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第十五章
569 これ以上は無理だから!
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( リーフ )
黒ルンバ……もとい黒みつは、寝室へ向かう最中もそのスキルを使い続け、到着後もしっかり部屋の中をピカピカにしてくれる。
「 ありがとう! 」
綺麗な部屋が気持ちいい!
掃除をしてくれた黒みつにお礼を言った後は、ワシャワシャと黒つやボディーを撫で回した。
そしてそのまま、フカフカのベッド・マッシュの上に黒みつをポンッと投げる。
するとあげ玉もそれに続きベッド・マッシュに上がったのだが、疲れていたのか直ぐに就寝してしまいボボンっ!!と巨大毛玉に大変身した。
わ~~い!
俺は即座にその毛玉に飛んでしがみつき、更に近くでジッ……とそれを見上げる黒みつを摘み上げすぐ横にくっつける。
するとふわふわの羽毛にやられたのか、黒みつはまたデロロ~ン……と溶けてしまったが、うっとりしている様子だったので、そのまま背中に抱きついてきたレオンと共に4人で就寝したのだった。
そして次の日の朝、早朝────。
いつも通りの朝日が登る前に目覚めたのだが、隣にくっついていたはずの黒みつがいない。
まさか溶け過ぎて気化しちゃった??!!
本気で心配になって「 レオーン!レオーン!! 」と引っ付いて拘束してくるレオンの顎にガスガスッ!と後頭部をぶつけて起こすと、ボンヤリとレオンが目を覚ました。
「 ……??おはよう……ございます……?? 」
ボケッ~とした目で俺を見ているが、手の拘束は解けたのでカユジ虫のエスケープの様ににゅるるん!とそこから脱出する。
そして、スンスンと俺がいた場所の匂いを嗅いでいるレオンをよそに部屋中を探し回った。
しかしどうも部屋の中にはいない様だったので、やっぱり気化……と青ざめたが、畑の方になにやら魔力反応があったので、直ぐに縁側に行って畑を覗くと────?
そこには沢山の触手をみょんみょんと出し、畑のお世話をしている黒みつの姿があった。
雑草を抜いては水をやり、土をホジホジ……そんな姿を見て俺は思っちゃったよね~。
黒みつはワーカーホリックだ……ってね!
フラフラと近寄ってきてペットリくっついてきたレオンを見上げ、俺は嘆かわしさに首を振る。
ワーカーホリックから進化した社畜は既にここにいる。
その枠をもう一つ増やすわけにはいかないぞ!
これはいかん!と焦った俺は直ぐに黒みつを捕獲した。
" 何?!何!? "
そう言わんばかりにビクビクンっ!!と揺れる黒みつを優しく撫でる。
「 お仕事はいいから沢山遊ぼうね~。 」
「 ?? 」
しっかりと注意したのだが、黒みつは身体をグニュグニュと捻って理解不能と言わんばかりの様子だった。
ーーーピュ~イ♬
俺はすぐに口笛を吹いてあげ玉を呼ぶと、まだ体の半分以上がモワモワ毛玉のあげ玉が ” 何~? ” という雰囲気でのっそりやってくる。
「 黒みつと一緒に今日から森で遊んでおいで。 」
大あくびするあげ玉の首元にぺちょりと黒みつを巻き付けて頼むと、「 クッピ~!( いいよ~! ) 」と力強い返事を返してくれた。
黒みつは「 ?? 」「 ???? 」と俺とあげ玉と交互に見ながら戸惑う雰囲気を出してきたが、俺は撫で撫でしながらしっかりと黒みつに言い聞かせる。
「 沢山遊んで沢山食べて沢山寝る。
それが今日から黒みつの仕事だ。
分かったかな~? 」
「 …………。 」
黒みつはジッと俺を見てから、みょみょ~と触手を一本伸ばし、その先端をグッ!!と握る。
どうやら自分のお仕事を理解した様子。
よしよし!と満足気に頷いた後、コキコキッと首を鳴らしニタリ……と好戦的な笑みを浮かべたあげ玉に少々不安はあったが、そのまま走り去る2匹を手を振りながら見送った。
我が家の社畜枠はレオンのみ!
もうそれで手一杯だから!
こ、これ以上は無理だから!!
離れてしまった俺をまたしてもフラフラ~と追いかけてきて、そのままペトリとくっついてくるレオン。
俺はその体を抱きしめ、とりあえずわっしゃわっしゃと頭を撫でておいた。
そうしてそれからはあげ玉と黒みつは俺とレオンが修行する時間からひたすら森で遊び、デロンデロンのドロドロで帰ってきては楽しそうに過ごす様になった。
ただし不定期にご飯を食べずに森で遊び続けるあげ玉とは違い、黒みつは大層マリンさんのご飯が気に入ったらしく、その時間になるとしっかりスキル< 家族の拠点 >で空間移動して【 森の恵み 】へとやってくる。
最初に会った日にはマリンさんもルルちゃんも無反応だったし、更に黒みつもご飯を食べずにモジモジしていた。
そのため、俺はてっきり ” ご飯は普通のスライスみたいに埃とか腐った肉とかが好きなのかな~? ” と思っていたのだが────どうやら違ったらしい。
あげ玉と初めて遊ばせたその日の朝ごはんの時。
ご飯をウマウマ~と食べている最中、机の上の空間にピシッ!!という何かが割れたような音がしたと思ったら急に空間に亀裂が入る。
────ブハッ!!
思わず食べ物を吐き出しそうになったが、必死で口を抑えそれを阻止していると、その亀裂からドロドロ……と粘着性のある黒い水が流れてきて、それがそのまま黒みつの形になっていった。
黒ルンバ……もとい黒みつは、寝室へ向かう最中もそのスキルを使い続け、到着後もしっかり部屋の中をピカピカにしてくれる。
「 ありがとう! 」
綺麗な部屋が気持ちいい!
掃除をしてくれた黒みつにお礼を言った後は、ワシャワシャと黒つやボディーを撫で回した。
そしてそのまま、フカフカのベッド・マッシュの上に黒みつをポンッと投げる。
するとあげ玉もそれに続きベッド・マッシュに上がったのだが、疲れていたのか直ぐに就寝してしまいボボンっ!!と巨大毛玉に大変身した。
わ~~い!
俺は即座にその毛玉に飛んでしがみつき、更に近くでジッ……とそれを見上げる黒みつを摘み上げすぐ横にくっつける。
するとふわふわの羽毛にやられたのか、黒みつはまたデロロ~ン……と溶けてしまったが、うっとりしている様子だったので、そのまま背中に抱きついてきたレオンと共に4人で就寝したのだった。
そして次の日の朝、早朝────。
いつも通りの朝日が登る前に目覚めたのだが、隣にくっついていたはずの黒みつがいない。
まさか溶け過ぎて気化しちゃった??!!
本気で心配になって「 レオーン!レオーン!! 」と引っ付いて拘束してくるレオンの顎にガスガスッ!と後頭部をぶつけて起こすと、ボンヤリとレオンが目を覚ました。
「 ……??おはよう……ございます……?? 」
ボケッ~とした目で俺を見ているが、手の拘束は解けたのでカユジ虫のエスケープの様ににゅるるん!とそこから脱出する。
そして、スンスンと俺がいた場所の匂いを嗅いでいるレオンをよそに部屋中を探し回った。
しかしどうも部屋の中にはいない様だったので、やっぱり気化……と青ざめたが、畑の方になにやら魔力反応があったので、直ぐに縁側に行って畑を覗くと────?
そこには沢山の触手をみょんみょんと出し、畑のお世話をしている黒みつの姿があった。
雑草を抜いては水をやり、土をホジホジ……そんな姿を見て俺は思っちゃったよね~。
黒みつはワーカーホリックだ……ってね!
フラフラと近寄ってきてペットリくっついてきたレオンを見上げ、俺は嘆かわしさに首を振る。
ワーカーホリックから進化した社畜は既にここにいる。
その枠をもう一つ増やすわけにはいかないぞ!
これはいかん!と焦った俺は直ぐに黒みつを捕獲した。
" 何?!何!? "
そう言わんばかりにビクビクンっ!!と揺れる黒みつを優しく撫でる。
「 お仕事はいいから沢山遊ぼうね~。 」
「 ?? 」
しっかりと注意したのだが、黒みつは身体をグニュグニュと捻って理解不能と言わんばかりの様子だった。
ーーーピュ~イ♬
俺はすぐに口笛を吹いてあげ玉を呼ぶと、まだ体の半分以上がモワモワ毛玉のあげ玉が ” 何~? ” という雰囲気でのっそりやってくる。
「 黒みつと一緒に今日から森で遊んでおいで。 」
大あくびするあげ玉の首元にぺちょりと黒みつを巻き付けて頼むと、「 クッピ~!( いいよ~! ) 」と力強い返事を返してくれた。
黒みつは「 ?? 」「 ???? 」と俺とあげ玉と交互に見ながら戸惑う雰囲気を出してきたが、俺は撫で撫でしながらしっかりと黒みつに言い聞かせる。
「 沢山遊んで沢山食べて沢山寝る。
それが今日から黒みつの仕事だ。
分かったかな~? 」
「 …………。 」
黒みつはジッと俺を見てから、みょみょ~と触手を一本伸ばし、その先端をグッ!!と握る。
どうやら自分のお仕事を理解した様子。
よしよし!と満足気に頷いた後、コキコキッと首を鳴らしニタリ……と好戦的な笑みを浮かべたあげ玉に少々不安はあったが、そのまま走り去る2匹を手を振りながら見送った。
我が家の社畜枠はレオンのみ!
もうそれで手一杯だから!
こ、これ以上は無理だから!!
離れてしまった俺をまたしてもフラフラ~と追いかけてきて、そのままペトリとくっついてくるレオン。
俺はその体を抱きしめ、とりあえずわっしゃわっしゃと頭を撫でておいた。
そうしてそれからはあげ玉と黒みつは俺とレオンが修行する時間からひたすら森で遊び、デロンデロンのドロドロで帰ってきては楽しそうに過ごす様になった。
ただし不定期にご飯を食べずに森で遊び続けるあげ玉とは違い、黒みつは大層マリンさんのご飯が気に入ったらしく、その時間になるとしっかりスキル< 家族の拠点 >で空間移動して【 森の恵み 】へとやってくる。
最初に会った日にはマリンさんもルルちゃんも無反応だったし、更に黒みつもご飯を食べずにモジモジしていた。
そのため、俺はてっきり ” ご飯は普通のスライスみたいに埃とか腐った肉とかが好きなのかな~? ” と思っていたのだが────どうやら違ったらしい。
あげ玉と初めて遊ばせたその日の朝ごはんの時。
ご飯をウマウマ~と食べている最中、机の上の空間にピシッ!!という何かが割れたような音がしたと思ったら急に空間に亀裂が入る。
────ブハッ!!
思わず食べ物を吐き出しそうになったが、必死で口を抑えそれを阻止していると、その亀裂からドロドロ……と粘着性のある黒い水が流れてきて、それがそのまま黒みつの形になっていった。
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