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第六章
243 陰謀渦巻く・・?
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( リーフ )
ちなみにお礼を言われたモルトとニールは、デレデレとし始めたが、アゼリアちゃんにギロリと睨まれ慌てて視線を反らしている。
「 こちらこそ。聖兵士さん達の一糸乱れぬ動きはとても勉強になりました~。
ありがとうございました。 」
ソフィアちゃんに向かって、深々と頭を下げてお礼を返すと、ソフィアちゃんもアゼリアちゃんも嬉しそうな顔を見せた。
あの統率された動きは本当にすごくて、まるで1つの生き物の様であった。
戦いの基本、チームワークの大事さをまざまざと見せつけられた貴重な体験であった事は間違いない。
それを間近で見れたのは本当に運が良かったな~。
そう思いながら、俺は手元にある瘴核の詰まった袋達を見下ろす。
ーーーしかし本当に相当な数のモンスターに襲われたな・・
これも< グリモア >で起こっている異変が原因なのだろうか?
それをそのままソフィアちゃんに尋ねてみれば、流石にこんなに襲ってくるようでは< グリモア >の人達が生活出来ないはずなのでおかしいと、不思議そうに答えた。
そうだよな~・・と納得しながら瘴核をぼんやり眺めていた、その時ーーー
「 ・・・何か気になることでも? 」
大層機嫌が悪そうにそう聞いてくるレオンに、視線を瘴核から外さず思ったままを口に出す。
「 いやさ、随分沢山のモンスターに襲われたな~と思って。
これだと帰りも大丈夫か心配になっちゃうよね。 」
そう言ってソフィアちゃん達にチラリと視線を送ると、レオンの機嫌は更に急降下。
「 ・・・なるほど・・。
ではそれがなくなればリーフ様は心配じゃなくなるんですね? 」
へっ?と返事をする間もなく、レオンはスタスタとソフィアちゃん達の馬車へと近づいていく。
突然のレオンの動きに馬車の近くにいるアゼリアちゃんは戦闘体制に。
ソフィアちゃんは多少の不安を感じてる表情をしている。
まっ・・まさか直接むっちんむちんですか?とか聞く気じゃあるまいな?
遠慮なくズンズン近づいていくレオンにヒヤヒヤしながら、レオンを止めようと動いた、その瞬間ーーーーー
レオンは、ソフィアちゃん達が乗ってきた馬車についている、円形で野球ボールくらいの大きさのモンスターよけの魔道具< 回避珠 >を掴んで毟り取ると、そのままバキッ!!!と握りつぶした。
< 回避珠 >
モンスター避けの魔道具で、白い水晶のような色をした円形の形をしている。
制作者のレベルによってその品質に違いがあり、現在はレベル1~5まで。
レベルが高いほど高品質でより高い効果を得ることができる。
レオンの保護者兼所有者の俺、真っ青。
連帯責任という言葉が頭に浮かんだモルトとニールも真っ青。
突然の暴挙にソフィアちゃんも青ざめ、怒りを通り越したアゼリアちゃんは真っ白に・・・
俺はすかさずピョーーン!!とレオンの背中に飛びついた。
「 バカー!!なんてことするんだい!! 」
そう必死に訴えるもレオンは「 ?? 」とクエスチョンマークを頭に浮かべ不思議そうな顔をするのみ。
なんてこった!!あの壊しちゃった魔道具っておいくら??
絶対お高いでしょ!?
青ざめながら俺がモルトとニールの方へ視線を向ければ、二人はブルブル震えながら自身のお小遣いが全額入った袋を覗き見ている。
レオンが器物破損しちゃったー!と焦っている俺の耳にチャキッ・・・という何かがゆっくりと引き抜かれた音がしたため急いでそちらに視線を移した。
するとそこには刀を静かに構えるアゼリアちゃんが・・・
「 ・・奴隷如きが王族の私物に手を触れ、あまつさえ破壊するなどこの場での極刑が妥当でしょう。
よろしいですね?ソフィア様、リーフ様。 」
ーーー本気だ。
本気でレオンに対して怒っている事が分かり、ソフィアちゃんがアゼリアちゃんを宥めている間に、俺は急いでレオンに言った。
「 レ、レ、レ、レオーーン!!直ぐに謝るんだ!!
なんで壊したりしたんだい!ストレスかい?? 」
レオンのストレスが何らかの形でこうして外に出てしまったのなら、それはチクチクネチネチといじめている俺が原因だ。
つまり俺はその事に対し責任を取らねばならない。
あまりの罪の重さにブルブルと震えていると、レオンはやはり不思議そうにそれに答える。
「 ?リーフ様はこいつらの馬車がまた襲われるのが嫌なんですよね?
これ以上リーフ様のお心に影を落とす原因をなくしただけですが・・ 」
その言葉に今度はこちらの頭上に「 ? 」が浮かび、そしてそれは俺だけじゃなく他の人たちも同じくだ。
そんな俺達の前でレオンは、回避珠を握りつぶした方の手をゆっくりと開いていき、そこから見えた無惨にも砕け散った残骸たちをみて全員が息を飲む。
そこにあったのは予想された回避珠の白い残骸ではなくーーーー
光が一切通らなそうな真っ黒な残骸であったからだ。
ちなみにお礼を言われたモルトとニールは、デレデレとし始めたが、アゼリアちゃんにギロリと睨まれ慌てて視線を反らしている。
「 こちらこそ。聖兵士さん達の一糸乱れぬ動きはとても勉強になりました~。
ありがとうございました。 」
ソフィアちゃんに向かって、深々と頭を下げてお礼を返すと、ソフィアちゃんもアゼリアちゃんも嬉しそうな顔を見せた。
あの統率された動きは本当にすごくて、まるで1つの生き物の様であった。
戦いの基本、チームワークの大事さをまざまざと見せつけられた貴重な体験であった事は間違いない。
それを間近で見れたのは本当に運が良かったな~。
そう思いながら、俺は手元にある瘴核の詰まった袋達を見下ろす。
ーーーしかし本当に相当な数のモンスターに襲われたな・・
これも< グリモア >で起こっている異変が原因なのだろうか?
それをそのままソフィアちゃんに尋ねてみれば、流石にこんなに襲ってくるようでは< グリモア >の人達が生活出来ないはずなのでおかしいと、不思議そうに答えた。
そうだよな~・・と納得しながら瘴核をぼんやり眺めていた、その時ーーー
「 ・・・何か気になることでも? 」
大層機嫌が悪そうにそう聞いてくるレオンに、視線を瘴核から外さず思ったままを口に出す。
「 いやさ、随分沢山のモンスターに襲われたな~と思って。
これだと帰りも大丈夫か心配になっちゃうよね。 」
そう言ってソフィアちゃん達にチラリと視線を送ると、レオンの機嫌は更に急降下。
「 ・・・なるほど・・。
ではそれがなくなればリーフ様は心配じゃなくなるんですね? 」
へっ?と返事をする間もなく、レオンはスタスタとソフィアちゃん達の馬車へと近づいていく。
突然のレオンの動きに馬車の近くにいるアゼリアちゃんは戦闘体制に。
ソフィアちゃんは多少の不安を感じてる表情をしている。
まっ・・まさか直接むっちんむちんですか?とか聞く気じゃあるまいな?
遠慮なくズンズン近づいていくレオンにヒヤヒヤしながら、レオンを止めようと動いた、その瞬間ーーーーー
レオンは、ソフィアちゃん達が乗ってきた馬車についている、円形で野球ボールくらいの大きさのモンスターよけの魔道具< 回避珠 >を掴んで毟り取ると、そのままバキッ!!!と握りつぶした。
< 回避珠 >
モンスター避けの魔道具で、白い水晶のような色をした円形の形をしている。
制作者のレベルによってその品質に違いがあり、現在はレベル1~5まで。
レベルが高いほど高品質でより高い効果を得ることができる。
レオンの保護者兼所有者の俺、真っ青。
連帯責任という言葉が頭に浮かんだモルトとニールも真っ青。
突然の暴挙にソフィアちゃんも青ざめ、怒りを通り越したアゼリアちゃんは真っ白に・・・
俺はすかさずピョーーン!!とレオンの背中に飛びついた。
「 バカー!!なんてことするんだい!! 」
そう必死に訴えるもレオンは「 ?? 」とクエスチョンマークを頭に浮かべ不思議そうな顔をするのみ。
なんてこった!!あの壊しちゃった魔道具っておいくら??
絶対お高いでしょ!?
青ざめながら俺がモルトとニールの方へ視線を向ければ、二人はブルブル震えながら自身のお小遣いが全額入った袋を覗き見ている。
レオンが器物破損しちゃったー!と焦っている俺の耳にチャキッ・・・という何かがゆっくりと引き抜かれた音がしたため急いでそちらに視線を移した。
するとそこには刀を静かに構えるアゼリアちゃんが・・・
「 ・・奴隷如きが王族の私物に手を触れ、あまつさえ破壊するなどこの場での極刑が妥当でしょう。
よろしいですね?ソフィア様、リーフ様。 」
ーーー本気だ。
本気でレオンに対して怒っている事が分かり、ソフィアちゃんがアゼリアちゃんを宥めている間に、俺は急いでレオンに言った。
「 レ、レ、レ、レオーーン!!直ぐに謝るんだ!!
なんで壊したりしたんだい!ストレスかい?? 」
レオンのストレスが何らかの形でこうして外に出てしまったのなら、それはチクチクネチネチといじめている俺が原因だ。
つまり俺はその事に対し責任を取らねばならない。
あまりの罪の重さにブルブルと震えていると、レオンはやはり不思議そうにそれに答える。
「 ?リーフ様はこいつらの馬車がまた襲われるのが嫌なんですよね?
これ以上リーフ様のお心に影を落とす原因をなくしただけですが・・ 」
その言葉に今度はこちらの頭上に「 ? 」が浮かび、そしてそれは俺だけじゃなく他の人たちも同じくだ。
そんな俺達の前でレオンは、回避珠を握りつぶした方の手をゆっくりと開いていき、そこから見えた無惨にも砕け散った残骸たちをみて全員が息を飲む。
そこにあったのは予想された回避珠の白い残骸ではなくーーーー
光が一切通らなそうな真っ黒な残骸であったからだ。
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