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第十四章
536 解決法
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( リーフ )
「 承知いたしました。
確かにレオンの興味は非常に偏っていそうですので、私としてはその幅を広げる事から始めるのが良いかと思います。
ちなみに休みの日は何をなさっているのですか? 」
「 ありがとう!助かるよ。
確かに何に対しても興味は薄いから広げるのが先決か……。
休みの日は、そもそもレオンが単独で行動する事自体がほぼないから俺のしたいことに付き合う感じだね。
────あ、前に無理やり休みを与えた時は、一日中壁を見てたって言ってたよ。 」
「 ……そ、そうですか……。壁を……。 」
最後はそう呟いてリリアちゃんはまた机に伏せてしまった。
他の人達も「 ……壁……。 」「 壁って……。 」といいながら下を向いて震えている。
その中でソフィアちゃんが顔を上げスッ……と静かに手を上げた。
「 では一人で、ではなくリーフ様が一日レオン様の休日に付き合う形にしてみたらどうでしょうか?
何も言わずレオン様の行動に付き合ってみては? 」
「 あ~それ、少し前にやってみたんだよね……。
” 今日はレオンのしたいことをしよう。俺はそれに付き合うからね。 ” ってさ。
そしたら俺、レオンに抱っこされたまま一日中座っているだけだった。
なんか見ているものが壁から俺に変わっただけ?みたいな……。
結局あんまりにも暇だったから、そのまま寝ちゃったんだけど、目が冷めるとベッドの上でお花まみれになっててさ。
あれ?俺、死んじゃった??って本気で思っちゃったよ。 」
「 ……は、花まみれ……。 」
今度はソフィアちゃんがそう呟いて、机に伏せる。
全員これには打つ手なし!とばかりに机に突っ伏してしまって俺も頭を抱えて困っていると────突然ピンッ!と一つ思い当たる事が頭に浮かんだ。
「 そうそう!レオンは可愛いものが大好きな様でね。
砂ネズミのお人形は、とても大事にしているよ!
それとこれは絶対に他には秘密にしてほしいんだけど、実はドレスにも興味があるみたいで、ちょっ~とだけ着てみたいな的な願望があるようなんだ。
誰か体格が良い人専用のいいドレス屋さん知ってる? 」
机に突っ伏している全員からブハッ!!と息を大きく吐き出す音がし、レイドがヒーヒー息を乱しながら「 オ、オーダーメイドしかないんじゃね!? 」と言って他の人達もそれにコクコクと頷く。
皆の意見を聞いて、やっぱり既製品では難しいか……と改めて理解した。
この世界では獣人族とエルフ族の国では同性婚が認められていて、特に獣人族は性別よりも匂い重視。
とにかく ” 可愛い ” ” 守ってあげたい ” などを感じれば、それこそ結構なマッチョ兵士さんに対しても、普通に求愛してくる。
その結果、当然男同士の結婚も多く見られるわけだが……女性的なものを求めているわけではないので、その場合は二人揃って白いタキシードを着て結婚式をすることが多い。
ちなみに片方がドレスを着る場合は、女性の様に華奢な男の人の時だけ。
それを考えるとやはり大きめのドレスとなるとオーダーメイドしかなさそうだ。
着れなくても、とりあえず好きなデザインだけでも見にドレス屋さんでも行ってみるか……。
そう決意した瞬間、急に日光が遮られ日陰に入る。
あれ?と思い、上をフッと見上げると、いつの間にかレオンが立っていて俺を見下ろしていた。
「 只今戻りました。リーフ様。 」
「 あ、おかえり。いい本見つかった? 」
そう尋ねると、レオンはう~ん?と考えてからとりあえずといった風にコクリと頷いた。
どうやらそこまで興味を惹かれた本はなかった様子。
だが、とにかく一人で行動を起こしたという事自体が大きい出来事だったので、俺は非常に満足し、ニッコリ笑みを溢して続けて言った。
「 そうだ。今度ドレスでも見に行かないかい?
グリモアは大きい街だから沢山あると思うしさ。 」
するとレオンは明らかに狼狽え、顔を僅かに赤らめた。
「 そ……それは、白いドレスを見に……ですか? 」
「 ??えっ?白?? 」
妙に具体的な色だな……と思ったが、レオンが白がいいなら白で良し!と考え「 そうだね! 」と元気よく答えた。
するとレオンは赤いお顔のままキュッ~っと目を閉じ「 ……嬉しいです。 」と言って俺を抱きしめてきたので、俺はコレだっ!と突如閃き目をカッ!と見開く。
せっかくお金も稼げたので、部活などの新天地ではなく元々好きなドレスを見に行けば良かったのだ。
俺はまたしても自分目線で ” 目新しいもの発見イコール楽しい ” を、正反対の性格のレオンに押し付けてしまうところであった。
反省反省……。
心の中でレオンにごめ~んと謝り、更にそれに気づかせてくれた皆に感謝を述べる。
「 皆!ありがとう!お陰で悩みが解決したよ。 」
心を込めてそう伝えると、全員下を向いたまま親指を立てて応援してくれた。
とりあえずオーダーメイドはまたおいおい考えるとして、今度レオンをドレスのお店に連れて行ってあげよ~!
俺はとても馴染み深いレオンの ” 椅子 ” に座らされ、いつも通りのぬくぬく椅子にホッとしながら、これからの予定リストに、それをキッチリと刻み込んでおいた。
「 承知いたしました。
確かにレオンの興味は非常に偏っていそうですので、私としてはその幅を広げる事から始めるのが良いかと思います。
ちなみに休みの日は何をなさっているのですか? 」
「 ありがとう!助かるよ。
確かに何に対しても興味は薄いから広げるのが先決か……。
休みの日は、そもそもレオンが単独で行動する事自体がほぼないから俺のしたいことに付き合う感じだね。
────あ、前に無理やり休みを与えた時は、一日中壁を見てたって言ってたよ。 」
「 ……そ、そうですか……。壁を……。 」
最後はそう呟いてリリアちゃんはまた机に伏せてしまった。
他の人達も「 ……壁……。 」「 壁って……。 」といいながら下を向いて震えている。
その中でソフィアちゃんが顔を上げスッ……と静かに手を上げた。
「 では一人で、ではなくリーフ様が一日レオン様の休日に付き合う形にしてみたらどうでしょうか?
何も言わずレオン様の行動に付き合ってみては? 」
「 あ~それ、少し前にやってみたんだよね……。
” 今日はレオンのしたいことをしよう。俺はそれに付き合うからね。 ” ってさ。
そしたら俺、レオンに抱っこされたまま一日中座っているだけだった。
なんか見ているものが壁から俺に変わっただけ?みたいな……。
結局あんまりにも暇だったから、そのまま寝ちゃったんだけど、目が冷めるとベッドの上でお花まみれになっててさ。
あれ?俺、死んじゃった??って本気で思っちゃったよ。 」
「 ……は、花まみれ……。 」
今度はソフィアちゃんがそう呟いて、机に伏せる。
全員これには打つ手なし!とばかりに机に突っ伏してしまって俺も頭を抱えて困っていると────突然ピンッ!と一つ思い当たる事が頭に浮かんだ。
「 そうそう!レオンは可愛いものが大好きな様でね。
砂ネズミのお人形は、とても大事にしているよ!
それとこれは絶対に他には秘密にしてほしいんだけど、実はドレスにも興味があるみたいで、ちょっ~とだけ着てみたいな的な願望があるようなんだ。
誰か体格が良い人専用のいいドレス屋さん知ってる? 」
机に突っ伏している全員からブハッ!!と息を大きく吐き出す音がし、レイドがヒーヒー息を乱しながら「 オ、オーダーメイドしかないんじゃね!? 」と言って他の人達もそれにコクコクと頷く。
皆の意見を聞いて、やっぱり既製品では難しいか……と改めて理解した。
この世界では獣人族とエルフ族の国では同性婚が認められていて、特に獣人族は性別よりも匂い重視。
とにかく ” 可愛い ” ” 守ってあげたい ” などを感じれば、それこそ結構なマッチョ兵士さんに対しても、普通に求愛してくる。
その結果、当然男同士の結婚も多く見られるわけだが……女性的なものを求めているわけではないので、その場合は二人揃って白いタキシードを着て結婚式をすることが多い。
ちなみに片方がドレスを着る場合は、女性の様に華奢な男の人の時だけ。
それを考えるとやはり大きめのドレスとなるとオーダーメイドしかなさそうだ。
着れなくても、とりあえず好きなデザインだけでも見にドレス屋さんでも行ってみるか……。
そう決意した瞬間、急に日光が遮られ日陰に入る。
あれ?と思い、上をフッと見上げると、いつの間にかレオンが立っていて俺を見下ろしていた。
「 只今戻りました。リーフ様。 」
「 あ、おかえり。いい本見つかった? 」
そう尋ねると、レオンはう~ん?と考えてからとりあえずといった風にコクリと頷いた。
どうやらそこまで興味を惹かれた本はなかった様子。
だが、とにかく一人で行動を起こしたという事自体が大きい出来事だったので、俺は非常に満足し、ニッコリ笑みを溢して続けて言った。
「 そうだ。今度ドレスでも見に行かないかい?
グリモアは大きい街だから沢山あると思うしさ。 」
するとレオンは明らかに狼狽え、顔を僅かに赤らめた。
「 そ……それは、白いドレスを見に……ですか? 」
「 ??えっ?白?? 」
妙に具体的な色だな……と思ったが、レオンが白がいいなら白で良し!と考え「 そうだね! 」と元気よく答えた。
するとレオンは赤いお顔のままキュッ~っと目を閉じ「 ……嬉しいです。 」と言って俺を抱きしめてきたので、俺はコレだっ!と突如閃き目をカッ!と見開く。
せっかくお金も稼げたので、部活などの新天地ではなく元々好きなドレスを見に行けば良かったのだ。
俺はまたしても自分目線で ” 目新しいもの発見イコール楽しい ” を、正反対の性格のレオンに押し付けてしまうところであった。
反省反省……。
心の中でレオンにごめ~んと謝り、更にそれに気づかせてくれた皆に感謝を述べる。
「 皆!ありがとう!お陰で悩みが解決したよ。 」
心を込めてそう伝えると、全員下を向いたまま親指を立てて応援してくれた。
とりあえずオーダーメイドはまたおいおい考えるとして、今度レオンをドレスのお店に連れて行ってあげよ~!
俺はとても馴染み深いレオンの ” 椅子 ” に座らされ、いつも通りのぬくぬく椅子にホッとしながら、これからの予定リストに、それをキッチリと刻み込んでおいた。
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