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第十五章
584 悲しいね
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( カルパス )
「 僕はね、剣も魔法も他者を攻撃する力には恵まれなかった。
でもね、戦いはそれだけが全てじゃない。
” 情報 ” は最強の剣であり最強の盾でもある。
僕はこの力を使って " 悪 " と戦いたいと思って、ずっとこのお仕事をしてきたんだ。
そしてその志を同じくして戦っている仲間達がいる。
カルパス、君もこのギルドに入って来た時同じことを言っていたよね?
そして────君と同時期に入ってきたレイナも……。 」
「 …………。 」
恐らく今回の首謀者の一人であると思われる、元凄腕諜報員であった< レイナ >。
リーフ様の暗殺事件の時もこの女がわざと流した大量の情報によって動きが遅れてしまったのだ。
そして、今回の事件も全ての力を使い妨害してくるであろう事は既に分かっている。
エルビスの昔話によって、私の脳裏には初めて出会った頃のレイナの姿が過り……そして今はもう見えない場所まで行ってしまった彼女について、何とも言えない気持ちがこみ上げた。
レイナは私とほぼ同時期に、諜報ギルドの門を叩いた女性だ。
元々諜報員としての素晴らしい才能があって、小柄で華奢な体にも関わらず強い信念をもって努力し続け、結果周りの者達をどんどん追い抜き異例のスピードで出世していった。
” 襲撃の情報がもっと早く入っていたら助かる命は沢山あったのに……。
私の家族も、婚約者も……。 ”
彼女はモンスターの襲撃によって全滅してしまった小さな街出身で、よくその事についても語っては悲しげに眉を下げていた。
そんな悲しい過去から目を逸らさずひたむきに頑張るレイナと私は、お互いに切磋琢磨し、とうとうその頑張りがエルビスの目に入る。
そして将来有望な諜報員として期待されるようになっていったが────……。
力を手にする度にレイナは徐々におかしくなっていった。
力に溺れ、” 正しい情報を正しい場所へ ” ────それすらも守れなくなった頃、とうとう金さえ払えば犯罪集団にまで情報を流すようになってしまったレイナに私は苦言を申す。
” 君は自身の悲しい体験から二度とそんな事がないようにと頑張ってきたのではないのか? ”
そんな私の言葉を聞いて、彼女は鼻で笑いながら答えた。
” そうよ?でも、だからなに?
私には力がある。
もう以前の何も知らなかった弱い私じゃないの。
だから二度と嫌な思いをしないように今度は ” 奪う側 ” になって幸せに楽しく人生を過ごすわ。
・・
だってここには何だってあるもの。
ドレスだってアクセサリーだって、いい男もた~くさん!
こんな幸せ、あんな小さい街じゃ一つも味わえなかったわ! ”
笑いながらそう語る彼女の目には、以前は灯っていた高潔な色は無く……欲にまみれたおぞましい色だけがあった。
そしてその後直ぐに大きな事件が起きる。
大規模な盗賊団が小さい街を大胆にも襲おうとしたのだ。
その盗賊団には街の警備網や侵入経路、守備隊の見張りの交代時間や街に常駐している冒険者、傭兵達の個人データー、その全てが筒抜けとなっていて、あわやという時、私とエルビスが動き事なきを得た。
その後その手口や手腕からレイナの仕業に間違いないと見られ、捕らえた盗賊達を尋問する手はずだったが……なんとその前に全員が死亡してしまい、事件は有耶無耶になってしまったのだ。
その死に様は、腹から湧いた大量の虫たちにその体を全て食われるという、壮絶なものであった。
恐らく、かなり前から盗賊たち全員の身体に寄生モンスターを寄生させていたのだろう。
それにより証拠は全て虫の腹の中となってしまったと思われたが、私は事前に掴んでいた証拠を提示しレイナを追い詰める事に成功。
それが認められたレイナは諜報員としての資格を剥奪され、彼女が固執していた地位は全て泡となって消えてしまった。
レイナはその事を酷く恨み、今だに私への憎悪を燃やしている。
だから今回の事件は私への復讐も兼ねているはず……。
神妙な顔で黙る私に一瞬視線を送った後、エルビスは一言『 悲しいね。 』と呟いた。
「 はぁ? 」
訳が分からないと言いたげなドノバンの視線を受けながらエルビスは話を続けた。
『 人は力を手にした時が大きな運命の分かれ道なんだろうなって思うよ。
力を手にしても自身の正義を見失わない人もいれば……レイナの様に欲に溺れてしまう人もいる。
かつて志を共にした仲間がそうやって変わってしまうのが、僕は何よりも ” 悲しい ” んだ。 』
しんみりとした様子でそう言ったエルビス。
彼の心中の全ては分かりかねるが、複雑なものには違いない。
エルビスは最後までレイナを信じていた。
しかしその結果の全ては彼を裏切るモノで、職業柄、その ” 悲しい ” になってしまった沢山の人達を見てきたからこそ、一度同志となった仲間を信じたかったのだろうと思う。
自身の過去を忘れ、ただ目の前に広がる欲望に飛びつき快楽を得る姿は ” 悲しいね ”
それ以上にピッタリな言葉はない。
押し黙ってしまったエルビスと私。
それを見て何を思ったのか、突然ドノバンがプ──ッ!!と吹き出し笑い出した。
急に何故笑うのか分からず思わずギロリと睨みつけると、ドノバンは怖っ!と茶化すように言いながら続けて手をヒラヒラと振る。
「 お前達って、ほんとっ~~……っに!頭硬てぇよな~。
これだから、おつむで戦う奴らはめんどくせぇんだよ。
力を持った奴らが調子に乗っちまうのは仕方ねぇ事さ。
要は変わっちまった奴と ” 合うか合わないか ” それだけの話だ。
レイナは人として越えちゃいけねぇとこまで行っちまった。
だからぶっ倒す。それだけの話だろう? 」
エルビスと私に順番に視線を向けてからニヤ~と笑うドノバンに、私の口からはフッと軽い笑いが漏れる。
ドノバンはこうして昔から物事のYES、NOを即座に決めて直ぐにそれを実行する強さをもっている男であった。
私が何通りものパターンを考え計画をしている間にも、スッパリ決めてスパンっと終わらせてしまう事もしばしば。
もっと考えろ、猪男が!と思う反面羨ましいとも思う。
いつの間にか緊張していたらしい体の力を抜いた後、私はわざとらしいため息をついた。
「 全く……相変わらずの脳筋男め。人には情緒というものがあるのだ。
世の中お前みたいな奴しかいなくなれば ” 悩み ” という概念は消え失せるだろうな。
心底お前が羨ましいよ。 」
「 いやいや、俺悩み沢山あるから!!
元妻に屋敷とられて追い出されてるしぃ~息子のシャルルには目に入ればあからさまに邪魔!って目で見られているしぃ~……もう一人の息子のアルベルトには負けて騎士団の団長の座も奪われてクビ!
そのせいで巷では ” 息子に負けた負け犬わんわん~♬ ” だとか意地悪まで言われてんだぜ?!
踏んだり蹴ったり、悩みまくりの人生! 」
お~いおいと泣きながら、私の腰に抱きついて泣きわめくいい歳した情けない大人に────私は頭を抱えて大きなため息をついた。
そしてそのまま容赦なくスコンっ!と頭を殴りつけてやると、エルビスはアハハ~!と大きく笑い出す。
『 野良に戻ったワンちゃんをまた躾直さなきゃいけなくなっちゃったね!
まぁ、カルパスの資質はそれが本職なんだし頑張って~。
……君達みたいな、いつまでも本質の変わらない人間を見ているとさ、僕は希望を持てるんだよ。
…………例え…………この世界が…………。
────────。
……………フフッ、なんてね!
じゃあ、引き続き何か情報があったらまた連絡してねぇ~!ばいばーい! 』
鼻水までつけながら泣くドノバンを必死に引き離そうとしていたため、ボソリと呟いた声は聞こえなかったが────エルビスは私にとって大変遺憾な言葉を残しそのまま飛び立って行ってしまった。
「 僕はね、剣も魔法も他者を攻撃する力には恵まれなかった。
でもね、戦いはそれだけが全てじゃない。
” 情報 ” は最強の剣であり最強の盾でもある。
僕はこの力を使って " 悪 " と戦いたいと思って、ずっとこのお仕事をしてきたんだ。
そしてその志を同じくして戦っている仲間達がいる。
カルパス、君もこのギルドに入って来た時同じことを言っていたよね?
そして────君と同時期に入ってきたレイナも……。 」
「 …………。 」
恐らく今回の首謀者の一人であると思われる、元凄腕諜報員であった< レイナ >。
リーフ様の暗殺事件の時もこの女がわざと流した大量の情報によって動きが遅れてしまったのだ。
そして、今回の事件も全ての力を使い妨害してくるであろう事は既に分かっている。
エルビスの昔話によって、私の脳裏には初めて出会った頃のレイナの姿が過り……そして今はもう見えない場所まで行ってしまった彼女について、何とも言えない気持ちがこみ上げた。
レイナは私とほぼ同時期に、諜報ギルドの門を叩いた女性だ。
元々諜報員としての素晴らしい才能があって、小柄で華奢な体にも関わらず強い信念をもって努力し続け、結果周りの者達をどんどん追い抜き異例のスピードで出世していった。
” 襲撃の情報がもっと早く入っていたら助かる命は沢山あったのに……。
私の家族も、婚約者も……。 ”
彼女はモンスターの襲撃によって全滅してしまった小さな街出身で、よくその事についても語っては悲しげに眉を下げていた。
そんな悲しい過去から目を逸らさずひたむきに頑張るレイナと私は、お互いに切磋琢磨し、とうとうその頑張りがエルビスの目に入る。
そして将来有望な諜報員として期待されるようになっていったが────……。
力を手にする度にレイナは徐々におかしくなっていった。
力に溺れ、” 正しい情報を正しい場所へ ” ────それすらも守れなくなった頃、とうとう金さえ払えば犯罪集団にまで情報を流すようになってしまったレイナに私は苦言を申す。
” 君は自身の悲しい体験から二度とそんな事がないようにと頑張ってきたのではないのか? ”
そんな私の言葉を聞いて、彼女は鼻で笑いながら答えた。
” そうよ?でも、だからなに?
私には力がある。
もう以前の何も知らなかった弱い私じゃないの。
だから二度と嫌な思いをしないように今度は ” 奪う側 ” になって幸せに楽しく人生を過ごすわ。
・・
だってここには何だってあるもの。
ドレスだってアクセサリーだって、いい男もた~くさん!
こんな幸せ、あんな小さい街じゃ一つも味わえなかったわ! ”
笑いながらそう語る彼女の目には、以前は灯っていた高潔な色は無く……欲にまみれたおぞましい色だけがあった。
そしてその後直ぐに大きな事件が起きる。
大規模な盗賊団が小さい街を大胆にも襲おうとしたのだ。
その盗賊団には街の警備網や侵入経路、守備隊の見張りの交代時間や街に常駐している冒険者、傭兵達の個人データー、その全てが筒抜けとなっていて、あわやという時、私とエルビスが動き事なきを得た。
その後その手口や手腕からレイナの仕業に間違いないと見られ、捕らえた盗賊達を尋問する手はずだったが……なんとその前に全員が死亡してしまい、事件は有耶無耶になってしまったのだ。
その死に様は、腹から湧いた大量の虫たちにその体を全て食われるという、壮絶なものであった。
恐らく、かなり前から盗賊たち全員の身体に寄生モンスターを寄生させていたのだろう。
それにより証拠は全て虫の腹の中となってしまったと思われたが、私は事前に掴んでいた証拠を提示しレイナを追い詰める事に成功。
それが認められたレイナは諜報員としての資格を剥奪され、彼女が固執していた地位は全て泡となって消えてしまった。
レイナはその事を酷く恨み、今だに私への憎悪を燃やしている。
だから今回の事件は私への復讐も兼ねているはず……。
神妙な顔で黙る私に一瞬視線を送った後、エルビスは一言『 悲しいね。 』と呟いた。
「 はぁ? 」
訳が分からないと言いたげなドノバンの視線を受けながらエルビスは話を続けた。
『 人は力を手にした時が大きな運命の分かれ道なんだろうなって思うよ。
力を手にしても自身の正義を見失わない人もいれば……レイナの様に欲に溺れてしまう人もいる。
かつて志を共にした仲間がそうやって変わってしまうのが、僕は何よりも ” 悲しい ” んだ。 』
しんみりとした様子でそう言ったエルビス。
彼の心中の全ては分かりかねるが、複雑なものには違いない。
エルビスは最後までレイナを信じていた。
しかしその結果の全ては彼を裏切るモノで、職業柄、その ” 悲しい ” になってしまった沢山の人達を見てきたからこそ、一度同志となった仲間を信じたかったのだろうと思う。
自身の過去を忘れ、ただ目の前に広がる欲望に飛びつき快楽を得る姿は ” 悲しいね ”
それ以上にピッタリな言葉はない。
押し黙ってしまったエルビスと私。
それを見て何を思ったのか、突然ドノバンがプ──ッ!!と吹き出し笑い出した。
急に何故笑うのか分からず思わずギロリと睨みつけると、ドノバンは怖っ!と茶化すように言いながら続けて手をヒラヒラと振る。
「 お前達って、ほんとっ~~……っに!頭硬てぇよな~。
これだから、おつむで戦う奴らはめんどくせぇんだよ。
力を持った奴らが調子に乗っちまうのは仕方ねぇ事さ。
要は変わっちまった奴と ” 合うか合わないか ” それだけの話だ。
レイナは人として越えちゃいけねぇとこまで行っちまった。
だからぶっ倒す。それだけの話だろう? 」
エルビスと私に順番に視線を向けてからニヤ~と笑うドノバンに、私の口からはフッと軽い笑いが漏れる。
ドノバンはこうして昔から物事のYES、NOを即座に決めて直ぐにそれを実行する強さをもっている男であった。
私が何通りものパターンを考え計画をしている間にも、スッパリ決めてスパンっと終わらせてしまう事もしばしば。
もっと考えろ、猪男が!と思う反面羨ましいとも思う。
いつの間にか緊張していたらしい体の力を抜いた後、私はわざとらしいため息をついた。
「 全く……相変わらずの脳筋男め。人には情緒というものがあるのだ。
世の中お前みたいな奴しかいなくなれば ” 悩み ” という概念は消え失せるだろうな。
心底お前が羨ましいよ。 」
「 いやいや、俺悩み沢山あるから!!
元妻に屋敷とられて追い出されてるしぃ~息子のシャルルには目に入ればあからさまに邪魔!って目で見られているしぃ~……もう一人の息子のアルベルトには負けて騎士団の団長の座も奪われてクビ!
そのせいで巷では ” 息子に負けた負け犬わんわん~♬ ” だとか意地悪まで言われてんだぜ?!
踏んだり蹴ったり、悩みまくりの人生! 」
お~いおいと泣きながら、私の腰に抱きついて泣きわめくいい歳した情けない大人に────私は頭を抱えて大きなため息をついた。
そしてそのまま容赦なくスコンっ!と頭を殴りつけてやると、エルビスはアハハ~!と大きく笑い出す。
『 野良に戻ったワンちゃんをまた躾直さなきゃいけなくなっちゃったね!
まぁ、カルパスの資質はそれが本職なんだし頑張って~。
……君達みたいな、いつまでも本質の変わらない人間を見ているとさ、僕は希望を持てるんだよ。
…………例え…………この世界が…………。
────────。
……………フフッ、なんてね!
じゃあ、引き続き何か情報があったらまた連絡してねぇ~!ばいばーい! 』
鼻水までつけながら泣くドノバンを必死に引き離そうとしていたため、ボソリと呟いた声は聞こえなかったが────エルビスは私にとって大変遺憾な言葉を残しそのまま飛び立って行ってしまった。
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