織 ” とは結びつかず・・

俺はうう~ん・・と頭を大いに悩ませた。




しかし考えても勿論答えは出ず・・俺はレオンに「 ありがとう! 」とお礼を告げ、とうっ!と飛び上がって地面に着地。

そのまままた修行の続きを始め、ヘロヘロになりながらマリンさんの所へご飯を食べに行った。


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