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第六章
276 確執色々
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( リーフ )
なるほど、似ているはずだ。
この二人兄弟だったのか・・
俺はさきほどアゼリアちゃんから聞いた話を脳内で思い出す。
” 私の本名は< アゼリア・ロティア・レイモンド > ”
” 私はいわゆるレイモンド家の不義の子でして・・ ”
” 【 レイモンド家 】は代々魔法に長けている血筋 ”
” しかし、私の資質は< 闘武士 >という物理系特化の戦闘資質で、魔法があまり・・いえ、全く得意ではないのです。”
今、目の前で目撃した光景、そしてそのアゼリアちゃんからの話からして、どうやらこの二人には結構な確執なるものがある様だ。
常人なら震えそうなほど殺気めいたクラーク君の視線にも、アゼリアちゃんは全く動じず、正面から睨み返している事からその根深さを感じる。
確かに兄弟って結構難しいな~と子供に接するお仕事をしているとたまに思うことはあった。
ただ、お互いだけの問題に留まっているなら、ある程度子供達で心の区切りをつけたり、コロッと仲良くなったりと、それなりに関係の落とし所を見つけていく様なんだが・・
親御さんの問題が絡むとそれはきっと難しい。
こういった外野の問題が介入してして拗れてしまった現場に直面すると、どうしても第三者おじさんとしては悲しいなと思ってしまう。
全く・・仕方ないなと、ちょっとしんみりとしている間にクラーク君はご退場。
彼の出した花は、【 ボンボン華 】という魔力を流すことで爆発する特性を持つ花で攻撃様魔道具の貴重な素材だったらしく点数は70点!
突然のハプニング的な出来事に加えての高得点に周りはどよめく。
流石は魔法特化で有名なレイモンド家、体内魔力量はかなり多い様でしかもそれをしっかりと操作する魔力操作も相当なものの様だ。
これはレオンのライバル枠に採用かな~などと思っていると、次に呼ばれたのはマリオン。
おっ、レオンのライバル・・になりたい子猫枠、我らが同級生マリオンは果たしてどんなお花を咲かせるのかな~?
そう思いながら気を取り直しワクワクとマリオンに視線を向けると、
マリオンはチラチラッとコチラを見ながら、見てろよ~と言わんばかりにフンッと鼻で笑った。
マリオンは魔道具作りの頂点と言われる
【 スタンティン家 】
その流石と言える出来の魔道具の数々は、現在全て王族と貴族専用で販売されていて絶大な信頼と権力を持つ家である。
そして魔力操作に関していえば先ほどの魔法特化の【 レイモンド家 】を凌ぐ。
その証拠に、マリオンの練りだす魔力は非常に繊細で複雑な動きをしていて、小学院時代に戦った際はその動きが読みづらく戦いにくさを感じたものだ。
そして今まさに目の前でそれが実践されーーー
ポポポンッ!!
そんな可愛らしい音とともに咲いたのは、赤、青、黄色・・と色とりどりの別種の花達、しかも10本!
「 これは・・!
全ての色がバラバラ、しかも種類もバラバラとは・・・
余程の能力がなければ出来ぬ芸当だ。
マリオン殿、85点! 」
またもや高得点!しかもソフィアちゃんと同着の第1位に周りは再度騒ぎ出す。
俺はレオンから離れ、そのカラフルな花をうわぁ~と眺めながら、
「 綺麗だ~ 」とポツリと言った。
するとレオンがそれに僅かにピクリと動き、ジッとマリオンの花を見つめる。
その視線に気づき、普段はレオンに完全無視されているマリオンは、フフンっ!!と得意げに笑った後、大きく胸を張ってそのまま堂々と去っていった。
その姿を追って女子受験生達のキャッキャッする声が聞こえ、モルトとニール、そしてアゼリアちゃんは、チィィッ!!!と地鳴りがしそうな舌打ちをし、反対にサイモンはうっとりとその姿を見つめーー
「 いい・・♡優良物件第二位マリオン様♡ 」
・・とブツブツ呟いている。
そろそろ人間関係が飽和しプスプスと煙が立ちそうな頭をスリスリとさすっていると、
「 次!リーフ殿、前へ! 」
ーーーという声が前から上がる。
なんか複雑なニャンニャン、ワンワン関係で頭が一杯で、結局なにも思い浮かんでいない・・
困ったな~と、俺は頭を抱えたまま前の台座へと向かった。
なるほど、似ているはずだ。
この二人兄弟だったのか・・
俺はさきほどアゼリアちゃんから聞いた話を脳内で思い出す。
” 私の本名は< アゼリア・ロティア・レイモンド > ”
” 私はいわゆるレイモンド家の不義の子でして・・ ”
” 【 レイモンド家 】は代々魔法に長けている血筋 ”
” しかし、私の資質は< 闘武士 >という物理系特化の戦闘資質で、魔法があまり・・いえ、全く得意ではないのです。”
今、目の前で目撃した光景、そしてそのアゼリアちゃんからの話からして、どうやらこの二人には結構な確執なるものがある様だ。
常人なら震えそうなほど殺気めいたクラーク君の視線にも、アゼリアちゃんは全く動じず、正面から睨み返している事からその根深さを感じる。
確かに兄弟って結構難しいな~と子供に接するお仕事をしているとたまに思うことはあった。
ただ、お互いだけの問題に留まっているなら、ある程度子供達で心の区切りをつけたり、コロッと仲良くなったりと、それなりに関係の落とし所を見つけていく様なんだが・・
親御さんの問題が絡むとそれはきっと難しい。
こういった外野の問題が介入してして拗れてしまった現場に直面すると、どうしても第三者おじさんとしては悲しいなと思ってしまう。
全く・・仕方ないなと、ちょっとしんみりとしている間にクラーク君はご退場。
彼の出した花は、【 ボンボン華 】という魔力を流すことで爆発する特性を持つ花で攻撃様魔道具の貴重な素材だったらしく点数は70点!
突然のハプニング的な出来事に加えての高得点に周りはどよめく。
流石は魔法特化で有名なレイモンド家、体内魔力量はかなり多い様でしかもそれをしっかりと操作する魔力操作も相当なものの様だ。
これはレオンのライバル枠に採用かな~などと思っていると、次に呼ばれたのはマリオン。
おっ、レオンのライバル・・になりたい子猫枠、我らが同級生マリオンは果たしてどんなお花を咲かせるのかな~?
そう思いながら気を取り直しワクワクとマリオンに視線を向けると、
マリオンはチラチラッとコチラを見ながら、見てろよ~と言わんばかりにフンッと鼻で笑った。
マリオンは魔道具作りの頂点と言われる
【 スタンティン家 】
その流石と言える出来の魔道具の数々は、現在全て王族と貴族専用で販売されていて絶大な信頼と権力を持つ家である。
そして魔力操作に関していえば先ほどの魔法特化の【 レイモンド家 】を凌ぐ。
その証拠に、マリオンの練りだす魔力は非常に繊細で複雑な動きをしていて、小学院時代に戦った際はその動きが読みづらく戦いにくさを感じたものだ。
そして今まさに目の前でそれが実践されーーー
ポポポンッ!!
そんな可愛らしい音とともに咲いたのは、赤、青、黄色・・と色とりどりの別種の花達、しかも10本!
「 これは・・!
全ての色がバラバラ、しかも種類もバラバラとは・・・
余程の能力がなければ出来ぬ芸当だ。
マリオン殿、85点! 」
またもや高得点!しかもソフィアちゃんと同着の第1位に周りは再度騒ぎ出す。
俺はレオンから離れ、そのカラフルな花をうわぁ~と眺めながら、
「 綺麗だ~ 」とポツリと言った。
するとレオンがそれに僅かにピクリと動き、ジッとマリオンの花を見つめる。
その視線に気づき、普段はレオンに完全無視されているマリオンは、フフンっ!!と得意げに笑った後、大きく胸を張ってそのまま堂々と去っていった。
その姿を追って女子受験生達のキャッキャッする声が聞こえ、モルトとニール、そしてアゼリアちゃんは、チィィッ!!!と地鳴りがしそうな舌打ちをし、反対にサイモンはうっとりとその姿を見つめーー
「 いい・・♡優良物件第二位マリオン様♡ 」
・・とブツブツ呟いている。
そろそろ人間関係が飽和しプスプスと煙が立ちそうな頭をスリスリとさすっていると、
「 次!リーフ殿、前へ! 」
ーーーという声が前から上がる。
なんか複雑なニャンニャン、ワンワン関係で頭が一杯で、結局なにも思い浮かんでいない・・
困ったな~と、俺は頭を抱えたまま前の台座へと向かった。
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