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第七章
310 忙しない日常、普通
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( リーフ )
誠心誠意ある謝罪と、慰謝料代わりに瘴核を……。
そしてあとでレオンの瘴核を使ってしまった分の弁済額について頭の中で計算している間、あげ玉は、「 クぺぺ~! 」と、まるで寂しかったよ~と言わんばかりの切ない鳴き声を上げながらすり寄ってくる。
それを横からグイ~と無言で押しやるレオンの事は置いといて、俺は一番近くにいる従業員さんに事情を丁寧にお伺いした。
すると、なんとあげ玉は俺達が去って直ぐに目を覚ましたそうで、突然「 グギャギャっ!!? 」と叫び、建物を物凄い速さで駆け上がって、そのままババッ!!!と飛び立ってしまったそうだ。
それに焦ったのは従業員さんで、お客様の従魔を逃したとあれば責任問題!と懸命に捜索してくれていたらしい。
多分あげ玉は寝ぼけていただけだと思われる。
そして空の散歩をしている最中に覚醒し、ここに戻ってきた────ってところだろうな……と俺は推理し、深々と謝罪した。
「 次にびっくりしたら、まずは深呼吸しようね……。 」
「 クピャ? 」
その後店を後にしながら、あげ玉に言い聞かせると、ここぞとばかりにその通りだとレオンが頷く。
パニックになりやすいレオンこそ最もそれを実行して貰いたい。
そう思ったが、よく分からない顔をしながら息を吸って吐いてするあげ玉と、それを指導する様に見ているレオンを見て " 水を差すのもな……。 " と思い直し、とりあえず黙る事にした。
その後、俺は片手にパンフレットを持ちながら、夕食を食べられる露店密集地へと向かってみることにし、プラプラ歩く。
露店密集地は、お昼どきや夕食時にのみ開く店も多く、今の時間はちょうど一番賑やかな時間帯なようで、近くまでくれば漂ってくる食べ物のいい匂いと段々と増えてくる人の多さでその場所はすぐ分かった。
「 へいっ!らっしゃいらっしゃい!!
グリモア名物、塩レモンソース肉サンドだよ~! 」
「 こっちはデカさが売りのゲンコツ肉串だ!
食べなきゃ損だよ~! 」
ワイワイ、ガヤガヤ!
ズラリと道沿いに立ち並ぶ露店の数々から上がる声。
まるでお祭りみたいな街並みに、俺は、うわぁ~!!と目を輝かせた。
これは凄い!
流石は準王都!
目移りしながら、あっちにフラフラこっちにフラフラ。
色んな店を覗いていては、いつもの様にご飯を買っては食べ、レオンに食べさせ、買っては食べ、レオンに食べさせ……を繰り返しながら、あげ玉のご飯も合間合間に買っては食べさせてあげる。
周りをみるとポッポ鳥や契約モンスターを連れている人も沢山いて、ポッポ専用料理を出してくれるお店や、他のモンスターの好む料理を専門に売っている露店も沢山あり、あげ玉もウキウキだ。
改めて準王都恐るべし~。
カラフルな豆の詰め合わせを狂った様に食べるあげ玉を見て、ニッコリ笑顔になる。
そうして興味を持った露店を覗きながら、無計画に道を進んでいったのだが、それがだいぶまずかったと気づいたのは────……
ギランギランの凶暴な光が乱射される一角へと足を踏み入れてしまってからであった。
様々な色の光がそこら中から漏れ、独特の怪しい雰囲気が漂う場所。
至るところでそれはそれは見た目麗し~い女性や男性が道行く人達に声を掛けては、それぞれ別のお店の中へと一緒に入っていく。
大人の遊び場……聖地と言っても過言ではない!
その名も────
【 歓楽街通り 】!
ここはライトな飲み屋さんから結構ヘビーな飲み屋さんまであって、さらにあの話を聞くとまるで夢のような体験が出来ると噂の< 娼館 >がある場所である。
レオンの方がかなり大きいため意味がないが、一応さりげない動きで、レオンの前に立って視界を遮ろうと努力だけはしておいた。
この通りは基本、今くらいの時間から本格的に営業を始めるため、現在結構な賑わいを見せている。
右を見ても左を見ても飲み屋、ホテル、飲み屋、ホテル……と刺激的な建物ばかりが立ち並び、更にはその合間合間に建っている、まるでお城みたいな建物が< 娼館 >だと思われる。
……むっちんお姉さんいる?
思わずチラチラチラ~と周囲を見渡してしまうのは、男のさだ。
俺は隣にレオンという子供がいることを忘れ、夢中でむっちりお姉さんを探し、俺の好みを直撃するようなお姉さんが立つお店を発見した。
< 完熟ガールズ・クラブ >
そう書かれたお店に吸い寄せられるようにフラフラ~と向かえば、立っていた美熟女に「 10年後にきてね♡ 」とニッコリ笑顔で拒否されてしまう。
ガガ~ン!!
10年という長い年月にショックを受けていると、スタッフの方に猫の子をつまみ上げるように持ち上げられ、所定の位置に戻されてしまった。
更に、そのスタッフさんは、全く仕方のないスケベな坊やだと言わんばかりにため息をつき、カリカリと地面に一本の線を引く。
「 子供はここから覗くだけだからな~。 」
そして引いた線をピッ!と指差し、そのまま戻っていった。
あと3年か……。
引かれた線を呆然と見下ろしながら、不貞腐れたように地面におっぱいの絵を書いていると、あげ玉がソロ~と近づいてきて、口から豆をぺっ!!と吐き出し俺に渡してくる。
「 あ、ありがとう……。 」
どうやら慰めてくれているらしいので、お礼を言った後その野球ボールサイズの……かつ、よだれでベチョベチョの豆を受け取った。
そしてその厚意を無駄にしないため致し方なくそれを食べていると、レオンが不思議そうな様子でドド~ン!!と建つお城のような建物を指さした。
「 リーフ様、あのお店は何を売っているのですか? 」
誠心誠意ある謝罪と、慰謝料代わりに瘴核を……。
そしてあとでレオンの瘴核を使ってしまった分の弁済額について頭の中で計算している間、あげ玉は、「 クぺぺ~! 」と、まるで寂しかったよ~と言わんばかりの切ない鳴き声を上げながらすり寄ってくる。
それを横からグイ~と無言で押しやるレオンの事は置いといて、俺は一番近くにいる従業員さんに事情を丁寧にお伺いした。
すると、なんとあげ玉は俺達が去って直ぐに目を覚ましたそうで、突然「 グギャギャっ!!? 」と叫び、建物を物凄い速さで駆け上がって、そのままババッ!!!と飛び立ってしまったそうだ。
それに焦ったのは従業員さんで、お客様の従魔を逃したとあれば責任問題!と懸命に捜索してくれていたらしい。
多分あげ玉は寝ぼけていただけだと思われる。
そして空の散歩をしている最中に覚醒し、ここに戻ってきた────ってところだろうな……と俺は推理し、深々と謝罪した。
「 次にびっくりしたら、まずは深呼吸しようね……。 」
「 クピャ? 」
その後店を後にしながら、あげ玉に言い聞かせると、ここぞとばかりにその通りだとレオンが頷く。
パニックになりやすいレオンこそ最もそれを実行して貰いたい。
そう思ったが、よく分からない顔をしながら息を吸って吐いてするあげ玉と、それを指導する様に見ているレオンを見て " 水を差すのもな……。 " と思い直し、とりあえず黙る事にした。
その後、俺は片手にパンフレットを持ちながら、夕食を食べられる露店密集地へと向かってみることにし、プラプラ歩く。
露店密集地は、お昼どきや夕食時にのみ開く店も多く、今の時間はちょうど一番賑やかな時間帯なようで、近くまでくれば漂ってくる食べ物のいい匂いと段々と増えてくる人の多さでその場所はすぐ分かった。
「 へいっ!らっしゃいらっしゃい!!
グリモア名物、塩レモンソース肉サンドだよ~! 」
「 こっちはデカさが売りのゲンコツ肉串だ!
食べなきゃ損だよ~! 」
ワイワイ、ガヤガヤ!
ズラリと道沿いに立ち並ぶ露店の数々から上がる声。
まるでお祭りみたいな街並みに、俺は、うわぁ~!!と目を輝かせた。
これは凄い!
流石は準王都!
目移りしながら、あっちにフラフラこっちにフラフラ。
色んな店を覗いていては、いつもの様にご飯を買っては食べ、レオンに食べさせ、買っては食べ、レオンに食べさせ……を繰り返しながら、あげ玉のご飯も合間合間に買っては食べさせてあげる。
周りをみるとポッポ鳥や契約モンスターを連れている人も沢山いて、ポッポ専用料理を出してくれるお店や、他のモンスターの好む料理を専門に売っている露店も沢山あり、あげ玉もウキウキだ。
改めて準王都恐るべし~。
カラフルな豆の詰め合わせを狂った様に食べるあげ玉を見て、ニッコリ笑顔になる。
そうして興味を持った露店を覗きながら、無計画に道を進んでいったのだが、それがだいぶまずかったと気づいたのは────……
ギランギランの凶暴な光が乱射される一角へと足を踏み入れてしまってからであった。
様々な色の光がそこら中から漏れ、独特の怪しい雰囲気が漂う場所。
至るところでそれはそれは見た目麗し~い女性や男性が道行く人達に声を掛けては、それぞれ別のお店の中へと一緒に入っていく。
大人の遊び場……聖地と言っても過言ではない!
その名も────
【 歓楽街通り 】!
ここはライトな飲み屋さんから結構ヘビーな飲み屋さんまであって、さらにあの話を聞くとまるで夢のような体験が出来ると噂の< 娼館 >がある場所である。
レオンの方がかなり大きいため意味がないが、一応さりげない動きで、レオンの前に立って視界を遮ろうと努力だけはしておいた。
この通りは基本、今くらいの時間から本格的に営業を始めるため、現在結構な賑わいを見せている。
右を見ても左を見ても飲み屋、ホテル、飲み屋、ホテル……と刺激的な建物ばかりが立ち並び、更にはその合間合間に建っている、まるでお城みたいな建物が< 娼館 >だと思われる。
……むっちんお姉さんいる?
思わずチラチラチラ~と周囲を見渡してしまうのは、男のさだ。
俺は隣にレオンという子供がいることを忘れ、夢中でむっちりお姉さんを探し、俺の好みを直撃するようなお姉さんが立つお店を発見した。
< 完熟ガールズ・クラブ >
そう書かれたお店に吸い寄せられるようにフラフラ~と向かえば、立っていた美熟女に「 10年後にきてね♡ 」とニッコリ笑顔で拒否されてしまう。
ガガ~ン!!
10年という長い年月にショックを受けていると、スタッフの方に猫の子をつまみ上げるように持ち上げられ、所定の位置に戻されてしまった。
更に、そのスタッフさんは、全く仕方のないスケベな坊やだと言わんばかりにため息をつき、カリカリと地面に一本の線を引く。
「 子供はここから覗くだけだからな~。 」
そして引いた線をピッ!と指差し、そのまま戻っていった。
あと3年か……。
引かれた線を呆然と見下ろしながら、不貞腐れたように地面におっぱいの絵を書いていると、あげ玉がソロ~と近づいてきて、口から豆をぺっ!!と吐き出し俺に渡してくる。
「 あ、ありがとう……。 」
どうやら慰めてくれているらしいので、お礼を言った後その野球ボールサイズの……かつ、よだれでベチョベチョの豆を受け取った。
そしてその厚意を無駄にしないため致し方なくそれを食べていると、レオンが不思議そうな様子でドド~ン!!と建つお城のような建物を指さした。
「 リーフ様、あのお店は何を売っているのですか? 」
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