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第七章
341 攻撃開始
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( バルザーク )
魔法陣があったはずの宙を見上げポカンとしたままのプラム、そして俺、ルッツ、ルーナも武器を構えたまま目を見開き固まる。
ま、魔法陣は……?
そんな間抜けな疑問が浮かび上がるその前に、突如プラムの周辺に軽く30は軽く超える魔法陣が同時に展開された。
それを見て、限界まで開かれていた目が更に開き、視線の先では杖を強く握っていたプラムの手から力が抜けていくのが見えた。
魔法陣の同時展開は、特殊なスキルを用いない限りは魔法に長けた者で3つ、4つで天才、そして5つ展開できれば神と言われている。
それを30……いやそれ以上……?
────────人間ではない。
その場の全員がそう思った。
ガタガタ震え出すプラムの手から、杖がゆっくりと地面に向かって落ちていき────。
────カランッ……。
落下音が響いたその瞬間、出現している奴の魔法陣の1つから一本の光の矢が飛び出す。
そしてそれはプラムの腹に深々と突き刺さった。
< 英雄の資質 > (????スキル)
< 光の断罪劇( ??? ) >
全属性魔法を完全融合した攻撃系EX魔法スキル。
融合し新たな属性【 消滅 】属性を創り出したその魔法は光の矢のような形をしておりどのような手段を用いても防ぐことは不可能。
────ブシャっ……!!
プラムの口から勢いよく血が吹き出し、真っ赤な唇が更に赤く染まると……同時に地面にもジワジワと ” 赤 ” が広がっていく。
青ざめている俺達に向かい、プラムはガタガタと震えながら、コチラに向かってゆっくりと手を伸ばした。
「 た……たす……け……。 」
そんな囁く様な小さな声で呟いたが────直ぐにまた別の光の矢が、伸ばしかけた手に刺さると、その声は大きな悲鳴へと変わる。
そしてそれがまるで合図だったかのように、光る矢は次々とプラムの体に突き刺さっていったが、俺達はその衝撃的な光景をただ黙って見ている事しかできなかった。
「 魔法はこんなものか……。 」
何百という矢が突き刺さり、無惨な串刺し状態となってしまったプラムを見ても、化け物は、無表情、無感情でそう呟くだけで、ザッ!!と凄い勢いで血の気が引いていく。
こいつは本気どころか実力の一割ほども出してはいない!
それどころか魔法での ” 手加減 ” を学んでいるだけで、更にプラムのスキルを完全コピーした……?
もはや何一つ理解が追いつかず、目の前でピクリピクリと痙攣するプラムの命の火が消えていくのを黙って見ていると、ルッツが突如フルフルと震えだす。
そして……。
「 ふっ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁ────────!!!!!! 」
ルッツは突然大声で怒鳴り、そのまま気が触れたかの様にその場で大地を踏み鳴らした。
「 ふざけるなふざけるなふざけるなぁぁぁぁっ!!!!!!
俺はSランク傭兵のルッツ様だぞっ!?
そんな俺様が、こんな薄気味悪りぃー化け物野郎に負けるわけはねぇだろうがっ!!
────────ぶっ殺してやるっ!! 」
ルッツが拳に力を込めると、ボボボボッ!!とその拳に黒い炎が集結する。
そしてそれに合わせて周りの地面や木々はバキバキと派手な音とともに砕け、一斉に宙を舞った。
< 獣闘士の資質 > (ユニーク固有スキル)
< 破邪の拳 >
火と水の反属性の魔力を合わせることで威力を爆発的に強くする超火力攻撃系スキル。
触れれば肉片も残らず弾け飛ぶ程の威力があり、更に避けても攻撃範囲が広いため基本前衛ならば避ける事は不可能である。
(発現条件)
一定以上の火、水の2つの属性を持つ事
一定以上のステータス値を持つ事
一定人数以上の人の命を拳に吸わせ、更に一定以上の相手の負の感情を発生させる事
一定以上の精神汚染を持っている事
ルッツは一瞬で化け物の前に飛び出すと、その拳を化け物に向かって振り下ろす。
「 大人しく死んでろっ!!
この根暗な化け物野郎ぉぉぉぉぉぉ────っ!!! 」
そしてその拳は正面から化け物の顔面を捉え、バチィィィ────ンッ!!!と大きな音と、同時に激しい爆風が周囲に吹き荒れる。
────やったかっ!!?
そんな期待を抱きながら俺は目を凝らすと、爆風が止んだ後、俺の視線の先には────ルッツの震えている背中が見えた。
ルッツはガタガタと震えながら、拳を化け物に突き出す形で固まっていて……額からは大量の汗が流れ落ち、目は限界まで開かれている。
何故かと理由を考えるまでもなく、その理由は判明した。
ルッツの最大火力スキルを纏った拳は、化け物の顔を正面から殴りつける様に突き出されているが……その拳はその顔に到達する事なく、なんと人差し指一本で軽く止められているのが見えたからだ。
必死に抑え込んでいた恐怖が完全に戻ってきたのを全身に感じ、全員でただただバカみたいに突っ立っていると、ルッツは歯をガタガタと震わせながら化け物に向かってボソッと呟いた。
「 な……なんなんだよ……。
…………。
────────何なんだよっ何なんだよっ何なんだよっ!!!
何なんだよっ!!お前はっ────────────!!!
俺は最高ランクのSランクでっ…………!!選ばれた人間でっ……!!
傭兵パーティーの頂点…… ” 神の戯れ ” のメンバーにもなって……それで……それで……。
……それをっ…………!!
なんでそんな俺の世界を壊すんだよおぉぉぉ────────!!! 」
ルッツは癇癪を起こした子供の様に怒鳴りながら、化け物にむかって連続パンチを繰り出したが────その全ては人差し指一本で軽く止められてしまい、ルッツの顔に絕望が広がる。
────その時、化け物の指に小さな黒い炎が灯った。
そしてまるで赤子に触るような優しい動きでルッツの右肩に指を触れると、その右肩から体の半分が一瞬で吹き飛び、その勢いのまま、残された左半身は遥か後方へと吹っ飛んで行ってしまう。
「 ────────っ!!??? 」
絶句する私達の前で、吹っ飛んでいった左半身は後方に存在している木々をなぎ倒していき、やっと止まったのか……しばらくするとその破壊音はピタリと止まった。
< 英雄の資質 > (???スキル)
< 破邪の拳( ??? ) >
全属性の反属性魔力を全て融合することで『 破壊 』属性を創り出す攻撃系EXスキル。
触れれば存在そのものを破壊し、それを防ぐことは不可能。
魔法陣があったはずの宙を見上げポカンとしたままのプラム、そして俺、ルッツ、ルーナも武器を構えたまま目を見開き固まる。
ま、魔法陣は……?
そんな間抜けな疑問が浮かび上がるその前に、突如プラムの周辺に軽く30は軽く超える魔法陣が同時に展開された。
それを見て、限界まで開かれていた目が更に開き、視線の先では杖を強く握っていたプラムの手から力が抜けていくのが見えた。
魔法陣の同時展開は、特殊なスキルを用いない限りは魔法に長けた者で3つ、4つで天才、そして5つ展開できれば神と言われている。
それを30……いやそれ以上……?
────────人間ではない。
その場の全員がそう思った。
ガタガタ震え出すプラムの手から、杖がゆっくりと地面に向かって落ちていき────。
────カランッ……。
落下音が響いたその瞬間、出現している奴の魔法陣の1つから一本の光の矢が飛び出す。
そしてそれはプラムの腹に深々と突き刺さった。
< 英雄の資質 > (????スキル)
< 光の断罪劇( ??? ) >
全属性魔法を完全融合した攻撃系EX魔法スキル。
融合し新たな属性【 消滅 】属性を創り出したその魔法は光の矢のような形をしておりどのような手段を用いても防ぐことは不可能。
────ブシャっ……!!
プラムの口から勢いよく血が吹き出し、真っ赤な唇が更に赤く染まると……同時に地面にもジワジワと ” 赤 ” が広がっていく。
青ざめている俺達に向かい、プラムはガタガタと震えながら、コチラに向かってゆっくりと手を伸ばした。
「 た……たす……け……。 」
そんな囁く様な小さな声で呟いたが────直ぐにまた別の光の矢が、伸ばしかけた手に刺さると、その声は大きな悲鳴へと変わる。
そしてそれがまるで合図だったかのように、光る矢は次々とプラムの体に突き刺さっていったが、俺達はその衝撃的な光景をただ黙って見ている事しかできなかった。
「 魔法はこんなものか……。 」
何百という矢が突き刺さり、無惨な串刺し状態となってしまったプラムを見ても、化け物は、無表情、無感情でそう呟くだけで、ザッ!!と凄い勢いで血の気が引いていく。
こいつは本気どころか実力の一割ほども出してはいない!
それどころか魔法での ” 手加減 ” を学んでいるだけで、更にプラムのスキルを完全コピーした……?
もはや何一つ理解が追いつかず、目の前でピクリピクリと痙攣するプラムの命の火が消えていくのを黙って見ていると、ルッツが突如フルフルと震えだす。
そして……。
「 ふっ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁ────────!!!!!! 」
ルッツは突然大声で怒鳴り、そのまま気が触れたかの様にその場で大地を踏み鳴らした。
「 ふざけるなふざけるなふざけるなぁぁぁぁっ!!!!!!
俺はSランク傭兵のルッツ様だぞっ!?
そんな俺様が、こんな薄気味悪りぃー化け物野郎に負けるわけはねぇだろうがっ!!
────────ぶっ殺してやるっ!! 」
ルッツが拳に力を込めると、ボボボボッ!!とその拳に黒い炎が集結する。
そしてそれに合わせて周りの地面や木々はバキバキと派手な音とともに砕け、一斉に宙を舞った。
< 獣闘士の資質 > (ユニーク固有スキル)
< 破邪の拳 >
火と水の反属性の魔力を合わせることで威力を爆発的に強くする超火力攻撃系スキル。
触れれば肉片も残らず弾け飛ぶ程の威力があり、更に避けても攻撃範囲が広いため基本前衛ならば避ける事は不可能である。
(発現条件)
一定以上の火、水の2つの属性を持つ事
一定以上のステータス値を持つ事
一定人数以上の人の命を拳に吸わせ、更に一定以上の相手の負の感情を発生させる事
一定以上の精神汚染を持っている事
ルッツは一瞬で化け物の前に飛び出すと、その拳を化け物に向かって振り下ろす。
「 大人しく死んでろっ!!
この根暗な化け物野郎ぉぉぉぉぉぉ────っ!!! 」
そしてその拳は正面から化け物の顔面を捉え、バチィィィ────ンッ!!!と大きな音と、同時に激しい爆風が周囲に吹き荒れる。
────やったかっ!!?
そんな期待を抱きながら俺は目を凝らすと、爆風が止んだ後、俺の視線の先には────ルッツの震えている背中が見えた。
ルッツはガタガタと震えながら、拳を化け物に突き出す形で固まっていて……額からは大量の汗が流れ落ち、目は限界まで開かれている。
何故かと理由を考えるまでもなく、その理由は判明した。
ルッツの最大火力スキルを纏った拳は、化け物の顔を正面から殴りつける様に突き出されているが……その拳はその顔に到達する事なく、なんと人差し指一本で軽く止められているのが見えたからだ。
必死に抑え込んでいた恐怖が完全に戻ってきたのを全身に感じ、全員でただただバカみたいに突っ立っていると、ルッツは歯をガタガタと震わせながら化け物に向かってボソッと呟いた。
「 な……なんなんだよ……。
…………。
────────何なんだよっ何なんだよっ何なんだよっ!!!
何なんだよっ!!お前はっ────────────!!!
俺は最高ランクのSランクでっ…………!!選ばれた人間でっ……!!
傭兵パーティーの頂点…… ” 神の戯れ ” のメンバーにもなって……それで……それで……。
……それをっ…………!!
なんでそんな俺の世界を壊すんだよおぉぉぉ────────!!! 」
ルッツは癇癪を起こした子供の様に怒鳴りながら、化け物にむかって連続パンチを繰り出したが────その全ては人差し指一本で軽く止められてしまい、ルッツの顔に絕望が広がる。
────その時、化け物の指に小さな黒い炎が灯った。
そしてまるで赤子に触るような優しい動きでルッツの右肩に指を触れると、その右肩から体の半分が一瞬で吹き飛び、その勢いのまま、残された左半身は遥か後方へと吹っ飛んで行ってしまう。
「 ────────っ!!??? 」
絶句する私達の前で、吹っ飛んでいった左半身は後方に存在している木々をなぎ倒していき、やっと止まったのか……しばらくするとその破壊音はピタリと止まった。
< 英雄の資質 > (???スキル)
< 破邪の拳( ??? ) >
全属性の反属性魔力を全て融合することで『 破壊 』属性を創り出す攻撃系EXスキル。
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