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第十四章
545 もしかして……?
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( リーフ )
俺が気づいたのと同時に、レイド達や他の生徒達もそれに気づいたらしく、突然ザワザワし始めた。
先生達もそれに気づき、ヒソヒソと何かを囁きだしたので、俺はちょっと心配になってくる。
もしかしてレオンも、レイドと同様の理由で裸になっちゃって、ダンジョンから恥ずかしくて出てこれないんじゃない?
あくまで仮想なので服は外に出ればちゃんと再生するのだが、それを知らない可能性もある。
レオンは、恥ずかしがり屋さんだから、今頃ダンジョンの中で泣いているのかも……。
そう思いつくと、心配で心配でオロオロと落ち着き無く体が揺れ始めた。
誰しも裸で気にしない様な強いメンタルをしていないんだ!────と平気で裸のまま戦ってきたレイドをチラッと見て、そのまま頭を横にフルフルと振る。
うちの子大丈夫~?うちの子、うちの子~……。
心配でそわそわしながら辺りを見回すと、少し離れたところにまだ一つダンジョンに繋がる地下への階段が出現している事に気づいた。
そして、同時にそれに気付いた全員が一斉に視線を向けると……恐怖で空気が凍った。
別に出現している階段に何か怖い事があったのではない。
その穴から顔半分だけを出して、コチラをジ────っと見ているレオンが非常に怖かったのだ。
な……なんでそんな中途半端な出方を……????
その場の全員が固まってしまったため、聞けるのは多分俺だけ。
お化けのアトラクションでありそうな演出をしているレオンに、俺は優しく尋ねた。
「 レ……レオン?何でそこから覗いているんだい??
ダンジョンは……?? 」
質問されたレオンは無言のままゆっくりとそのダンジョンから出てきて、スタスタと俺の方へと歩いてくる。
その直線上にいる生徒たちはまるで夏に出る黒いアレのような素早い動きで避け、俺の場所まで障害物の一切ない真っ直ぐな道ができてしまった。
「 ……俺は器の狭い男にならない……俺は器の狭い男にならない……。 」
レオンは歌うようにその一文をブツブツと何度も呟きながら、その舗装されたような道を歩き続ける。
そして、とうとう俺の前に到着すると、近くにいたレイド達4人はササーッと遠ざかり、そして他の生徒達はもっと遠くに待機した。
ちなみに、先生たちはリングの影に隠れてこっそりコチラを覗いて様子を見ている!
えぇ~……。
何、何??皆、ちょっと楽しんでない?
もう慣れっこの離れ小島で、キョロキョロと視線を見回した後レオンを見上げると────レオンはしっかりと俺と目を合わせたまま至近距離で俺を見下ろし、そして────……。
「 ────俺は器の狭い男にならない。 」
────と、まるで飲み会後の締めラーメンのように最後にそう言った。
ダンジョンについて聞いたのに、どうして器の話になっているのか??
いつもの様にそこまでに至った経緯が全く不明なためよく分からないが、レオンはレオンなりに考えている事がある。
それを理解している俺は、コホンッと小さく咳をしてから刺激しない様に優しく話しかけた。
「 ええっと、レオンは何階層までいけたのかな~?
もしかして途中で引き返したのかな? 」
「 ……いいえ?ダンジョンの入り口でずっと立っていました。
リーフ様が30分ダンジョンの中にいろと仰ってたので……。 」
えっ?俺、そんな事言った???
レオンのジト──ッとした恨み全開の目と言葉を受け、必死にダンジョン攻略する前の記憶を探ると────……モヤモヤと自分の言葉が頭の中に蘇る。
” レオン、これから30分ちゃんと一人でダンジョンの中で頑張るんだよ~!
じゃあ、後でね! ”
あ────っ!!
俺は片手で顔を覆い、” しまった~! ” と、心の中で猛反省する。
基本形態が指示待ちのレオンはこの発言のせいで、どうやらダンジョンの中にいないといけないのだと、勘違いしてしまった様だ。
そしてそれを忠実に守り、今の今まで大人しくダンジョンの入り口付近に立っていたと……そういう事らしい。
「 ご、ごめん。俺の言い方が悪かったね。
ダンジョン攻略頑張ってって言いたかったんだよ。
あと少ししか時間ないけど、今からダンジョン攻略行けるところまで行こう? 」
「 ……いいえ。俺は攻略には行きません。
目を離すと何が起こるか分かりませんので……。 」
レオンがチラリッとレイド達、そして他の周りを見渡せば全員バンザイのポーズをとりながらシ──ンと押し黙る。
俺は流石にダンジョンの入り口にいただけは不味いだろうと思い、なんとかレオンに参加を勧めた。
「 レオン、せめて一階層だけでも行ってみないかい?
モンスターはナメクジ・ミミズだったからレオンなら直ぐさ。 」
ね?と、どんなに優しく諭してもレオンは頑として首を縦に振らない。
どうやら ” ごねごねモード ” に突入してしまっている様だ。
それに対して、俺は頭をグイッ~と傾ける。
そもそも何故そんなに嫌がるのか?
一応はこれはテストなので些細な事なら絶対に受けた方がいいと思うのだが……。
俺は腕を組みながら必死に考えて、考えて、考えて────……バンザイしたままプルプルしているレイドが目に入りピンッ!!ときた。
俺が気づいたのと同時に、レイド達や他の生徒達もそれに気づいたらしく、突然ザワザワし始めた。
先生達もそれに気づき、ヒソヒソと何かを囁きだしたので、俺はちょっと心配になってくる。
もしかしてレオンも、レイドと同様の理由で裸になっちゃって、ダンジョンから恥ずかしくて出てこれないんじゃない?
あくまで仮想なので服は外に出ればちゃんと再生するのだが、それを知らない可能性もある。
レオンは、恥ずかしがり屋さんだから、今頃ダンジョンの中で泣いているのかも……。
そう思いつくと、心配で心配でオロオロと落ち着き無く体が揺れ始めた。
誰しも裸で気にしない様な強いメンタルをしていないんだ!────と平気で裸のまま戦ってきたレイドをチラッと見て、そのまま頭を横にフルフルと振る。
うちの子大丈夫~?うちの子、うちの子~……。
心配でそわそわしながら辺りを見回すと、少し離れたところにまだ一つダンジョンに繋がる地下への階段が出現している事に気づいた。
そして、同時にそれに気付いた全員が一斉に視線を向けると……恐怖で空気が凍った。
別に出現している階段に何か怖い事があったのではない。
その穴から顔半分だけを出して、コチラをジ────っと見ているレオンが非常に怖かったのだ。
な……なんでそんな中途半端な出方を……????
その場の全員が固まってしまったため、聞けるのは多分俺だけ。
お化けのアトラクションでありそうな演出をしているレオンに、俺は優しく尋ねた。
「 レ……レオン?何でそこから覗いているんだい??
ダンジョンは……?? 」
質問されたレオンは無言のままゆっくりとそのダンジョンから出てきて、スタスタと俺の方へと歩いてくる。
その直線上にいる生徒たちはまるで夏に出る黒いアレのような素早い動きで避け、俺の場所まで障害物の一切ない真っ直ぐな道ができてしまった。
「 ……俺は器の狭い男にならない……俺は器の狭い男にならない……。 」
レオンは歌うようにその一文をブツブツと何度も呟きながら、その舗装されたような道を歩き続ける。
そして、とうとう俺の前に到着すると、近くにいたレイド達4人はササーッと遠ざかり、そして他の生徒達はもっと遠くに待機した。
ちなみに、先生たちはリングの影に隠れてこっそりコチラを覗いて様子を見ている!
えぇ~……。
何、何??皆、ちょっと楽しんでない?
もう慣れっこの離れ小島で、キョロキョロと視線を見回した後レオンを見上げると────レオンはしっかりと俺と目を合わせたまま至近距離で俺を見下ろし、そして────……。
「 ────俺は器の狭い男にならない。 」
────と、まるで飲み会後の締めラーメンのように最後にそう言った。
ダンジョンについて聞いたのに、どうして器の話になっているのか??
いつもの様にそこまでに至った経緯が全く不明なためよく分からないが、レオンはレオンなりに考えている事がある。
それを理解している俺は、コホンッと小さく咳をしてから刺激しない様に優しく話しかけた。
「 ええっと、レオンは何階層までいけたのかな~?
もしかして途中で引き返したのかな? 」
「 ……いいえ?ダンジョンの入り口でずっと立っていました。
リーフ様が30分ダンジョンの中にいろと仰ってたので……。 」
えっ?俺、そんな事言った???
レオンのジト──ッとした恨み全開の目と言葉を受け、必死にダンジョン攻略する前の記憶を探ると────……モヤモヤと自分の言葉が頭の中に蘇る。
” レオン、これから30分ちゃんと一人でダンジョンの中で頑張るんだよ~!
じゃあ、後でね! ”
あ────っ!!
俺は片手で顔を覆い、” しまった~! ” と、心の中で猛反省する。
基本形態が指示待ちのレオンはこの発言のせいで、どうやらダンジョンの中にいないといけないのだと、勘違いしてしまった様だ。
そしてそれを忠実に守り、今の今まで大人しくダンジョンの入り口付近に立っていたと……そういう事らしい。
「 ご、ごめん。俺の言い方が悪かったね。
ダンジョン攻略頑張ってって言いたかったんだよ。
あと少ししか時間ないけど、今からダンジョン攻略行けるところまで行こう? 」
「 ……いいえ。俺は攻略には行きません。
目を離すと何が起こるか分かりませんので……。 」
レオンがチラリッとレイド達、そして他の周りを見渡せば全員バンザイのポーズをとりながらシ──ンと押し黙る。
俺は流石にダンジョンの入り口にいただけは不味いだろうと思い、なんとかレオンに参加を勧めた。
「 レオン、せめて一階層だけでも行ってみないかい?
モンスターはナメクジ・ミミズだったからレオンなら直ぐさ。 」
ね?と、どんなに優しく諭してもレオンは頑として首を縦に振らない。
どうやら ” ごねごねモード ” に突入してしまっている様だ。
それに対して、俺は頭をグイッ~と傾ける。
そもそも何故そんなに嫌がるのか?
一応はこれはテストなので些細な事なら絶対に受けた方がいいと思うのだが……。
俺は腕を組みながら必死に考えて、考えて、考えて────……バンザイしたままプルプルしているレイドが目に入りピンッ!!ときた。
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