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第七章
337 作戦開始……??
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☆ややグロ表現ありです。ご注意下さい(_ _;)
( バルザーク )
とにかく遊びにいってしまったのなら仕方がない。
現状を把握し気持ちを切り替えた俺は、とりあえず< 避呪針 >の用意は完了している様なので、このままターゲットの宿へ向かい一気に片を付けてしまおうと、まだ騒いでいるメンバー達に向かって声を掛ける。
「 おい、お巫山戯はその辺にしてそろそろ突入するぞ。
全員支給された< 仮想幻石 >レベル10を装着。準備はいいか? 」
そう言いながら耳にピアス型の< 仮想幻石 >を取り付けると、メンバーたちも次々にそれを装着した。
「 レベル10なんて流石に初めてつけたぜ。
よくこんなの持ち出せたよな~。王宮管理品だろ?これ。 」
「 ふっ……なんといってもカール様はその管理責任者だからな。
これくらい簡単にもみ消してしまえるということだろう。
……権力とは本当に恐ろしいものだ。
結局、最強の力とは ” 力 ” ではなく、 ” 権力 ” ────なのかもしれんな。 」
へへっと笑いを漏らすルッツに皮肉めいた言葉を返しながら、視線をスッと門の方へと向けると────……
────目の前に1人の男が立っていた。
「「「「 ────────っ!!!!??!!? 」」」」
全員直ぐにそいつから距離をとるため後ろへと飛び、武器を構えた。
そして俺は両手ダガーをしっかりと握りしめ、ドッドッドッドッと早打ちする自身の心臓を耳にしながら突然現れた男の様子を探る。
────いつからそこにいた?
汗がポタリと地に落ちるのを横目に、俺は必死に考えたが………一切気配を感じる事はなく、気がついたらそこにいた。
それ以上表現しようがない。
仲間たちも全員俺と同様だったらしく、警戒するような空気がビシバシと漂っている中、俺はその男の姿にザッと視線を走らせる。
丈が腰くらいの黒マントに、顔はスッポリとフードを被っておりほとんど見えないが……体格からして間違いなく男。
服装は護衛がよく着るようなタイプの物で腰には細身のレイピアが装備されている。
その外見的特徴からそいつがターゲットの傍にいつも控えている ” 呪いの化け物 ” だという事が分かり、フッと肩の力を抜いた。
「 ・・・お前、公爵家の子息が飼っている ” 呪いの化け物 ” だな。
もしや気配遮断系スキル持ちか何かか?
………なるほど、それに関しては中々悪くない実力はあるようだが、それだけでは人は殺せぬぞ? 」
俺とルッツは目配せをし、同時にスキルを発動した。
< 魔戦兵士・獣闘士の資質 > (ノーマルスキル)
< 猫目 >
気配遮断系スキルを見破る特殊スキル。
自身のステータスレベルが高いほどその精度は上がり、持続時間も長くなる
(発現条件)
一定以上のステータス値と戦いの経験値を持つ事
一定回数以上気配遮断系スキルを受けそれに勝利すること
これでヤツの使う気配遮断系スキルは俺とルッツには効かなくなった。
この化け物の資質は不明。
そのため諜報員のレイナが日々の様子からそれを予想しようとしたらしいが、カルパスでもに邪魔されているのか一切の情報が入ってこないと言っていた。
しかし別の伝手からの話だと、毎日遊び回っているターゲットの後をついて回っているだけで、修行もそのターゲットに付き合うのみ。
何か教わっている様子はなく、もしかして戦闘系のスキルがない可能性もあるとの事であった。
そこから考えるに、この化け物は気配を消すことに特化した資質であり、三流程度の敵なら隙きをついて始末する事も可能だが……プロ相手ではそんな子供騙しの不意打ちだけでは勝つことはできない。
同時に同じことを考えたらしいルッツが、ふっと小さく笑いを溢しながら化け物に向かって言った。
「 ────ったくよ~、無駄に驚かせんなよな~。
とんだコケおどし野郎だな、お前。
いかにも ” 僕、根暗です~ ” みてぇなナヨナヨした雰囲気しているくせに、ピリピリする変な匂いさせやがって。
俺はお前みたいな薄気味悪い野郎は大嫌いなんだよ。
────まぁ?同情はするぜ?
そんな呪いつきじゃー誰も受け入れちゃくれないだろうしな。
俺は優し~いお兄さんだから、そんな可哀相で惨めなクソ人生、いますぐ終わらせてやるよ。
最後くらいは派手でキレイな花火にしてな。 」
ルッツは拳を下に向けスキルを発動すると、その拳はバチバチと電気を帯びだし、周囲の地面がその影響でバキバキと大きな音を立てていくつも亀裂が走っていく。
< 獣闘士の資質> (ユニーク固有スキル)
< 発雷拳 >
雷の属性魔力を帯びた拳で敵に大ダメージを与える高火力攻撃スキル。
自身の雷属性魔力が高いほどその攻撃力値は跳ね上がり、例え拳の攻撃を完璧に避けても雷の攻撃範囲は広く避ける事はできない
(発現条件)
一定以上の攻撃力、雷属性魔力値を持つ事
一定回数以上拳の戦闘を経験し一定人数以上の命を奪った経験があること
バチバチと光り輝く拳を握りながら、ルッツはニヤッと笑い、そのまま化け物に向かって物凄いスピードで飛んでいった。
「 はっはっは────っ!!これで退屈は解消~!
はいっ!花火、ド────ン!! 」
そう叫びながら、ルッツは容赦なく化け物に向かって拳を振り下ろす。
全く……せっかちな奴め。
俺もルーナもプラムもいつもの事だと諦め半分、呆れ半分でその行動を見守っていると────いつも通りに、パンッ!!!という派手な破裂音が辺り一面に鳴り響いた。
そしてその音と同時に派手な血飛沫が飛び、破裂しバラバラになった肉塊達が一緒になって周囲に飛び散っては木や地面にビチャリと付着していく。
それもいつもと同じ。
────────だが………。
花火になって飛び散ったのがルッツの方だった点は………いつもどおりではなかった。
( バルザーク )
とにかく遊びにいってしまったのなら仕方がない。
現状を把握し気持ちを切り替えた俺は、とりあえず< 避呪針 >の用意は完了している様なので、このままターゲットの宿へ向かい一気に片を付けてしまおうと、まだ騒いでいるメンバー達に向かって声を掛ける。
「 おい、お巫山戯はその辺にしてそろそろ突入するぞ。
全員支給された< 仮想幻石 >レベル10を装着。準備はいいか? 」
そう言いながら耳にピアス型の< 仮想幻石 >を取り付けると、メンバーたちも次々にそれを装着した。
「 レベル10なんて流石に初めてつけたぜ。
よくこんなの持ち出せたよな~。王宮管理品だろ?これ。 」
「 ふっ……なんといってもカール様はその管理責任者だからな。
これくらい簡単にもみ消してしまえるということだろう。
……権力とは本当に恐ろしいものだ。
結局、最強の力とは ” 力 ” ではなく、 ” 権力 ” ────なのかもしれんな。 」
へへっと笑いを漏らすルッツに皮肉めいた言葉を返しながら、視線をスッと門の方へと向けると────……
────目の前に1人の男が立っていた。
「「「「 ────────っ!!!!??!!? 」」」」
全員直ぐにそいつから距離をとるため後ろへと飛び、武器を構えた。
そして俺は両手ダガーをしっかりと握りしめ、ドッドッドッドッと早打ちする自身の心臓を耳にしながら突然現れた男の様子を探る。
────いつからそこにいた?
汗がポタリと地に落ちるのを横目に、俺は必死に考えたが………一切気配を感じる事はなく、気がついたらそこにいた。
それ以上表現しようがない。
仲間たちも全員俺と同様だったらしく、警戒するような空気がビシバシと漂っている中、俺はその男の姿にザッと視線を走らせる。
丈が腰くらいの黒マントに、顔はスッポリとフードを被っておりほとんど見えないが……体格からして間違いなく男。
服装は護衛がよく着るようなタイプの物で腰には細身のレイピアが装備されている。
その外見的特徴からそいつがターゲットの傍にいつも控えている ” 呪いの化け物 ” だという事が分かり、フッと肩の力を抜いた。
「 ・・・お前、公爵家の子息が飼っている ” 呪いの化け物 ” だな。
もしや気配遮断系スキル持ちか何かか?
………なるほど、それに関しては中々悪くない実力はあるようだが、それだけでは人は殺せぬぞ? 」
俺とルッツは目配せをし、同時にスキルを発動した。
< 魔戦兵士・獣闘士の資質 > (ノーマルスキル)
< 猫目 >
気配遮断系スキルを見破る特殊スキル。
自身のステータスレベルが高いほどその精度は上がり、持続時間も長くなる
(発現条件)
一定以上のステータス値と戦いの経験値を持つ事
一定回数以上気配遮断系スキルを受けそれに勝利すること
これでヤツの使う気配遮断系スキルは俺とルッツには効かなくなった。
この化け物の資質は不明。
そのため諜報員のレイナが日々の様子からそれを予想しようとしたらしいが、カルパスでもに邪魔されているのか一切の情報が入ってこないと言っていた。
しかし別の伝手からの話だと、毎日遊び回っているターゲットの後をついて回っているだけで、修行もそのターゲットに付き合うのみ。
何か教わっている様子はなく、もしかして戦闘系のスキルがない可能性もあるとの事であった。
そこから考えるに、この化け物は気配を消すことに特化した資質であり、三流程度の敵なら隙きをついて始末する事も可能だが……プロ相手ではそんな子供騙しの不意打ちだけでは勝つことはできない。
同時に同じことを考えたらしいルッツが、ふっと小さく笑いを溢しながら化け物に向かって言った。
「 ────ったくよ~、無駄に驚かせんなよな~。
とんだコケおどし野郎だな、お前。
いかにも ” 僕、根暗です~ ” みてぇなナヨナヨした雰囲気しているくせに、ピリピリする変な匂いさせやがって。
俺はお前みたいな薄気味悪い野郎は大嫌いなんだよ。
────まぁ?同情はするぜ?
そんな呪いつきじゃー誰も受け入れちゃくれないだろうしな。
俺は優し~いお兄さんだから、そんな可哀相で惨めなクソ人生、いますぐ終わらせてやるよ。
最後くらいは派手でキレイな花火にしてな。 」
ルッツは拳を下に向けスキルを発動すると、その拳はバチバチと電気を帯びだし、周囲の地面がその影響でバキバキと大きな音を立てていくつも亀裂が走っていく。
< 獣闘士の資質> (ユニーク固有スキル)
< 発雷拳 >
雷の属性魔力を帯びた拳で敵に大ダメージを与える高火力攻撃スキル。
自身の雷属性魔力が高いほどその攻撃力値は跳ね上がり、例え拳の攻撃を完璧に避けても雷の攻撃範囲は広く避ける事はできない
(発現条件)
一定以上の攻撃力、雷属性魔力値を持つ事
一定回数以上拳の戦闘を経験し一定人数以上の命を奪った経験があること
バチバチと光り輝く拳を握りながら、ルッツはニヤッと笑い、そのまま化け物に向かって物凄いスピードで飛んでいった。
「 はっはっは────っ!!これで退屈は解消~!
はいっ!花火、ド────ン!! 」
そう叫びながら、ルッツは容赦なく化け物に向かって拳を振り下ろす。
全く……せっかちな奴め。
俺もルーナもプラムもいつもの事だと諦め半分、呆れ半分でその行動を見守っていると────いつも通りに、パンッ!!!という派手な破裂音が辺り一面に鳴り響いた。
そしてその音と同時に派手な血飛沫が飛び、破裂しバラバラになった肉塊達が一緒になって周囲に飛び散っては木や地面にビチャリと付着していく。
それもいつもと同じ。
────────だが………。
花火になって飛び散ったのがルッツの方だった点は………いつもどおりではなかった。
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