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第十二章
474 危険は続く?
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( リーフ )
「 そうだ!さっきなにやら凶暴なモンスターがうんちゃらって言ってたけど、それは大丈夫なのかい?!
俺達はそんな奴は見かけなかったけど、そんな危ないヤツが門の近くにいるかもしれないなんてとても危険だ!
今朝も森の入り口近くでマリンさんがモンスターに襲われる事件があったし、直ぐに退治しに行かないと!
マリンさんのために!! 」
そう言ってリーフ君は気合満々!!と言わんばかりに腰に装着している中剣を抜くと、シュシュシュシュッ!とその場で素振りをする。
ザップルさんもその事をやっと思い出したのか、はっ!とした様子で表情を引き締めた。
「 もしかして【 森の恵み 】のマリンのことか?!
そんな事があったのか・・。
確かにそれはいかん!とりあえず直ぐに東門に討伐に向かおう!
ヘンドリク様!ご指示をお願いします! 」
「 うむ!それではこれより< 緊急討伐命令 >を発動する。
敵は現在捕食モードとなっていると予想されるため、各パーティーは必ず固まって前に出過ぎぬよう注意せよ。
そして発見したら速やかに< 警戒電煙 >を打ち上げ居場所を周りに知らせること!
今行ける者達は全員参加、用意ができ次第向かう。
頼んだぞ。 」
緊急性の高いモンスターが出現した際に出される< 緊急討伐命令 >
これは基本動ける冒険者は全員参加が義務づけられているため、それを心得ている冒険者たちは、各々準備に取り掛かる。
慌ただしくなった周囲にギョッとするリーフ君だったが、ザップルさんは丁寧にその理由を説明する。
「 < 緊急討伐命令 >は、危険度の高いモンスターが出現した時出される依頼で、基本は全員で参加するんだ。
ランクがGランクの見習いは免除されるが、リーフは強いからな!
是非参加してほしい! 」
「 勿論さ!
また襲われては大変だ!マリンさんが。 」
リーフ君は迷う事など一切ない様子でコクリッと頷いたため、ザップルさんはニヤッと笑った。
「 ありがとう、これはとても頼もしいな!
じゃあ準備ができるまで、とりあえずリーフは完了した依頼書の処理と素材の提出も済ませてしまってくれ。
初の依頼終了なのにえらいことになってしまって残念だったな。 」
ハハッと笑うザップルさんにリーフ君は「 分かった! 」と返事を返し、パパーと走って依頼書を受付カウンターに提出。
そして素材の受け渡しのため【 素材受け取り所 】へとまた直ぐに走っていった。
そして後ろに影の様にくっついているレオン君の背中をグイグイと押し、【 素材受け取り所 】の大きな作業台の前に立たせると、レオン君はコクリと頷いた後、手のひらをスッ・・と前に出しーーーー
ポポポーン!
そんな音と共に、手のひらに浮かんだ小さな魔法陣から大量の薬草をだしたのだ!
これには素材を受け取る職員達も、周りで見ていた人達も驚き目を見開く。
「 おめぇ、コレ、< 多次元ボックス >じゃねえか!
商人系の資質持ちの中でもレア中のレアの・・へぇ~!おったまげた。
その黒尽くめの兄ちゃんは商人系だったのか?
おれぁ~てっきり戦闘職だと思っていたんだがな~。 」
素材の受け取り口にいるスタッフがレオン君をジロジロと眺めながらそう言うと、リーフ君は、「 そうそう!ウチのレオンは凄いんだよ~! 」と自慢げに語り、レオン君もそれを聞いてホワッと嬉しそうな雰囲気を漂わす。
なんとこの二人、見た目を尽く裏切りリーフ君が戦闘担当、レオン君が完全なるサポートだった様だ。
周りにいる冒険者達もこの2人の事が気になるのか、沢山の視線がそこに集まる中、リーフ君が突如、あ!と何かを思い出した様子を見せた。
「 そういえば、途中で倒したモンスターの買い取りもここでしてくれるのかい? 」
「 ん?・・あ~、おうおう。ここで買い取るから作業台の上に出してくれ。 」
スタッフが出された薬草の状態を手に取って確認しながらそう言うと、リーフ君はレオン君に視線を送り、それを受けたレオン君はまたしてもコクリと頷き人差し指をピッ!と作業台の上に向けた。
するとーーーー・・・
ドスーーーーン!!!!
レオン君が指差す方向に魔法陣が出現し、今度はそこから何か大きな物が落ちてきてその落下音がギルド内に響き渡る。
5mは軽く越える巨体、特徴的な沢山のトゲトゲの付いた大きな手に鋭く長い牙がついた恐ろしい大きな口ーーー
紛れもなく今から討伐しにいく予定の< モーニング・スターベア >であった。
・・
その場にいる誰しもが固まってソレを見ているにも関わらず、リーフ君は素材の受付スタッフに、
「 あのっ!一番美味しいところだけ貰ってもいいかい?
プレゼント用で!! 」
と、ソワソワ、モジモジしながら頼んでいる。
固まっていたスタッフは無言で解体スキルを使い、モンスターのトゲトゲがついた手を切り落とすと・・そこらへんにあったリボンでそれをグルグル巻きにし最後はリボン結びにした。
そしてリーフ君にそれを渡すと、彼はウヒョヒョ~イ!と喜んで受け取り大事そうに脇に抱え、固まっているザップルさんの元にタターッと走っていく。
「 そうだ!さっきなにやら凶暴なモンスターがうんちゃらって言ってたけど、それは大丈夫なのかい?!
俺達はそんな奴は見かけなかったけど、そんな危ないヤツが門の近くにいるかもしれないなんてとても危険だ!
今朝も森の入り口近くでマリンさんがモンスターに襲われる事件があったし、直ぐに退治しに行かないと!
マリンさんのために!! 」
そう言ってリーフ君は気合満々!!と言わんばかりに腰に装着している中剣を抜くと、シュシュシュシュッ!とその場で素振りをする。
ザップルさんもその事をやっと思い出したのか、はっ!とした様子で表情を引き締めた。
「 もしかして【 森の恵み 】のマリンのことか?!
そんな事があったのか・・。
確かにそれはいかん!とりあえず直ぐに東門に討伐に向かおう!
ヘンドリク様!ご指示をお願いします! 」
「 うむ!それではこれより< 緊急討伐命令 >を発動する。
敵は現在捕食モードとなっていると予想されるため、各パーティーは必ず固まって前に出過ぎぬよう注意せよ。
そして発見したら速やかに< 警戒電煙 >を打ち上げ居場所を周りに知らせること!
今行ける者達は全員参加、用意ができ次第向かう。
頼んだぞ。 」
緊急性の高いモンスターが出現した際に出される< 緊急討伐命令 >
これは基本動ける冒険者は全員参加が義務づけられているため、それを心得ている冒険者たちは、各々準備に取り掛かる。
慌ただしくなった周囲にギョッとするリーフ君だったが、ザップルさんは丁寧にその理由を説明する。
「 < 緊急討伐命令 >は、危険度の高いモンスターが出現した時出される依頼で、基本は全員で参加するんだ。
ランクがGランクの見習いは免除されるが、リーフは強いからな!
是非参加してほしい! 」
「 勿論さ!
また襲われては大変だ!マリンさんが。 」
リーフ君は迷う事など一切ない様子でコクリッと頷いたため、ザップルさんはニヤッと笑った。
「 ありがとう、これはとても頼もしいな!
じゃあ準備ができるまで、とりあえずリーフは完了した依頼書の処理と素材の提出も済ませてしまってくれ。
初の依頼終了なのにえらいことになってしまって残念だったな。 」
ハハッと笑うザップルさんにリーフ君は「 分かった! 」と返事を返し、パパーと走って依頼書を受付カウンターに提出。
そして素材の受け渡しのため【 素材受け取り所 】へとまた直ぐに走っていった。
そして後ろに影の様にくっついているレオン君の背中をグイグイと押し、【 素材受け取り所 】の大きな作業台の前に立たせると、レオン君はコクリと頷いた後、手のひらをスッ・・と前に出しーーーー
ポポポーン!
そんな音と共に、手のひらに浮かんだ小さな魔法陣から大量の薬草をだしたのだ!
これには素材を受け取る職員達も、周りで見ていた人達も驚き目を見開く。
「 おめぇ、コレ、< 多次元ボックス >じゃねえか!
商人系の資質持ちの中でもレア中のレアの・・へぇ~!おったまげた。
その黒尽くめの兄ちゃんは商人系だったのか?
おれぁ~てっきり戦闘職だと思っていたんだがな~。 」
素材の受け取り口にいるスタッフがレオン君をジロジロと眺めながらそう言うと、リーフ君は、「 そうそう!ウチのレオンは凄いんだよ~! 」と自慢げに語り、レオン君もそれを聞いてホワッと嬉しそうな雰囲気を漂わす。
なんとこの二人、見た目を尽く裏切りリーフ君が戦闘担当、レオン君が完全なるサポートだった様だ。
周りにいる冒険者達もこの2人の事が気になるのか、沢山の視線がそこに集まる中、リーフ君が突如、あ!と何かを思い出した様子を見せた。
「 そういえば、途中で倒したモンスターの買い取りもここでしてくれるのかい? 」
「 ん?・・あ~、おうおう。ここで買い取るから作業台の上に出してくれ。 」
スタッフが出された薬草の状態を手に取って確認しながらそう言うと、リーフ君はレオン君に視線を送り、それを受けたレオン君はまたしてもコクリと頷き人差し指をピッ!と作業台の上に向けた。
するとーーーー・・・
ドスーーーーン!!!!
レオン君が指差す方向に魔法陣が出現し、今度はそこから何か大きな物が落ちてきてその落下音がギルド内に響き渡る。
5mは軽く越える巨体、特徴的な沢山のトゲトゲの付いた大きな手に鋭く長い牙がついた恐ろしい大きな口ーーー
紛れもなく今から討伐しにいく予定の< モーニング・スターベア >であった。
・・
その場にいる誰しもが固まってソレを見ているにも関わらず、リーフ君は素材の受付スタッフに、
「 あのっ!一番美味しいところだけ貰ってもいいかい?
プレゼント用で!! 」
と、ソワソワ、モジモジしながら頼んでいる。
固まっていたスタッフは無言で解体スキルを使い、モンスターのトゲトゲがついた手を切り落とすと・・そこらへんにあったリボンでそれをグルグル巻きにし最後はリボン結びにした。
そしてリーフ君にそれを渡すと、彼はウヒョヒョ~イ!と喜んで受け取り大事そうに脇に抱え、固まっているザップルさんの元にタターッと走っていく。
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