336 / 1,370
第七章
321 ヤバいの巣窟
しおりを挟む
☆ 少しグロ注意ですm(__)m
( アントン )
何だ何だ?!あのお化け花達は!!
全力で迷路を駆けながら、何処を見てもファンシーな要素がゼロな景色を見て悲鳴を上げ続ける。
するとそのせいか、単純なトラップを見抜けず、地面にパカッと開いた落とし穴に見事に落ちてしまった俺は、直ぐに壁に包丁をつきたてブランッと宙ぶらりんになった。
幸いにもその事で冷静になり、ゆっくり落とし穴の底を見下ろせば────そこにはドロンドロンと真っ赤な溶岩プールが……。
「 …………。 」
殺傷力の高すぎるトラップに思わず無言になると、そのままつま先を壁に突き刺し地上目掛けて飛び上がった。
────シュタッ!!
そして落とし穴の入り口あたりに着地すると、とりあえず助かったと汗を拭いながら前を向く。
するとそこには、木よりも大きい巨大テディベア人形が立っていて、俺をジッ……と見下ろしていた。
「 ────っ??!!!!?? 」
一気に血の気が引き、汗をドバドバ掻きながら呆然とそれを見上げていると、そいつはペラペラと若い女の声で話し始める。
『 私、かヮいイ? 』
『 ねぇ、可愛イわよねェ?ねぇねぇネぇ???? 』
そういいながら右手を大きく振り上げパンチを繰り出してきたため、間一髪避けたが……その強力な攻撃の余波によりピュ──ンと飛ばされた俺は、そのまま池のような場所へボチャン────……!
そこで視界はヒュンッと変わり、元いた美しい花々の……いや毒花が咲き乱れる迷路の中に俺は戻ってきた。
「 …………。 」
突如戻された現実と、先ほどまで目の前にあった ” お化け洋館 ” もびっくりなモノ達とのあまりの差異のせいで、思わず無言でいると、ジェーンはワクワクしながら近づいてくる。
「 どうでしたかぁ~?私のスキル!使えそうですか? 」
そう聞いてくるので、俺はYESと答えるようにコクリと大きく頷いた。
そしてぐっしょりと濡れた全身にブルリと震えながら、わ~い!と喜ぶジェーンに続けて質問をする。
・・
「 …………あれはなんなんですかい? 」
ジェーンの資質はとても珍しい空間系の魔術であるため、流石の俺も詳しい事は分からず恐る恐る聞いてみたのだが、ジェーンはそれを知っているのか知らないのか、いつもどおりの明るく軽~い調子で説明しだした。
「 スキル< びっくりおもちゃ箱 >は、実は< 無限迷子 >の裏の世界なんですよ~。
イメージ的には鏡の世界……みたいな感じでしょうか?
表の迷路の世界と違って沢山トラップとかも仕掛けられるので、凄くやりがいがありますね。
・・・
あと、どうやらあっちで死んじゃうと、その世界の住人になっちゃうみたいです~。 」
< 迷い人の資質 > (シークレット固有スキル)
< びっくりおもちゃ箱 >
無限迷子が発動している空間を反転させ ” 裏 ” に世界へ対象を飛ばす事が出来る転移系空間系スキル。
スキル< 無限迷子 >で命を落とした者達の精神汚染度がそのまま繁栄した世界になるため、” 悪 ” の性質を持つものの命を代償としてその完成度、強さは増加する。
トラップや迷路の構造は自由にカスタマイズでき、更にその迷路内で命を落とした者は、その迷路の住人となって永遠に彷徨う事になる。
(発現条件)
スキル< 無限迷子 >を持つこと
一定以上の 正義感、無邪気、好奇心 を持つこと
一定以上の精神汚染度の者が一定人数以上迷路内で命を落とすこと
ジェーンの言葉を聞きながら、俺の記憶の片隅に、ついこの間のある出来事が思い浮かんだ。
少し前に、見たことないくらいの美しい女が突然この邸にやってきた。
たまたま正門近くにいた俺が呼び止められ、その後の対応はカルパス様がしたのだが、何故かこの女は邸の主人であるリーフ様との面会をしつこく要求してくる。
一体何の用なのだろう??
かなりの長時間粘っていたので、厨房に戻る事にしたのだが、もし知り合いとかなら、夕食を食べていくかもしれない。
そう思った俺は多めに食材を切ろっておこうと包丁を取り出そうとした、その時────
一匹の< 伝電鳥 >がバサバサと飛んできて、カルパス様の声で話し始めた。
< 伝電鳥 >
体長20cmほどの鳥型Gランクモンスター。
己の主人の決めた者と意識を繋ぎ同化する能力を持ち、いつでもその主人の言葉をダイレクトに伝えることが出来る。
魔力の消費なしで遠方の相手と自由に会話出来ることから、至る場面で活躍する共生モンスターで、その代価として安心できる衣食住を主人に求める。
ちなみにスピード超特化の完全攻撃回避型モンスターのため戦闘には一切参加は出来ない。
カルパス様いわく、なんでもあの訪ねてきた女は美しさに非常に貪欲で、それを保つためフラフラと各地を渡り歩いてはその ” 材料 ” を調達しているそうだ。
ほほ~う。綺麗になるために薬草のようなものを集め歩いているのか。
世の中には色んな人がいるもんだ。
そう軽く考えながらお茶をグピッと口に含むと、直ぐに聞かされるその ” 材料 ” の正体を聞いて、ブハッ!!!と吹き出した。
” 若い女性の血肉 ”
それが ” 材料 ” の正体であり、生きた女をスキルで ” 混ぜ合わせて ” 飴玉のようにして食べているらしい。
モンスターが人を丸呑みするのと変わらない……。
随分とタチが悪いお人が来たもんだと、ため息をつきながら包丁をスッと腰から抜いたところで、ふっと1つの疑問が浮かんだ。
じゃあ、リーフ様を訪ねてきた理由は……???
俺が不思議そうな顔をしたのが < 伝電鳥 >から伝わったのか、それを介してカルパス様は、はぁ……と心底嫌そうな雰囲気で話し出す。
なんでもその各地を歩いている理由は足がつかないようにするためらしいが、ただその際の資金は働かなければ得られない。
そしてその資金を稼ぐ方法として彼女が選んだのは、その街で力を持つ貴族に ” 奉仕 ” し、金を巻き上げることであった。
そこまで聞けばもう十分。
要はまだ幼い貴族の子息を自分の身体を使って誘惑し、金をたんまりと奪ってしまおうという魂胆だった様だ。
こいつは救えないでさぁ……。
呆れながらも多少の憐憫の気持ちも抱く。
…………運が悪い。
いや、天罰が当たる日がとうとうきただけか。
ふぅ……ともう一度息を吐き「 俺が行きますか? 」と尋ねるとカルパス様は、それに ” 大丈夫だ ” と答え、おそらく隣にいるジェーンに向かって言った。
「 では、ジェーン、お客様を自慢の庭園に案内してさしあげなさい。 」
それから話題にもあがらなくなったその女の存在……しかし正門で会った時、俺は見ていた。
その女の持っていたバックに大きなテディベアのぬいぐるみが付いていた事を……。
( アントン )
何だ何だ?!あのお化け花達は!!
全力で迷路を駆けながら、何処を見てもファンシーな要素がゼロな景色を見て悲鳴を上げ続ける。
するとそのせいか、単純なトラップを見抜けず、地面にパカッと開いた落とし穴に見事に落ちてしまった俺は、直ぐに壁に包丁をつきたてブランッと宙ぶらりんになった。
幸いにもその事で冷静になり、ゆっくり落とし穴の底を見下ろせば────そこにはドロンドロンと真っ赤な溶岩プールが……。
「 …………。 」
殺傷力の高すぎるトラップに思わず無言になると、そのままつま先を壁に突き刺し地上目掛けて飛び上がった。
────シュタッ!!
そして落とし穴の入り口あたりに着地すると、とりあえず助かったと汗を拭いながら前を向く。
するとそこには、木よりも大きい巨大テディベア人形が立っていて、俺をジッ……と見下ろしていた。
「 ────っ??!!!!?? 」
一気に血の気が引き、汗をドバドバ掻きながら呆然とそれを見上げていると、そいつはペラペラと若い女の声で話し始める。
『 私、かヮいイ? 』
『 ねぇ、可愛イわよねェ?ねぇねぇネぇ???? 』
そういいながら右手を大きく振り上げパンチを繰り出してきたため、間一髪避けたが……その強力な攻撃の余波によりピュ──ンと飛ばされた俺は、そのまま池のような場所へボチャン────……!
そこで視界はヒュンッと変わり、元いた美しい花々の……いや毒花が咲き乱れる迷路の中に俺は戻ってきた。
「 …………。 」
突如戻された現実と、先ほどまで目の前にあった ” お化け洋館 ” もびっくりなモノ達とのあまりの差異のせいで、思わず無言でいると、ジェーンはワクワクしながら近づいてくる。
「 どうでしたかぁ~?私のスキル!使えそうですか? 」
そう聞いてくるので、俺はYESと答えるようにコクリと大きく頷いた。
そしてぐっしょりと濡れた全身にブルリと震えながら、わ~い!と喜ぶジェーンに続けて質問をする。
・・
「 …………あれはなんなんですかい? 」
ジェーンの資質はとても珍しい空間系の魔術であるため、流石の俺も詳しい事は分からず恐る恐る聞いてみたのだが、ジェーンはそれを知っているのか知らないのか、いつもどおりの明るく軽~い調子で説明しだした。
「 スキル< びっくりおもちゃ箱 >は、実は< 無限迷子 >の裏の世界なんですよ~。
イメージ的には鏡の世界……みたいな感じでしょうか?
表の迷路の世界と違って沢山トラップとかも仕掛けられるので、凄くやりがいがありますね。
・・・
あと、どうやらあっちで死んじゃうと、その世界の住人になっちゃうみたいです~。 」
< 迷い人の資質 > (シークレット固有スキル)
< びっくりおもちゃ箱 >
無限迷子が発動している空間を反転させ ” 裏 ” に世界へ対象を飛ばす事が出来る転移系空間系スキル。
スキル< 無限迷子 >で命を落とした者達の精神汚染度がそのまま繁栄した世界になるため、” 悪 ” の性質を持つものの命を代償としてその完成度、強さは増加する。
トラップや迷路の構造は自由にカスタマイズでき、更にその迷路内で命を落とした者は、その迷路の住人となって永遠に彷徨う事になる。
(発現条件)
スキル< 無限迷子 >を持つこと
一定以上の 正義感、無邪気、好奇心 を持つこと
一定以上の精神汚染度の者が一定人数以上迷路内で命を落とすこと
ジェーンの言葉を聞きながら、俺の記憶の片隅に、ついこの間のある出来事が思い浮かんだ。
少し前に、見たことないくらいの美しい女が突然この邸にやってきた。
たまたま正門近くにいた俺が呼び止められ、その後の対応はカルパス様がしたのだが、何故かこの女は邸の主人であるリーフ様との面会をしつこく要求してくる。
一体何の用なのだろう??
かなりの長時間粘っていたので、厨房に戻る事にしたのだが、もし知り合いとかなら、夕食を食べていくかもしれない。
そう思った俺は多めに食材を切ろっておこうと包丁を取り出そうとした、その時────
一匹の< 伝電鳥 >がバサバサと飛んできて、カルパス様の声で話し始めた。
< 伝電鳥 >
体長20cmほどの鳥型Gランクモンスター。
己の主人の決めた者と意識を繋ぎ同化する能力を持ち、いつでもその主人の言葉をダイレクトに伝えることが出来る。
魔力の消費なしで遠方の相手と自由に会話出来ることから、至る場面で活躍する共生モンスターで、その代価として安心できる衣食住を主人に求める。
ちなみにスピード超特化の完全攻撃回避型モンスターのため戦闘には一切参加は出来ない。
カルパス様いわく、なんでもあの訪ねてきた女は美しさに非常に貪欲で、それを保つためフラフラと各地を渡り歩いてはその ” 材料 ” を調達しているそうだ。
ほほ~う。綺麗になるために薬草のようなものを集め歩いているのか。
世の中には色んな人がいるもんだ。
そう軽く考えながらお茶をグピッと口に含むと、直ぐに聞かされるその ” 材料 ” の正体を聞いて、ブハッ!!!と吹き出した。
” 若い女性の血肉 ”
それが ” 材料 ” の正体であり、生きた女をスキルで ” 混ぜ合わせて ” 飴玉のようにして食べているらしい。
モンスターが人を丸呑みするのと変わらない……。
随分とタチが悪いお人が来たもんだと、ため息をつきながら包丁をスッと腰から抜いたところで、ふっと1つの疑問が浮かんだ。
じゃあ、リーフ様を訪ねてきた理由は……???
俺が不思議そうな顔をしたのが < 伝電鳥 >から伝わったのか、それを介してカルパス様は、はぁ……と心底嫌そうな雰囲気で話し出す。
なんでもその各地を歩いている理由は足がつかないようにするためらしいが、ただその際の資金は働かなければ得られない。
そしてその資金を稼ぐ方法として彼女が選んだのは、その街で力を持つ貴族に ” 奉仕 ” し、金を巻き上げることであった。
そこまで聞けばもう十分。
要はまだ幼い貴族の子息を自分の身体を使って誘惑し、金をたんまりと奪ってしまおうという魂胆だった様だ。
こいつは救えないでさぁ……。
呆れながらも多少の憐憫の気持ちも抱く。
…………運が悪い。
いや、天罰が当たる日がとうとうきただけか。
ふぅ……ともう一度息を吐き「 俺が行きますか? 」と尋ねるとカルパス様は、それに ” 大丈夫だ ” と答え、おそらく隣にいるジェーンに向かって言った。
「 では、ジェーン、お客様を自慢の庭園に案内してさしあげなさい。 」
それから話題にもあがらなくなったその女の存在……しかし正門で会った時、俺は見ていた。
その女の持っていたバックに大きなテディベアのぬいぐるみが付いていた事を……。
45
お気に入りに追加
2,014
あなたにおすすめの小説
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?
麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる