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第十三章
510 離れ小島です
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( リーフ )
そしてワンワン、にゃんにゃん、ブンブンと教室がうるさくなってきたところで、ジェニファーちゃんのパチンッ!!という扇子を閉じる大きな音が聞こえ、クラーク君が真っ先に口を閉じる。
そして直ぐに彼女の後ろへと移動し、アゼリアちゃん、マリオンと順番にギロリと睨みつけた後、二人に向かって憎々しげに言い放った。
「 アゼリア、マリオン、俺はお前たちに負けるつもりは一切ない。
精々無駄な努力をし続ける事だ。
そしてーーーー! 」
ギンッ!!と、ここ一番の恐ろしい目つきでレオンを睨みつける。
「 貴様は奴隷らしくリーフ様の下で大人しくしている事だ!
奴隷の分際で首席をとるなど本来は許される行為ではない!
主人より上に頭を出すなど従者として恥を知れ、いいな!! 」
そんな感じで完全にヘイトターゲットにされたうちの子は・・
全くお話聞いてな~い!悲しくなるほど完全無視!
ピクリともせず俺をひたすら見下ろしているレオンにクラーク君はピクピクと額に青筋を立て、更にもう一言何か物申そうと口を開きかけた、その時ーーー
「 クラーク!その様なレベルの低い争いはおやめなさい! 」
ーーというジェニファーちゃんの言葉にグッと口を閉じる。
そしてジェニファーちゃんは顔を青白くしながら一瞬レオンをキッ!と睨みつけ、直ぐに逸らすと、「 ・・それでは、ソフィア様、リーフ様、皆様ごきげんよう。 」とだけ言って自分の席に帰っていった。
そして忌々しげにレオンを睨みつけていたマリオンもフンッ!と鼻息荒く、
「 それではソフィア様、リーフ様、その他の誰かさん達、ごきげんよう! 」と言ってジェニファーちゃん達同様に席へと戻る。
怒涛のアニマル戦争、そして終戦にレオン程ではないがぽや~としていると、ソフィアちゃんの「 とりあえず席に着きましょう。 」という言葉に従って、レオンと共に自分の指定された席へと向かった。
レオンの正体不明の謎スキルって高位貴族に対しての挑発効果とかあるんじゃな~い?
はははっと笑いながら冗談交じりにそんな事をフッと思うと、何だかそれそれが正解な気がしてきてススンッと表情が無くなる。
特級組に馴染めるかな、レオン・・と心配になったが、なんのなんの!うちの子は世界一のいい子だから大丈夫!とニッコリ笑みを浮かべたまま俺は自分の席の前まで来て・・・
そのまま固まった。
俺とレオンの席、間に何人入るの?と言いたくなるような長ーい机の一つ、その両端に位置しているのは良い。
首席と次席だから多分隣同士だろうなと予想していたから。
でも机の配置されている位置が、突出して前。
要は教壇の目の前。
そして机2個分くらいの隙間を開けて後ろにズラリと他の子達が座る長い机が並んでいく。
これ、前世では悪さばかりしている小僧用の特別席だぞ~?
小学校とかの。
先生の目の前、悪さをすれば直ぐにゲンコツできる位置。
それだけでも憂鬱だというのにレオンと俺の椅子、多少格差はあれど、この世界でもっとも高いとされている< 皇石 >をふんだんに使った特別性。
白く輝く真っ白超高級お椅子ボディーに、更に一個で家が建つほどの値段の宝石がこれでもかと散りばめられている。
< 皇石 >
白く輝く世界一高価と言われている石で、ミスリルと並んで使われる素材の一つ。
武器などに使われるミスリルとは違い、皇石は王族や高位貴族の家の床や家具類に使われる事が多い。
俺の家にもふんだんに使われていたらしいこの皇石ーー
それを知ったのはつい最近・・俺は知らずにずっと泥まみれの状態で倒れ込んでしまったりしていたので、今考えれば恐怖でしかない。
ヒエッ・・と恐ろしい思い出を振り返りながら、その椅子に恐る恐る触ればまるでマシュマロの様な感触の椅子の上に敷かれた赤いクッションにギョギョっ!
そして間近で見るとよりくっきりする、細部まで拘った見るもの全てを魅了する細工にクラクラと目眩が・・。
これに毎日座るだなんて失神しそう。
汚したら弁償?おいくら?
ブルブルしながらハンカチを取り出し赤いクッションの上に乗せると、まずはレオンを座らせ俺は反対端にある自分の方の席に向かう。
中学院はアーサーの基本理念< 実力主義 >を貫いているため、この様に分かりやすい実力者優遇が至るところに用意されているらしい。
それは別にいいのだが、この席はちょっ~と嫌がらせに近くないかい?と思ってしまうのは俺が前世の記憶持ちだからなだけで、この世界ではこれがとても羨ましい事なのだろうか・・
チラッと横を向けば手は絶対届かないくらい遠くに皆の席が設置されていて既に着席している。
ここでもやはり離れ小島
ガガーン!と嘆き悲しみながら、俺は端にあるレオンの椅子よりややグレードが落ちるも同様の材料が使われている椅子に座った。
すると・・・
なんだコレ!!ふっかふかだぞ!!
座った時の信じられないほどふわふわの感触をした椅子に驚き、気鬱な感情は全て頭の中から吹き飛ぶ。
ベッド・マッシュと甲乙つけがたい感触!
驚きの幸せな感触にご機嫌で鼻歌を歌っていると、それとハーモニーを奏でる様に、ズッ!ズッ!♬と断続的な音が隣から聞こえて来たので直ぐに視線を向けた。
そしてワンワン、にゃんにゃん、ブンブンと教室がうるさくなってきたところで、ジェニファーちゃんのパチンッ!!という扇子を閉じる大きな音が聞こえ、クラーク君が真っ先に口を閉じる。
そして直ぐに彼女の後ろへと移動し、アゼリアちゃん、マリオンと順番にギロリと睨みつけた後、二人に向かって憎々しげに言い放った。
「 アゼリア、マリオン、俺はお前たちに負けるつもりは一切ない。
精々無駄な努力をし続ける事だ。
そしてーーーー! 」
ギンッ!!と、ここ一番の恐ろしい目つきでレオンを睨みつける。
「 貴様は奴隷らしくリーフ様の下で大人しくしている事だ!
奴隷の分際で首席をとるなど本来は許される行為ではない!
主人より上に頭を出すなど従者として恥を知れ、いいな!! 」
そんな感じで完全にヘイトターゲットにされたうちの子は・・
全くお話聞いてな~い!悲しくなるほど完全無視!
ピクリともせず俺をひたすら見下ろしているレオンにクラーク君はピクピクと額に青筋を立て、更にもう一言何か物申そうと口を開きかけた、その時ーーー
「 クラーク!その様なレベルの低い争いはおやめなさい! 」
ーーというジェニファーちゃんの言葉にグッと口を閉じる。
そしてジェニファーちゃんは顔を青白くしながら一瞬レオンをキッ!と睨みつけ、直ぐに逸らすと、「 ・・それでは、ソフィア様、リーフ様、皆様ごきげんよう。 」とだけ言って自分の席に帰っていった。
そして忌々しげにレオンを睨みつけていたマリオンもフンッ!と鼻息荒く、
「 それではソフィア様、リーフ様、その他の誰かさん達、ごきげんよう! 」と言ってジェニファーちゃん達同様に席へと戻る。
怒涛のアニマル戦争、そして終戦にレオン程ではないがぽや~としていると、ソフィアちゃんの「 とりあえず席に着きましょう。 」という言葉に従って、レオンと共に自分の指定された席へと向かった。
レオンの正体不明の謎スキルって高位貴族に対しての挑発効果とかあるんじゃな~い?
はははっと笑いながら冗談交じりにそんな事をフッと思うと、何だかそれそれが正解な気がしてきてススンッと表情が無くなる。
特級組に馴染めるかな、レオン・・と心配になったが、なんのなんの!うちの子は世界一のいい子だから大丈夫!とニッコリ笑みを浮かべたまま俺は自分の席の前まで来て・・・
そのまま固まった。
俺とレオンの席、間に何人入るの?と言いたくなるような長ーい机の一つ、その両端に位置しているのは良い。
首席と次席だから多分隣同士だろうなと予想していたから。
でも机の配置されている位置が、突出して前。
要は教壇の目の前。
そして机2個分くらいの隙間を開けて後ろにズラリと他の子達が座る長い机が並んでいく。
これ、前世では悪さばかりしている小僧用の特別席だぞ~?
小学校とかの。
先生の目の前、悪さをすれば直ぐにゲンコツできる位置。
それだけでも憂鬱だというのにレオンと俺の椅子、多少格差はあれど、この世界でもっとも高いとされている< 皇石 >をふんだんに使った特別性。
白く輝く真っ白超高級お椅子ボディーに、更に一個で家が建つほどの値段の宝石がこれでもかと散りばめられている。
< 皇石 >
白く輝く世界一高価と言われている石で、ミスリルと並んで使われる素材の一つ。
武器などに使われるミスリルとは違い、皇石は王族や高位貴族の家の床や家具類に使われる事が多い。
俺の家にもふんだんに使われていたらしいこの皇石ーー
それを知ったのはつい最近・・俺は知らずにずっと泥まみれの状態で倒れ込んでしまったりしていたので、今考えれば恐怖でしかない。
ヒエッ・・と恐ろしい思い出を振り返りながら、その椅子に恐る恐る触ればまるでマシュマロの様な感触の椅子の上に敷かれた赤いクッションにギョギョっ!
そして間近で見るとよりくっきりする、細部まで拘った見るもの全てを魅了する細工にクラクラと目眩が・・。
これに毎日座るだなんて失神しそう。
汚したら弁償?おいくら?
ブルブルしながらハンカチを取り出し赤いクッションの上に乗せると、まずはレオンを座らせ俺は反対端にある自分の方の席に向かう。
中学院はアーサーの基本理念< 実力主義 >を貫いているため、この様に分かりやすい実力者優遇が至るところに用意されているらしい。
それは別にいいのだが、この席はちょっ~と嫌がらせに近くないかい?と思ってしまうのは俺が前世の記憶持ちだからなだけで、この世界ではこれがとても羨ましい事なのだろうか・・
チラッと横を向けば手は絶対届かないくらい遠くに皆の席が設置されていて既に着席している。
ここでもやはり離れ小島
ガガーン!と嘆き悲しみながら、俺は端にあるレオンの椅子よりややグレードが落ちるも同様の材料が使われている椅子に座った。
すると・・・
なんだコレ!!ふっかふかだぞ!!
座った時の信じられないほどふわふわの感触をした椅子に驚き、気鬱な感情は全て頭の中から吹き飛ぶ。
ベッド・マッシュと甲乙つけがたい感触!
驚きの幸せな感触にご機嫌で鼻歌を歌っていると、それとハーモニーを奏でる様に、ズッ!ズッ!♬と断続的な音が隣から聞こえて来たので直ぐに視線を向けた。
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