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第十一章
456 油断だめ、絶対に
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( リーフ )
はぁ~……とため息をつく俺の横に、いつの間にかレオンがヨチヨチと寄ってきて、うつ伏せに横たわる俺の腰を労るように揉み込んでくれた。
そんな職人びっくりの匠な揉み込み具合に、そこそこ~!と気持ちよさに流されながら、グスンっと鼻を啜る。
” うちの子はこ~んなにも優しくていい子なのに……理解されないってやっぱり悲しいぞ! ”
目をキュッと瞑りながら、悔しさにギリギリと歯軋りをした。
しかし、ここで諦めるわけにはいかないので、ここは適正な距離をとりつつ、少しずつレオンの良さを知ってもらおう!と気持ちを切り替える。
人に慣れていない野良猫ちゃんとの出会いみたいなもんだ、人との接触は。
少しづつ~少しづつ~……。
チ~チッチッチッ~♬と、野良猫に近づく時の歌を口ずさみながら、腰へのあまりにも気持ちがいいマッサージに寝ちゃいそうになったが────……
これはいかん!
目をカッ!!と見開き、ベッドから勢いよく飛び降りると、キョトンとしているレオンに目線を合わせた。
「 レオン!俺、今日から冒険者になろうと思うんだ!
だからちょっとギルドに行ってくるよ。
レオンはお留守番……は、しないのかぁ~。 」
キリッとした表情で行く気満々のレオンを見て、やっぱり……と心の中で呟いた。
「 あのね、今から自由時間だから別に大好きなお家で今みたいに何かしてみてもいいんだよ。
ほら、工作とか縫い物とか……とりあえず自分でこれがしたい!っていうことは何かないのかい? 」
一応ダメ元で聞いてみたら意外にも強い意志を感じるレオンの瞳とぶつかり、おお??と驚く。
やりたい事があるんだ!
ワクワク!ドキドキ!しながら、レオンの言葉を待つと、直ぐに飛び出して来た言葉に目が点になった。
「 お金を稼ぎたいです。 」
「 へっ??お金??? 」
思ってもなかった答えに俺は驚き、直ぐに何故お金が欲しいのかを考え始める……必要がないくらい、スピーディーに頭に浮かんだのは歓楽街での出来事だ。
ビビっ!ときちゃった女の子が……レオンにはいる!
その事実を思い出し、ははは~ん?とセクハラ親父もどきのニヤケ顔で笑う。
デートするにはお金がかかるしぃ~プレゼントもしたいよねぇ~?
現在のレオンの……もとい俺の持っているお金は、カルパスから毎月貰えるお小遣いのみ。
それを丸ごとあげてもいいが、やっぱり好きな子への捧げ物の費用は自分で稼ぐモノだと思うし、レオンもそう思っている様だ。
ニヤケ顔のまま、俺はグルグルとレオンの周りを周り、その成長っぷりをしかと目に焼き付けた。
「 そうなんだ!
じゃあ、冒険者ギルドの他にも色々あるよ!
傭兵ギルドや職業斡旋場やら……レオンは器用だから他にも沢山その能力を活かせるギルドや職場があるからさ、その中から選んで───── 」
「 リーフ様と一緒がいいです。 」
またもやズバッ!と切られてしまった会話に一瞬閉口するが、現在レオンの幼児化の悪化や記憶喪失に不安があるので、俺もとりあえずは一緒に行動するべきだなと判断する。
「 よ、よ~し!じゃあ、一緒に行こうね。
依頼によっては沢山お金が貰える事もあるみたいだから頑張ろう! 」
そう言いながら拳を握ると、レオンはゴッ!とやる気の炎を燃え上がらせた。
「 頑張ります。 」
そ、そんなに貢ぎたいのか……あ、そういえば結婚したいんだった。
レオンの固い決意を聞いて多少驚いたが、直ぐにその理由を思い出し大いに納得する。
娼館で働く女性の身分を買い取る【 身請け契約 】
これがレオンの最終目標であるらしい。
レオンのやる気にアチチ~しながら、『 アルバード英雄記 』の大ファンとしてはヒロインのソフィアちゃんとの甘酸っぱい乳繰り合いを見れないのは非常に残念ではあるが、結局選ぶのはレオンだ。
そこは口を出してはいけない。
俺ができる事は精々、そのお相手の女性が結婚詐欺師などの犯罪的行為をレオンにしようとした時のみ。
そしてお金ないな~いのレオンに気づいたお相手女性が仲間を呼び、その協力者らしき柄の悪~い男たちがご登場した場合の…………相手の女性と男達の救出だね、レオンが荒ぶった際の。
潰れるからさ、レオンの心の前に相手の身体が。物理的に。
力の加減がいくらできる様になったとは言え、錯乱しやすいレオンが恋愛という最強に心を乱す感情に慣れるまでは、決して油断はできないぞ!
「 じゃあ早速冒険者ギルドへ行くぞ!レオン少年よ! 」
油断せずに行く。
そう固く誓った後、やる気満々なレオンを引き連れて、俺は冒険者ギルドへと向かった。
はぁ~……とため息をつく俺の横に、いつの間にかレオンがヨチヨチと寄ってきて、うつ伏せに横たわる俺の腰を労るように揉み込んでくれた。
そんな職人びっくりの匠な揉み込み具合に、そこそこ~!と気持ちよさに流されながら、グスンっと鼻を啜る。
” うちの子はこ~んなにも優しくていい子なのに……理解されないってやっぱり悲しいぞ! ”
目をキュッと瞑りながら、悔しさにギリギリと歯軋りをした。
しかし、ここで諦めるわけにはいかないので、ここは適正な距離をとりつつ、少しずつレオンの良さを知ってもらおう!と気持ちを切り替える。
人に慣れていない野良猫ちゃんとの出会いみたいなもんだ、人との接触は。
少しづつ~少しづつ~……。
チ~チッチッチッ~♬と、野良猫に近づく時の歌を口ずさみながら、腰へのあまりにも気持ちがいいマッサージに寝ちゃいそうになったが────……
これはいかん!
目をカッ!!と見開き、ベッドから勢いよく飛び降りると、キョトンとしているレオンに目線を合わせた。
「 レオン!俺、今日から冒険者になろうと思うんだ!
だからちょっとギルドに行ってくるよ。
レオンはお留守番……は、しないのかぁ~。 」
キリッとした表情で行く気満々のレオンを見て、やっぱり……と心の中で呟いた。
「 あのね、今から自由時間だから別に大好きなお家で今みたいに何かしてみてもいいんだよ。
ほら、工作とか縫い物とか……とりあえず自分でこれがしたい!っていうことは何かないのかい? 」
一応ダメ元で聞いてみたら意外にも強い意志を感じるレオンの瞳とぶつかり、おお??と驚く。
やりたい事があるんだ!
ワクワク!ドキドキ!しながら、レオンの言葉を待つと、直ぐに飛び出して来た言葉に目が点になった。
「 お金を稼ぎたいです。 」
「 へっ??お金??? 」
思ってもなかった答えに俺は驚き、直ぐに何故お金が欲しいのかを考え始める……必要がないくらい、スピーディーに頭に浮かんだのは歓楽街での出来事だ。
ビビっ!ときちゃった女の子が……レオンにはいる!
その事実を思い出し、ははは~ん?とセクハラ親父もどきのニヤケ顔で笑う。
デートするにはお金がかかるしぃ~プレゼントもしたいよねぇ~?
現在のレオンの……もとい俺の持っているお金は、カルパスから毎月貰えるお小遣いのみ。
それを丸ごとあげてもいいが、やっぱり好きな子への捧げ物の費用は自分で稼ぐモノだと思うし、レオンもそう思っている様だ。
ニヤケ顔のまま、俺はグルグルとレオンの周りを周り、その成長っぷりをしかと目に焼き付けた。
「 そうなんだ!
じゃあ、冒険者ギルドの他にも色々あるよ!
傭兵ギルドや職業斡旋場やら……レオンは器用だから他にも沢山その能力を活かせるギルドや職場があるからさ、その中から選んで───── 」
「 リーフ様と一緒がいいです。 」
またもやズバッ!と切られてしまった会話に一瞬閉口するが、現在レオンの幼児化の悪化や記憶喪失に不安があるので、俺もとりあえずは一緒に行動するべきだなと判断する。
「 よ、よ~し!じゃあ、一緒に行こうね。
依頼によっては沢山お金が貰える事もあるみたいだから頑張ろう! 」
そう言いながら拳を握ると、レオンはゴッ!とやる気の炎を燃え上がらせた。
「 頑張ります。 」
そ、そんなに貢ぎたいのか……あ、そういえば結婚したいんだった。
レオンの固い決意を聞いて多少驚いたが、直ぐにその理由を思い出し大いに納得する。
娼館で働く女性の身分を買い取る【 身請け契約 】
これがレオンの最終目標であるらしい。
レオンのやる気にアチチ~しながら、『 アルバード英雄記 』の大ファンとしてはヒロインのソフィアちゃんとの甘酸っぱい乳繰り合いを見れないのは非常に残念ではあるが、結局選ぶのはレオンだ。
そこは口を出してはいけない。
俺ができる事は精々、そのお相手の女性が結婚詐欺師などの犯罪的行為をレオンにしようとした時のみ。
そしてお金ないな~いのレオンに気づいたお相手女性が仲間を呼び、その協力者らしき柄の悪~い男たちがご登場した場合の…………相手の女性と男達の救出だね、レオンが荒ぶった際の。
潰れるからさ、レオンの心の前に相手の身体が。物理的に。
力の加減がいくらできる様になったとは言え、錯乱しやすいレオンが恋愛という最強に心を乱す感情に慣れるまでは、決して油断はできないぞ!
「 じゃあ早速冒険者ギルドへ行くぞ!レオン少年よ! 」
油断せずに行く。
そう固く誓った後、やる気満々なレオンを引き連れて、俺は冒険者ギルドへと向かった。
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